更新日:2022/10/04
この記事のまとめ
エンジニアの採用面接で好印象を残すには、逆質問の有効活用がおすすめです。しかし、どのような逆質問を準備すればよいか分からないという方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、逆質問の準備の仕方を紹介します。
逆質問にはいくつかのタイプがあるため、異なるタイプの質問を複数準備することで効果的な逆質問ができるでしょう。参考例とNG例をそれぞれ参考にしてみてください。
目次
多くのライバルの中で「魅力的な人材だ」と感じてもらうために、採用面接の質問にしっかりと答えられるよう入念に準備するのは定石です。しかし、逆質問の準備を怠って、本番でまごついた経験がある方もいるでしょう。せっかく好印象を与えても、逆質問でマイナスになる場合もあります。ここでは、逆質問の意味と重要性を確認しましょう。
採用面接では採用担当者が「自己PRはあるか?」「なぜ今回の求人に応募したのか?」といった質問をします。
面接の終盤に「何か質問はありますか?」と尋ねられるのが一般的ですが、これが逆質問です。逆質問には以下のようなことを知りたいという採用担当者の意図があります。
「何か質問はありますか?」という問いかけに「特にありません」と答えると、「企業に対する興味や入社意欲がない」と捉えられてしまいます。また、「消極的」「コミュニケーションが苦手」「企業の求める人物像とかけ離れている」といったネガティブな印象を与えかねません。
面接の準備をする際は、逆質問を想定して、最低でも3つくらいは質問を考えておくとよいでしょう。
逆質問には採用希望者にとってもメリットがあります。企業との相性や職場環境が詳しく分かれば、転職後にギャップに悩まずに済むためです。また、逆質問は自分のアピールチャンスにもできます。しっかりと準備した逆質問によって、以下のような好印象を残せるでしょう。
エンジニアとして転職する場合、採用担当者が見るのはスキルや経験です。同時に「社風になじめるか」「チーム作業ができるか」といった人間性も見極めたいと考えています。仕事ができるエンジニアと感じてもらうために、どのように逆質問を利用すればよいか、詳しく見てみましょう。
ホームページを見れば分かるような逆質問をすると、事前準備をしていない意欲のない人物と捉えられかねません。企業の社風や理念、強みといったホームページにある情報を押さえておくのは基本です。
ホームページで調べた内容を織り交ぜながら、さらに踏み込んだ逆質問ができれば、現実的なイメージを持って面接に臨んでいると判断されます。たとえば、「社員の新しいチャレンジを応援する」という理念に関して「若手のアイデアが採用された事例はあるか?」と尋ねれば、意欲を感じてもらえるでしょう。
逆質問で知識やスキル、経験をさりげなくアピールするには、自分の強みを知る必要があります。IT業界で働いている方であれば、自分の得意な分野や働き方を提示したうえで、さらに踏み込んだ逆質問ができるでしょう。
ITスキル以外にもエンジニアとして生かせる資質はたくさんあります。未経験者でも、前職で培った経験や分野を絡めた逆質問をして、貢献意欲の高さをアピールしましょう。
おすすめはIT業界に強い転職エージェントを利用し、プロの知恵を借りることです。逆質問を含めた面接準備もサポートしてもらえます。
転職エージェントが重視しているのは、転職希望者と企業のマッチングです。そのため、企業の雰囲気や職場環境、求められている人材の情報を持っています。転職エージェントに相談すれば、本当に聞きたい質問を準備できるでしょう。
自分の強みも第三者の目線で教えてくれるため、自分では気づかなかった強みをアピールする効果的な逆質問ができるかもしれません。
ここでは、エンジニアに転職する場合、どのような逆質問をすればよいか具体的に紹介します。逆質問の目的ごとに例も挙げているため、自分の強みや企業情報に合わせてアレンジしてみてください。タイプの異なる逆質問を最低でも3つ以上準備することをおすすめします。
幅広いシーンで活用できるのが、働く意欲や成長する意欲があるという印象を与えられる逆質問です。
【逆質問例】
「入社までに準備することや勉強しておくことがあれば教えてください」
「入社までに読んでおくことが望ましい本や教材があれば、教えていただけますか?」
「もし採用していただけた場合、どのような配属先がありますか?」
「現時点で、自分が御社にどのような仕事で貢献できると思われますか?」
「経歴やスキルを見て足りないと感じた部分があれば、教えていただけないでしょうか?」
「御社では、どのような研修制度を活用できますか?」
「将来は御社の主力製品である○○の企画に携わりたいと考えているのですが、そのためのキャリアはありますか?」
業務の詳しい内容にまで踏み込んだ質問をすれば、エンジニアという仕事に対する理解や知識のレベルをアピールできるでしょう。
【逆質問例】
「どのようなチーム体制で業務を行っているのでしょうか?」
「プロジェクトに配属された場合には、どの言語やツールを用いて業務をしますか?」
「新しい言語やツールの導入はどのように検討されていますか?」
「仮に採用された場合、当面すぐにやるべき業務を教えてください。また、配属される部署・チームの課題、目標を教えてください」
採用担当者も人間であるため、個人の意見を求める質問で距離を縮められれば、好印象を残せます。
【逆質問例】
「入社して良かった点や入社に至る決め手がありましたら、教えていただけないでしょうか?」
「業務の中でやりがいを感じるのはどのようなときでしょうか?」
「御社で実際に働いていて、他社にはない強みだと感じる部分はありますか?」
自身が持っているスキルや前職の経験といった強みをさりげなく絡めた質問をすることで、企業に貢献できる人材かどうか、判断する材料を提供できるでしょう。
【逆質問例】
「前職では新規営業を担当していました。御社ではこの経験を生かせる部署はありますか?」
「私は業務効率を上げることを得意としています。一日の業務の流れがあればご教授ください」
言葉の選び方やさりげない配慮が見えると「ビジネスマナーがある」「社会性がある」と感じてもらえます。どのような業界や職種でもコミュニケーションは重要なため、好印象を与えられれば、採用に有利です。
【逆質問例】
「〇〇様の説明で十分に理解できました。反対に、私のお話しした内容で分かりづらい部分はございませんでしたか?」
職場環境や収入に関する質問は、言葉を選ばないと業務内容よりも職場環境や福利厚生、お金に関心があるというネガティブな印象を与えかねません。働き方に関する逆質問は、よく吟味しましょう。
【逆質問例】
「私と近い年齢で活躍されている方のモデル年収をお聞かせください」
「一日も早く同じペースで働きたいと考えていますが、ほかの社員の方は毎日何時くらいまで仕事をされているでしょうか?」
「評価基準はありますか?」
「繁忙期と閑散期での就業時間に差はありますか?」
「長期休暇を取得した社員がいる場合、どのようにして業務を回しておられますか?」
「研修制度は、社員の何割の方が活用されているでしょうか?」
「研修制度は任意参加でしょうか?それとも強制参加でしょうか?」
「毎年何割くらいの社員が昇給しますか?」
「今までのプロジェクトでもよくあったのですが、繁忙期に休日出社はありますか?」
「御社に入社してから結婚し、お子さんをお持ちの女性社員の方の活躍事例を教えていただけますか?」
社内の人間関係や社風など、仕事のしやすさやストレスに関わる点も逆質問によって確認できます。
【逆質問例】
「社員の方々は、業務外での付き合い方はどのようにしているのでしょうか?」
「配属される部署やチームの枠を超えた交流はありますか?」
「御社の今後の事業の展望についてお聞かせいただけますか?」
「新たな人材を採用する際に、必ず見ている人柄はどのようなものですか?」
逆質問は内容を間違えるとマイナスポイントになります。自分の評価を下げる逆質問にはどのようなものがあるのか、具体例を参考に見てみましょう。準備した逆質問にマイナスポイントが含まれていないか、本番前にしっかりとチェックしておけば、安心して面接に臨めます。
有給のような収入や福利厚生、職場環境の逆質問を最初にすると、最も気にしているのは業務内容ではないという印象を与えてしまいます。尋ねる際には誤解を生まないように、言葉遣いや言い回しを練っておきましょう。
【逆質問のNG例】
「御社の有休取得率はどれくらいでしょうか?」
「有給は取得できますか?」
「残業はどれくらいありますか?」
「ワークライフバランスは整っていますか?」
多くの場合、企業理念や強みはホームページに載っています。それを踏まえたうえで突っ込んだ質問をすれば、意欲があると捉えてもらえるでしょう。一方、調べれば分かるような内容を質問すると、面接に準備もせずに臨んでいると判断されます。
【逆質問のNG例】
「御社の強みを教えていただけますか?」
「主な事業内容は何ですか?」
「御社の社風を教えてください」
「福利厚生を教えてください」
「企業のビジョンを教えてください」
「競合他社はどこですか?」
ネガティブな質問や批判めいた表現は、採用担当者に不快感を与える恐れがあります。企業研究の結果だとしても、逆質問では控えたほうがよいでしょう。面接官によい印象を与えるには、ポジティブな内容の逆質問を準備することが大切です。
【逆質問のNG例】
「御社の開発力が足りないと思うことはありませんか?」
「離職率を教えてください」
意欲を示すつもりでも、逆質問のやり方次第ではプライドが高く、順応性がないと判断される場合があります。社会性やコミュニケーション能力がないと疑われる恐れもあるため、逆質問は言い回しをよく考えて、失礼のないものにすることが大切です。
【逆質問のNG例】
「○○の仕事に就くことはできますか?」
「私のいままでの経験を生かせますか?」
「スキルアップするための研修はありますか?」
採用担当者が話した内容と重複した逆質問をすると、話を聞いていないと判断されます。面接中はメモを取っても構いません。内容が重複しないように注意しましょう。
準備した逆質問の内容を担当者が先に話す場合もあります。いくつか種類の違う逆質問を準備して、採用担当者の話とかぶった場合、逆質問から外しましょう。反対に、採用担当者の話をより深める質問であれば、自然で説得力のあるアピールになります。
エンジニアに転職する採用面接には、逆質問も準備して臨みましょう。逆質問を上手に活用すれば、自分の強みや意欲をアピールできます。「特にありません」は絶対にNGです。
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