更新日:2021/09/10
転職面接を受けた後、お礼のメールを送る必要があるのかどうか、迷ったことがある方もいるでしょう。面接のお礼メールは、絶対に送らなければいけないというものではありません。それでは、面接のお礼メールを送ることには、どのような意味があるのでしょうか?
ここでは、お礼メールを出す意味や、書き方を例文付きでご紹介します。また、面接へのお礼のメールに関するありがちな疑問点について回答していますので、参考にしてください。
目次
面接の後にお礼メールを送ることで、面接官や採用担当者、人事部に良い印象を与える可能性があります。
特に、中小企業やベンチャー企業の中途採用面接では、応募人数がそれほど多くないことも珍しくありません。一人ひとりの印象が強い分、丁寧な対応をすることで好印象を持ってもらいやすくなるでしょう。
また、大企業であっても、お礼のメールを送ることがマイナスなイメージにつながることは少ないと考えられます。複数の応募者の中に、まったく同程度の魅力を持った応募者がいた場合、お礼のメールを送ることで合格に近づける可能性が高まるでしょう。
面接のお礼メールは、ビジネスマナーとして送る必要があるというわけではありません。しかし、求人の選考においては、時としてこのような細かい印象の違いが、合否の命運を分けることになる場合があります。
面接のお礼メールを出すときは、メールのマナーや書き方に注意しましょう。お礼メールのマナーが守られていなかったために、かえって良くない印象を持たれてしまうようなことがあっては本末転倒です。
お礼メールの書き方や、どのようにお礼を伝えればいいのかをまとめました。
メールの件名は、面接のお礼であることがひと目でわかる内容にします。
<NG例>
上記のような場合、件名から具体的な内容を判断することができません。
企業によっては、毎日大量のメールを受け取ることがあります。開封する優先度が高いかどうか、件名で判断する場合もあるでしょう。件名だけで内容が判断できない場合、今すぐチェックする必要があるのか、担当者は迷ってしまいます。
<OK例>
上記のように、面接の日程や希望部署、氏名を件名に明記しましょう。
メールの本文では、最初に相手の会社名と部署名、担当者名を記載します。これは、一般的なビジネスメールのマナーと同様です。
注意点として、「株式会社」を「(株)」などと略して書くのはマナー違反となるので気を付けましょう。
また、送り先となる担当者の個人名の後には「様」をつけますが、その場合、社名の後に「御中」をつけないようにします。
続いては名前と挨拶を述べ、面接の時間を取ってくれたことに対する感謝を伝えます。自分の主張やアピールではなく、お礼を伝えるようにしてください。
また、面接の日程調整や変更をお願いしていた場合は、それについての謝罪やお礼を併せて伝えましょう。
面接を受けたことで、企業に対して感じた魅力などがあれば、それに対する感想を簡単に記載しておきましょう。
「採用後の働き方のイメージがつかめた」「経営方針により大きな共感を抱いた」など、簡潔に伝えてください。
結びの言葉は、「取り急ぎ、面接のお礼を申し上げます」といった定型文で構いません。
一般的なビジネス文書の結びに使われる、「貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます」といった一文を添えてもいいでしょう。
面接のお礼メールは、マナーを守って作成することが大切です。メールを書くときに気を付けたいポイントをご紹介します。
企業や面接官によって面接の雰囲気は異なります。緊張感が漂う中、カッチリと行う場合もあれば、面接官がフランクな方で、終始なごやかに行われることもあります。面接がどんな雰囲気で行われたとしても、お礼メールは丁寧に、礼儀正しく作成しましょう。
面接の雰囲気だけでなく、担当者との関係性がフランクな場合も同様です。担当者と距離が近かったからといって「本当に緊張しました笑。もし受かった場合はしっかりとがんばります!」などと軽い印象を受けるメールを送るのは失礼にあたりますし、評価を下げる可能性もあります。
どんなに関係性が良好だったとしても、まだ採用されているわけではありませんので、丁寧に作成するようにしてください。
面接のお礼メールは、個人で保有しているメールアドレスから送信しましょう。現在の職場から送ることは避けるべきです。
応募する企業の採用担当者が、「会社のアドレスで私用メールを送るような、無神経な人間である」という評価をする可能性があります。
ビジネスメールの基本ですが、メールに絵文字や強調文字、色のついた文字などは使わないようにしましょう。
また、スマートフォンからメールを書くと、改行等のバランスがパソコンで見たときと違ってしまう可能性があります。お礼メールはできる限り、パソコンから送るようにしてください。
続いては、面接のお礼メールの例文をご紹介します。
件名:
【本日の面接のお礼】営業部希望 田中太郎
本文:
株式会社●●
人事部 △△様
いつもお世話になっております。
本日、面接をしていただきました、田中太郎と申します。
本日はお忙しい中、面接の機会をいただきまして誠にありがとうございました。
△△様のお話を伺う中で、貴社のサービスの質や社員満足度、活躍するための必要なスキルについて理解できました。
以前より貴社を第一志望としておりましたが、本日の面接を通して、貴社で仕事をしたいという気持ちがますます強くなりました。
取り急ぎ、面接のお礼を申し上げたく、メールさせていただきました。
末筆ながら、貴社のますますのご発展とご多幸をお祈り申し上げます。
田中太郎
〒000-0000
東京都中央区◯◯◯◯◯◯
連絡先:090-0000-0000
E-mail:XXXX@XXXX.jp
面接のお礼メールは、面接を受けた当日の勤務時間中に出すのが基本です。
とはいえ、面接時間が17時からや18時からで、当日の勤務時間中にお礼メールを出すのは不可能ということもあるでしょう。このような場合は、翌朝でも構いません。帰宅してから夜遅くにメールをするよりは、翌朝あらためて送るようにしてください。
先方が個人のスマートフォンにメールを転送する設定にしていた場合、夜に連絡すると迷惑をかけてしまう可能性があるからです。
面接のお礼メールに関して、ありがちな疑問点と、それに対する回答をご紹介します。「こんなときはどうすればいい?」と悩んだときは参考にしてください。
面接官が1人で、相手から名刺をもらっていた場合、面接のお礼メールはその人宛てに送ることになります。しかし、面接官が複数人いた場合や、名刺をもらわなかったために名前がわからない場合もあるでしょう。
面接官が2人以上いた場合は、個別にメールを出すのではなく、宛て名を連名にして送信しても問題ありません。また、名前がわからないときは、「面接ご担当者様」という書き方で大丈夫です。
企業に送ったお礼メールに対して、返信が届くことがあります。こちらが出したお礼への返事にさらに返事をする必要があるかどうか、迷う人がいるかもしれません。しかし、メールを目上の人からのアクションで終わらせるのは失礼にあたりますから、必ず返事を書きましょう。
また、単純なお礼メールの返答ではなく、お礼メールの返信に次回の面接のお知らせなどが記載されているケースもあります。このような場合は、お知らせに対する返答をすみやかに送るようにしてください。
なお、返信メールに、お礼のメールは今後不要であると記されていたときは、次回以降の面接後のメールは避けましょう。断られたにもかかわらず再度メールを送ってしまうと、「話を聞いていない」「ひとりよがり」といったマイナスなイメージがついてしまいます。
面接後にお礼をする方法として、他に電話もありますが、マナーとしてはあまりおすすめできません。
採用担当者は応募者の都合で、意図せぬ時間を奪われてしまうことになります。お礼をする際は、電話ではなく、やはりメールで行うのが望ましいでしょう。
メールであれば、応募企業の採用担当者は、勤務時間中の都合のいいタイミングで見ることができます。
面接のお礼メールは、面接のために時間を割いてくれた担当者に対するお礼の気持ちを表すものです。
お礼メールを出したから選考に有利であるというわけではありません。しかし、ビジネスマナーをきちんと守った上で出すのであれば、好印象を抱いてもらえる可能性があるでしょう。
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