更新日:2026/01/08

この記事のまとめ
SIer(エスアイヤー)として培った経験・スキルは、IT業界のさまざまな分野で高く評価されます。システム全体を俯瞰する力やクライアントとの調整力、プロジェクトマネジメント能力などは、多くの企業が求める重要なスキルです。
しかし、「どのような職種・業界に転職できるのか」「自分の経験をどう活かせるのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、SIer出身者におすすめの転職先を8つ紹介します。異業種・異職種へのキャリアチェンジを考えている方にも役立つ内容となっているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次

SIerで培ったスキルを活かして活躍したいなら、自身と相性のよい転職先を選ぶことが重要です。また、現職で感じている不満が解消可能なのかも見極めなければなりません。ここでは、SIerとして働き続ける場合の転職先例を紹介します。
規模の大きいプロジェクトを中心に担当するのが、大手企業(一次請け企業)です。クライアントと直接取引をするため、要件定義・基本設計などの上流工程を主導できる点が魅力です。プロジェクトの中核に関わる機会が増えるため、SIerで培った技術的知識やチーム調整力を発揮できます。
経営基盤が安定している企業が多く、給与水準や福利厚生、教育体制が整っているのもメリットです。一方で人気が高く、中途採用の競争率が高いため、転職を成功させるにはスキルの棚卸しや資格取得など、事前準備の徹底が不可欠です。
【SIer経験者が活かせるスキル・経験例】
上流工程を志向している方や、より大規模な案件に挑戦したい方にとって理想的な転職先といえるでしょう。
事業会社への転職は、自社のビジネスやサービスを支える「社内IT人材」として活躍できる点が特徴です。自社製品やサービスを展開する企業では、SIerで培ったシステム構築や改善の経験を活かし、業務効率化やDX推進に取り組めます。外部委託とは異なり、「経営に近い立場」でIT施策を検討できるところも魅力です。
SIer出身者は、技術的な課題解決力や論理的思考力、ベンダーとの折衝力に優れており、IT戦略の立案やシステム刷新プロジェクトのリーダーとしての活躍が期待されます。
【SIer経験者が活かせるスキル・経験例】
自社のIT基盤を支えたい方や、経営視点を持って仕事に取り組みたい方におすすめの転職先です。
外資系IT企業は、SIer出身者に人気の高いキャリアアップ先のひとつです。グローバル規模のプロジェクトに携わりながら、最先端の技術に触れられる環境が整っており、英語力や専門スキルを磨きたい方に向いています。採用要件は相対的に厳格ですが、成果主義の文化が根づいており、実力しだいで高収入やポジションアップを狙える点も大きな魅力です。
SIerで培ったプロジェクト推進力やクライアント折衝スキルは、外資系企業でも高く評価されます。特に、複数の業務を同時に進行できる柔軟性や、新技術を積極的に取り入れる姿勢を持つ人材は重宝される傾向です。
【SIer経験者が活かせるスキル・経験例】
自分の市場価値を試したい方、世界基準のスキルを身につけたい方におすすめの転職先です。

SIerのスキルを活用できる職種を探すのも選択肢のひとつでしょう。一から新しいことを始めるよりも有利に転職活動を進められます。ここでは、SIer出身者が比較的スムーズにキャリアチェンジしやすい職種・業界を5つ紹介します。
SI営業は、システム開発案件の受注からクライアント対応までを担うポジションです。提案、契約締結、進行管理などを一貫して担当し、企業が抱える課題に対して最適なソリューションを提供します。SIerとして開発に携わった経験があれば、技術的な裏づけを持った提案ができるため、クライアントからの信頼を得やすいのが特徴です。
また、数千万円~数億円規模の大型案件を動かすことも多く、ビジネスの醍醐味を実感できる職種でもあります。エンジニアから営業職への転向は一見ハードルが高く見えますが、IT知識を持つ営業人材は需要が高く、市場価値の高いキャリアを築けます。
【SIer経験者が活かせるスキル・経験例】
成果しだいでマネージャー職や経営層を目指す道も開かれており、ビジネスサイドでキャリアを広げたい方におすすめの職種です。
ITコンサルタントは、企業が抱える経営課題をITの力で解決に導く職種です。業務プロセスの分析からシステム導入、運用計画の策定までを一貫して支援し、クライアントの事業成長をサポートします。経営層と直接やりとりをする機会も多く、テクノロジーだけでなく経営戦略への理解も求められるポジションです。
SIer出身者は、要件定義やベンダー調整などの経験を通じてプロジェクト全体の流れを把握している点が大きな強みです。転職の際は、エンジニアとしての技術的知見を活かしつつ、「クライアントの課題を経営視点で解決できる人材」であることをアピールすると効果的です。
【SIer経験者が活かせるスキル・経験例】
テクノロジーとビジネスをつなぐ役割を担いたい方に最適なキャリアといえるでしょう。
社内SEは、企業内のITシステムやインフラを維持・改善する職種です。主な業務は、ネットワークやサーバーの管理、社内システムの導入支援、運用保守など多岐にわたります。クライアントワークが減るため、スケジュールを自分で調整しやすく、ワークライフバランスを重視する人に人気があります。
SIerでさまざまなシステム構築を経験してきた方であれば、トラブルシューティングやシステム設計力を武器に即戦力として活躍できます。加えて、社内ユーザーからの問い合わせ対応も多いため、柔軟な対応力やわかりやすく説明する力も重要です。
【SIer経験者が活かせるスキル・経験例】
安定した環境でITスキルを活かしたい方や、腰を据えて長く働きたい方におすすめの転職先です。
Web系企業では、自社でWebサービスやアプリケーションを開発・運用し、ユーザー体験の向上や収益拡大を目指します。プロダクトの設計からUI/UX改善、マーケティング戦略まで幅広く関われるのが特徴です。SIerのようにクライアントの要望に沿って開発するのではなく、「自社サービスをどのように成長させるか」を自ら考え、行動する主体性が求められます。
また、最新の技術や開発手法を積極的に導入する傾向にあるため、スピード感と柔軟な発想力が重要です。成果が数値として表れやすく、自分の取り組みがプロダクトの成長に直結するため、大きなやりがいを感じやすい環境です。
【SIer経験者が活かせるスキル・経験例】
自分の手でサービスを育てたい方や、スピード感のある環境で挑戦したい方におすすめの転職先です。
十分なスキルと実績を持っている方であれば、フリーランスとして独立するのも有力な選択肢です。自分の得意分野に合わせて案件を選べるため、収入アップや柔軟な働き方を実現できます。リモートワーク案件も多く、時間や場所にとらわれない自由な働き方も可能です。
一方で、営業活動や契約交渉、確定申告など、会社員時代には経験しなかった業務も自分で対応する必要があります。安定性という点ではリスクも伴うため、一定の顧客基盤やスキルを持つ方に適した働き方といえるでしょう。
【SIer経験者が活かせるスキル・経験例】
自分の専門性を武器に、自由度の高いキャリアを築きたい方におすすめの働き方です。

SIerからの転職を成功させるには、「スキルの言語化」と「戦略的な情報収集」が欠かせません。SIerで培った経験やノウハウは多くの業界で評価されますが、その価値を正しく伝えられなければ理想のポジションを得るのは難しいでしょう。
ここでは、転職活動をスムーズに進め、希望のキャリアを実現するために押さえておきたい4つのポイントを紹介します。
まずは自身の情報整理からスタートしましょう。自分の強みや弱みを客観的に理解しておくことで、企業を選ぶ際の判断材料として利用できます。
自己分析のポイントとしては「実績」と「目標」に注目することです。これまでの実績をベースに強みと弱みを整理し、その経験を活かせる目標を立てましょう。選考の場でも説得力のあるアピールになるほか、好印象にもつながります。
SIerからの転職先は、事業会社やWeb系企業、コンサルティングファームなど多岐にわたります。転職を成功させるには、それぞれの業界や企業が求める人材像を理解し、自分の志向やキャリアプランに合った環境を選ぶことが重要です。
企業ごとに文化や働き方が大きく異なる点にも注目しましょう。たとえば、「自社開発か受託開発か」「チームの規模や個人の裁量の大きさ」「採用している技術スタックや開発手法(アジャイル/ウォーターフォール)」といった要素は、日々の業務スタイルに直結します。これらを事前に調べ、自分の強みや希望とマッチするかを見極めることが重要です。
企業研究を怠ると、入社後にミスマッチが起きたり、キャリアが停滞したりする可能性があります。IT業界は変化のスピードが速いため、常に最新の業界動向をチェックする姿勢も欠かせません。
転職面接では、高確率で「転職理由」を質問されます。たとえ「残業が多い」「下請け構造に不満がある」などのネガティブな理由があっても、そのまま伝えるのは避けましょう。採用担当者が知りたいのは、不満の内容ではなく、「今後どのような環境で成長したいか」という前向きな意欲です。そのため、転職理由はポジティブな表現に言い換えて伝えることが大切です。たとえば、次のように変換できます。
このように言い換えることで、転職理由が「不満の解消」ではなく「成長への意欲」として伝わり、ポジティブな印象を与えられます。
IT業界への転職を効率的に進めたい場合は、IT分野に特化した転職エージェントの活用がおすすめです。業界動向に精通したキャリアアドバイザーが、あなたのスキルや希望条件を踏まえて最適な求人を紹介してくれます。
また、「上流工程に挑戦したい」「自社開発に携わりたい」など、目指す方向性は人によって異なります。転職エージェントを活用すれば、自分の強みを客観的に整理でき、希望に合ったキャリアを効率よく探すことが可能です。
【転職エージェントを活用するメリット】
IT転職の専門知識を持つ転職エージェントを味方につけることで、より精度の高いマッチングとスムーズな転職が実現します。

SIerからの転職は、キャリアアップにもキャリアチェンジにも大きなチャンスです。大切なのは、「自分のスキルをどの方向に伸ばしたいか」を明確にし、その強みを活かせる業界・企業を戦略的に選ぶことです。
IT業界での転職をスムーズに進めたい方は、マイナビ転職ITエージェントの利用もご検討ください。IT業界専門のキャリアアドバイザーが、あなたの経験やスキルを丁寧に分析し、最適な求人をご提案します。また、応募書類の添削や面接対策、年収交渉まで一貫してサポートし、理想の転職を成功に導きます。
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