更新日:2023/02/10
この記事のまとめ
IT業界において、開発エンジニアはさまざまなITシステムの設計・開発を担うエンジニアを指します。IT業界内での転職を希望していて、開発エンジニアを目指したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、開発エンジニアとして転職するのに役立つスキルや主な職種と仕事内容を詳しく紹介します。開発エンジニアといってもその中に含まれる職種は多種多様なため、自分がどの職種に転職したいのかを明確にすることが大切です。
職種ごとの特徴や仕事内容をチェックし、自分の経験・スキルと合わせて考えることで適している職種を判断しやすくなるでしょう。
目次
一般に、開発エンジニアと呼ばれる職には以下の2種類が存在します。ほかにもさまざまなタイプのエンジニアが存在するため、自分が目指す分野を明確にするためにもどのような職種かを押さえておきましょう。
前者はIT業界で、後者は製造業で活躍するエンジニアです。この記事では、「ITシステムの設計・開発に携わるエンジニア」にフォーカスして紹介します。
IT業界で活躍する開発エンジニアには、さまざまなタイプが存在します。開発エンジニアに転職したいと考えているのであれば、まずは自分がどの分野を目指すのかを明確にしましょう。ここでは、開発エンジニアに含まれる主な職種を10種類紹介します。それぞれの職種の業務内容も解説するため、自分のスキルや経験を活かせるかどうかを考えながら参考にしてください。
システムやソフトウェアの開発に必要なコーディングを主な仕事としているのがプログラマーです。プログラマーはさまざまなプログラミング言語を使用し、意図したとおりにシステムが動作するように設計します。上流工程を担当するシステムエンジニアなどが作成した要件定義書などにしたがってプログラミングするのが基本です。
プログラマーといっても開発に携わるITシステムやソフトウェアはさまざまなため、何を担当するかによって求められるプログラミング言語は異なります。使えるプログラミング言語を増やすと、キャリアの幅が広がります。
システムエンジニアとは、システム開発プロジェクトにおいて企画・要件定義・設計に携わる職種です。システムの受託開発を例にすると、クライアントのヒアリングからシステムの設計までを主に担当します。システム開発プロジェクトがスタートしてからは、進捗管理や完成したシステムのテストに携わることもあるでしょう。
システムエンジニアの設計に基づいてプログラマーがコーディングするため、どのように設計するかがシステム全体の完成度を左右します。プログラマーより上流工程を担当する職といえるでしょう。
アプリケーションエンジニアは、Webアプリやネイティブアプリなど、さまざまなアプリケーションを設計します。開発工程全般に携わる職で、要件定義や実際の開発、完成後のテスト、運用などに携わることになるでしょう。
さまざまな分野でアプリケーションが使用されているため、アプリケーションエンジニアの需要も高まっています。目指す分野に応じた開発スキルを習得し、転職を目指すとよいでしょう。プログラマーと同様に、高度なプログラミングスキルが求められます。
主にWebコンテンツの設計において、デザイナーが制作した形を成果物として完成させるのがマークアップエンジニアの仕事です。HTMLやXML、CSSといったマークアップ言語・スタイルシート言語を使用します。Web業界で活躍したいと考えているのであれば、マークアップエンジニアを目指すのもおすすめです。実際の業務では、マークアップだけではなく設計やデバッグなど前後の工程に携わるケースもあります。
フロントエンドエンジニアは、ITシステムの開発において、ユーザーが直接見たり操作したりする部分を設計・開発する職種です。Web開発であればブラウザ側のプログラミングを担当し、JavaScriptやPHPなどを駆使してコーディングします。
デザインを形にする点ではマークアップエンジニアと共通する部分が存在しますが、コーディングに携わるのが主な違いです。マークアップスキルとプログラミングスキルの両方が求められるため、スキルを習得して転職を目指すとよいでしょう。
ユーザーが直接触れる部分を開発するフロントエンドエンジニアに対して、サーバーやデータベースをはじめとした見えない部分を開発するのがバックエンドエンジニアです。サーバー側の開発に携わる比重が大きいため、サーバーサイドエンジニアと呼ばれることもあります。
バックエンド開発ではJavaやC#、Pythonといったフロントエンド開発とは異なるプログラミング言語を使用します。自分が目指す分野でどのようなスキルが求められるのかを調査し、習得に励むとよいでしょう。
テストエンジニアは、完成したITシステムやソフトウェア、Webコンテンツなどのテストを専門に担当する職種です。完成したものが意図したとおりに動作するか、致命的な不具合やセキュリティホールがないかなどを総合的にチェックします。制作物のクオリティを担保するうえで欠かせない職種といえるでしょう。テスト計画の策定から実際のテスト、結果のレポーティングなど、さまざまな業務に携わります。
ゲーム開発を専門にするエンジニアをゲームエンジニアと呼びます。ゲームのプログラミングやグラフィック制作、サウンド制作、ネットワークの構築など、企画や要件定義にしたがってゲームを設計・開発するのが主な仕事です。ゲームエンジニアとして活躍するには、プログラミングスキルやゲームエンジンを取り扱うスキルなど広範なスキルが求められるでしょう。
AIエンジニアの主な仕事内容は、AI(人工知能)を組み込んだITシステムを開発することです。AIの進歩は目覚ましく、自動運転や検索エンジン、チャットボットなどのさまざまな分野で活用されています。
今後もAIを使用したシステムが増えると考えられており、将来有望な分野といえるでしょう。AIエンジニアとして活躍したい方は、一般的なITエンジニアとしてのスキルにプラスして、機械学習や統計学に関する知識を学ぶことをおすすめします。
家電製品や自動車、ウェアラブルデバイスなどの製品にはコンピューターが組み込まれています。そのような組み込みシステムの開発に携わるのが組み込みエンジニアです。IoTの進展によりさまざまな製品にコンピューターが搭載されるようになっており、需要が高まっています。IT業界だけではなく、家電業界や自動車業界をはじめとした製造業でも活躍できます。
組み込みエンジニアとして活躍したい方は、C++やJavaをはじめとした汎用性が高いプログラミング言語を習得しておくとよいでしょう。
これから開発エンジニアに転職したい、別分野の開発エンジニアを目指したいと考えているものの、はたして本当に自分に向いている職なのかの判断が難しいと感じている方もいるのではないでしょうか。そこで、ここからは開発エンジニアに向いている人・向いていない人の特徴を詳しく紹介します。
自分がどちらに該当するのかを考えたうえで開発エンジニアに転職するかどうかを判断すれば、転職後のミスマッチを防げるでしょう。
何らかの開発スキルを有していて、上記の要素に該当するのであれば開発エンジニアに向いているといえるでしょう。IT業界の進歩スピードについていくには継続的な学習が不可欠です。現状のスキルレベルで満足することなく、常に最新技術を学びたいと考えられるのであれば、長期的にIT業界で活躍できるでしょう。
上記の要素に該当するのであれば、開発エンジニアをはじめとしたIT業界への適性は低いと考えられます。自分に適した職を探すためには、IT業界以外も含めて総合的に検討したほうがよいでしょう。すでにITエンジニアとして働いている方で、上記の理由で厳しいと感じている場合も同様です。まずは、自分が本当にIT業界で活躍したいと考えているのかを明確にしましょう。
開発エンジニアとしての適性があり、スキルアップ・キャリアアップするために転職したいと考えているのであれば、必要なスキルを習得しましょう。ここでは、開発エンジニアを目指すときに習得したい3つのスキルを解説します。いずれもIT業界で活躍するには欠かせないため、普段から学習に取り組むのがおすすめです。自身のスキルレベルを高めれば、よりキャリアの幅が広がるでしょう。
IT業界で開発エンジニアとして働くには、プログラミングスキルが欠かせません。どのようなジャンルの開発エンジニアに転職する場合でも求められるため、プログラミングスキルを高めるように努力しましょう。
「新たなプログラミング言語を習得する」「使ったことがないライブラリの使い方を覚える」など、より深いプログラミングを学ぶと有用なエンジニアとして活躍できます。トレンドの開発スキルがある場合は、積極的に学ぶのがおすすめです。
ITシステムの開発においては、既存の開発プラットフォームを活用するケースが多々あります。VSC(Visual Studio Code)やJVM(Java Virtual Machine)といった開発プラットフォームの使い方を習得するとよいでしょう。
近年では、クラウドサービスを活用したシステム開発も盛んです。開発にはAWS(Amazon Web Services)・Google Cloud・Microsoft Azureを使用するケースが多いことを考えると、これらについても学ぶとよいでしょう。
開発エンジニアはチームを編成してプロジェクトを進めるケースが多いため、円滑な人間関係を構築するのに必要なヒューマンスキルが求められます。基本的なコミュニケーションスキルやマネジメントスキル、リーダーシップなど、多様なヒューマンスキルを高めるように努力するとよいでしょう。
ヒューマンスキルも開発スキルと同様に、すぐにスキルアップするのは難しいといえます。普段からヒューマンスキルを高めるように意識して行動するのがおすすめです。
開発エンジニアへの転職を決断したら、早めに転職活動をスタートしましょう。転職活動を成功させるにはいくつか覚えておきたい順序があります。ここからは、効率的に転職活動を進めるための手順を見ていきましょう。転職活動に取り組む段階になってから悩まないようにするためにも、事前にそれぞれのポイントを確認しておくのがおすすめです。
自分がこれまでに培ってきたスキルや経験を考慮し、どの分野の開発エンジニアを目指すのかを決めましょう。一口に開発エンジニアといっても、Webエンジニアやゲームエンジニアなど分野は多種多様です。
分野によって求められるスキルや活かせる経験、仕事内容が異なることを考えると、自分に適した職種を選ぶことが大切といえるでしょう。新たなスキルを習得するときにも、何に注力すればよいかの判断が可能です。転職活動全体の軸を定めることにつながるため、まずは分野をはっきりさせましょう。
転職したい分野が定まったら、必要なスキルを習得しましょう。特に注力したいのは開発スキルの習得です。スキルを習得する方法は、独学やプログラミングスクールの利用などさまざまです。自分の学習スタイルによって適した方法を選びましょう。
学習のモチベーションを維持するには、何らかの目標を定めることも有用です。目標を定めるのが難しいと思っている方は、習得したいスキルと関係が深い資格の取得を目指すのもよいでしょう。
転職に必要な準備が整ったら、自分のスキルや経験を活かせる企業を探しましょう。求人情報を細かくチェックし、自分が有しているスキルとマッチしているかを確認します。そのうえで、希望するキャリアパスが開かれているかを確認するとよいでしょう。
転職先の企業を選ぶときは、転職目的を見失わないようにすることが大切です。転職目的にはキャリアアップや待遇改善など、さまざまなものがあります。目的によって転職時に重視するポイントが大きく異なるため、これを見失うとミスマッチにつながりかねません。
転職後に開発エンジニアとしての経験を積んでスキルアップに励めば、さらなるキャリアアップの道が開かれます。開発エンジニアの先に検討できるキャリアパスの一例は、以下のとおりです。
開発エンジニアとして働く中で、自分が目指したいと思える分野が見つかったらさらなるキャリアアップを目指すとよいでしょう。自分が望むキャリアパスを実現するためにも、常に学習してスキルアップすることが大切です。
IT業界で働く開発エンジニアは、プログラマーやSE、アプリケーションエンジニアなどさまざまです。職種によって必要なスキルや求められる経験が異なるため、これまでのキャリアを活かせる転職先を選ぶとよいでしょう。具体的に転職先を選ぶ段階になったら、自分が希望するキャリアパスを実現できる企業を選ぶことが大切です。企業選びで迷ったときは、専門家に相談するのもひとつの方法です。
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