更新日:2023/10/25
この記事のまとめ
フロントエンドエンジニアとして開発現場で活躍しているものの、年収アップを実現するために転職したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
フロントエンドエンジニアが年収アップを実現するには、スキルレベルを高めることが欠かせません。そこでこの記事では、フロントエンドエンジニアが年収アップを目指す際に習得したいスキルと具体的なキャリアパスを紹介します。
自分に合ったキャリアを選択すると年収アップを実現できるだけでなく、より意欲的に働けるようにもなるでしょう。
目次
フロントエンドエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションの設計・構築において、フロントエンドの設計・開発を担うITエンジニアです。
フロントエンドとは、ユーザーが直接見る部分や操作できる部分を指します。Webデザイナーが設計したデザインをもとに、HTMLやCSS、JavaScriptといった開発言語を使用して実装する仕事です。企業によってはデザインやディレクションを担当する場合もあります。
転職で年収アップを実現するためにも、まずはフロントエンドエンジニアの年収水準を把握しておきましょう。そのうえで、年収を上げられそうな転職先を選ぶことが大切です。ここでは、フロントエンドエンジニアの平均年収や月額給与の目安、年齢別の年収水準を紹介します。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、Web開発に携わるフロントエンドエンジニアの平均年収は550万2,000円です。全産業の平均年収496万5,700円(同調査による)と比較すると、高い水準といえます。
フロントエンドエンジニアを含め、ITエンジニアの年収は自分のスキルレベルや経験の有無によって大きく異なるのが一般的です。有しているスキルが高く評価されれば、平均を大きく上回る年収を獲得できる可能性があります。
同じく厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によって所定内給与額別の人数割合を見ると、フロントエンドエンジニアの月額給与には以下3つのピークがあることが分かります。
異業種からの転職などで経験が浅くスキルレベルがそこまで高くないのであれば20万円台、十分なスキルを有している方が経験者として転職した場合は40万円以上がひとつの目安といえるでしょう。60万円以上の給与を獲得している方もいるため、年収アップを実現しやすい環境ともいえます。
IT業界は、スキルや経験に比例して年収がアップする傾向にあります。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を基にフロントエンドエンジニアの年齢別年収水準を見ると、やはり経験を積み重ねるほど年収が高くなる様子がうかがえます。
20代~30代にかけては年収の伸びが大きく、それ以降は緩やかに上昇して50代前半でピークを迎えます。十分な経験を積みつつスキルアップに励めば、700万円以上の年収を目指せる職種であるといえるでしょう。
ITエンジニアは、フロントエンドエンジニアに限らず技術レベルや経験・実績が年収に直結する職です。そのため、年収アップ・キャリアアップを実現したい方は普段から学習に励み、スキルレベルを高めましょう。ここでは、年収アップを実現するために習得したい3つのスキルを詳しく紹介します。
世の中には多くのプログラミング言語があり、それぞれに得意・不得意分野があります。Web業界におけるフロントエンド開発では以下の言語が多く用いられるため、習得に励むとよいでしょう。
上記のプログラミング言語を順番に学び、徐々に扱える言語を増やしていくとよいでしょう。各言語でよく用いられるフレームワークについても学習することをおすすめします。すでに扱える言語と構文や考え方が近いものから学習すると、効率的に学べます。
ユーザーが直接目にする部分に携わるフロントエンド開発では、マークアップを担当することもあります。そのため、以下の言語も学ぶとよいでしょう。
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上記で紹介したマークアップ言語とスタイルシート言語は、双方を組み合わせて用います。マークアップ言語でテキストの構造を指定し、スタイルシート言語で表示スタイルを指定するという関係です。両者には密接な関係性があるため、セットで学習することが大切です。
デザインの実装やUI・UXの設計・実装をフロントエンドエンジニアが担当する案件もあります。そのため、Webデザインの基本的なスキルを習得したり、使いやすいUIがどのようなものか学んだりすることも大切です。
デザインやUI・UXスキルを高めれば、Webデザイナーとして活躍する道も開かれるでしょう。マネジメント層にキャリアアップしたときには、Webデザイナーをディレクションする際にその経験を活かせます。
さまざまな企業・団体・個人がWebサイトを開設していることもあり、フロントエンドエンジニアはニーズの高い職種です。ただしAI技術の向上により、今後はフロントエンドエンジニアのあり方が変わる可能性が否めません。
いまでは自動でコードを生成するサービスもあります。将来を正確に予測することはできませんが、フロントエンドエンジニアの業務がAIに取って代わられる日が来る可能性もあるでしょう。
したがって、短期的な将来性は明るく、長期的な将来性は未知数といえます。自身のスキルを広げたり、専門性を高めたりして需要の高い人材を目指すことが大切です。
フロントエンドエンジニアへの転職を目指す場合は、事前に知識やスキルを習得することが大切です。どのようなスキルを習得すれば、転職において有利になるのでしょうか。ここでは、未経験者がフロントエンドエンジニアに転職する道のりについて詳しく解説します。
未経験でフロントエンドエンジニアを目指す場合、コーダーからキャリアをスタートするとよいでしょう。コーダーとは、HTMLやCSS、JavaScriptといったさまざまな開発言語を使用して、ソースコードを記述することに特化した仕事です。Webコーダーやコーディングスタッフと呼ばれることもあります。
コーダーの経験を通じてコーディングのスキルを磨けば、フロントエンドエンジニアになった際にスムーズに業務をこなせるでしょう。
マークアップエンジニアは、HTMLやCSSを用いてWebデザイナーが設計したデザインを実装する仕事です。マークアップエンジニアはコーダーの上位職種にあたり、サイトの目的やSEOを意識したうえでマークアップするスキルが求められます。
フロントエンドエンジニアとほとんど変わらないポジションですが、マークアップエンジニアはHTMLの作成と実装が主な仕事です。表示・操作に特化したスキルを身につければ、フロントエンドエンジニアへの転職に役立つでしょう。
フロントエンドエンジニアへの転職を成功させるには、業務に求められる知識やスキルを身につけることが大切です。特に未経験から目指す場合は、資格を取得し客観的に知識・スキルをアピールできるようにするとよいでしょう。ここでは、フロントエンドエンジニアに求められるスキルやおすすめの資格を紹介します。
フロントエンドエンジニアの業務に必要な知識・スキルを身につければ、転職で有利になります。フロントエンドエンジニアに必要な知識は以下のとおりです。
開発言語を扱うスキルに加えて、フレームワークやWeb関連の知識も求められます。知識やスキルを身につけて専門性を高めれば、転職後もさらなるキャリアアップを実現できるでしょう。
資格を取得すれば、応募先企業に対してスキルレベルを客観的にアピールできます。フロントエンドエンジニアの業務に役立つ主な資格は以下のとおりです。
中でも、基本情報技術者試験はITエンジニアの定番資格です。ほかにもフロントエンドエンジニアの業務に関連する資格はたくさんあるため、企業研究をしっかりしたうえで必要な資格の取得を目指しましょう。
すでにフロントエンドエンジニアとして活躍していて、年収アップを実現するために転職しようと考えている方もいるのではないでしょうか。ここでは、年収アップを目指すときにおすすめの転職先を3つ紹介します。自分が思い描いているキャリアパスと照らし合わせながら考え、どの道に進むとよいか判断しましょう。
WebディレクターはWeb制作や運営においてプロジェクトを指揮・監督するポジションです。具体的には、プロジェクトが円滑に進むようスケジュールを管理し、各メンバーとの調整を行います。
フロントエンドエンジニアとして実績と経験を積み、Webディレクターにキャリアアップすれば年収は上がるでしょう。また、WebデザイナーやUI・UXエンジニアといった関連職種へ転職して年収アップを狙うケースもあります。
技術を極めたいと考えているのであれば、広範な技術を高いレベルで習得してフルスタックエンジニアを目指すのもひとつの道です。
フルスタックエンジニアはひとりで多くの分野をこなすITエンジニアであり、さまざまな分野のスキルを高いレベルで有している必要があります。ITエンジニアのジェネラリストというよりは、多くの分野を極めたスペシャリストといえます。
担当できる案件が広がる分、年収アップを実現しやすいでしょう。ただし、ひとりで多くの工程を担当する都合上、激務に陥りやすいのがデメリットです。
ITエンジニアからWebマーケターへのキャリアチェンジを目指す道もあります。Webマーケターは、Webサイトを通じて集客するにはどのような施策を展開すればよいか、課題を解決するには何をすればよいかを考えて売り上げアップを実現する職です。
最前線で活躍するには、SEO関連のスキルやデータ分析スキル、AIを活用するスキルなどが求められます。Webマーケターは成果を出すほど年収アップを実現しやすい職です。開発よりマーケティングのほうが向いていると感じるのであれば、必要なスキルを学んでキャリアチェンジしてもよいでしょう。
フロントエンドエンジニアの年収水準は全産業平均より高く、スキルアップに励めばさらなる年収アップを実現できる職でもあります。また、Webディレクターやフルスタックエンジニアへキャリアチェンジして年収アップを実現する道も選択できるため、将来性も高いといえるでしょう。
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