更新日:2024/03/07
この記事のまとめ
履歴書の送付状とは、履歴書を確認する採用担当者に向けて、あいさつをするための手紙です。正社員、パート、アルバイトなど役職に関係なく、同封することでビジネスマナーに則る応募者だと印象づけられるでしょう。
しかし、好印象を与えるためにしておきたいことだからこそ、悩む方も多いのが「送付状は手書きにすべきか、パソコン作成でも構わないのか」といった問題です。今回はそのようなよくある疑問にお応えします。また、書き方のポイントについてもまとめているので、これから送付状を作成する方はぜひご一読ください。
目次
結論からいうと、履歴書の送付状は、手書きでもパソコン作成でも構いません。近年の傾向としては、パソコン作成が主流です。
しかし、採用担当者によっては、パソコン作成よりも手書きによい印象を持つ方もいるでしょう。送付状は簡単な文章のみで構成されることもあり、文字を書くことに自信があるようであれば、手書きがおすすめです。
ただし、送付状による印象が選考に大きな影響を与えるわけではありません。選考に重要なのは、履歴書や職務経歴書の書き方および内容です。送付状に手間をかけすぎないよう、気をつけましょう。
便箋の選び方を間違えたり、書かなくてはいけない内容が抜けていたりしては、かえって悪印象を持たれかねません。送付状を手書きするのであれば、ここでご紹介する基本的な書き方やルールをしっかりと押さえましょう。
履歴書の送付状を手書きする場合は縦書き、パソコン作成の場合は横書きが基本です。用紙には便箋を使うため、購入する際には縦書きのものを用意します。便箋のサイズは、A4もしくはB5サイズなど、その他の書類と合わせましょう。
また、ビジネスシーンに合ったシンプルな便箋を選びます。装飾の一切ない真っ白な便箋でも構いませんが、真っすぐ美しい文字を書くことが難しいため、罫線のみが入った便箋を選んだほうが簡単でしょう。
送付状の1文目には、頭語や時候のあいさつを記入しましょう。時候のあいさつはオリジナルでなくても構いません。
ただし、時候のあいさつは季節に合わせて季語を選ぶ必要があります。不適切な季語を選んでは、かえって学がないと印象づけてしまうため、気をつけましょう。不安な場合には、季節を問わずに使用できる「時下」を使うのがおすすめです。
(例)時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
頭語や時候のあいさつを記入したら、採用試験に応募する旨を簡単に記載し、1行を空けて、同封書類と枚数を箇条書きで明記します。書類の種類ごとに改行し、頭を揃えて書くと読みやすくなるでしょう。
記入例としては、「一、履歴書...一枚」「二、職務経歴書...二枚」といった形です。縦書きのため、算用数字ではなく漢数字で記入します。なお、送付状は箇条書きに含めません。
同封書類の概要を記入したら、1行を空けて、主文を記入します。履歴書の送付状における主文とは、簡単な自己PR文です。
具体的には、「前職が何か」「どのような強みを持っているか」をそれぞれ1文でまとめましょう。そのうえで「それらの経験を生かし、応募先企業に貢献したいと考えている」と締めれば、主文は完成します。
主文を記入したら、1行を空けて、結びのあいさつと結語を記入します。結びのあいさつは、以下の例文そのままで構いません。
(例)ご検討の上、面接の機会をいただけましたら幸いです。なにとぞよろしくお願い申し上げます。
結語は結びのあいさつを記入した次の行の最下部に記入しましょう。頭語と結語は「拝啓」と「敬具」、「謹啓」と「謹言」というように組み合わせが決まっています。一般的には、「拝啓」と「敬具」の組み合わせで記入すれば、問題ないでしょう。
結語を記入したら、次の行に「二〇二二年三月一日」というように日付を記入し、改行。つづいて、次の行の最下部に氏名をフルネームで記入しましょう。
氏名の次の行に宛名を記入すれば送付状の完成です。宛名では、企業名だけでなく「人事課」といった部署名や、「採用ご担当者様」といった担当者名も記入します。行数が余っている場合には、企業名と部署名で1行を使い、改行して担当者名を記入するとバランスの取れた送付状になるでしょう。
履歴書の送付状を手書きする際には、便箋だけでなく黒いボールペン、もしくは万年筆を用意しましょう。なお送付状も履歴書同様、修正液の使用はNGです。誤字や脱字を避けるため、書き始める前に内容を考えるとよいでしょう。
内容を考えるときはWordを使用し、設定を縦書き、サイズを便箋に合わせることで、文字サイズやレイアウトのイメージがつかめます。初めて送付状を書く方や、縦書きの手紙になれていない方にはおすすめです。
ここでは履歴書の送付状におけるNGな書き方をご紹介します。印象を少しでもよくしようとしたり、ミスのないようにしたりと努力した結果、これらNGな書き方になってしまうケースも少なくありません。手間を無駄にしないためにも、送付状を書き始める前によく確認しましょう。
Webや本で拾った定型文や例文をそのまま書き写しただけの送付状は避けましょう。特に主文となる自己PR文をそのまま使用しては、手抜きだと捉えられるケースもあるかもしれません。
前職での経験や、経験に基づくスキルは、あなただけのものです。文章を考えるのが苦手な場合でも、定型文をアレンジするなどして、オリジナリティと熱意を感じさせる内容に仕上げましょう。
たとえオリジナリティと熱意を感じさせる内容であっても、主文で長々とアピールしては、マイナスな印象を与えてしまいます。主文は要点だけを記入するように意識して、3~4行以内に納めるのが無難です。
送付状は、あくまで「よろしくお願いします」という言葉を直接伝えられない代わりに送るあいさつ状だと心得ておきましょう。
送付状は、1枚の便箋にまとめましょう。あいさつやほかの書類の案内を務める役割を果たす手紙が2枚も3枚もあっては、かえって分かりづらくなってしまうためです。
どうしても1枚にまとめきれないときには、文章や文字サイズを調整します。ただし、文字サイズを小さくしすぎて見づらくなっては、それもまた送付状としては適しません。文字サイズ、レイアウトともに、読みやすさを最優先しましょう。
転職回数の多さや在籍期間の短さなど、経歴に関するフォローを送付状に記入するのはおすすめできません。言い訳だと捉えられ、第一印象を悪くしかねないためです。
また、このようなフォローの記入は、履歴書や職務経歴書であってもおすすめしません。親の介護や病気、怪我など、どうしようもない事情があった場合には、職務経歴書に記入するとよいでしょう。
送付状に概要以外を記入することは基本的にマナー違反ですが、希望条件の記入は特に避けたいところです。あいさつ状でもある送付状で希望条件を並べるというのは、礼儀に欠ける行動であり、失礼にあたります。
譲れない希望条件があるのであれば、履歴書の本人希望欄を利用しましょう。
履歴書の送付状を郵送する際には、書類を重ねる順番にも気をつけましょう。送付状を一番上にし、次に履歴書、職務経歴書、そのほかの応募書類......といった順に重ねます。
そのうえでクリアファイルに書類をすべてまとめ、封筒に入れましょう。封筒は宛名面が表、送り先面が裏です。書類は、表側に送付状がくるように入れます。なお履歴書を面接会場などに直接持参する場合には、送付状は不要です。
送付状や履歴書、職務経歴書では、ビジネスマナーを確認されます。書き方や送り方に自信がないのなら、マイナビエージェントの活用がおすすめです。マイナビエージェントでは、お仕事探しをお手伝いするだけでなく、応募書類の添削も行っています。
また、エージェント経由で応募した場合、書類送付を行うのは転職のプロであるキャリアアドバイザー。送り方のマナーに関する不安も解決いたします。
履歴書や職務経歴書を郵送する際、添える送付状は手書きでなく、パソコンで作成しても構いません。文字に自信があるのであれば手書き、そうでなければパソコンで作成するのが無難でしょう。大切なのは、「客観的に見て、悪い印象を持たれない送付状に仕上がっているかどうか」です。
もしも自信がないのであれば、マイナビエージェントのキャリアアドバイザーへご相談ください。転職のプロならではの視点からアドバイスが可能です。キャリアアドバイザーの的確なサポートを受け、転職成功率を高めましょう。
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