更新日:2024/05/28
この記事のまとめ
不動産の売買や仲介を担う不動産営業の仕事は、男女問わず転職先として人気があります。しかし「女性が働くのは危険」という意見も少なからずあることから、転職するうえで心配な方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、女性が不動産営業として働くのが危険といわれる理由を紹介します。また、メリットや向いている人の特徴も解説しているため、転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
不動産営業とは、不動産を個人・法人に対して営業する職種です。仕事内容は主に以下の3つに大別できます。
不動産営業が扱う不動産の種類は多岐にわたります。また、扱う商品によって顧客も変わるのが特徴です。
不動産営業は性別や年齢を問わずに活躍できる仕事です。実際、不動産営業として活躍している女性は少なくありません。しかし、女性にとって不動産営業の仕事は「きつい」「危険」という意見が少なからずあるのも事実です。ここでは、その理由について解説します。
不動産営業は店舗で仕事をすることも多く、毎日が体力的にハードなわけではありません。しかし、賃貸物件の内見で一日中外に出て仕事をすることもあるほか、売買では外回りの飛び込み営業もあります。夏の暑い時期、冬の寒い時期は特に外へ出て仕事をするのが体力的にきついと感じるでしょう。
また、移動時に多くの資料やパソコンを持ち歩くこともあり、それが負担に感じる人もいます。労働時間の面でも、飛び込み営業が入ったときは残業が発生する可能性があり、帰りが遅くなることもあります。
不動産営業の仕事には「ノルマ」が課せられる場合があります。人によっては、「日々のノルマに追われるプレッシャーがきつい」と感じることがあるでしょう。ノルマを達成できなければ自分の未熟さや不甲斐なさを感じ、精神的なストレスとなる場合もあります。
また、不動産は高額な商品であるがゆえに顧客から細かいクレームをつけられることも少なくありません。クレーム対応には気を遣うほか、自分のミスで発生したのであればより責任を感じてしまうでしょう。
不動産営業の仕事は体力的・精神的な面で負担があることから、「女性には向いていない」と考える人も少なからずいます。しかし、不動産営業は女性の強みを活かせる仕事であり、転職先としてもおすすめです。ここでは、不動産営業が女性におすすめである理由を2つ紹介します。
不動産営業は男性が多いことから、女性目線のアドバイスが重宝されるケースもあります。「治安のよさ」「夜道の明るさ」「人どおりの多さ」「スーパーは近くにあるか」など、さまざまな視点からのアドバイスは、顧客にも響きやすいでしょう。
「〇〇地区は夜遅くまで営業しているスーパーがあるので、帰りが遅くなっても食材を買って自炊できます」「〇〇駅からの帰り道は街灯が多く、深夜でも安心です」など、実体験に基づいたアドバイスには説得力があります。
女性客の中には、男性の営業担当者と二人きりになることに抵抗がある人もいます。そういった女性客に対して安心感を持ってもらいやすい点が女性の不動産営業の強みです。「不動産」という高額な商品を契約してもらうには、安心感や信頼感を持ってもらうことが重要です。
また、物腰が柔らかい対応を好む顧客も多くいるため、接客面で女性の不動産営業が有利になることもあるでしょう。
未経験の業種に転職するのに不安な方もいるでしょう。転職はそう何度も繰り返しできるものではないため、不動産営業の仕事をするか迷うのも無理はありません。ここで紹介する「女性が不動産営業の仕事をするメリット」を参考に、検討してみてください。
不動産営業は専門的な知識が必要であるものの、未経験者を積極的に募集している企業が多い傾向にあります。異業種から転職する場合や長い離職期間を経て仕事に復帰する場合でも採用されやすい点がメリットです。未経験から始めて不動産や営業の知識を習得したり、資格を取得したりすれば自身の市場価値を高められます。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査の結果」によると、住宅・不動産営業の平均年収は578万3,000円です。一般労働者の平均賃金が496万5,700円(「きまって支給する現金給与額」×12+「年間賞与その他特別給与額」)であることと比較すると、不動産営業の平均年収は高いことが分かります。男女関係なく、スキルを磨いたり経験を積んだりすれば高収入を目指すことが可能です。
参照:令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
参照:住宅・不動産営業 - 職業詳細|job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
不動産営業は実力主義の風潮があることから、学歴や年齢、性別に関係なく努力が報われる職業といえます。成果が数字になって現れるため、やりがいを感じられるでしょう。
また、契約数や販売数に応じてインセンティブが支給されることもあり、実力が収入に反映されやすい点も魅力です。資格取得によって手当を支給する企業もあります。資格手当が出れば毎月の収入が上がり、安定して稼げます。
不動産営業はメリットの多い仕事ではあるものの、注意したい点もいくつかあります。転職先を選ぶ際には、入社後のミスマッチが発生しないようメリットばかりではなく注意点も押さえておきましょう。ここでは、女性が不動産営業で働く際に気をつけたいポイントを3つ紹介します。
不動産営業の仕事では、男性客と二人きりになることもあるでしょう。たとえば、賃貸物件の内見の際には密室に二人きりの状態になる場合があります。男性客と1対1になるのが不安な場合は、その旨を職場の上司に相談してみるとよいでしょう。
店舗によっては、男性社員の割合が多い場合があります。男性が多い職場では労働環境が女性向けに整っていないことがあり、人によっては働きづらいと感じる可能性があります。女性社員がいないことで、同性に相談したい悩みや不安を解消できず、息苦しさを感じる人もいるでしょう。
また、不動産業は男性が多いことから、ロールモデルにしたい女性の先輩社員に出会える可能性が低い点も注意が必要です。
不動産営業は、休日出勤や残業が多く発生する可能性がある職種です。「休日は家族とゆっくり過ごしたい」「仕事終わりにジムに行きたい」などプライベートを重視する人の場合、休日出勤や残業が多いことで理想的なワークライフバランスの実現ができないと感じる場合があります。
不動産営業は未経験からでも転職できますが、長く活躍していくには磨いておきたいスキルがあります。転職前に不動産営業に必要なスキルを知っておくことは、選考を有利に進めるうえでも重要です。ここでは、女性が不動産営業として活躍するために必要なスキルや能力を4つ紹介します。
不動産営業は不動産を商品として扱うことから、物件やその周辺エリアの知識が欠かせません。物件の登記情報や都市計画、ハザードマップなどの内容について理解し、説明できるようにする必要があるでしょう。
加えて、不動産の賃貸借契約や売買、税金に関する法律の知識も必要です。不動産の専門知識の習得のために、宅地建物取引士や管理業務主任者、マンション管理士などの資格取得を推奨する企業もあります。
不動産営業職には、顧客の信頼を得るためのコミュニケーション能力が不可欠です。しっかりと相手の目を見て話をするなど、会話のキャッチボールができないと信頼は得られません。コミュニケーション能力は簡単に磨けるものではありませんが、日々の会話の中で話し方を意識したり工夫したりすれば徐々にスキルアップできます。
不動産営業には顧客のニーズを引き出すヒアリング力も求められます。「どういった物件を希望するのか」「あるとうれしい設備は何か」など、顧客の要望を細部までつかめないと納得してもらえる商品を提案できません。顧客の話を途中で遮って話し出したり、憶測で話を進めたりするのはNGです。
商品を気に入ってもらい、契約につなげるためには「提案力」が欠かせません。丁寧なヒアリングを基に顧客の要望にマッチする商品を提案できれば、多くの契約を獲得できるでしょう。顧客が望む商品を提案するには、自社が扱う不動産の知識に精通している必要があるほか、伝え方や資料の作り方などにも工夫が必要です。
人によって仕事には向き不向きがあります。向いている仕事に就ければ、モチベーション高く働けて早く成長できるようになるでしょう。ここでは、不動産営業に向いている女性の特徴や性格を4つピックアップして紹介します。
不動産営業は実力主義の世界であることから、仕事に対する向上心やモチベーションが高い人は長く活躍できます。コミュニケーション能力を磨いたり、資格を取得したりしてスキルを高めれば、その努力は「契約数」や「目標達成率」として現れるでしょう。
不動産営業の仕事は、体力面や精神面で負担を感じる人もいます。「営業で歩き回るのがつらい」「クレーム対応したくない」といった場合でも、ポジティブな気持ちに切り替えて接客する必要があります。体力がある人やメンタルが強い人は体力面や精神面での負担を感じにくく、不動産営業として長く活躍できるでしょう。
不動産営業が扱う情報は日々更新されていくため、最新情報をキャッチできる能力がある人に向いています。法改正によって不動産の関連法令も変更されることがあるほか、業界トレンドの変化も珍しくありません。不動産営業への転職がゴールではなく、スタートであると心得て常に学び続ける姿勢が大事です。
不動産営業職には、顧客の要望に迅速に対応する行動力とフットワークの軽さが求められます。たとえば、店舗を訪れた顧客が「いますぐ物件を見てみたい」といった要望をしてくることもあるでしょう。営業にはスピード感も重要で、顧客の熱が冷める前に対応できないと契約のタイミングを逃してしまう可能性があります。
不動産営業で働くメリットや向いている人の特徴を知り、転職の意思を固めた方もいるのではないでしょうか。働きやすい職場に転職するためには、労働環境や福利厚生などを考慮して慎重に求人を選定することが大切です。ここでは、女性が不動産営業に転職する際にチェックしたいポイントを5つ紹介します。
女性社員が多い企業・店舗であれば、女性にとって働きやすい環境が整備されている可能性が高いといえます。とはいえ、求人情報に女性社員の比率が書かれていることは一般的にありません。女性社員の比率について知りたい場合は、企業に問い合わせるか、面談時に確認してみる必要があります。
また、「女性活躍中」などと記載されている求人を探すのもおすすめです。「女性活躍中」と記載する企業は、女性の採用に力を入れている可能性が高いといえます。
管理職を目指しているのであれば、女性管理職の割合が高い企業を選ぶとよいでしょう。女性管理職の割合が高い企業は、女性の活躍を推進している可能性が高いうえに、男女問わずスキルや実績を適切に評価する仕組みが整っているといえます。管理職を目指していない人でも、やりがいや充実感を持って働くために女性管理職が在籍している企業を選ぶのはおすすめです。
ワークライフバランスを重視したい人は、残業時間や休日出勤の頻度について調べておくとよいでしょう。不動産営業職は残業や休日出勤が多い傾向にありますが、以下の特徴がある企業はワークライフバランスを実現しやすいといえます。
不動産営業職は、企業によって給与形態が大きく異なる場合があります。たとえば、固定給が高くインセンティブが少ない、あるいはその逆のパターンもあります。安定して稼ぎたい場合は固定給が高い会社を選ぶのがおすすめです。実力で給与を上げたい場合は、インセンティブが高い企業を選ぶとよいでしょう。
今後出産を考えている場合は、子育てに関する制度の充実度を確認するとよいでしょう。たとえば、「育児短縮勤務」という制度を設けている企業では、子育てのために1日の勤務時間を短縮することが可能です。そのほか、「妊活休暇」という不妊治療を支援する制度を設けている企業もあります。
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不動産の売買や仲介に携わる不動産営業は外回りの仕事やノルマがあることなどから、「体力的・精神的にきつい」といわれることもあります。しかし実力主義でやりがいがあり、結果しだいで高収入を目指せることから向上心が高い方におすすめです。
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