更新日:2022/07/07
この記事のまとめ
リテールは、個人や個人事業主の顧客を対象とした営業職を指します。普段の生活で耳にすることは少ない職種名かもしれませんが、非常に身近な存在です。金融業界のリテールをはじめ、業界の幅が広いことが特徴です。
リテール志望の場合、志望動機はどのように書けばよいのでしょうか。リテールそのものに対する理解を深めて、志望動機に反映させることが必要です。この記事では、各業界におけるリテールの特徴や志望動機の例文を紹介します。
目次
多くの方が転職活動の際に頭を悩ませるのは、志望動機の書き方ではないでしょうか。自分の実績やスキルをアピールするだけでなく、何がやりたいかという動機を明確に示すことが重要です。業界・業種に合わせた志望動機の書き方を押さえておく必要があります。ここでは、リテール営業を志望する際にアピールしたい具体的なポイントを紹介します。
これまで上げた実績は採用担当者の目を引くポイントになります。営業経験者であれば、契約金額や目標達成率などを具体的な数字と共に記載しましょう。ほかに、取引先の売上上昇率など客観的な指標は効果的です。また、社内で獲得した受賞歴などを記載するのもよいでしょう。
今後の目標や方向性も具体的に書ければ、「きちんとした計画を持っている人」だと認識されやすくなります。
どの職種の志望動機にもいえますが、入社後の展望を伝えることは効果的といわれています。どのような仕事をしたいのか、熱意と合わせて伝えるのが理想です。
たとえば「培った経験や実績を基に顧客へアプローチしたい」「会社の売上を上げることに貢献したい」などがあるでしょう。志望企業について入念な調査を行い、自分の強みを生かせそうな点を見つけることが大切です。
数ある業界・企業の中から、なぜこの業界・企業に絞り選択したのかを明確に示すことも大切です。
選んだ業界に興味を持つきっかけとなった事柄や、数なる企業の中から応募した決め手を、できるだけ詳細に記載します。志望動機が明確であればあるほど納得度が増し、採用担当者の記憶に残ります。
これまで培ったスキルや、取得した資格もアピールできます。営業経験がなくても自信を持ちましょう。コミュニケーション能力やリサーチ力など、自分の強みはどこかにあるはずです。
生かせるスキルを分析できれば、後はそれを志望動機に落とし込むだけです。説得力がますよう、できるだけ具体的に書きましょう。
志望動機に含められることはさまざまありますが、あれもこれも書いてしまうと何がいいたいのか分からない文章になります。読みやすく、伝わりやすい文章になるよう意識しましょう。
読みやすい文章を書くコツは、最初に結論を持ってくることです。重要なことは一番に伝え、続く文章で結論に至った具体的な理由を述べます。
志望動機の場合は、最初に業界・企業を志望した理由を端的に述べ、その後に具体的なエピソードを付け加えるとよいでしょう。
説得力のある志望動機を書くためには、リテールの仕事内容をきちんと理解しておくことが大切です。リテールの業界の幅は広く、企業ごとに詳細な業務内容が異なります。ここでは、一般的なリテールの特徴を解説します。
リテールとは「小売り」を意味します。このことから、個人や小売業など、小口の顧客を対象とした営業をリテールと呼びます。商品やサービス販売のほか、販売・営業促進サポートもリテールの仕事です。
リテールの代表格は銀行業務で、個人顧客への保険・資産運用・ローンの取扱を行います。もちろん、金融業界のほかにも幅広い業界でリテールが活躍しています。
営業職は、対象となる顧客の違いにより「B to B」(Business to Business)と「B to C」(Business to Consumer)に分けられます。ホールセールと呼ばれる大口の法人を対象とした法人営業は「B to B」です。
一方、小口の個人および個人事業主を対象としたリテールは「B to C」と呼ばれます。対象とする顧客の規模で異なると覚えておくとよいでしょう。
リテールは特定の業界のみに限定される職種ではありません。金融業界をはじめ、アパレル・不動産・自動車など、活躍できる業界の幅が広いことが特徴です。
小売業界以外でも活躍の場があり、企業により線引きが異なります。場合によっては大規模な商材を扱っているケースもあるため、志望企業のリテール業務を確認してみましょう。
業界や企業により、リテールの仕事内容が異なります。そのため、志望動機を書く際には志望企業が求めているリテールを調査しなければいけません。ここでは、代表的な業界におけるリテール営業の特徴をご紹介します。
一般的に、銀行や証券会社などの金融業界のリテールは、店舗内営業と外回り営業の2種類です。ローン・投資・保険などが主な取扱商材です。
窓口業務自体がリテールではなく、ローンや保険などの販売促進を行う業務を指すことを覚えておきましょう。
注意点として、金融業界において中小企業は「個人」顧客ではないものの、リテール営業の業務範囲です。また、中には高額な商品もあるため、「大きな規模のリテール営業」を任されるケースがあります。
アパレル業界でのリテールは、イベント企画やディスプレイ方法の検討など、売上をアップさせるためのバックアップ・マネジメント全般が主な仕事内容です。
新製品販促キャンペーン考案や、スタッフ教育支援なども含まれます。店頭で接客する販売スタッフはリテール営業ではありません。
ただし、店舗のPRなどを担当する営業職やECサイト専任の担当者などは、顧客が個人の消費者であるためリテール営業とされています。
不動産業界での取扱商材は、分譲マンションや戸建て物件です。たとえば、土地の保有者に対してアパート経営を促すなどもリテール営業に含まれます。
不動産業界のリテールは、数千万円から数億円といった受注を取ることも珍しくありません。ほかの業界リテールと比較しても扱う規模が大きいといえます。
自動車販売を行うディーラーや販売店スタッフも、個人が顧客対象のためリテール営業です。自動車の販売、修理、メンテナンスのアドバイスなど、自動車全般のサービスを提供しています。当然ながら、自動車に関する幅広い知識が求められます。
リテール営業は自社商品や関連サービス販売が主な目的です。そのため、基本的には営業・販売職に求められているスキルが必要とされます。しかし、リテール営業だからこそ求められる人材・スキルもあります。
コミュニケーション能力は多くの職種に必要ですが、リテール営業においても重要です。会話の中から顧客のニーズを的確にくみ取り、最適なタイミングでアプローチを行うためには、高いコミュニケーション能力が欠かせません。
会話のキャッチボールがうまくできれば、顧客との信頼関係を築けます。顧客が納得のいく商品やサービスを提案でき、会社の売上にも貢献できます。
小売店が顧客の場合、リテールは売上の向上につながる施策を考える必要があります。そのためには、常にその業界の最新情報に精通していることが重要です。リサーチ力を発揮して顧客が知りたい情報を提供できれば、顧客からの信頼獲得につながります。
また、市場を分析し、トレンドを押さえるマーケティング力も必要です。リサーチとマーケティング両方のスキルが備わった、先回りして行動できる人材は重宝されます。
希望する業界ごとのリテール業務や、求められている人材を調査したうえで志望動機を書きましょう。ここでは、経験者・未経験者に分けて志望動機の一例を紹介します。自分のスキルや経験に合わせて、生かせそうなところは取り入れてみてください。
業界もリテール営業もどちらも未経験の方は、なぜ選んだのか、どのような仕事をしたいかを中心に据え、自分の意欲を存分に伝えましょう。
【例文】
「私は現在、〇〇業界で契約処理業務を行っております。金融機関の方とのやり取りを経験していく中で、貴社のリテール営業という仕事に興味がわきました。現職でも高額商品を取り扱っており、慎重さが求められるという点で、私の経験を生かせるのではないかと考えております。
一つひとつの取引に対して慎重かつ誠実に向き合っていく所存です。お客様の人生にも貴社の売上にも貢献できるリテール営業として働きたいと考えております。」
業界・リテール両方に経験がある場合は、これまでの実績に関する具体的な数値を上げて、自分の適性・能力をアピールしましょう。
【例文】
「これまで〇〇業界において、クライアントの成長を手助けするために新規企画の立案や、販促活動を含む店舗支援業務を行ってきました。一例として、企画したキャンペーンが功を奏し、前年比売上高が150%向上しました。
このようなやりがいを、より大きなクライアントと共に分かち合いたいと思っております。業界トップの規模を誇る貴社に身を置き、より大きな成果を出したいかと考え志望いたしました。」
予算の決定権を持っている顧客と直接関われるリテールは、やりがいを感じやすい仕事のひとつです。リテールが活躍できる業界はさまざまあります。業界や企業ごとに仕事内容が異なることを理解しておきましょう。
どの業界を目指すとしても、自分の適性・能力をきちんと把握することが重要です。また、自分の強みを志望先が求める人物像に絡めてアピールする必要もあります。マイナビ金融エージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが自己分析の理解を助け、志望動機の作成をはじめとする転職活動を全面的にサポートします。
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