更新日:2024/10/30
エンジニアと名のつく仕事は多数ありますが、アプリケーションエンジニアという仕事についてはご存じでしょうか?
アプリケーションエンジニアは、私たちの生活のあらゆる場面で使用されているアプリケーションを開発する仕事です。
今回は、アプリケーションエンジニアの仕事内容や年収、向いている人の特徴などを解説します。
目次
アプリケーションエンジニアとは、パソコンやスマートフォンで利用されるアプリケーションを作るエンジニアです。誰もが利用したことがあるようなものから個人が自由に利用できるものまで、非常に幅広い場面でアプリケーションは活用されています。それらの設計や開発、テスト、実装などを担います。
アプリケーションエンジニアの仕事は主に以下3つのタイプに分かれます。
業務系アプリ開発は、企業や団体などに向けて業務の効率化や経営課題の解消に役立つアプリケーションを開発する仕事です。
主な使用言語はCやC#、Java、COBOLなどです。
スマホアプリ開発は、スマートフォンにインストールできるコミュニケーションツールやゲーム、ビジネスツールなど、幅広いジャンルのアプリケーションを開発する仕事です。
スマートフォンはiOSやAndroidなど複数のOSが採用されているため、それぞれに適応したアプリケーションの開発が必要です。
主な使用言語はJavaやObjective-C、Swift、Kotlinなどです。
Webアプリ開発は、パソコンにインストールすることなくWeb上で利用できるアプリケーションを開発する仕事です。
その中でも役割は細分化されており、クライアントやユーザー側が使用する部分の開発を担うフロントエンドエンジニア、サーバー側の開発を担うサーバーサイドエンジニアなどに分けられます。
Webアプリ開発の一例としては、YouTubeやNetflixなど動画視聴できるものや、Amazonや楽天市場といったショッピングサイトなど、Webブラウザで使用できるあらゆるアプリケーションが挙げられます。
主な使用言語は以下の通りです。
アプリケーションエンジニアは現在さまざまな領域で求められていますが、各領域で共通して行う仕事としては主に以下の2つが挙げられます。
アプリケーションをどのような方法で形にするかを定めるのが設計と開発です。
システム設計からはじめるケースもあれば、クライアント側ですでに定まっている要件定義を基に開発に着手するケースもあります。
利便性、操作性も踏まえながら最適な開発を模索します。
アプリケーションエンジニアは、アプリケーションのリリース後も不具合なくユーザーに利用してもらえるよう保守や運用も担います。想定外のトラブルや障害の復旧対応、外部からの攻撃に備えたセキュリティの監視や対策は、ユーザーに安定的にサービスを提供するうえで非常に重要です。
また、クライアントからの要望を反映させるアップデート作業も適宜おこないます。
マイナビエージェントが2020年に実施した調査では、サーバーエンジニアの平均年収は462万円、システムエンジニアは455万円となっています。
また2019年に厚生労働省が実施した調査では、システムエンジニアの平均年収は300万円台後半から400万円台前半と算出されていることから、アプリケーションエンジニアの年収は比較的高水準であるといえます。
アプリケーションエンジニアは専門性の高い分野なので、経験やスキルによって年収アップの可能性は大いに考えられます。
また会社によっては指定の資格を取得することで手当が支給されるケースもあるため、転職の際はあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
2016年にITスキル研究フォーラムが実施した調査(以後、同調査)によると、アプリケーションエンジニアの男女比は男性約82%、女性約18%となっています。
IT業界は男性が多いというイメージを抱いている方もいらっしゃるかもしれませんが、アプリケーションエンジニアにフォーカスしてみても圧倒的に男性が多い結果となりました。
アプリケーションエンジニアに向いている人には以下のような特徴があります。
冒頭で触れたように、アプリケーションエンジニアはさまざまな言語を用いてプログラミングを行う仕事です。
プログラミングが好きでなければ苦痛を感じてしまう可能性が高いでしょう。
逆にプログラミングが好きな人ほどアプリケーションエンジニアとしての活躍の道が開けます。
アプリケーションは人々の生活に便利さや豊かさ、楽しさを提供できるツールです。
「社会生活をよりよくしたい」「たくさんの人に喜んでほしい」など、人の喜びや楽しさの感情を自分自身のモチベーションに変換できる人は、アプリケーションエンジニアとして活躍できるでしょう。
仕事の中には作業効率化を実現するアプリケーション開発を望むクライアントからの依頼も多くあります。
そのクライアントの要望を叶えるためには、開発を担うアプリケーションエンジニア自身が柔軟な思考を持ち合わせ、効率化を常に考えておくことが重要です。
固定観念にとらわれず作業効率化のアイディアを生み出せる人は、アプリケーションエンジニアとして活躍できるでしょう。
アプリケーションエンジニアは必ずしも資格取得が必要な仕事ではありません。しかし、資格があれば活躍の場が広がり、キャリアアップのチャンスに恵まれる可能性が高まります。
ここではアプリケーションエンジニアにおすすめの資格を4つご紹介します。
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主催する国家試験です。知名度が高く、アプリケーションエンジニアが保有している資格で最も取得者が多いといわれています。
合格率は28%程度と決して高くはないため、取得するにはしっかりとした勉強が必要ですが、取得すればアプリケーションエンジニアとして必要な最低限のスキルを保持する証明となります。
一般社団法人IT職業能力支援機構 Android技術者認定試験制度委員会が主催する試験です。
Android OS用のアプリケーション開発の技術力を計る内容で、日本だけでなく世界160ヵ国で実施されています。
試験はベーシックとプロフェッショナルの2種類が用意されていますが、現時点で受験できるのはベーシックのみです。コンピュータのCBT方式による回答となり、原則毎日受験が可能なため、手軽に受験できるのがメリットです。
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主催する国家試験です。前述の基本情報技術者試験の上位資格となります。
情報システムの構造設計や要件定義、システム方式の設計、情報システム開発などのスキルを計る内容となっています。
合格率は例年15%前後と低いため、取得すれば自身のスキルの証明として非常に有効です。
Android技術者認定試験は、プラットフォーム技術者認定試験と前述のアプリケーション技術者認定試の2つの試験で構成されています。
こちらもベーシックとプロフェッショナルの2つのレベルがありますが、現状プロフェッショナルは準備中です。
国際的に認知されている資格のため、Androidのアプリケーション開発に携わる方は取得しておいて損はないでしょう。
アプリケーションエンジニアとして経験と実績を積んでいけば新たなキャリアも開かれていきます。
たとえば、リーダーシップやコミュニケーション能力に自信がある方は、チームを統括しプロジェクトを成功に導くプロジェクトマネージャーに進む道もあります。
アプリケーションエンジニアで培ったスキルをさらに多くの人のために役立てたいという方は、顧客の経営課題解決を手助けするITコンサルタントとしてのキャリアも考えられるでしょう。さらに、経営者として独立し、自分の力で仕事を続けていくのも一つの道です。
アプリケーションエンジニアのキャリアパスについては以下の記事でもご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
アプリケーションエンジニアの求人では経験者の募集が多く見られますが、一方ではポテンシャル採用により未経験者の採用をおこなっている企業も存在します。
たとえ未経験でも、Web系の経験をアピールしたり独学でアプリケーションエンジニアに関する最低限のスキルを身につけておいたりすると、選考で有利になるケースもあるでしょう。
ただし、早く・確実にアプリケーションエンジニアになりたいという方は、自己流の転職活動にこだわらず転職エージェントの活用が最適です。
「マイナビエージェント」では数多くのエンジニア系求人を取り扱っており、未経験から活躍できる企業の紹介を受けることも可能です。
また、専任のキャリアアドバイザーが転職における不安や悩みに対する具体的なアドバイスもおこなっています。
私たちの生活に欠かせないアプリケーションを開発するアプリケーションエンジニアは、多くの人の便利さや快適さに貢献する喜びを感じながら、やりがいを持って働ける仕事です。
プログラミング言語やネットワーク、OS関連など、学ぶべきことは数多くありますが、スキルが身につくたびにできることが増え、仕事も楽しくなっていくはずです。
未経験者からチャレンジできるのか不安な方もいらっしゃるかもしれませんが、その場合は転職エージェントのマイナビエージェントを活用することで確実な転職活動が実現します。
以下より求人情報の一部をご覧いただけますので、ぜひチェックしてみてください。
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