更新日:2022/04/28
この記事のまとめ
「アプリケーションエンジニアとはどのような仕事なのか」「未経験でも転職できるのか」といった疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。アプリケーションエンジニアを目指すにあたり、まずは仕事内容や求められるスキルを知っておくことが大切です。
そこでこの記事では、アプリケーションエンジニアの仕事内容について紹介します。必要なスキルや転職事情についても解説しているため、アプリケーションエンジニアへの転職を考えている方はぜひ参考にしてください。
目次
アプリケーションエンジニアとは、スマートフォンやWeb上で作動するアプリケーションを作る技術者のことです。アプリケーションエンジニアの仕事内容は主に以下のとおりです。
アプリケーションエンジニアの多くは開発やテストに関わりますが、中には上記の全行程に携わる方もいます。
アプリケーションエンジニアが開発するアプリケーションは、大きく分けて「Webアプリケーション」「ネイティブアプリケーション」「ハイブリッドアプリケーション」の3種類です。ここでは、それぞれのアプリケーションがどのようなものなのか、特徴や違いを紹介します。
Webアプリケーションとは、Webブラウザ上で使用するソフトウエアのことです。Google ChromeやSafariなどのWebブラウザ上で使用できます。
Webサーバー上で作動するため、インターネットが使える環境下でなければ操作できません。動画共有サービスの「YouTube」やメールサービスの「Gmail」などがWebアプリケーションに該当します。
Webアプリケーションの開発は、ユーザーが直接触れる部分を制作する「フロントエンド」、データ処理を操る「バックエンド」に2種類に大別でき、扱う言語が異なります。フロントエンドではHTMLやCSS、バックエンドではPHP、Ruby、Pythonなどを使います。JavaScriptは両方の開発領域で使用します。
ネイティブアプリケーションとは、スマートフォンやパソコンにインストールして使用するソフトウエアのことです。iPhoneでいえば、「カメラ」や「メモ」などが該当します。Webアプリケーションと違い、基本的にインターネット環境がなくても使用可能です。
開発現場では「Objective-C」「Swift」「Java」「Swift」など、Webアプリケーションのフロントエンドと比較すると少し専門的な言語を使用します。その分、インストール先となるデバイスの機能を生かしたり、細部の操作にまでこだわったりと、工夫のある作り込みが可能です。
Webアプリケーションとネイティブアプリケーションの特性を組み合わせたのが、「ハイブリッドアプリケーション」です。ハイブリッドアプリケーションはネイティブアプリケーションのように、カメラやセンサー機能などデバイス独自の機能を使用できます。
また、別の端末やOSでも同じようにアプリケーションを利用できる「マルチプラットフォーム」である点が大きな特徴です。
開発現場で使用する主な言語は、Webサイトの制作に用いる「HTML5」「CSS3」「JavaScript」などです。したがって、新たな知識の習得や人材の採用が必要ないこともあります。
アプリケーションエンジニアを目指すのであれば、必要なスキルや企業が求める人物像を知っておくことが大切です。
エンジニアのイメージからするとプログラミングスキルが重要と考える方は多いかもしれませんが、実はビジネススキルも欠かせません。ここでは、アプリケーションエンジニアに必要なスキルを5つ紹介します。
アプリケーション開発におけるプログラミングスキルとは、コンピューターに指示を与えてアプリケーションを動かす能力のことです。アプリケーション開発において必須のスキルといえるでしょう。
ただし、Webアプリケーションなのか、業務系アプリケーションなのか、開発するアプリケーションの種類によって使用するプログラミング言語は異なります。
アプリケーションの開発には、フレームワークを用いる手法もあります。フレームワークとは、アプリケーションを開発する際、その基盤として機能させるソフトウエアのことです。そのようなケースでは、フレームワークスキルも求められます。
フレームワークを用いれば、アプリケーションの開発工程を短縮できますが、プログラミング言語だけでなくフレームワーク特有のコードを覚えなくてはいけません。
データベースとは、特定の条件に当てはまるデータを複数集め、整理して操作できるようにしたものです。アプリケーション開発ではよく活用するため、データベースに関するスキルも求められます。
データベースを操作するための言語に「SQL」があります。SQLを用いることで、データの追加や削除、並べ替えなどが可能です。
アプリケーションエンジニアが働くIT業界では、日々新しい技術が登場し、情報がアップデートされます。従来の開発手法だけでは時代のニーズに対応できなくなることもあるため、ITシステムの開発においてはサーバーやネットワークに関する最新知識の習得が重要です。
アプリケーションエンジニアは開発やテストといった仕事だけではなく、要件定義や設計など幅広い工程に関わることがあります。そのため、エンジニアとしてのスキルに加えて一般的なビジネススキルも必要です。
クライアントの要望をヒアリングしたり、チームと円滑なコミュニケーションを図ったりなどのコミュニケーションスキルも求められます。
アプリケーションやシステムの開発で使用するプログラミング言語には、さまざまな種類があります。アプリケーションエンジニアにとってプログラミング言語の習得は欠かせません。これからアプリケーションエンジニアを目指すのであれば、主要なプログラミング言語を覚えておくとよいでしょう。ここでは、アプリケーション開発に多く用いられるプログラミング言語を5つ紹介します。
シェア率が高く、人気の高いプログラミング言語のひとつがJavaです。業務系アプリケーションやスマートフォンアプリケーションなど、幅広く用いられています。
Javaは処理速度が速く、安定している点が特徴です。また一度書いたコードであっても、Java仮想マシンを通して使用すればプラットフォームを問わず実行できます。これからアプリケーションエンジニアを目指してプログラミングを学ぶのであれば、Javaの習得から始めるのもよいでしょう。
Microsoftが開発したオブジェクト指向のプログラミング言語がC#です。オブジェクト指向とは、オブジェクト(モノ)同士の関係性を定義させ、組み立てていくプログラミングの考え方を意味します。
C#で作られているサービスとしてとくに有名なのは、検索エンジンの「Microsoft Bing」や人気ゲーム「ポケモンGO」です。C#の文法はJavaと似ている部分があるため、C#を勉強すればJavaも理解しやすくなります。
PHPは、Webアプリケーションの開発によく用いられるプログラミング言語のひとつです。中でもアクセス時間や状況、閲覧者などの動的なWebページの生成に用いられます。HTMLに埋め込んで使えるため、HTMLのソースコードを生成し、入力した内容に合わせてページを表示することが可能です。
PHPを用いることで、SNSサイトやECサイト、予約システムなどを制作できます。PHPは文法も分かりやすいため、初心者にもおすすめのプログラミング言語です。
Rubyは日本の技術者が開発したスクリプト言語で、WebサイトやSNSサイト、スマートフォンアプリケーションなどでよく使用されています。シンプルで使いやすく、参考書も多いことから、プログラミング初心者におすすめの言語です。
Rubyを用いた代表的なWebサイトに、料理レシピサービス「クックパッド」があります。Webアプリケーションの開発に使用される機会の多い言語であるため、覚えておくとよいでしょう。
JavaScriptは、動きのあるWebページの開発によく使われるプログラミング言語です。名前が似ている「Java」と混同されることもありますが、業務システムやWebサービスの開発などに使われるJavaとは用途が異なります。
JavaScriptを利用すれば、Webブラウザ上で色を変える、ポップアップを表示させるといったことが可能です。また、Web上で完結できるシューティングゲームやパズルゲームなども作成可能です。
アプリケーションエンジニアとして経験を積めば、システムエンジニアやプロジェクトマネージャー、ITコンサルタントなどへのステップアップが可能です。ここでは、アプリケーションエンジニアにおすすめのキャリアプランを紹介します。
アプリケーションエンジニアとして知識やスキルを習得したあとは、システムエンジニアへのステップアップを検討するのもひとつの方法です。システムエンジニアの仕事は、クライアントの要望のヒアリング、システムの設計といったプロジェクトの上流工程がメインです。
システムエンジニアはクライアントと円滑なコミュニケーションを図る必要があるため、ビジネススキルも求められます。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体を管理・指揮するポジションです。アプリケーションエンジニアとして現場での経験を積めば、プロジェクトマネージャーとしてSEやプログラマーなどを監督する立場へとステップアップできます。
プロジェクトマネージャーの主な業務は、開発計画の立案やチーム編成、進捗管理などです。プロジェクトが完了したら、評価や改善なども行います。
ITコンサルタントは、IT分野における業務の効率化や課題の解決法などをアドバイスする職種です。クライアント企業がどのような悩みを抱えているのかをヒアリングし、解決策の提案からシステムの導入、改善まで一貫したサービスを提供します。
アプリケーションエンジニアからITコンサルタントに転身するには、ITの知識に加えてコンサルティング能力も身につけなくてはいけません。アプリケーションエンジニアとして業務の上流工程に携わり、企画経験も積めば、ITコンサルタントへのステップアップの道が開けるでしょう。
アプリケーションエンジニアからのキャリアアップを考えている場合、以下の資格の取得をおすすめします。
中でも、「基本情報技術者試験」は毎年受験者が多く、人気の高いIT系資格のひとつです。システム開発に携わっている方であれば、それほど難易度は高くないといえます。
基本情報技術者試験に合格したら、上位資格にあたる「システムアーキテクト試験」を受けるとよいでしょう。難易度の高い資格ですが、要件定義やシステム設計などの上流工程を学びたい方におすすめです。
アプリケーションエンジニアを目指す際に気になるのは、やはり年収ではないでしょうか。また、未経験でもアプリケーションエンジニアになれるのか」といった不安を抱える方もいるでしょう。ここでは、アプリケーションエンジニアの転職事情について解説します。
マイナビエージェントの調査によると、サーバーエンジニアの平均年収は462万円、システムエンジニアの平均年収は455万円です。このことから、アプリケーションエンジニアも同様に400~500万円代の高水準であるといえます。
アプリケーションエンジニアは専門的な知識が求められる職種であるため、スキルを身につけることで給与アップも期待できるでしょう。
アプリケーションエンジニアの職種に就くにあたり、特別な資格や経験は必要ありません。しかし、専門的な知識やスキルが求められることから、まったくの未経験から目指すのは難易度が高いといえます。
プログラミング言語を習得したり、実際に自分でアプリケーションを開発したりするなど、知識や経験を身につける必要があるでしょう。
アプリケーションエンジニアは、ITエンジニア経験者向けの求人が多い傾向にあります。そのため、経験者であれば比較的選択の幅が広い業界です。アプリケーションエンジニア以外でも、エンジニアとしての経験があれば転職しやすいといえるでしょう。専門的な知識が求められる職種であり、多くの企業がエンジニアを求めています。
アプリケーションエンジニアとは、アプリケーションの開発や動作テストなどを行う職種です。アプリケーションエンジニアへの転職を目指す場合は、プログラミングスキルのほかにビジネススキルも身につけなくてはなりません。IT関連の資格を取得すれば、転職を有利に進められるでしょう。
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