更新日:2024/03/13
この記事のまとめ
履歴書や職務経歴書といった応募書類の準備は、転職活動の最初のステップといえる重要なものです。スキルや経験ではなく、郵送の仕方が原因で書類審査に通過しない事態を防ぐためにも、事前にルールやマナーを押さえておきましょう。
この記事では、企業へ応募書類を提出する際のマナーを解説します。企業へ応募書類を提出する方法は郵送だけでなく、メールや手渡しのときもあります。ケースごとに押さえておきたいマナーを知っておけば、書類選考通過率をより上げられるでしょう。
目次
スキルや経験があるのに、転職活動がうまくいかないという人は少なくありません。原因をひとくくりにはできませんが、履歴書の書き方や送り方に一因があるケースもあります。まずは履歴書の書き方や送り方が採用にどのように影響するのか、2つの要素を深掘りしてみましょう。
履歴書や職務経歴書を企業へ郵送する場合は、書き方や送り方も採用判断の材料とされることを意識しましょう。実際、書類の中身だけでなく、書き方や送り方をチェックしている企業もあります。
たとえば、履歴書が丁寧な字で書かれていると「きちんとした性格の人」という印象を与えます。一方で、雨のせいで字がにじんでいたり書類がよれていたりすると、「リスク管理ができないのではないか」などといった印象を与えかねません。履歴書を郵送する際には、書き方や送り方が採用担当者の印象に影響を与える可能性がある点に注意しましょう。
日本ではビジネスシーンごとに適切なマナーが存在しています。履歴書や職務経歴書の提出においても同様で、ビジネスマナーにのっとった送り方が期待されています。郵送方法がマナーに反していると、社会人としての常識や人間性が疑われてしまいかねません。
転職においてビジネスマナーが身についていないと判断されるとマイナス評価となり、採用されるのが難しくなる点に注意が必要です。
履歴書や職務経歴書は、企業へ郵送する前に再度確認することが重要です。ここでは、履歴書・職務経歴書・送付状を送る前に確認しておきたいポイントを紹介します。ひとつひとつチェックしていくことでケアレスミスを防げ、企業へ与える印象をよりよくすることができるでしょう。
履歴書を送付する前には、以下のチェックリストを使って内容を最終確認しましょう。
|
職務経歴書を送る前に確認しておきたいポイントは、以下の表のとおりです。
|
職務経歴書は見やすさを考え、パソコンで作成するのもよいでしょう。使い回しする際にも便利です。
履歴書を郵送する場合には、送付状、または添え状と呼ばれる書類を同封します。送付状では、以下のポイントを確認しておきましょう。
|
履歴書や職務経歴書など必要書類の最終確認を終えたら、いよいよ企業へ郵送します。郵送に際しても、封筒の選び方や宛名の書き方などビジネスシーン特有のマナーがあるため、きちんと理解しておくことが重要です。ここでは封筒の選び方や宛名の書き方、書類の入れ方に加え、郵送前に確認しておきたいポイントを紹介します。
封筒は、履歴書と職務経歴書を折りたたまずに入れられるサイズのものを選びます。履歴書は真ん中から二つ折りにするスタイルになっており、この状態でB5サイズ(開くとB4の大きさ)の場合には角形3号または4号、A4サイズ(開くとA3の大きさ)であれば角形2号を選ぶとよいでしょう。
封筒の色は茶色や白がビジネスシーンにふさわしいとされています。しかし茶色はほかの郵便物と混ざってしまうことが多いため、履歴書の郵送には白を使うのが一般的です。中が透けないよう、十分な厚みのあるものを選びましょう。
封筒の宛名は、黒の油性サインペンで記入しましょう。油性で記入しておけば、万が一雨などでぬれてしまった場合にもにじまないからです。太さは「中字」か「細字」タイプがよいでしょう。なお、封筒の種類によってはインクが中まで染みてしまうことがあるので要注意です。
表は右から、送付先の住所、企業名、採用担当者の部署と名前、「履歴書在中」の順番で縦書きに記入します。企業名には(株)など略称は使わず、正式名称を記載するのがルールです。採用担当者の個人名を書く場合には「○○様」、部署名のみの場合には「○○御中」とします。
「履歴書在中」の文言は赤の油性サインペンで記入し、長方形の枠で囲みます。裏面には自分の住所と名前を正確に記載しましょう。
書類は透明のクリアファイルに入れ、その後封筒に入れます。こうすることでシワやよれの防止になり、きれいな状態で採用担当者の手元に届くでしょう。入れる順番は、一番上が送付状、それから履歴書、職務経歴書、そのほかの必要書類です。
履歴書は写真を貼っている面が表です。すべての書類の表裏、上下がそろっていることをいま一度確認しましょう。最後にしっかりと封をして、封をした部分の中央に黒の油性サインペンで「〆」というマークを入れます。
封筒の準備が整ったら最終確認です。切手の料金が足りているか、応募期限に間に合うように着くかどうかをチェックします。
切手の料金は重さによって異なります。料金不足で送付してしまった場合には、受け取った企業が支払うことになるため、悪い印象を与えてしまうでしょう。受け取りを拒否される場合もあるので、可能であれば郵便局に赴いて郵送手続きをすることをおすすめします。
このとき到着日の目安を聞いておくと、応募書類が期日までに届くかどうかを確認できて安心感につながります。応募期限まで時間がない場合には、速達や宅配便で送ることを検討しましょう。
履歴書や職務経歴書といった応募書類の提出方法は、郵送だけではありません。ここでは、応募書類を「メールで送付する」「受付で手渡しする」「面接の際に採用担当者に手渡しする」の3つのケースにおける注意点をそれぞれ解説します。
履歴書と職務経歴書をメールで提出する場合には、どちらも手書きではなくパソコンで作成します。PDFに変換した書類を添付するようにしましょう。送付状は作りません。ファイル名は「履歴書_名前_日付」などシンプルで内容がすぐに分かるものにします。件名は「履歴書・職務経歴書送付の件_名前」で十分です。
本文には企業名、採用担当者の氏名または部署名、要件、結びの言葉を簡潔に書き、本文の下に自分の氏名・住所・連絡先を添えます。封筒に書くときと同様、企業名は正式名称で記載しましょう。要件はまず簡単な自己紹介をしたうえで、求人へ応募する旨を伝えます。最後に、「面接の機会をいただけましたら幸いです」などといった言葉を添えるとよいでしょう。
なお、スマートフォンから送る場合は、相手がパソコン画面で見ることを意識し、改行回数が多くなりすぎないように気をつけます。
履歴書と職務経歴書を直接持参するケースもあります。受付など採用担当者以外に手渡すケースと採用担当者に直接渡すケースとでは、やり方が異なることをしっかりと心得ておきましょう。
企業へ応募書類を持参する場合には、郵送の場合と同様に必要書類をクリアファイルに入れ、封筒に入れた状態で準備しておきます。書類の順番や向きも郵送時と同じですが、送付状や宛名は必要ありません。自分の氏名・住所や「応募書類在中」の文言は封筒に書いておきます。
手渡しの場合には封筒をのりづけせず、中身を取り出しやすい状態にしておきましょう。受け取る相手が封筒の宛名を読める向きにして両手で渡します。相手が採用担当者でないとしても、あいさつや言葉遣いなど、社会人としての常識とマナーをわきまえた振る舞いをすることが重要です。
面接の担当者に手渡す場合には、封筒から出し、クリアファイルに入れた書類の下に封筒を添えて渡します。この場合にも、採用担当者が読める向きにして両手で渡すのがマナーです。一般的には、面接の最初に担当者から履歴書の提出を促されるため、このタイミングで手渡すとよいでしょう。何も言われない場合には、「履歴書をお持ちしましたが、提出させていただいてよろしいでしょうか」と一声かけます。
履歴書などの応募書類を郵送する際、「本当にこれで大丈夫なのか」と不安に感じることもあるでしょう。そこでここでは、履歴書を郵送する際によくある疑問を5つ取り上げて紹介します。事前に疑問を解消しておけば、自信を持って応募書類を郵送できるようになるでしょう。
履歴書の作成方法は、手書きとパソコンのどちらでも構いません。手書きであれば、できるだけきれいな字で丁寧に記入しましょう。手書きにすると熱意や人柄が伝わりやすいともいわれます。パソコンの場合には、フォントの種類や大きさをそろえ、読みやすい体裁やフォーマットを選びましょう。なお、郵送ではなくメール送付の場合には、パソコンで作成した履歴書が好まれます。
簡易書留を利用すると配達記録が残るだけでなく、配達員から企業の担当者へ書類を手渡ししてもらえる、当日中の再配達をしてもらえるといった利点があります。追加料金はかかるものの、確実な郵送が可能になるということで重要書類を送る際によく使われるサービスです。
しかし、履歴書の送付で簡易書留を使うのは原則としてNGです。簡易書留は受け取り側に余計な手間をかけてしまうため、「一般常識がない」と判断されるリスクがあります。総務や秘書など事務職への転職の場合には、マイナスポイントになるかもしれません。履歴書の郵送には普通郵便(定形外郵便)を使いましょう。
履歴書と職務経歴書には個人情報が含まれています。そのため、添付書類にはパスワードを設定するのが基本です。個人情報の取り扱いやセキュリティーに対する理解が不可欠な職種もあります。パスワードを設定することで、情報セキュリティーの知識や認識のアピールにもつながるでしょう。
パスワードはアルファベットと数字のシンプルなものを設定します。履歴書の送付メールにパスワードを記載するのではなく、「パスワードを記載したメールを別途お送りいたしますので、ご確認ください」とひと言添え、パスワードを伝える別メールを作成して送りましょう。
基本的には不要です。ただし、履歴書の送付前にすでに採用担当者とやりとりがあった場合や、採用担当者からの指示に従って履歴書を送付した場合には、郵送が完了したことをメールで報告したほうがよいでしょう。好印象を与えることになるかもしれません。
なお、報告メールは履歴書を郵送した当日に送ります。メールが到着する前に書類が到着してしまうことのないよう、素早く対応するのが社会人としてのマナーです。
書類審査通過のポイントは、書類の書き方だけでなく、企業とのマッチングにあります。企業が必要とする人材であることをイメージさせる履歴書であれば、書類審査を通過する確率は上がるでしょう。
転職エージェントは業界や企業のニーズを理解したうえで、転職希望者に転職先を紹介するサービスです。できるだけ多くの企業に履歴書を送るという方法ではなく、応募者とよりマッチング率の高い企業を慎重に選び、効果的なアピールの仕方をアドバイスする方法で転職活動を支援します。書類審査の通過率を上げたいのであれば、有効活用するとよいでしょう。
効率よく転職を成功させたいのであれば、マイナビエージェントをぜひご利用ください。マイナビエージェントでは、各業界の転職事情に通じた専任のキャリアアドバイザーが、業界や企業のニーズを理解したうえで最適な転職先を紹介します。
履歴書の書き方や郵送の仕方も採用担当者目線でしっかりチェックし、あなたの強みが伝わるように添削します。書類審査通過後の面接対策もお任せください。あなたが理想の転職を実現できるようにサポートいたします。
履歴書や職務経歴書といった応募書類を企業へ郵送する場合は、書き方、送り方に関してもビジネスマナーを踏まえていることが重要です。採用担当者の印象をよくも悪くも左右する可能性があることを覚えておきましょう。
書類審査の通過率を上げたいのであれば、マイナビエージェントをぜひご利用ください。履歴書の書き方、送り方だけでなく、その内容まで採用担当者目線でチェックし、書類選考に通過するようにサポートいたします。
履歴書
【履歴書】自動車免許の正しい書き方|取得日や正式名称の確認方法も紹介
履歴書
履歴書に書く「現在に至る」「以上」の意味とは?ケース別の記入方法を解説
履歴書
履歴書の写真は服装も見られている!好印象を与えるポイントとは