更新日:2024/08/08
この記事のまとめ
面接の最後では、「何か質問はありますか」と聞かれることが一般的です。これを「逆質問」と呼びます。しかし、逆質問の際にどのようなことを聞けばよいのかが分からずに、不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、採用担当者に好印象を与えるために押さえておきたい逆質問のポイントを紹介します。内容によってはマイナスイメージを与えかねないため、事前に企業・業界研究を徹底しつつ、逆質問でアピールしたいことを明確にしておきましょう。
目次
面接で採用担当者に好印象を与えるには、逆質問の意図を読み取り、それに沿った受け答えをすることが必要です。適切なコミュニケーションを取るためにも、まずは採用担当者がなぜ逆質問をするのかを押さえておきましょう。ここでは、採用担当者が逆質問をする6つの理由について解説します。
ひとつ目の理由は、応募者がどれだけ企業に興味があるかを知るためです。面接官からの質問に答えるだけであれば、別の企業のために準備しておいた回答を流用して対応することも可能です。しかし、応募者から企業へ質問するとなると、別の企業に用意した回答を流用できません。そのため、採用担当者の立場からすると、逆質問を通じて応募者がどこまで企業研究を深め、準備したのかを把握できます。
企業への質問がないと、関心が低いと捉えられてしまいかねません。「質問がない=あまり調べていない=志望度が低い」という印象を持たれてしまう可能性は十分に考えられます。
本当に志望度が高い企業であれば、さまざまなことを調べていく中で、自然と質問したいことが出てくるでしょう。また、具体的な質問をされると採用担当者も応募者に対して強い関心を示すものなので、志望度が高い人という印象を与えられます。
2つ目の理由として、自分が知りたい情報を入手するために的確な質問ができるかを確認する目的が挙げられます。面接での「志望動機」や「これまでの経歴」は、内容をある程度予想できるうえに事前に練習できます。そのため、その応募者の人となりやコミュニケーションスキルを把握するには不十分な質問です。
しかし、事前にどのような話の展開になるのか予想できない「逆質問」では、質問に対するとっさの切り返しを通じて、コミュニケーションスキルを見極めることができます。仕事では綿密なコミュニケーションによって信頼関係を構築できる場面もあるため、臨機応変に対応する力やコミュニケーションスキルは、採用するかどうか判断するうえで重視されやすいポイントのひとつです。
3つ目の理由は、社風と合うかどうかを見極めるためです。逆質問からは、その人の「個性」や「転職で重視しているポイント」を読み取れます。したがって、採用担当者は、応募者が逆質問を予想してあらかじめ複数準備しているのか、あるいはその場で慌てて考えているのかをある程度把握できます。
また、回答する様子から垣間見える応募者の「個性」と、応募者が「企業に求めること」を踏まえて、以下のポイントを確認します。
どれほど自己PRや志望動機が優れていても、ネガティブな質問をしてくる人は企業の社風とマッチせず、高い評価を得られない場合もあります。企業の社風にマッチしていない質問や自己中心的な質問は避けたほうがよいでしょう。
4つ目の理由は、応募者の抱えている疑問や不安を解消するためです。応募者は自分の中にある疑問や不安が少なければ少ないほど、より具体的に入社後のイメージを抱けます。そのため、企業側はできる限り面接の場で疑問や不安を解消したいと考えています。しかし、面接の全体的な流れとしては企業側から応募者に質問し、応募者が回答する状態が続き、応募者が本当に疑問や不安に思っていることに気づけないリスクがあります。
面接の最後に逆質問の場を用意することで応募者側の疑問や不安を解消し、安心してもらうのもひとつの目的です。それにより応募者の自社への志望度を高め、自社に必要かつ優秀な人材の確保に結びつけようという狙いもあります。
上記のように逆質問には、企業に対する応募者の志望度やコミュニケーションスキル、社風とのマッチング度合いを知ろうという採用担当者の意図が込められています。逆質問への対応の仕方によって、「この人物は採用に値するかどうか」「入社後に貢献してもらえるかどうか」をチェックしています。逆質問は面接の中でもかなり重要な場面であるのだということを認識したうえで、事前に準備を整えるよう心掛けましょう。
5つ目の理由は、相手に適切な質問を用いて自分に必要な情報を収集するスキルを有しているかを判断するためです。ビジネスにおいては、相手のニーズや課題を知るために適切な質問を用いる必要があります。逆質問を通じて応募者の質問スキルを知ることで、ヒアリングや商談に欠かせないコミュニケーションが可能かある程度判断できます。
逆質問では上記の点を意識し、自分が応募先企業に関してどのようなことを知りたいのかをチェックしてみましょう。そのうえで、聞きたいことを答えてもらうにはどのような質問が有効かを考えます。
6つ目の理由は、逆質問の内容から応募者の積極性や個性を知りたいと思っているためです。応募者の質問内容からは、何を知りたいと考えているのかに加えてどのようなことに関心があるのか、性格面の特徴は何かを可視化できます。
逆質問を有効活用すると、スキルアップして活躍したいという意欲や、入社してから上位職種にキャリアアップしたいという思いを伝えることが可能です。そのため、面接時には逆質問を通じて意欲や熱意をアピールすることがおすすめです。
逆質問は自分をアピールする場のひとつといっても、どのようなことにフォーカスすればよいのか分からない方もいるのではないでしょうか。以下では、アピールポイント別の質問内容を具体例を挙げながら解説します。まずは自分が何をアピールしたいかを明らかにし、質問内容を考えてみましょう。
入社した企業で活躍したいという意欲をアピールしたいのであれば、「御社で○○として活躍するうえで□□のスキルが必要かと思われますが、いまのうちに勉強したほうがよいことはありますか」などと質問できるでしょう。
ただし、逆質問の内容が実態とずれていたり具体性が欠けていたりすると、あまり効果的なものになりません。まずは応募した職種でどのような業務を担当するのかを調べ、知りたいことを具体的に書き出しましょう。
広告業界を希望する人にとって、ちまたの流行や時事ニュースなどに関する興味・関心の高さはアピール材料になり得ます。誰もが知っている情報であれば細部まで掘り下げて話す必要があるものの、世間のニュースと業界を絡めることで、業界への興味関心を伝えることができるでしょう。
たとえば、「先日〇〇というニュースがありましたが、御社をサポートできる具体的な方法として、どのようなものが考えられるでしょうか」という質問をすると、情報感度の高さと着眼点をアピールできます。
面接を受ける企業の今後の展望や戦略を絡めて逆質問をすることも効果的です。たとえば、応募先企業がアパレル業界の場合は、国内だけでなくアジアや欧米へ商圏を広げるための経営戦略、ECサイトの展開などについて質問すると業界の将来を見ていることをアピールできます。
このときに注意する必要があるのは、質問内容とその企業が注力する分野が一致しているかどうかです。面接を受ける企業の今後の経営戦略をきちんとリサーチしたうえで、関連性が高い質問をするようにしましょう。
金融や不動産業界では専門的な知識が求められるため、資格が必要になる場合があります。すでに業務に必要な資格を取得していれば「即戦力」「用意周到」と好印象を与えられ、優先的に採用される可能性があります。
もし資格は取得していなくとも勉強中である場合には、資格に関する質問をしてみるのもよいでしょう。「○○資格は必要最低限かと思いますが、入社後に必要なほかの資格などはございますでしょうか」といった質問をすれば、必要な資格の取得準備を整えていて、さらにスキルアップしたいという意欲を伝えられます。
転職の場合は「何を望むのか」「何を実現したいのか」など、重視する「軸」を持つことが大切です。軸を持って話すことによって、自分の意思やキャリアプランを正しく理解してもらいやすくなります。
また、軸がしっかりと定まっていることが伝えられれば面接で好印象を与えられることにもつながります。逆質問は、そうした「転職の軸」をアピールする絶好の機会です。「○○のスキルを磨いてきましたが、今後それが活かせるような事業展開を予定していれば教えてください」といった質問をすれば、仕事に対する熱意や積極性をアピールできるでしょう。
魅力的なアピールにつながる逆質問をするには、念入りな事前準備が欠かせません。以下では、面接本番で迷わず逆質問するために意識したい5つのポイントを紹介します。十分な時間を確保し、ひとつずつ考えてみましょう。事前にきちんと準備することで、いざ面接本番になってから慌てることを防げます。
まずは十分に時間をかけて、応募先の業界や企業・職種をリサーチしましょう。業界全体の方向性や企業が力を入れていること、応募した職種でどのような業務に取り組むのかを詳しく調べます。
コーポレートサイトや求人情報を隅々までチェックし、できるだけ詳しい情報を入手するとよいでしょう。詳しく調べると実際に働いている様子を具体的にイメージでき、知りたいと思うことが増えます。気になることがあったら、忘れないようにその都度メモしておきましょう。
面接の逆質問は、自分のことをアピールするよい機会です。そのため、自分が何をアピールしたいかを明確にしましょう。入社意欲を強調したいケースと、キャリアアップしたいという思いをアピールしたい場合とでは効果的な質問内容が異なります。
これまでのキャリアを振り返る段階で、応募先企業で何が求められているかを考えつつ、どのようなことをアピールすると効果的かを考えてみるのがおすすめです。
業界・企業研究を済ませて自分のアピールポイントを可視化すると、気になるポイントがいくつか思い浮かぶでしょう。自分が疑問に感じた点は、この段階で書き出しておくことをおすすめします。
「自社製品を競合他社の製品と差別化するときに意識しているポイントはどのようなものだろうか」「業界内では比較的後発であるものの、シェアを獲得するためにどのようなことを考えているのだろうか」など、できるだけ具体的に書き出すと次につなげやすくなるでしょう。
応募先企業の担当者に聞きたいことが明確になったら、質問する優先順位を定めましょう。面接時間内にすべての質問ができるとは限らないためです。また、面接中に採用担当者から説明される内容を聞き、疑問が解消される場合もあります。
いざ逆質問する段階になって「質問がない」という状態に陥らないようにするためにも、複数の質問を事前に考えておいて優先順位を定めておくことをおすすめします。さまざまな観点の質問を5個程度ピックアップしておけば、面接本番で困ることを防ぎやすくなります。
質問内容を可視化するだけでなく、準備段階で具体的な質問文を考えることも大切です。質問文を考えておくと、面接時に言葉に詰まるリスクを軽減できます。
質問文を考えるときは、簡潔で内容が分かりやすく、かつ具体的なものにしましょう。「入社後は御社の○○というポジションを目指したいと考えていますが、早めに意識したほうがよいことはありますか」など、相手が聞いてすぐ理解できる文章に仕上げることが大切です。
逆質問に対する回答を準備する際は、以下のポイントに気をつけましょう。何となく準備しているだけでは、本番で使えなかったり、的外れな質問をしたりする可能性があります。逆質問を通じて評価を下げることがないように注意しましょう。
応募先企業について調べればすぐに分かるような内容は聞かないようにしましょう。「年間休日はどのくらいありますか」といったような、調べれば自分でも確認できる内容を聞くと、「そのようなことも自分で調べていなかったのか」「ここでそれをわざわざ聞く必要性があるのか」と印象を悪くしてしまう可能性があります。
実際に応募先企業の社員と会話ができる場だからこそ、調べても分からないような内容を質問するようにしましょう。
面接の会話の中ですでに出た内容などについて繰り返し聞くことがないようにしましょう。場合によっては、面接中に事前に準備していた質問の回答が分かることもあります。その場合には別の質問をするように心掛けましょう。
「離職率はどれくらいですか」「有休は取得できますか」「残業や休日出勤はどれくらいですか」など、給与や福利厚生、勤務形態への質問は避けるようにしましょう。逆質問に限らず、面接の際には聞かないのがベターです。
また、聞くとしても面接時の雰囲気を見極め、直接的に聞かないように注意する必要があります。企業にとってネガティブな印象につながる可能性がある質問は避けましょう。とはいえ、失敗しない転職のために条件や離職率を事前に確認することは重要です。転職エージェントを介することで、採用担当者の心象を保ちながらも条件の確認が可能です。
逆質問の場では、抽象的な質問は避けましょう。「企業の雰囲気はどうですか」「社員の満足度はどうですか」「将来性はどうですか」といった漠然とした質問では、採用担当者も何を回答すればよいか分からずに困ってしまいます。具体的な内容に触れつつ質問するようにしましょう。
【例文】
御社の業界は、今後○○などへの参入も予測され、消費者にはより質の高いサービスが提供される可能性があると考えます。一方で、これまで以上の企業努力も必要になると考えています。この点について、今後どのような新しい取り組み、既存サービスのブラッシュアップをお考えでしょうか。
逆質問に回答するのは面接している当人です。普段は所属している事業部署で仕事しているため、違う部署の質問には答えられないかもしれません。
「私は福岡支社での勤務を希望しているのですが、福岡支社で働く営業職のスケジュールを教えてください」「私は開発部門への配属を希望しています。開発部門で使われている研究機材の詳細を教えていただけないでしょうか」など、答えられない可能性が高い内容の質問は避けましょう。
転職希望者の意欲は伝わるものの、面接官が答えられないと話題が広がらず、アピールの場を無駄にする可能性があります。
逆質問の際には、「はい」「いいえ」で答えられる質問は避けましょう。「はい」「いいえ」の2択で答えられる質問は「クローズドクエスチョン」といわれ、相手が簡単に答えられる分、話を発展させにくいリスクがあります。
たとえば、仕事のやりがいについて知りたいときは、「仕事にやりがいを感じていますか」ではなく、「どのようなときに最も仕事のやりがいを感じていますか」と質問しましょう。
相手の自由な回答を求めるオープンクエスチョンを用いると会話が広がってさまざまな情報が得られるだけでなく、自分の意欲のアピールにもつながります。逆質問は伝えきれていない自分の魅力をアピールできる絶好の機会であることを認識し、話が発展する質問の仕方を考えましょう。
逆質問がアピールの場だからといって、質問しすぎるのは逆効果です。状況に応じて2、3個程度にとどめましょう。万が一、質問しすぎて面接時間をオーバーするようなことになれば、時間を意識できない人として悪印象を与える恐れがあります。逆質問の意図や目的から外れた質問は避けましょう。
面接官から「何か質問はないですか」と聞かれ、何も答えないのはおすすめしません。「この応募者は自社への興味が薄いのではないか」と不安を与えてしまいます。志望動機や自己PRなどのように「質問されるもの」と考え、あらかじめ回答を準備しておきましょう。質問をしないことで「志望度が低い」と評価が下がる可能性もあります。
どうしても質問が思い浮かばない場合は、「ここまでで十分にご説明をいただき理解が深まりましたので、質問はございません。お話を伺い、御社へ入社したい気持ちがますます強くなりました」など、前向きな入社意欲を示すと、悪印象を与えずに終わることができるでしょう。
逆質問で押さえておきたいのは、面接の段階に応じて質問内容を変える必要があることです。面接の段階によって、採用担当者の役職や立場は異なります。さまざまな立場で違った観点から応募者を見ることによって、多面的に応募者の能力や適性を判断するのが目的です。ここでは、面接の段階ごとにどのような逆質問をするのが効果的なのか、回答例も示しながら解説します。
一次面接では、人事部の担当者が面接官となるのが一般的です。この段階では、応募者の基本的なスキルや入社への姿勢などが見られます。
一次面接では、応募者のビジネススキルやコミュニケーションスキルなど社会人としての基本が身についているかどうかがチェックされます。また、この会社に入りたいという熱意や意欲があるかどうかも大切なチェックポイントです。経験やスキルがあっても、熱意や意欲が伝わらないと採用する魅力を感じてもらえません。
一次面接では、先輩の中途採用社員の活躍事例を調べておき、入社意欲や熱意が伝わるような質問をするといいでしょう。
【例文】
・御社でリーダーやマネージャーとして活躍するためには、どのような能力が求められますか
・中途採用者では、どのような方が活躍されていますか
二次面接は、入社後の配属先となる部署の管理者や責任者が担当するのが一般的です。この段階では、実際の業務に即した観点からチェックされます。
即戦力として活躍できる人材かどうかを判断するため、入社後に任せたい業務に必要なスキルや知識があるかどうかを見極めます。入社後に先輩社員たちとうまくやっていけるかどうか、相性やバランスなどの適性も見ています。
入社後に就く業務の内容をよく考え、自分のスキルや経験、長所などをさりげなくアピールできるような質問をするとよいでしょう。
【例文】
・私は誰とでも親しくなることができる性格ですが、配属先の雰囲気を教えてください
・前職では●●のスキルを習得しましたが、配属先でこのスキルを活用できる業務はありますでしょうか
三次面接(最終面接)は役員や社長が担当し、採用するか否かを最終的に判断します。
最終面接では、応募者のビジョンが会社の将来性・方向性と合っているかなどを見ています。いくらスキルや経験がある人材でも、上記の点が一致していないと長く活躍してもらえないからです。この段階では、担当業務だけではなく会社全体の利益を考慮したうえで採用するか否かを判断します。
将来のことも視野に入れ、長く会社に貢献していこうという意欲が感じられるような逆質問をするとよいでしょう。
【例文】
・今後、御社の主力商品である「●●」のターゲットを拡大することはお考えでしょうか
・御社は現在、積極的に事業拡大を進めておられますが、今後予定している事業展開があれば教えてください
アピールしたい内容に合わせて質問を準備しておくようにしましょう。下記に意欲、資質、長所をアピールする場合の質問例を挙げます。全体的なイメージをつかみ、業界や自分の特性に合わせてカスタマイズしてみましょう。
【例文】
・私の希望する職種の具体的な1日の業務スケジュールを教えてください
・入社までにどのようなことを勉強しておけばよいでしょうか
・活躍されている方の特徴を教えてください
・志望している部署の仕事内容について、詳しく教えていただけますか
・入社後は責任あるポジションを目指したいと考えていますが、御社の評価制度・昇進制度はどのような基準になっていますか
・入社後、すぐに貢献できるプロジェクトなどはありますか
意欲をアピールする際には、入社を前提にした逆質問を心掛けましょう。たとえば、入職するまでに勉強しておいたほうがよいことや活躍している社員の特徴を聞くと、その企業ではどのような能力が求められるかを知ろうとしている姿勢を見せられます。入社後に貢献できるイメージが具体的に伝わる質問を意識してみましょう。
【例文】
・御社の仕事で求められる資質とは何でしょうか
・どのようなスキルを身につけておくと、仕事に役立てることができますでしょうか
・御社で活躍するために、私が補うとよいスキルはどのようなものがありますでしょうか
・「社員にこうなってほしい」というイメージや求める資質があれば教えていただけますか
・御社が中途採用者に期待するスキルや資質を教えていただけますか
上記のような逆質問をすることで「自分に足りていないところがあれば補いたい」という謙虚さを伝えられます。もし「○○のスキルが必要」と言われた内容が自分の保有スキルや資質と合致していたならば、「私はすでにそのスキルを習得済みですので、入社後にすぐ業務に貢献できます」というアピールにつなげるようにしましょう。
【例文】
・誰とでもすぐに親しくなれるのですが、配属希望先の雰囲気を教えていただけますでしょうか
・前職で○○の実績を挙げていたのですが、御社では通用しますでしょうか
・○○の資格を取得していますが、御社のお役に立てるような業務はありますでしょうか
・○○を得意としてきましたが、募集されている○○職で求められる能力は何でしょうか
上記のような逆質問をすることで、さりげなく自分の長所をアピールできます。あまり露骨にならないように、あくまでも気になっていることを聞くようにしましょう。
【例文】
・○○様(面接者)から見て、御社の魅力や仕事のやりがいは何だとお考えでしょうか
・御社は海外進出にも積極的ですが、今後予定している事業展開があれば教えてください
・御社の○○事業に将来性を感じています。どのような努力やスキルを磨くことで、将来的に関われるチャンスが生まれるでしょうか
・御社の企業理念に共感していますが、入社後にどのようなことを意識して行動するとよいでしょうか
上記のような逆質問をすることで、入社意欲や自分の長所だけでなく、企業理解を深めようとする姿をアピールしたり、企業との相性を見極めたりできます。
【例文】
・御社は積極的に〇〇事業を展開されていますが、今後の展望について教えていただけますでしょうか
・将来的には御社の〇〇事業に携わることが希望なのですが、現状その事業ではどのような社員の方が活躍されているのでしょうか
・御社の仕事で最低大切にしたほうがよい考え方はどのようなものでしょうか
・御社の「〇〇」という理念に感銘を受けました。入社後、社員が目指す理想的な姿について教えていただけますでしょうか
上記のような逆質問をすることによって、自分のキャリアビジョンを実現できる余地があるのか確認できます。高い入社意欲を持ち、入社後具体的に働く姿をイメージしていることをアピールできるため効果的です。
【例文】
・○○事業部内には多数のチームがありますが、チーム間のコミュニケーションで意識していることはありますか
・今回応募した○○チームは全体的にどのような雰囲気ですか
・御社は急速に変化する市場環境に対応することを意識していますが、具体的にどのような取り組みをしていますか
社内の人間関係や業務への取り組み方には、社風が明確に現れます。動きがスピーディーな企業があれば、保守的な傾向がある企業もあるでしょう。そのため、チームの様子やビジネスの進め方に関する逆質問をすることで、応募先企業の社風をある程度把握できます。
ただし、特定のチームに関する質問をするときは注意が必要です。採用担当者がそのチームで働いていない場合、チーム内の様子を知らない可能性があります。採用担当者を困らせないよう、相手の立場や所属を考えて具体的な質問内容を決めましょう。
うまくいけば採用担当者に好印象を残すことができる逆質問ですが、失敗するとマイナスイメージを与えてしまうリスクもあります。以下で紹介するNG例をチェックして、効果的な逆質問とはどのようなものかを考えましょう。
【例文】
・望ましい仕事への取り組み方はどのようなものでしょうか
・自分が勤務していた会社は〇〇(待遇面での悪口)だったのですが、御社ではそういった心配はありませんか
・御社について、○○(よくない噂)という報道がありますが、本当なのでしょうか
社会人としての基本やマナーが欠けていることを疑わせるような逆質問は、マイナスイメージにつながります。こうした逆質問は避けましょう。
【例文】
・私のほかにどれくらいの人数の選考が進んでいらっしゃいますか
・私には〇〇なところ(仕事上問題ありそうなネガティブな部分)がありますが、問題ないでしょうか
・異業種からの転職でも問題ないでしょうか
・ノルマが達成できなかったらどうなるのでしょうか
面接では、自分が採用に値する人物であるとアピールすることが必要です。ところが、上記のような逆質問をすると、「消極的な人物では採用しても活躍できないだろう」と思われてしまう可能性があります。自信のなさが表われているような逆質問はNGです。
【例文】
・研修も含め、自分が成長できる環境はどのようなものがあるでしょうか
・自分が分からないことはすぐに教えてもらえる環境でしょうか
・豊富なキャリアがあるので、相応のポジションを用意していただけますでしょうか
面接は、自分の培ってきたスキルや経験を活かしてどのような貢献ができるかをアピールする場です。しかし、「自分が成長できる環境はあるのか」「分からないことはすぐに教えてもらえるのか」などといった質問は会社に依存している印象を与えてしまい、活躍したいという意思を伝えられない点に注意が必要です。
また「自分に相応のポジションを」といった質問は、上から目線で謙虚さが感じられません。こうした逆質問をすると、一緒に働く仲間として求められにくくなります。
【例文】
・御社にはどのような福利厚生制度があるのでしょうか
・有給休暇は好きなときに取得させていただけるのでしょうか
・育児休暇はしっかりと取得することができるのでしょうか
福利厚生は、転職先選びの条件として大切なポイントであることは確かです。しかし、「質問はありますか」と聞かれていきなり福利厚生の話を持ち出してしまうと、「仕事より待遇優先なのか」という印象を与えます。また、事前に情報収集をしていれば分かることを聞いてしまうと、準備不足で面接に来たのかと思われてしまうので注意しましょう。
このように、NGな回答例にはいずれもネガティブな要素が含まれていることが多い傾向にあります。仮にこういった内容のことを聞きたい場合には、なるべくポジティブなワードに置き換えたり言い回しを工夫したりして印象がよくなるようにしましょう。
逆質問の内容に限らず、面接全体を通じて自分が応募先企業に貢献できる人材であることをアピールするには、入念な準備が必要です。しかし、転職は人生の中で頻繁にすることではないため、どのように準備すればよいか分からない方もいるのではないでしょうか。
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面接の最後には、「何か質問はありますか」と逆質問されるケースが一般的です。逆質問は自分が疑問に思っていることを解消するだけでなく、自分自身をアピールする最後の場でもあります。この機会を十分に活用できるよう、事前にきちんと準備しておくことが大切です。
ひとりで準備を整えるのが難しいと感じているのであれば、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。プロのキャリアアドバイザーが一人ひとりの強みやアピールポイントを可視化し、魅力的に伝えられるようにサポートします。
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