更新日:2024/08/19
この記事のまとめ
IT業界の営業職に将来性を感じており、未経験からSaaS営業に転職しようと考えている方もいるのではないでしょうか。SaaS営業は一般的な営業職とは異なる部分もあるため、転職を成功させるためにも事前に職務内容を把握しておくことが大切です。
そこでこの記事では、SaaS営業とはどのような職種なのか、未経験から転職するのは可能なのかなど、気になる情報を紹介します。転職後のミスマッチを防ぐためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
SaaS営業が自分にマッチした転職先かどうかを判断するには、取り扱っているSaaSという商材およびSaaS業界の特徴を正しく理解することが必要です。SaaSという言葉を聞いたことがあっても、具体的にどのようなものを指すのか正確に理解できていない方もいるのではないでしょうか。
ここでは、SaaSの概要や業界の特徴を詳しく解説します。未経験からSaaS営業への転職を検討している方は、事前にチェックしておきましょう。
SaaS(Software as a Service)を一言で説明すると、「サーバー上で稼働しているソフトウエアをネットワーク経由でユーザーに提供するサービス」です。
通常、ソフトウエアはユーザーが所持するコンピューターにインストールし、インストールしたコンピューター内で動作するものですが、SaaSではサービス提供元が用意するサーバーでソフトウエアが動作するため、ユーザーが自身のコンピューターにインストールする必要はありません。Webブラウザーなどからアクセスするだけで利用でき、利便性が高いのが特徴です。
ソフトウエアやハードウエアのメンテナンスも不要で、運用や保守にかかる手間を削減できるメリットもあります。
SaaSは比較的新しいソフトウエアの提供形態ですが、2021年に設置されたデジタル庁がSaaSの導入を推進しているため、今度も導入する企業が増えて市場全体が成長すると予想されています。
総務省の調査によると、クラウドサービスを利用する企業の割合は右肩上がりで、2021年には7割を超えました。ソフトウエア市場に占めるSaaSの割合も高まると考えられていることから、将来性には十分期待できるでしょう。
SaaS市場そのものが持続的に成長しており、求人も活性化しているため、現在は未経験からSaaS営業に転職することも可能です。
しかし今後、市場が成熟化するにつれて企業側も採用の対象を絞り、経験者でなければ転職が難しくなる可能性が考えられるため、IT業界の経験がない方がSaaS営業に転職しようと考えている場合は可能な限り早く転職することをおすすめします。
SaaS営業には、一般的な営業とは異なる特徴がいくつか存在します。知らずに転職してしまうと、新たな企業に入社してからミスマッチに悩んでしまう可能性があるため注意が必要です。SaaS営業が自分の思い描いているキャリアプランを実現できる職種かどうかを知るためにも、主な仕事内容を詳しくチェックしておきましょう。ここでは、未経験者が押さえておきたいSaaS営業の仕事内容について解説します。
SaaS営業の仕事は、あらかじめ用意されたソフトウエアの販売です。受託開発とは異なりソフトウエアを個別のニーズに応じて開発する必要がないため、多くの業務をマニュアル化している点が特徴です。SaaS営業が携わる業務の一例として、以下が挙げられます。
SaaS営業に転職すると、上記の業務のいずれかに携わることになるでしょう。同じ営業職でも担当業務によって仕事内容が大きく異なる点は押さえておきたいところです。
SaaS営業と一般的な営業との主な違いは以下のとおりです。
SaaS製品はサブスクリプション型のツールがほとんどで、売り上げにつなげるには長期的に製品を利用してもらう必要があります。「販売したらそれで終わり」というわけにはいかず、初回契約を締結する段階から信頼関係を築くように努力しなければなりません。トーク力を活かして受注につなげる戦略が通用しにくい点に注意しましょう。
SaaS営業として活躍するには、商品に関する知識や市場の変化に対してスピーディーに対応できる力、提案力などのスキルが必要です。一般的な営業職に共通するスキルもあれば、SaaS業界ならではのスキルもあります。ここでは、SaaS営業に必要なスキルや知識を紹介します。SaaS営業に転職して成果を上げるためにも、これらのスキルや知識を習得しましょう。
第一に、SaaS営業は取り扱うソフトウエアに関する深い知識が欠かせません。販売しているソフトウエアの用途は何か、企業が抱えている悩みに対してどのように課題を解決できるのか、競合製品に比べて何が強みなのかをきちんと理解することが重要です。
また、SaaS業界は技術の進展スピードが速い特徴があります。IT業界のスピード感について行くためにも、自ら進んで学び続けることが大切です。
SaaSは比較的新しいソフトウエアの提供形態であり、急速に発展していて変化が激しい業界です。SaaS営業として働いていると、経営状況の変化に伴って仕事内容が大きく変わる可能性があります。
環境が大きく変化したときには、それに応じて柔軟に対応しなければなりません。事業が急速に拡大して取り扱う製品が増えるケースも考えられます。そのようなときには新製品について積極的に学び、効果的に販売することが求められるでしょう。
SaaS営業として見込み客にソフトウエアを販売するには、問題解決能力が欠かせません。ヒアリングを通じて商談相手の企業がどのような課題を抱えているかを把握し、自社製品をどう活用すれば解決できるかを訴えかける必要があります。
相手の課題を正確に把握して適切な解決策を提示できれば、顧客からの信頼を高められるでしょう。自社製品そのものや営業スタッフに対する信頼が強まれば、製品を継続的に利用してもらいやすくなります。
未経験からSaaS業界への転職を検討している場合は、転職するメリットや注意点をあらかじめリサーチしておくことをおすすめします。SaaS業界は将来性が高く、自身にマッチした職種であればキャリアパスを広げる絶好のチャンスです。
一方、SaaS業界で思い描いているキャリアパスを実現できなければ、転職に失敗してしまいかねません。望んでいるキャリアがSaaS業界で実現できるかをよく考えてから転職するかを判断しましょう。
未経験からSaaS営業に転職する主なメリットとして、以下が挙げられます。
SaaS営業に転職することで、自身のキャリアパスをIT業界へと広げられます。転職後にスキルアップして開発技術などを習得すれば、エンジニアへの道が開ける可能性もあるでしょう。
SaaS業界は比較的新しく、今後もさまざまな変化が起こることが予測されます。たとえば在職中に企業の合併や大幅な事業拡大が発生し、入社時には予想もしなかった業務に携わる可能性もあるでしょう。その一方で市場の変化で経営が傾き、廃業にいたる可能性も十分あり得る点には注意が必要です。
将来の変化は誰にも予測できません。そのためSaaS業界に転職するにあたっては突然の変化にも柔軟に対応する覚悟が求められます。
IT企業やSIerの営業経験者がSaaS営業に転職する場合は、商材の違いに注意しなければなりません。同じIT業界であっても、SaaSの特徴を理解したうえで営業活動を展開する必要があります。
一般的なIT企業やSIerはパッケージソフトウエアやシステムの受託開発を取り扱っており、売り切り型の商材がメインです。販売後、取引先の企業とはアフターサポート程度のつながりしかありません。
しかしSaaSはサブスクリプション型のサービスがメインであり、売り上げを最大化するには長期的に契約してもらう必要があります。一度契約したら終わりという販売形態ではないため、既存顧客を継続的にサポートして解約を防ぐことが大切です。
長期的な信頼関係を築くことが求められるため、SaaS営業ならではのスキルを習得するように努力しましょう。
SaaS業界は比較的新しく、今後の成長が大いに期待されています。未経験からでもSaaS営業に転職するチャンスも十分に存在するため、SaaS営業を通してIT業界でキャリアアップしたいと考えている方はできる限り早めに転職活動に取り組むとよいでしょう。
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