更新日:2024/10/11
この記事のまとめ
転職活動中、企業との電話対応は避けて通れません。電話対応ひとつで選考結果が左右されることもあります。しかし、電話口での会話は直接会うよりも難しく「うまく伝えられない」「相手に良い印象を与えられない」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
本記事では、転職活動中の電話対応マナーについて、基本的なステップから状況別の対応例、トラブル対処法まで詳しく解説します。正しい電話対応を身につけて、企業に好印象を与えるコツをつかみましょう。
目次
転職活動では、企業との電話でのやりとりが重要なポイントです。ここでは、転職先に電話をかける際の基本的なステップや準備、適切なタイミングと場所の選び方について解説します。これらを押さえることで、企業に好印象を与え、スムーズな転職活動につなげられるでしょう。
まずは電話をかける際の基本的なステップを紹介します。状況に応じて使い分けましょう。
【例文】
・面識がない場合
「お忙しいところ、恐れ入ります。□□(求人サイト)で求人広告を拝見いたしました◯◯(名前)と申します」
・求人に応募している場合
「お世話になっております。□□(求人サイト)より△△職に応募した◯◯(名前)と申します」
【例文】
「××(用件)の件でお電話いたしました。◯◯部□□課の△△さまにお取り次ぎいただけますか」
担当者の名前が分からないときは「ご担当者さま」と伝えてもよいでしょう。
【例文】
・担当者が電話に出たとき
もう一度自分の名前を名乗ってから「△△さまでいらっしゃいますね。いま、お時間よろしいでしょうか」
・そのまま電話を続ける場合
「本日は××(用件)の件にてお電話いたしました」
・時間を改める場合
「それでは、こちらからおかけ直しいたしますので、ご都合のよろしい時間帯を教えていただけますか」
【例文】
・担当者が返答した内容を確認するとき
「〜〜ということでよろしいでしょうか」
・聞き間違いや疑問、質問がないとき
「承知いたしました」
・聞き間違いがあったとき
「大変失礼いたしました。〜〜で承知いたしました」
・疑問や質問があるとき
「恐れ入りますが〜〜についてお伺いしてもよろしいでしょうか」
【例文】
「本日はお忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。それでは失礼いたします」
電話では、相手が聞き取りやすいように落ち着いて話しましょう。また、名前の間違いは失礼にあたるため、特に注意が必要です。最後は、相手が電話を切ったことを確認してから通話を終了します。
電話をかける前にしっかりと準備をすると、スムーズに対応できます。要件にもよりますが、手元に準備したほうがよい主なものは以下のとおりです。
まずは企業のWebサイトや求人情報で、事業内容や応募する職種を確認しましょう。次に、用件を整理します。応募の意思を伝えるのか、面接日程の調整を依頼するのか、電話の内容を明確にすることが重要です。要点をメモにまとめておくことで、電話の最中に慌てずに済むでしょう。
電話をかけるタイミングは、相手の都合を考慮することが大切です。営業時間内の午前10時から午後4時ごろまでが無難でしょう。昼休みの時間帯は避けることをおすすめします。
場所選びも重要なポイントです。騒がしい場所では相手の声が聞き取りにくいため、静かで落ち着ける場所を選びましょう。また、電波の届きにくい場所は避けるのが賢明です。
転職活動では、さまざまな場面で企業と電話でのやりとりが発生します。それぞれの場面で求められるポイントを押さえ、好印象を与える電話対応のコツを身につけましょう。ここでは、応募時や面接日程の調整、選考結果の確認など、代表的な状況における電話対応の具体例を紹介します。
応募する際に電話が必要な場合、採用担当者が応募者の人となりを感じたいと考えているケースがほとんどです。要件を伝えるだけでなく、なぜ応募するのか触れておくとよいでしょう。
【例文】
「○○で求人広告を拝見いたしました。私は××に興味を持っており、ぜひとも御社の面接を受けさせていただきたいと思っております。応募はまだ受け付けていらっしゃいますでしょうか」
また、聞きたいことに関しては失礼のないように話しましょう。給与や休日、待遇に関する質問には回答してもらえないケースも多く、避けたほうが無難です。
【例文】
「○○で求人広告を拝見いたしました。こちらに記載されている△△についてお尋ねします」
面接日程の調整は、転職活動で避けては通れないステップです。まずは、自分の予定を確認し、いくつかの候補日を用意しましょう。
【例文】
「お忙しい中恐れ入りますが、面接日程の調整をお願いできますでしょうか」
企業が提示した日時では難しい場合、事前に考えていた候補日を示して柔軟に対応することが大切です。代替案を提案することで、前向きな姿勢を見せましょう。
【例文】
「ご提案いただいた○月○日は予定が入っております。△月△日や□月□日であれば伺えますが、いかがでしょうか」
最後に、決まった日時を復唱します。担当者名も確認しておくと安心です。相手の都合を考えながら、自分の予定も調整する姿勢が好印象につながるでしょう。
【例文】
「○月○日の△時にお伺いいたします。当日はどなたにお声がけすればよろしいでしょうか」
選考結果の電話が来ない場合、まずは担当者の方に自己紹介をして、用件を明確に伝えましょう。先方にも事情があることを加味して、合否ではなく、いつまでに連絡がもらえるかというスケジュール確認にとどめます。
【例文】
「お世話になっております。先日、面接を受けさせていただきました○○と申します。選考結果を〇日までにご連絡いただけるとお伺いしていたのですが、念のため状況を確認させていただきたくご連絡いたしました。お忙しいところ恐れ入りますが、目安で構いませんので、いつごろ結果をお知らせいただけるか、スケジュールを教えていただけますでしょうか」
転職活動の電話対応では「聞き取れない」「突然切れる」「担当者が不在」といったさまざまなトラブルに遭遇することがあります。そのようなときは冷静に状況を説明し、相手に理解を求めることが肝心です。トラブル対応力を上げて、転職活動中の電話対応を円滑にしましょう。ここでは、電話対応のトラブル対処法を紹介します。
電話で相手の声が聞き取れないときは、落ち着いて対応することが大切です。「申し訳ございません、少し聞き取りにくいのですが、もう一度お願いできますか」と丁寧に聞き返しましょう。それでも聞き取れない場合、「電波状態が悪いようです。こちらからおかけ直してもよろしいでしょうか」と提案するのもひとつの方法です。
聞き取れない原因がこちらにある場合、「大変失礼いたしました。静かな場所に移動してもよろしいでしょうか」と環境を整えることを伝えるとよいでしょう。いずれのケースでも冷静に状況を説明し、相手に理解を求めることが肝心です。
突然通話が切れてしまったら、慌てず落ち着いて対処しましょう。まずは、通話が切れた原因を探ります。たとえば、「圏外になった」「電池切れ」「回線の問題」といった理由が考えられるでしょう。
原因が分かったら、1、2分ほど時間を置いてから改めてかけ直します。すぐにリダイアルするのは避けましょう。何度もかけ直すと、相手に迷惑になる恐れがあります。相手に不快な思いをさせないように、かけ直す際は「先ほどは突然切れてしまい申し訳ございませんでした」と一言添えるのを忘れないようにしましょう。
通話が切れるトラブルは誰にでも起こり得ることなので、慌てずに冷静に対応することが大切です。
担当者が不在の場合、まず名前を名乗り、用件を簡潔に伝えましょう。「何時ごろお戻りになりますか」と時間を確認し、「かしこまりました。〇時に改めて連絡させていただきます」と折り返しの予定を伝えるのがポイントです。
また、伝言を残す場合、自分の名前と電話番号をゆっくりはっきりと伝えましょう。聞き手にメモを取ってもらえるように、一呼吸置きながら話すのがコツです。改めて電話をする際は、「先ほど〇〇の件で伝言を残した△△と申します」と前回の経緯を簡単に説明すると、相手に思い出してもらいやすくなります。
中々つながらない場合、相手に折り返しをお願いするのもひとつの方法です。「恐れ入りますが、折り返しのお願いをしたいのですが、よろしいでしょうか。連絡先は000-0000-0000です。〇〇時以降ですと助かりますとお伝えください」と、電話番号や都合のよい時間を伝えましょう。
企業から見て好ましい電話対応のポイントは何でしょうか。第一印象をよくするには、明るい声のトーンや丁寧な言葉遣いが大切です。オンライン面接では、通信環境のチェックや周囲の雑音対策にも気をつけましょう。留守番電話にメッセージを残す際は、簡潔に要点を伝えることが肝心です。ここでは、企業に好印象を与えられるポイントを詳しく紹介します。
企業から見た電話対応の第一印象をよくするには、明るく元気な声のトーンが大切です。電話をかけた瞬間から笑顔を意識すると、自然と明るい声になります。次に、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。「お世話になっております」「恐れ入ります」など、敬語を適切に使うことで好印象を与えられるでしょう。
また、ゆっくりはっきりと話すことも重要です。早口や聞き取りにくい話し方は避け、相手に伝わるスピードで話しましょう。自己紹介や用件を簡潔に伝えて、相手の時間を無駄にしないよう配慮することも好印象につながります。
オンライン面接は、通常の対面式とは異なる電話対応の注意点があります。事前に通信環境をチェックし、安定したインターネット回線を確保しましょう。面接中に音声が途切れたり画像が乱れたりすると、印象が悪くなります。また、周囲の雑音にも気をつける必要があります。静かで明るい場所を選び、背景も整理しておくとよいでしょう。
服装は上半身のみでも、対面式と同様にビジネスカジュアルを心がけます。カメラ目線を意識し、適度な笑顔とジェスチャーを交えながら、はっきりとした口調で受け答えしましょう。オンライン面接は対面式と比べて印象を伝えにくい部分もあります。しかし、これらの点に気を配れば、好印象を与えられるでしょう。
留守番電話にメッセージを残す際は、簡潔に要点を押さえることが肝心です。まずは、ゆっくりはっきりと自分の名前を伝えましょう。次に用件を手短に説明し、折り返しの連絡をお願いします。
たとえば、「先日お送りした履歴書について、ご確認いただきたく存じます。ご都合のよい時間にご連絡いただければ幸いです」といった具合です。最後に連絡先を伝え、「よろしくお願いいたします」と締めくくりましょう。要領よく伝言を残せば、企業に誠実な印象を与えられます。
電話対応力を高めるには、どのような取り組みが効果的でしょうか。ここでは、事前準備と練習の重要性、ロールプレイングによるトレーニング、自己評価とフィードバックの3つについて解説します。これらを実践することで、転職活動で求められる電話対応スキルを着実に身につけましょう。
転職活動における電話対応力を高めるには、事前準備と練習が欠かせません。予想される質問や話の流れをシミュレーションし、適切な受け答えを用意しておきましょう。声のトーンやスピード、言葉遣いにも気を配ります。
実際に電話をかける前に、友人や家族に協力してもらい、模擬練習を重ねるのも効果的です。練習を通じて自分の癖や改善点を把握し、よりよい対応を身につけましょう。事前準備と練習を怠らず、自信を持って電話に臨むことが企業からの好印象につながります。
ロールプレイングは、実践的な電話対応力の向上に役立ちます。まずは、転職活動でのさまざまなシチュエーションを想定し、シナリオを作成しましょう。次に、友人や家族に協力してもらい、交互に役割を演じながら練習を重ねます。相手役からのフィードバックを受け、良かった点や改善すべき点を整理しましょう。
繰り返し練習することで、臨機応変な対応力が身につき、実際の電話でも自信を持って臨めるようになります。ロールプレイングを通じて、企業から好印象を得られる電話対応スキルを磨きましょう。
電話対応力を向上させるには、自己評価とフィードバックが重要です。自分の電話対応を録音し、客観的に評価しましょう。声のトーンやスピード、言葉遣いをチェックし、改善点を見つけます。
次に、信頼できる人にも評価してもらいましょう。上司や先輩、友人に電話をかけてフィードバックをもらうことで、良かった点や改善したほうがよい点を整理し、次の電話対応に活かすことが大切です。
定期的な自己評価とフィードバックを繰り返すことで、着実に電話対応力が向上します。企業が評価する対応力を身につけ、転職活動を有利に進めましょう。転職エージェントを利用して、アドバイスをもらうのもひとつの方法です。
転職活動では、企業との電話でのやりとりが重要です。自己紹介や用件説明といった基本的なステップを押さえつつ、応募や面接調整など状況に合わせた適切な対応を心がけましょう。聞き取れないときや切れてしまったときのトラブル対処法も知っておくと安心です。企業から好まれるポイントを意識し、練習やロールプレイングで対応力を磨くとよいでしょう。
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