更新日:2024/05/30
この記事のまとめ
日本の機械メーカーは、世界的にも有名な大手企業が数多存在します。高品質かつ最先端のものづくりに携われるため、就職・転職を希望する方も多いでしょう。
転職活動の第一歩として、志望動機を作成する必要があります。しかし、機械メーカーの志望動機の書き方に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、機械メーカーにおける志望動機の作成ポイントを紹介します。例文も交えて解説しますので「機械メーカーに転職したい方」または「志望動機の基本的な構成から学びたい方」の疑問が解決するでしょう。
目次
志望動機を作成するにあたって、機械メーカー業界を詳しく理解することが重要です。しかし、機械メーカーと一口にいっても、それぞれで特徴が異なります。どのようなポイントを明確にすればよいのか、この項目で確認しましょう。
まずは、志望する企業が専門にしている分野を知る必要があります。機械メーカーの主な分野は建設、OA精密、産業用、自動車、家電、工作機械、事務機、医療機器などです。
いずれも専門性が高いため、浅い知識で志望動機を書くとエントリーシートの段階で落とされてしまう可能性が上がります。さらに「BtoBなのかBtoCなのか」「事業規模はどの程度なのか」といったように、企業によって業態も異なるでしょう。
そのため、事前にホームページなどで徹底した企業研究を行うことが重要です。可能であれば、インターンシップやOB・OG訪問なども積極的に利用することをおすすめします。
分野だけでなく、メーカーの業態によって職種もさまざまです。特に技術職の場合は専門性が高いため、深く理解する必要があります。
そのため、職種に関しても企業研究が重要です。「どのような職種があるのか」「どの職種で自身のスキルが生きるのか」といった点を、明確にしておきましょう。
企業は長きにわたって貢献してくれる人材を求めています。そのため、入社後の将来のビジョンを明確にすることが重要です。先を見据えて仕事に取り組もうとしていることが伝われば、好印象に映るでしょう。
ここでも企業研究は必要ですが、自己分析も重要です。やる気だけの非現実的な目標を掲げるのではなく、自身の経験、能力、長所、資格などを整理して考えましょう。
頭に浮かんだ言葉を文字にしただけの志望動機は、熱意が伝わりづらい文章になってしまいます。ここで重要となるのが志望動機の「構成要素」です。いくつかの要点を押さえておくことで、読みやすく厚みのある文章となります。機械メーカーにおける志望動機の構成要素は以下のとおりです。
まずは、結論(志望したこの会社で入社後に何がしたいのか)を簡潔に述べましょう。結論を先に述べることで、読み手は志望者の意図をすぐに理解できます。反対に、結論を先延ばしにすると結局何が言いたいのか分かりづらい文章となってしまうでしょう。結論も長々と書かず、1~2文程度で簡潔に述べることがポイントです。
次に、その結論に対する具体的な説明を述べましょう。内容としては、なぜ機械メーカー業界でその業種を志望するのかといった理由が適当です。
このとき、パターンどおりの文章では人事部の目に止まりません。自身の体験や価値観から、具体的なエピソードで述べることをおすすすめします。これらを含むことで文章に独自性が生まれ、結論に説得力が増します。
たとえば「貴社の車を運転した際に安全性能の高さに感銘を受けた」「人々の身を守る先進技術の研究開発に携わりたい」といった内容です。ほかに、過去の経験で得たエピソードを語るのもよいでしょう。
業界や職種を志望するだけでは、その会社を志望する理由としては不十分です。なぜ他社ではなくその会社を志望するのか、または同業他社ではいけない理由が重要となります。ここには志望会社の特徴や存在意義、自身の職種適正、長所・強みを交えた文章にしましょう。
一例としては、「世界シェアトップの製品を生み出している貴社は留学先でも有名だった。海外で学んだ経験はぜひ貴社で生かしたいと思っていた」といった内容です。インターンやOB訪問を行った場合は、そこでの経験や感じた魅力を伝えるのもよいでしょう。
志望動機の作成では起承転結を意識することが大切です。前述のエピソードを記載する場合も、以下のような構成を意識しましょう。
このように作成することで、読みやすく説得力のある文章が完成します。一方、ボリュームが大きくなりすぎる場合もあるため「起」と「結」だけに簡略化するなど、適宜調整しましょう。
機械メーカーは理系出身者が就職するイメージを持っているかもしれませんが、文系が有利な職種もいくつか存在します。そのため、文系・理系かかわらず機械メーカーを志望することは可能です。
しかし、志望動機を作成する際のアピールポイントが異なります。以下からそれぞれの志望動機のコツを確認しましょう。
文系の場合は、総合職に就くことが一般的です。そのため、これまでに培った汎用的なスキルの高さをアピールします。総合職とは人事、総務、営業、企画などを幅広く行う職種です。自身の適性も踏まえたうえで、メインで携わりたい職種を述べておきましょう。
主なアピールポイントは、前職で得た経験とコミュニケーション能力です。機械メーカーは世界規模でシェアを拡大している企業も多いため、留学経験も有利に働きます。
なお、機械系に関する専門的な経験がなくても、自作PCなどものづくり系の趣味があればアピール材料になるでしょう。
一方の理系は、一般的に開発職や技術職に就きます。これらは専門的な知識とスキルを必要とする職種であるため、分野の共通した前職、学生時代の研究内容が主なアピールポイントです。
「これまでの経験がどのように生かせるのか」「その企業の製品技術の中でどのような点が優れているのか」などを明確に伝えましょう。
次に、志望動機では避けたい書き方を解説します。基本的なことですが、「御社」は面接時などで話し言葉として使用するものであり、エントリーシートなどの書き言葉では「貴社」とするのが適当です。以下から、さらに詳細なNG事例を紹介します。
志望動機では抽象的な表現はNGです。「前職でさまざまな経験をしました」「大学時代にさまざまな分野を学びました」といった表現では、具体的なアピールが含まれていません。企業側からすると「結局この人は何ができるのか」といった印象を持たれてしまいます。
志望動機で「給料が高いから」「福利厚生が充実しているから」といった、待遇面を理由に述べることもNGです。
企業側は熱意を持って仕事をやり遂げてくれる人材を求めています。待遇面を理由にすると、「会社に所属するだけで享受できるメリットにしか興味がない人」と思われても仕方ありません。志望動機には、その会社の事業や業務内容の魅力を記載することが適当です。
企業側にとって、自ら成長する意思のある人材が魅力的です。そのため「自分のスキルを伸ばしてくれる会社だと思った」など、自発的でない文章はマイナスイメージとなるでしょう。自ら積極的に成長し企業利益に貢献する姿勢を伝えることが重要です。
次に志望動機の例文を紹介します。機械メーカーにもさまざまな分野があるため、企業の特徴に沿った志望動機を作成することが重要です。ここでは、建設機械メーカーと精密機械メーカーの2つの例をご紹介します。
建設機械メーカーは豊かな社会を実現するだけでなく、現場の人間の労働環境を改善することも課題としています。これらの特徴と前職の経験などを結びつけることで、説得力のある文章となるでしょう。
【建設機械メーカーへの志望動機の例文】
私は革新的な技術で社会問題、環境問題の解決に貢献したいと考え、貴社の研究開発職を志望しました。開発した建設機械により、豊かな環境の構築と労働環境の課題を同時に解決することは、特別なやりがいを感じられると考えたためです。
前職では自動車メーカーにて、安全機能の研究に携わっていました。その中で最先端のICT技術を取り入れた建設機器に感銘を受けました。
貴社の研究に携わることで、高いレベルで現場の安全性と効率性を両立し、将来的には労働人口の不足など大きな社会問題も解決するのが目標です。前職で培った知識をより大規模で多くの人に役立つ場所でアウトプットできると考えています。
精密機械メーカーはカメラや時計、顕微鏡など、細かな部品で構成される機器を扱っています。まず結論で携わりたい機器を伝え、それに対する知識や目標を肉づけしていくとよいでしょう。
【精密機械メーカーへの志望動機の例文】
私は貴社でネットワークカメラの開発に携わりたいと考えています。カメラやプリンターなどの市場が縮小する中で、社会課題解決型のイノベーションを重要とする貴社の考え方に共感したためです。
大学では、ロボット工学と画像処理技術を研究してきました。ネットワークカメラにAI技術を組み込み、ゆくゆくは社会的な犯罪を未然に防ぐ監視システムを実現したいと考えています。
以上から、ネットワークカメラにおけるコアな技術と即効性のあるソリューションの両方を併せ持つ貴社を志望しました。
機械メーカーは、企業によって分野や主力事業が異なります。そのため、企業と職種のことを深く理解したうえで、志望動機を作成することが重要です。とはいえ、専門的な理解が必要になる分、響く文章が書けるか不安になる方もいるでしょう。
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