更新日:2024/03/13
この記事のまとめ
企業において書類作成や顧客対応などの事務作業を担当する事務職は、転職先として人気があります。そのため、「正社員として事務職へ転職するのは難しいのではないか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。事務職への転職を成功させるには、求められるスキルや選考対策を徹底することが大切です。
この記事では、事務職への転職難易度や正社員への転職を成功させる方法を紹介します。事務職に求められるスキルを習得し、選考対策を徹底すれば事務職への転職を有利に進められるようになるでしょう。
目次
事務職とは主に企業や組織内の事務作業を担当する職種のことで、企業の円滑な経営をサポートする役割を担います。企業によって異なりますが、一般的な事務職の仕事内容は以下のとおりです。
また、事務職には営業事務や経理事務、医療事務など多様な種類があります。たとえば営業事務であれば、営業職をサポートするための事務作業が主な仕事です。経理事務であれば、帳簿の作成や経費の積算などを行います。
経理事務には「経理のスキル」、労務事務には「労務の知識」といったように、事務職によって求められるスキルが異なる点に注意が必要です。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和5年10月分)について」によると、事務職の有効求人倍率は一般事務で0.35でした。有効求人倍率とは、求職者ひとりに対する求人数の割合のことです。有効求人倍率が「1」を上回れば求人が多いことを意味し、比較的転職しやすいといえます。一般事務は有効求人倍率が「1」を下回っており、求人数に対する応募者数が多いことから競争率の高い職業といえるでしょう。
とはいえ、正社員での転職が難しいかどうかは個人のスキルにもよるため、一概にはいえません。選考対策を徹底したうえで転職活動に臨めば、正社員への転職を実現できるでしょう。
参照:一般職業紹介状況(令和5年10月分)について|厚生労働省
事務職になるために必要な資格や学歴はなく、未経験でも転職可能です。しかし、以下で紹介する3つのスキルを備えていないと事務職への転職は難しいといえます。転職を少しでも有利に進めるためには、スキルを身につけてから転職活動をするのがおすすめです。
事務職は書類の作成やメールの返信など、パソコンを使う機会が多い職業です。特に書類の作成においては、Microsoft WordやMicrosoft Excelなどのオフィスソフトを扱うスキルが要求されます。加えて、素早く文字を打ち込むタイピングスキルも欠かせません。
事務職は電話対応や来客応対、会議の打ち合わせなど、社外の人と多く接します。そのため、事務職として働くうえではビジネスマナーやコミュニケーションスキルが欠かせません。面接では、正しいあいさつや言葉遣い、身だしなみなどに注意を払うとよいでしょう。
事務職は複数のタスクを同時に進行することが多いため、スケジュール管理能力が欠かせません。タスクの優先順位を整理し、決められた期日までに遂行する必要があります。また、事務職は「契約書を作成しておいて」「材料を発注しておいて」といったように、急な仕事を頼まれることも少なくありません。リソースを管理し、急ぎの仕事にも対応できる体制を整えることが大切です。
事務職は転職競争率の高い職業であり、転職を成功させるのは容易ではありません。何も対策をしないまま選考に臨むと、採用を勝ち取れないでしょう。正社員として事務職への転職を成功させたい方は、以下で紹介する5つの方法を押さえたうえで転職活動に臨んでみてください。
会社によっては「正社員登用制度」を設けている場合があります。正社員登用制度とは、アルバイトやパート、契約社員といった「非正規雇用」から「正規雇用」に切り替える制度のことです。正社員での転職が難しいと感じた場合は、正社員登用制度を設けている会社でアルバイトとして働くのも選択肢のひとつでしょう。
紹介予定派遣とは、派遣期間(最長6ヵ月)終了後に、就業者と派遣先の双方の合意があれば正社員雇用に切り替えられる制度のことです。正社員での転職が難しいと感じた場合には、紹介予定派遣の求人を狙うのもひとつの手です。特に事務職未経験の場合は、まず派遣として事務職を経験し、「続けていけそうか」感触を確かめるのもよいでしょう。
選考を有利に進めるためには、アピール材料を増やすのが有効です。資格を取得することで、事務職未経験でも一定のスキルをアピールでき、選考を有利に進められます。事務職におすすめの資格は、以下の3つです。
勉強中の資格も履歴書に記載できるため、転職活動と併行して資格取得を目指すのもよいでしょう。
事務職の求人は人気があり、短期間で募集を締め切られてしまうケースがあります。そのため事務職への転職を成功させたいのであれば、求人へ応募する数を増やして採用される確率を上げるのが得策です。
ただし、複数の求人に応募する際は「面接の日程が被ってしまった」といったことがないように、管理できる数にとどめましょう。働きながら転職活動をする場合には、同時応募は2社~3社までにするのがおすすめです。
転職エージェントは、人材を採用したい企業と求職者をつなぐ人材紹介サービスです。転職エージェントでは、求人の紹介や応募書類の作成、面接対策、条件交渉など、転職に関するさまざまなサポートを無料で提供しています。
転職エージェントに在籍するキャリアアドバイザーは、事務職の転職に関するノウハウを有しています。キャリアアドバイザーのアドバイスやサポートを受けることで、転職の成功確率を大幅に上げられるでしょう。
履歴書には志望動機を記載する欄が設けられているのが一般的です。志望動機は応募者の入社意欲やスキルを評価する項目で、書類選考の結果に大きく影響します。事務職への転職を成功させるためにも、ここで紹介する志望動機の書き方を押さえておきましょう。
志望動機は、以下の3つを盛り込みましょう。
特に「応募先企業を選んだ理由」は、入社意欲をアピールする重要項目です。入念に企業研究をし、応募先企業が持つ特徴や強みを盛り込みましょう。応募先企業を選んだ理由が抽象的で、他社でも通じるような内容だと、入社意欲を疑われて採用を敬遠されてしまいます。
「入社後にどう活躍したいか」は、長期的に働く意思を示すためにも欠かせません。自身のキャリアプランも交えて、具体的に伝えましょう。
NGな志望動機の書き方として「貴社で勉強したい」が挙げられます。一見、成長意欲が高そうに見える文言ですが、企業は勉強する場所ではありません。企業側は即戦力として活躍してくれる人材を採用したいと考えているため、受け身な姿勢の志望動機はマイナスな印象を与えてしまいます。
また、給与や待遇などの労働条件を全面に押し出す志望動機もNGです。「給与が高ければ別の会社でもよいのか」と思われてしまい、採用を敬遠されてしまいます。志望動機は、その会社の事業内容やサービスなどに触れて作成しましょう。
【例文】
私は約3年間、アパレル店員として働いてきました。仕事内容は接客や商品の陳列がメインでしたが、店舗の売り上げや顧客情報などのデータを入力する作業もありました。最初はパソコンの操作も不慣れでしたが、事務作業を繰り返すうちに慣れてきてやりがいを感じ、本格的に事務の仕事がしたいと考えるようになり、転職を決意しました。
貴社は「おしゃれ」と「機能性」の両立を成功させた素晴らしい企業です。貴社に入社できましたら、前職のアパレル店員として培った知識を、仕事で活かしていきたいと思います。また、事務職は未経験ですが、MOSの資格を取得するなど、日々スキルの向上にも努めています。
事務職はコミュニケーションスキルやビジネスマナーを重視される職業であるため、面接対策は入念に行いましょう。面接では、緊張によって用意していた回答が飛んでしまったり、つい早口になってしまったりする場合があります。以下で紹介する面接対策を押さえ、何度も練習をしてみてください。
以下は、基本的な入退室のマナーです。
【入室】
【退室】
面接では定番の質問があり、スムーズに答えられないと準備不足を疑われてしまいます。定番の質問には回答を用意し、何度も音読するなどして答える練習をしておきましょう。以下は、事務職の面接における定番の質問です。
面接の最後には、面接官から「何か質問はありますか」と尋ねられます。これを「逆質問」と呼びます。逆質問は応募者の疑問を解消する目的があると同時に、入社意欲を確かめる質問でもあります。逆質問に対して「何もありません」と答えてしまうと、自社への興味が薄いと思われてしまうでしょう。入社意欲をアピールするためにも、逆質問はいくつか用意しておくことが大切です。
逆質問を考える際は、企業の求人情報やホームページなどを入念に調べましょう。企業のホームページを見れば分かるような質問をすると、企業研究不足を疑われ、マイナスな印象を与えてしまいます。
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事務職は競争率が高い職業で、転職を成功させるのは簡単ではありません。正社員での転職が難しい場合はアルバイトや派遣社員からスタートし、正社員登用を狙うのがおすすめです。
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