ノンバンクとは?銀行との違いや業務内容について|求人・転職エージェント

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更新日:2022/08/25

金融業界

ノンバンクとは?銀行との違いや業務内容について

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この記事のまとめ

  • ノンバンクとは、銀行以外の金融機関のこと。
  • ノンバンクの代表的な業種は、信販会社、クレジットカード会社、消費者金融がある。
  • ノンバンクでは、営業、債務管理、システム管理、マーケティング等の職種が求められている。

「ノンバンク」という言葉を耳にすることはあっても、どのような金融機関なのか詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。ノンバンクとはクレジットカード会社や消費者金融のような金融機関のことで、カードローンや自動車ローンといった貸付業務において便利なサービスを提供しています。

この記事では、ノンバンクがどのような金融機関なのか解説します。ノンバンクへの転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

目次

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ノンバンクとは?

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ノンバンクとは、銀行以外の金融機関のことです。一般的な銀行で取り扱う預金業務をノンバンクでは扱いません。貸付業務に特化した金融機関で、カードローン会社や消費者金融、信販会社が該当します。利用者にお金を貸す際の資金は銀行から借りているため、金融業界における商社のような存在といえるでしょう。

ちなみに、預金業務を営む金融機関は「銀行系」と呼ばれ、ノンバンクは含まれません。銀行系は都市銀行や地方銀行のような一般的な銀行のほか、信用金庫や信用組合、労働金庫、信託銀行といった金融機関が該当します。

ノンバンクの業種別の特徴

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ノンバンクは銀行と比べると業務形態が比較的自由という特徴があります。したがって、消費者ニーズに沿った多様なサービスを展開しており、業種もさまざまです。ここでは、ノンバンクの代表的な業種である「信販会社」「クレジットカード会社」「消費者金融」の特徴を紹介します。

信販会社の特徴

社会的信用がある者に対して提供する売買代金の分割払いサービスを信用販売といい、割賦販売法に基づいて信用販売をする会社が信販会社です。具体的なサービスとして、ショッピングローンや自動車のオートローンが挙げられます。利用する際は信販会社が一時的に代金を立て替えて、後から利用者に請求します。

信用販売は貸金業法や銀行法による規制を受けますが、このような法律の規制を受けない販売方法を確立したのが信販会社です。ちなみに、日本における大手の信販会社には、株式会社ジャックスや株式会社オリエントコーポレーションがあります。

クレジットカード会社の特徴

クレジットカード会社は、クレジットカードを利用した際に購入代金の立て替えやキャッシング機能による貸付をします。

クレジットカードに関わる会社は「発行会社」「国際ブランド」「加盟店管理会社」の3種類です。発行会社はイシュアとも呼ばれ、クレジットカードの発行や審査、入会手続き、ポイント付与、保険の整備、利用明細の送付といった業務を担当します。

国際ブランドは決済システムを提供している会社です。有名なブランドにはVISAやJCBがあり、世界中で広くシェアされています。加盟店管理会社はアクワイアラとも呼ばれ、加盟店と発行会社・国際ブランドの仲介役を担う会社です。加盟店の管理や新規開拓もします。

消費者金融の特徴

消費者金融は保証人なしでお金を貸し出す無担保ローンを提供する会社です。利用条件は利用会社によって異なりますが、一般的に「満20歳以上65歳前後まで」「安定した収入がある」といった一定の条件をクリアすれば利用できます。審査から借入までインターネットや自動契約機でできるため、利用しやすいサービスといえるでしょう。

消費者金融は賃金業法に基づいて総量規制に沿った金利を設定します。一昔前は金利を高めに設定する消費者金融もあり怖いイメージがあったかもしれませんが、現在は法律で厳しく取り締まっているため、法外な金利による貸付はできません。

ノンバンクと銀行の違いは?

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ノンバンクは銀行と違い預金業務は営んでいませんが、お金を融資する貸付業務は共通しているため、「ノンバンクと銀行の業務内容はあまり変わらないのでは?」と感じる方もいるでしょう。しかし、適用される法律や金利、審査や融資のスピードといった点で差があります。ここでは、ノンバンクと銀行の違いについて詳しく解説します。

適用される法律

銀行は「銀行法」、ノンバンクは「賃金業法」と適用される法律が異なります。ノンバンクは総量規制の対象で、「借入残高が年収の3分の1を超える場合は新規借入ができない」「複数の会社から一定の資金額以上を借入する際には収入証明書を提出しなければならない」といった貸付上限が定められています。

ただし、事業資金用のローンやおまとめ専用ローン、借り換え専用ローンは総量規制の対象外です。一方、銀行には貸付上限はありませんが、各銀行の基準に従い過剰貸付にならないようにしています。

金利

銀行よりもノンバンクのほうが金利は高い傾向があります。金利が高い理由は主に以下の3つです。

  • 資金の出どころは銀行であるため、利益を出すには金利を上げる必要がある
  • 保証会社の保証を受けられないため、貸し倒れを防ぎたい
  • 総量規制により貸付上限が決まっているため、1人当たりの借入金額が少なくなりやすい

以前は法整備が甘いこともあり、高い金利を設定しているノンバンクもありました。現在は法律によって厳しく規制されているため、危険性は少ないといえるでしょう。

審査や融資のスピード

ノンバンクは審査から融資までのスピードが銀行よりも早いのが特徴です。特に大手の消費者金融の場合、PCやスマートフォンを用いてインターネット上で個人情報を入力し、審査から借入まで1時間程度で完了することもあります。

銀行は低金利で安全性が高いというメリットがありますが、即日融資ができないのが難点です。その要因として、過剰な貸付が問題視されたことや警視庁データベース照会が義務づけられたことが挙げられます。お金を借りたいときにすぐに借りられるのがノンバンクの強みです。

ノンバンクと銀行のカードローンの違い

カードローンは、銀行やノンバンクが提供している個人向けの融資サービスのことで、ローン専用のカードを使用して借入や返済ができます。必要な時に必要な金額が借りられ、決められた限度額の範囲内であれば何度でも借入・返済することができ、ローンの使い道も自由です。そのため、生活資金や旅行資金、結婚資金など、利用者の使用目的に合わせて幅広利用できます。

では、銀行とノンバンクのカードローンの違いはどこにあるのでしょうか?

前述で説明した通り、銀行は「銀行法」ノンバンクは「貸金業法」という法律によって運営されています。その中でも大きな違いとなるのが「総量規制」の有無です。総量規制は貸金業法において定められたルールで、お金の借りすぎを防ぐために借入額に上限を設けるものです。「借入金の総額は年収の3分の1まで」とされています。

ノンバンク業界の将来性

ノンバンクは法令で専業業務が課せられていないため、業務形態の自由度が高いのが特徴です。消費者ニーズの多様化に応えたさまざまな業種があり、今後も発展していくと予想されます。

たとえば、インターネット通販業界が伸びている影響で、クレジットカードショッピングの利用が増えました。ほかにも、ポイントの付与やバス・電車の定期との連動、分割のリボ払いといった便利な機能で利用者のニーズに応えています。利用者の増加によって融資残高も伸ばしているため、ノンバンク業界の将来性には十分期待できるでしょう。

ノンバンクの具体的な業務内容

ノンバンクにはさまざまな業種があり、その業務内容も多岐にわたります。ここでは、クレジット会社・消費者金融・信販会社での具体的な業務内容についてご紹介します。

1.融資業務

消費者金融においては、一般消費者に金銭を融資する融資業務が行われています。銀行から借り入れた資金を原資として無担保で貸付をするのが特徴です。すぐにまとまったお金を用立てたいときはスピード感のある消費者金融が役立ちます。

2.ローン等の提案営業

住宅や自動車など大きな買い物をする際に一般消費者に代わって購入代金を支払う信販会社では、ローン等の提案営業を行います。ローンの金利によって利益を得るため、ローンの成約件数が自社の売上を左右します。

3.加盟店のサポート業務

クレジットカード会社では、カード発行業務の他に自社のカードと提携している加盟店のサポート業務を行います。また、加盟店のカード利用を増やすための施策提案も実施します。

ノンバンクで求められている職種

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転職するのであれば、経験のある職種や興味のある職種に就きたいと考える方がほとんどでしょう。ノンバンクでは「営業」「債務管理」「システム管理」「マーケティング」の分野で多くの人材が求められています。ここでは、それぞれの職種の業務や必要なスキルについてまとめました。

営業

契約内容や手続きについて説明するのが営業の仕事です。たとえば、新車や中古車を販売している自動車販売業者に対して、自社のオートクレジットやオートリースを利用してもらえるように提案します。また、新規加盟店の開拓や法人リース営業も仕事のひとつです。

営業ではコミュニケーションスキルやビジネスマナーといったスキルのほか、体力・精神力も求められます。また、顧客の信頼を得るためには身だしなみも大切です。

債権管理

金銭を貸した側が借り手に対して金銭の返還を請求する権利のことを債権といいます。債権の回収を目的とし、支払期限の通知や返済プランのアドバイスをするのが債権管理業務です。

ほかにも、取引先が代金を支払えるかどうか確認する与信管理や回収予定を把握するための債権管理表の作成も仕事に含まれます。バックオフィス業務であるため、数字に強いことや仕事の正確性が重要です。また、与信限度額を決める際にはリスク管理能力も求められます。

システム管理

システム管理は、自社のサービスやシステムを安定的に利用できるように運用・管理する仕事です。たとえば、よりよいサービスを提供するために新たなシステムを企画・構築する一環として、カードの読み取り機器を開発するといった仕事があります。

システム管理ではITシステムに関する幅広い知識が必要です。ネットワークやサーバーに精通していて、システムの仕組みや特徴を理解でき、トラブルに対処できる人材が求められています。システム関連のエンジニア経験のある方は転職で有利でしょう。

マーケティング

マーケティングは企業の売り上げを左右する大切な仕事です。顧客開拓の戦略を立てる、商品やサービスを企画する、市場調査や分析、プロモーション手法を検討するなど、業務内容は幅広く多岐にわたります。

営業企画では、利用したくなるようなキャンペーンや利用特典を企画するため、発想力やセンスが大切です。また、消費者ニーズは変化するため、臨機応変に対応する能力や時代を先読みする能力が求められます。

まとめ

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購入代金を立て替えたり分割払いサービスを提供したりと、融資に特化したサービスを取り扱っている金融機関がノンバンクです。信販会社や消費者金融、クレジットカード会社が該当し、消費者ニーズに沿った多様なサービスを展開しています。

インターネット通販業界の発展やクレジットカード利用者の増加により、ノンバンク業界は今後も発展していくでしょう。

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