更新日:2024/09/26
この記事のまとめ
システム開発をはじめとした各種プロジェクトを推し進めるために、プロジェクトマネージャーとプロジェクトリーダーという職種が活躍しています。いずれもIT業界においてよく耳にする職種ですが、どのように違うのかがよく分からない方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、プロジェクトマネージャー・プロジェクトリーダーそれぞれの仕事内容を紹介します。自身のキャリアプランとしてプロジェクトマネージャー、もしくはプロジェクトリーダーを目指している方は、仕事内容を把握することでどちらが向いているか判断しやすくなるでしょう。
目次
IT業界において何らかのプロダクトを開発するときは、プロジェクトリーダーが現場でチーム全体を指揮します。しかし、プロジェクトリーダーが活躍している様子をイメージしにくいと感じる方もいるのではないでしょうか。
ここでは、プロジェクトリーダーの仕事内容を詳しく紹介します。ITエンジニアからのキャリアアップ先としてプロジェクトリーダーを検討している方は、ひととおりチェックしておくことをおすすめします。
開発プロジェクトを遂行するには、各分野のITエンジニアをはじめとしたさまざまな人材活用が欠かせません。また、チームでひとつの業務を行ううえで、一人ひとりが自分に割り当てられた仕事を果たすことが必要です。
そのような状況下で、プロジェクトリーダーはプロジェクトごとに掲げられた目的達成のためにメンバーやスケジュールなどのリソースを管理するのが主な役割です。プロジェクトの進行中は随時予定していたとおりに作業が進んでいるかを確認し、問題が発覚したときは必要に応じて調整します。
プロジェクトリーダーも開発チームに所属する一員として、実際の開発業務に携わるケースもあります。プログラマーやITエンジニアをはじめとして多種多様な職が活躍していますが、プロジェクトリーダー自身がいずれかの職種として活躍していることも多いでしょう。
職種に応じて要件定義や設計、コーディングなどの業務に携わります。プロジェクトリーダーはマネジメント職とエンジニア職という両方の側面を持つ職種です。
開発現場の進行に携わるプロジェクトリーダーに対して、より上流工程を担うのがプロジェクトマネージャーです。プロジェクト全体の計画策定や進捗管理など、主目的を達成するために必要なすべてのリソースの管理が主な業務内容といえるでしょう。
ここからは、プロジェクトマネージャーが果たす主な仕事内容をより詳しく紹介します。プロジェクトマネージャーへの転職を検討している方は、ミスマッチを防ぐためにも確認しておきましょう。
何らかのプロジェクトがスタートすることになったら、プロジェクトマネージャーが全体の計画を策定し、必要な人員や予算をはじめとしたリソースを確保します。
当該プロジェクトの目的を明確に掲げ、どの程度のリソースが必要か、期間や工数がどの程度になるかを見積もるところから始まります。担当するプロジェクトの達成に必要なものをすべて調達し、適切に運用する体制を整えるのがこの段階における重要な仕事です。
実際にプロジェクトがスタートしたら、随時進捗状況を確認しつつ必要な管理を行います。予定どおりに進行しているときは問題ありませんが、途中でイレギュラーな事態が発生することも少なくありません。そのような際にプロジェクト全体の目的を達成すべく、必要に応じて問題に対処しながら軌道修正するのがプロジェクトマネージャーの仕事です。
ひとつのプロジェクトが終了したら、プロジェクトマネージャーが主体となって全体のレビュー・反省を実施します。プロジェクトを通じて学んだことは、今後のプロジェクトをより適した形で進めるうえで貴重な資料となります。
場合によっては、詳しい検討が必要になる大きな問題点が発覚することもあります。そのようなときは、具体的な解決策を考えて次回以降に活かすのもプロジェクトマネージャーの重要な仕事です。
プロジェクトリーダー・プロジェクトマネージャー双方の仕事内容を理解したところで、主な違いを掘り下げて見ていきましょう。責任や管理対象、求められるスキルをはじめとして、両者には明確な違いがいくつかあります。
自身のキャリアプランとしてプロジェクトリーダー・プロジェクトマネージャーのいずれかを検討している方は、それぞれの違いを正しく理解したうえで自分の適性や興味・関心・スキルにマッチしたほうを選びましょう。
同じプロジェクトに携わるとしても、プロジェクトリーダーとプロジェクトマネージャーでは目的や負わなければならない責任が異なります。具体的には以下のとおりです。
プロジェクトリーダーは「進行」に携わる職、プロジェクトマネージャーは「計画」に携わる職といえるでしょう。また、プロジェクトマネージャーのほうがより上流工程を担当する職種です。
ひとつのプロジェクトの中で、何をマネジメントするのかも異なります。具体的なマネジメント対象は以下のとおりです。
プロジェクトリーダーは「進行段階」に特化した職で、プロジェクトマネージャーは「全体」をマネジメントする職といえるでしょう。プロジェクトマネージャーが必要なリソースを調達し、プロジェクトリーダーがそのリソースを運用すると考えるとイメージしやすくなります。
実際に携わる業務や管理対象が異なるため、求められるスキルにも違いがあります。プロジェクトごとに求められる具体的なスキルには差がありますが、基本的には以下のスキルが必要になるでしょう。
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プロジェクトリーダーは基本的な管理スキルに加え、直接開発に携わるのに必要なスキルが求められます。一方でプロジェクトマネージャーには、最適なプロジェクトの形を模索するのに必要な企画力や直面した問題を解決するための課題解決力が欠かせません。
プロジェクトリーダーとプロジェクトマネージャーとでは、業務における役割や必要とされるスキルが異なります。これから両者のいずれかを目指すにあたり、ひとつのプロジェクトにおけるそれぞれの役割の違いを理解しておきましょう。ここでは、プロジェクトリーダーとプロジェクトマネージャーの役割の違いについて解説します。
特定のプロジェクトの立ち上げが決定したら、まずはプロジェクトマネージャーが全体の計画を立てます。プロジェクト全体を通じて目指すべき目標を定め、方向性を考えます。
方向性を定めたら、達成するために必要な具体的な計画を立て、必要なリソースを調達します。ここで定めた計画に基づいてプロジェクト全体が進行するため、非常に重要な業務といえます。
プロジェクトマネージャーが全体の計画を定めて必要なリソースを準備したら、プロジェクトが始まります。プロジェクトの開始後はプロジェクトリーダーが実行に対する責任を負うのが基本です。
用意したリソースをどのように運用すれば目的を達成できるのかを考え、プロジェクトを実行します。メンバーの管理を行いつつ、自身が開発に携わるケースも少なくありません。
当初の計画どおりにプロジェクトが進むとは限らず、途中でトラブルなどのイレギュラーが発生するケースも多々あります。何らかの問題が発生したときは、プロジェクトリーダーとプロジェクトマネージャーの双方が協力して軌道修正しなければなりません。
基本的には、問題点を把握したプロジェクトマネージャーが修正後の計画を立案し、問題がなければプロジェクトリーダーが実行します。この流れはプロジェクト開始時と同じといえるでしょう。
IT業界において、ひとつのプロジェクトに携わる職種はさまざまです。中にはプロジェクトリーダー・プロジェクトマネージャーと混同されがちな職種もあります。ここでは、混同されることが多い「プロジェクトオーナー」と「PMO」の2つをチェックしていきましょう。それぞれの役割も紹介するため、この機会に正しく理解しておくことをおすすめします。
自社の経営目的を達成するために何らかのプロジェクトを発注・発案した人を「プロジェクトオーナー」と呼びます。経営層がプロジェクトオーナーになっているケースも多く、プロジェクトが始まるまでの段階で全体のマネジメントに携わります。
考案したプロジェクトを実行してもよいか、経営課題を果たすうえで有効か、コストに問題がないかなどを判断するのが重要な仕事です。プロジェクトがスタートしてからは、進捗管理をはじめとした開発業務には携わらない点も特徴といえます。
PMOとは、プロジェクトマネジメントを支援するための組織を指す言葉です。場合によっては同じ目的で用意されたシステムを含めることもあります。
PMOの業務はプロジェクトの支援がメインであり、マネジメント方法の標準化や必要な人材を確保するための研修、環境整備などに携わります。プロジェクトマネージャーが活躍できる環境を整えるサポート職とイメージすると分かりやすいでしょう。
プロジェクトリーダー・プロジェクトマネージャーは、いずれもIT業界におけるさまざまなプロジェクトを完遂するうえで欠かせない職種です。ITエンジニアからのキャリアアップでプロジェクトリーダー、またはプロジェクトマネージャーを目指している方は、業務における役割の違いを理解したうえで自分に適した職種を選ぶことが大切です。
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