更新日:2024/10/31
この記事のまとめ
即戦力として活躍を重視されるのが30代の転職。同じ30代でも子育て中となれば、スキルや経験のほかに勤務可能時間や残業の有無なども企業が知りたいポイントとなってきます。
企業によっては、子持ちという点に働き方への懸念を抱くケースも。30代の子持ち女性は、企業が感じる不安要素を払拭しながら選考を進める必要があります。
そこでこの記事では、30代の子育て中の女性へ向けて転職成功のコツをご紹介します。事前対策やおすすめの資格もお伝えするので、子育てをしながら理想のキャリアを目指したい方はぜひ参考にしてください。
目次
子育てをしながらキャリアを築いている30代の女性が転職を考えたとき、気になるのが転職難易度ではないでしょうか。「子どもがいると選考に不利なのでは」「30代という年齢が採否に影響するのでは」と不安になる方もいるかもしれません。まずは、30代の子持ち女性の転職は難しいのか、どうすれば転職を成功させられるのかについて解説します。
近年は女性が働きやすい環境作りが推奨されています。しかし、30代子持ち女性の転職難易度は、依然として高いのが実情です。とはいえ、子どもがいるから選考が不利になるわけではありません。企業が子育て中の女性の採用をためらう要因があるとすれば、子どもの体調不良による突然の欠勤や、時短勤務などの働き方の部分といえます。
そういった懸念を払拭しつつ、スキルや経験面をしっかりとアピールできれば、30代子持ち女性の活躍の場は十分にあるでしょう。
転職でよりよい環境を手に入れたい場合、事前準備を怠らないことが大切です。ビジョンの明確化、キャリアの棚卸し、入念な書類添削や面接対策は転職の成功率にも関わってきます。子育てと並行して転職活動をするためには、効率的な進め方も知識として得ておく必要があるでしょう。
ワークライフバランスを重視しながらキャリアも築きたい場合には、派遣社員やパートタイマーなど、正社員とは違う働き方にも目を向けるのがおすすめです。さまざまな働き方を検討すると、子育てと仕事を両立できる企業に巡り合える可能性が高くなります。
子育てとキャリアを両立できる企業と出会うためには、入念な対策をしながら転職活動を進める必要があります。ライフプランとの兼ね合いや優先順位の考慮、目指すビジョンの明確化などに加え、企業が子持ち女性に抱く懸念点の払拭や、入社意欲のアピールも忘れないようにしましょう。ここでは、特に大切にしたい6つの対策をご紹介します。
転職を成功させたいのであれば、自らのキャリアと向き合う必要があります。まず、自分がこれまでに携わった仕事について掘り下げてみましょう。業務内容を細かく書き出し、それぞれの成果を挙げていくのが、キャリアを棚卸しする基本的な手順です。
称賛されるような素晴らしい成果はもちろん、業務に対して工夫した点など、数字では見えない部分も成果として書き出します。失敗体験からの学びや、「嬉しい」「楽しい」などの業務で感じた心境も、企業を選定するうえで有用な要素になるので書き出しましょう。併せて、保有するスキルについても棚卸しし、自らの得手不得手も把握しておくとよいでしょう。
企業選定を始める前に、携わりたい業界や職種が何かを明確にし、理想のキャリアプランを描いてみましょう。長期的なキャリアをどう形成したいのかによって、転職の方向性は大きく変わります。子どもが小さい場合には、子どものライフイベントとの兼ね合いも考慮したいポイントです。
明確なキャリアプランを描けていると、目標への最短ルートを導き出せるため、より理想の働き方を手に入れやすくなります。企業とのミスマッチを軽減できるほか、企業側に入社後の活躍を期待してもらえるなど、キャリアプランの明確化には大きなメリットがあるといえます。
転職成功のためには、転職軸を定めたうえで転職活動を進める必要があります。転職軸とは、転職先の企業に求める条件を指します。キャリアアップ、年収アップ、資格の活用など、転職に求める条件は人それぞれ。複数の条件をかなえようとするほど、企業選定の難易度も高くなります。すべての条件にマッチする企業はそう多くないため、条件に優先順位をつけたうえで企業選定に臨みましょう。
子持ち女性の場合、家庭や子育てとの両立も注視したいポイントです。「ワーキングマザーに理解のある環境か」「勤務時間に融通が利くか」「休暇制度は整っているか」といった部分も条件に含めたうえで、優先度を見極める必要があります。
入社したい企業を見つけたら、企業へ向けて履歴書や職務経歴書を提出する必要があります。ポートフォリオがある場合には、併せて提出しましょう。応募書類は単なるプロフィールではなく、企業へ自分をアピールするアイテムのひとつであるため、しっかりと作り込み訴求力の高い内容に仕上げることで企業からの評価が得やすくなるでしょう。
企業は応募書類から、「入社後の貢献度」「長期的な活躍」「人柄や価値観」などを確認して選考可否を判断します。子持ち女性の場合には、「家族のサポートがある」「週3回までなら残業ができる」など、企業の懸念点を払拭できるアピールポイントを記入するのも有効です。
面接ではよく聞かれる質問がある程度決まっています。たとえば、自己PRや志望動機、長所・短所、逆質問などは高頻度で聞かれる質問です。そのほかにも「残業はできますか」「出張は可能ですか」など、家庭と仕事のバランスに関して質問されるケースも。
子どもが風邪を引いたときの対応や、家族のサポート体制も踏まえて、事前に企業へ貢献できる範囲を確かめておき、面接でスムーズに回答できるよう練習しておきましょう。できないことがある場合でも、それをリカバリーする方法を伝えられると、企業へ貢献したい熱意をアピールできます。
安定してキャリアを築くためには、子育てとの両立を支援してくれる職場環境かどうかも確かめたいポイントです。たとえば、産休や育休の取得率も指標のひとつ。制度が充実しているかどうかだけでなく、実際の取得率もチェックする必要があります。義務として制度が存在するものの、実際には休暇を取得しにくい雰囲気だったというケースも珍しくありません。
休暇の取得者が多く、実際に子持ち女性が活躍している職場であれば、企業のサポート体制が整っていると考えられます。在宅勤務やフレックス制度の導入も、子持ち女性の働きやすさの指標になるでしょう。女性比率が高い職場という視点で転職先を探す方法もあります。
転職先の決め手は人それぞれですが、子持ち女性の場合、子育てと仕事を両立できるかどうかが重要になってきます。家族のサポート体制の有無によっても、転職先に求める条件は変わってくるでしょう。ここからは、転職先を決める際のポイントを4つご紹介します。
子育てと仕事を両立させる場合、通勤のしやすさにも目を向ける必要があります。自宅から職場までが遠いと、通勤だけで疲弊してしまうケースも。通勤に時間がかかるほど、プライベートは削られてしまうでしょう。
子どもが小さいうちは保育園への送り迎えも必要なため、ワークライフバランスの充実を考慮すると、自宅と保育園から近い職場が望ましいといえます。
育児休暇や時短勤務など、子育てと仕事の両立をサポートする制度も確認しておきましょう。子持ち女性が活躍する企業の中には、子どもの体調不良に対応する看護休暇制度や、子どもと出勤できる子連れ出社制度を設けている企業もあります。
働きやすい環境でキャリアを形成するためには、今後のライフイベントを見据えた職場選びが大切です。特に育休や産休といったキャリア形成との両立に欠かせない制度は、取得要件を細かくチェックしておく必要があります。
給与やワークスタイルと同じくらい着目したいのが、職場にワーキングマザーがいるかどうかです。子育てと仕事を両立している女性が活躍していると、制度面の充実が期待できます。残業の問題や子どもの体調不良による遅刻・早退・欠勤などに関しても、前例があると理解が得やすいでしょう。
もちろん、ワーキングマザーがいなくても、子育てとの両立を積極的にサポートしてくれる企業もあります。しかし、転職してから「このようなはずでは......」と後悔しないためには、子育て社員の有無も働きやすさのひとつの指標と考えましょう。
子育てへの理解は子持ち女性の転職で重視したい部分ですが、仕事へのやりがいもないがしろにはできません。いくらワーキングマザーへ向けた制度が充実していても、担当する業務にやりがいを見出せなければ、再び転職を考える可能性が高まります。子持ち女性の働きやすさにも目を向けつつ、充足感を得られる仕事かどうかも考慮しましょう。
働きたい企業と出会えたら、選考を突破するための対策を立てます。たとえ子持ち女性を歓迎している企業であっても、働き方の部分はしっかりと伝え、入社後のミスマッチを防ぎましょう。ここからは、30代の子持ち女性が面接で伝えておきたい4つのポイントをご紹介します。
子持ち女性の採用を検討した際、企業側が気になるのが働き方の部分です。ワーキングマザーの働き方は、家族のサポート体制によっても大きく変わります。一方で、子どもがいるというくくりで「あまり働けないだろう」と考える企業があるのも実情です。
そのため、働き方については企業側へ事前にしっかりと伝えておく必要があります。最大で何時まで働けるか、休日出勤はどの程度できるか、などを明確にしておくと企業側の不安を払拭できます。
家族のサポートは子持ち女性が活躍するうえで心強い要素になります。家族からの支援があるかどうかがうかがえないと、「この応募者は家庭と仕事の両立が難しいのでは」と採用担当者が懸念を抱く場合もあります。両親や配偶者などが子育てをサポートしてくれる環境にある場合は具体的なサポート体制を企業側へ伝えておきましょう。
たとえば「土日は夫が子どもを見てくれる」「子どもが体調不良のときは両親に預けられる」など、家族の協力があると分かれば、採用に積極的になる企業もあるでしょう。
企業が子持ち女性を採用する際に懸念するのは、以下のような部分です。
これらの不安材料を取り除くと、採用の可能性も高まります。企業側は、長く活躍してくれる人材を望んでいるため、子持ち女性に対する懸念点を払拭し、企業に貢献したい意思を伝えましょう。
選考を突破するためには、企業側の懸念を払拭するだけでなく、自身が企業の即戦力になる人材であるとアピールする必要があります。ポテンシャルではなく、経験やスキルを重視して採用されるのが30代。客観的な数字を用いて、強みとなる実績をアピールしましょう。
専門的なスキルを有していなくても、コミュニケーション能力や計画力といったポータブルスキルがアピール材料になるケースも。また30代の場合、マネジメントスキルも企業が注目しているポイントです。
30代の子持ち女性が理想のキャリアを実現させるためには、家庭や子育てとのバランスは重視したいポイントといえます。子持ち女性が転職する場合、よりよい環境を目指せる一方で、現職よりも待遇が悪化するリスクにも目を向ける必要があります。現職の待遇面が充実しているなら、転職で起こり得るリスクは無視できません。
転職するべきかどうか悩んだ際は、状況の改善に努め、リスクの少ない選択をするのもひとつの方法です。手を尽くせば不満が改善したり、キャリアアップを臨めたりするのであれば、現職にとどまりながら理想を実現させることも検討してみましょう。
転職において、資格取得が必ずしも有利に働くとは限りません。しかし、業界や職種に通じる専門的な資格を有していれば、企業から評価されやすいのは確かです。ここでは、30代の子持ち女性におすすめの資格を5つご紹介します。気になる資格があれば取得を検討してみましょう。
「Word」「Excel」「PowerPoint」などのスキルを証明する資格であるMOS。幅広い分野で評価されやすい傾向にあります。資格と聞いてスクールに通うイメージを持つ方もいるかもしれませんが、MOSの場合には書店でテキストを購入して自宅でも勉強できます。パソコンさえあれば試験勉強ができる点も、時間に余裕を作るのが難しい子持ち女性にとってのメリットです。
MOSにはスペシャリストとエキスパートの2種類があります。初心者の方は、まずはスペシャリストの資格取得を目指すとよいでしょう。
FPは税金や保険などの「お金」と、生活や家計などの「ライフプラン」に関する知識を有した人に与えられる資格です。FPには大きく6つの分野があり、それぞれについての知識を身につける必要があります。難しそうと感じる女性も多いかもしれませんが、私たちの生活に関わる分野も多く、効率的な学習ができれば資格取得を狙えるでしょう。
FPの資格は金融業界や保険業界、不動産や共済関連の仕事で活かせます。また、税理士や公認会計士などの事務所へ転職する際にも有利に働きます。一般企業の事務職で評価されやすいのもFPの特徴です。社会保険や年金に精通していると、給与計算の業務でも力を発揮できます。
知名度の高いTOEICは、ビジネスでの英語力を証明する試験です。業務で英語を使用するかどうかにかかわらず、多くの企業で評価されやすいのがTOEICのスコア。高スコアを得ていれば、たとえ企業にとって直接的な利益はなくても、努力できる人材と印象づけられるメリットがあります。
海外との取引がある企業や、今後の海外展開を視野に入れている企業であれば、TOEICのスコアが高く評価されるでしょう。今後キャリアアップを望む場合、強い味方になるかもしれません。
簿記検定は、事務職への転職を検討しているのであれば、取得しておくと有利に働く資格です。簿記検定と一口にいっても、日商簿記・全経簿記・全商簿記の3つの種類があります。この中でもポピュラーなのが日商簿記です。日本商工会議所が主催する日商簿記には5種類の試験が存在しますが、まずは3級に挑戦するのが一般的な流れです。
独学や通信講座で勉強できるため、スキマ時間を有効活用しやすいのもメリットのひとつ。子育て中の資格取得を後押ししてくれるでしょう。ただし、級が上がるほど難しくなるため、難易度に合わせて勉強方法を変えるなどの工夫が必要です。
ITの基本知識を有していると証明できるのがITパスポートです。ITパスポートは情報処理技術者試験という国家資格であるため、取得しておくと業界や職種を問わずに活躍できるでしょう。ITパスポートを取得するためには「経営戦略」や「リスクマネジメント」も学ぶ必要があるため、取得によって社会人としてのスキルアップを図れるメリットもあります。
ITパスポートは参考書を購入して独学での資格取得を目指せます。通信講座やオンラインスクールも展開されているので、自分に合う方法で勉強を進めましょう。
家庭と子育てを切り盛りしながら転職活動にも時間を割くとなれば、大変な労力を必要とします。そこで活用したいのが、転職エージェントです。転職エージェントは一人ひとりに専任のキャリアアドバイザーがつき、キャリアの棚卸しや企業選定、書類添削や面接対策までを一貫してサポートしてくれます。
マイナビエージェントでは転職支援に期間を設けていないため、たとえ転職に踏み切るまでに時間がかかったとしても、自分のペースで転職活動を進められる安心感があります。企業と密に連絡を取るリクルーティングアドバイザーも常駐しているので、女性にとって働きやすい環境かどうかを確認したうえでの転職が可能です。
30代の子持ち女性が転職を成功させるために必要となるのが事前の対策です。明確なキャリアプランを立てたうえでの働きやすい企業選定が、今後の活躍に影響するでしょう。子どもに関連する質問への対策も入念にし、働ける範囲をはっきりと示すのがポイントです。企業へ貢献したい熱意と、子育てと仕事を両立する工夫を伝えましょう。
マイナビエージェントでは、キャリアアドバイザーと二人三脚で転職活動を進められます。ひとりでは不安な転職も、プロがいれば安心です。「転職に適したタイミングが分からない」「自分の判断は正しいのか......」などと悩んだとき、キャリアアドバイザーは心強い味方になります。転職に際して悩みや不安を抱えている方は、まずはお気軽にご相談ください。
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