更新日:2024/06/25
この記事のまとめ
広告代理店はクライアントの広告・宣伝活動を代行する会社のことです。主に新聞やテレビ、雑誌などの媒体に広告を出稿します。広告代理店への転職を検討する際は、まず仕事内容やどのような人が向いているのかを押さえておきましょう。
この記事では、広告代理店で働くやりがいや向いている人の特徴について紹介します。業界未経験者に向けた転職成功のポイントも解説しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
広告代理店はクライアントの広告活動を代行する会社のことで、総合代理店・専門広告代理店・ハウスエージェンシーの3つに大きく分類できます。ここでは、それぞれの代理店の特徴について詳しく解説します。広告代理店への転職を考えている人は、自分がどの代理店に向いているかを見極める参考にしてください。
総合広告代理店はテレビ番組やラジオ、雑誌など幅広い媒体における広告出稿をサポートする代理店です。「総合」と名のつくとおり、扱う広告媒体は多岐にわたるため大所帯の企業が多い傾向にあります。そして広告媒体が幅広い分、社員にはさまざまなスキルや知識が求められます。
多様な広告媒体を扱う総合広告代理店に対して、専門広告代理店はWeb広告や新聞広告など取り扱う広告媒体を絞っている点が特徴です。特定の広告媒体に特化している分、働くにあたっては扱う媒体に関するより専門的な知識やスキルを身につけなければなりません。
ハウスエージェンシーは親会社やグループ会社の広告事業を専属で行う代理店です。外部の広告主の案件を扱うことは少なく、基本的に自社グループの広告を中心に扱います。専属であるがゆえに、親会社やグループ会社の商品、サービスの特徴を理解する必要があります。
広告代理店では、グラフィックデザイナーやWebデザイナー、コピーライターなど多様な職種が働いています。これから広告代理店のクリエイター職を目指す場合は、自分の適性を慎重に見極めることが大切です。ここでは、広告代理店で活躍するクリエイター職を5つ紹介します。
雑誌やポスター、商品パッケージといった、主に紙媒体の印刷物をデザインするのがグラフィックデザイナーの仕事です。クライアントのニーズをくみ取って、デザインを納期までに仕上げます。企画やデザインの提案を行うこともあるため、コミュニケーションスキルやスケジュール管理能力も求められます。
グラフィックデザイナーを目指す場合は、Adobe IllustratorやAdobe Photoshopといったデザインソフトを扱えるようになるとよいでしょう。
WebサイトをデザインするのがWebデザイナーの役割です。Adobe IllustratorやAdobe Photoshopなどのグラフィックソフトを用いてカラーやレイアウト、写真素材の加工などを行います。グラフィックデザイナーと似ていますが、Webデザイナーはコーディングやプログラミングも行う点が大きな違いです。Webデザイナーには「CSS」「HTML」「JavaScript」といった言語の知識も求められます。
DTPとは「Desktop Publishing(デスクトップパブリッシング)」の略で、パソコン上でデータの作成・編集・加工を行い、印刷物のデータを制作することを指します。DTPオペレーターの仕事は、グラフィックデザイナーが作成した原案を基に印刷用のデータを作成することです。
具体的にはフォーマットを作成して原稿データを入力し、レイアウトの調整や修正を行って納期までに提出します。DTPオペレーターはAdobe IllustratorやAdobe Photoshopといったデザインソフトに加え、Adobe InDesignというDTPソフトを扱うスキルが欠かせません。またDTP特有のルールや基礎知識も求められます。
コピーライターは広告の文章を作成する職種です。雑誌やポスターなどのグラフィック広告やテレビ広告、Webサイトのバナー広告などの文章を作成します。コピーライターには紹介する商品やサービスの特徴を理解し、購買意欲を掻き立てる文章を考える能力が必要です。
コピーライターになるために必要な学歴や資格などはなく、クリエイティブ職の中では比較的転職しやすい職種といえます。文章を書くことが好きな人、宣伝に興味のある人に向いている仕事です。
ディレクターは広告制作の現場責任者として、広告デザイナーやコピーライターといったメンバーをまとめ上げ、制作を管理する職種です。クライアントの要望をヒアリングし、広告戦略やコンセプトを決め、納期までに仕上がるようメンバーに指示を出して進捗を管理します。
ディレクターになるには、Webデザイナーやコピーライターから経験を積んでキャリアアップする形が一般的です。学歴や資格などは必要ありませんが、コミュニケーションスキルやマーケティングスキルといった管理者としてのスキルが求められます。
転職において、仕事にやりがいを求めることは重要です。仕事にやりがいを感じられなければ、ストレスにつながりかねません。仕事にやりがいがあるとモチベーションを高く保て、日々充実感を得られるでしょう。ここでは、広告代理店で働くやりがいを2つ紹介します。
クリエイティブ職のやりがいは自分のイメージやアイデアが形になることです。ゼロから何かを生み出すのは大変ですが、完成した際には達成感を得られます。また、自分が手掛けた広告物を街中やテレビなどで見かけたときには大きな喜びを感じられるでしょう。
自分の手掛けた広告が多くの人の心を動かす可能性があることも、広告代理店で働くやりがいのひとつです。自分の考えたデザインが話題となり、商品やサービスを多くの人に利用してもらえれば喜びにつながります。場合によってはトレンドを生み出すような大きな仕事にチャレンジできることもあるでしょう。
人には向き不向きがあります。働くことに努力や苦労はつきものですが、適性のある仕事に就ければ毎日楽しく働けるでしょう。ここでは、広告代理店への転職に向いている人の特徴を2つ紹介します。広告代理店への転職を検討するにあたって、自身が以下の特徴に当てはまっているかどうかをチェックしましょう。
広告業界はトレンドの変化が早いため、日々最新の情報を収集する能力が求められます。古い広告手法を用いても多くの人の心には刺さらないでしょう。また、アパレルや食品関係は季節のトレンドも重要なため、そういった情報も細かく収集できる人が向いています。
クリエイティブ職はひとりで黙々と仕事を進めるわけではありません。クライアントの要望をヒアリングすることもあれば、制作メンバーと連携して仕事を進めることもあります。コミュニケーション能力が高ければクライアントや制作メンバーと良好な関係を築け、仕事を円滑に進められるようになるでしょう。
適性がない仕事を続けると、ストレスや疲れが溜まりやすくなります。ストレスや疲れは体調・メンタルに悪影響をおよぼす可能性もあるため、注意が必要です。ここでは、広告代理店への転職に向いていない人の特徴を2つ紹介します。
広告代理店では常に新しい広告案件に向き合います。基本的に宣伝する商品やサービスは毎回異なり、クライアントの置かれている状況や世の中のトレンドに応じて広告手法を変化させなくてはいけません。そのため、ルーティンワークがしたい人には向いていないといえます。
広告代理店の仕事には納期があります。納期に遅れればクライアントからの信用を失いかねないため、定められた納期までに広告物を確実に仕上げなくてはなりません。また、ひとりで複数の案件を担当することもあります。スケジュールやタスク管理ができないと、案件の納期を守れずにクライアントや社内の同僚に迷惑を掛けてしまう恐れがあるでしょう。
職種によって異なりますが、広告代理店の仕事には未経験からチャレンジできるものもあります。しかし、基本的に中途採用者には即戦力が求められます。また、クリエイティブ職には高いスキルが要求されることもあるため、未経験者が転職するのは容易ではありません。未経験から広告代理店への転職を目指す場合は、ここで紹介する転職成功の3つのポイントを押さえておきましょう。
広告代理店のクリエイティブ職に転職するために必須の資格はありませんが、求人の応募条件に特定の資格が記載されていることがあります。資格を取得していれば専門的な知識を有していることを客観的にアピールできるため、余裕があれば転職前に資格の取得を検討しましょう。職種によって取るべき資格は異なりますが、クリエイティブ職におすすめの資格は以下のとおりです。
デザインソフトのスキルを学びたい人は、Adobe IllustratorやAdobe Photoshopの活用能力があることを証明する「Illustrator・Photoshopクリエイター能力認定試験」を受けるとよいでしょう。
DTPエキスパートは、DTPによる印刷物制作に習熟していることを証明する資格です。
Webクリエイター能力認定試験はWebサイト制作やデザインスキルを問う試験で、Webデザイナーやディレクターを目指すうえで取得しておきたい資格といえます。
色彩検定は色に関する知識や技術を問う試験です。試験勉強を通じて、色彩が社会や人間に与える効果などを学べます。
アドビ認定プロフェッショナルはアドビが公認する国際認定資格です。取得すればアドビ製品に関する知識を有していることが証明できます。
スクールでスキルを習得してから転職活動を始める方法もおすすめです。スクールに通うメリットは独学と比べて挫折しにくいことです。デザインやプログラミングを独学しようとすると、壁にぶつかったときに頼れる人がおらず、挫折してしまう可能性があります。しかしスクールに通えば疑問点などを講師に質問できるため、学びやすいといえるでしょう。
スクールに通うデメリットは費用がかかることです。費用面が気になる人はまず独学し、難しいようであればスクールに通うことを検討してみましょう。
転職活動を有利に進めるためには、業界のトレンドや志望先企業の情報収集を徹底することが大切です。未経験者の採用面接では「なぜ広告業界に興味を持ったのか」「なぜ自社に応募したのか」と聞かれることがあります。業界のトレンドや志望先企業について調べることで、説得力のある志望動機が作成できるでしょう。
また、自分に合った求人を見つけるためにも情報収集は重要です。気になる企業をいくつかピックアップし、事業内容や社風などを徹底的に調べましょう。
広告代理店はクライアントの広告活動を代行する会社のことで、新聞やテレビ、雑誌などへの広告出稿をサポートします。広告代理店で働くやりがいは自分のアイデアを形にできることや、トレンドを作れることです。未経験者を募集している求人も多くあるため、広告業界に興味があれば前向きに転職を検討してみるとよいでしょう。
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