更新日:2023/10/17
郵便物が届いたとき、受け取った相手が最初に目にする封筒は、送り主の印象そのものになります。会社宛の正しい封筒の書き方や基本的なマナーを覚えて、相手によい印象をもってもらえるように心がけましょう。
本記事では会社宛の封筒を書く際のマナーや注意点、封筒の選び方、郵送時のポイント、書き間違えた場合の対処法などを解説します。
目次
会社宛てに封筒を書く機会は業務や転職活動など人によってさまざまです。しかし、どのような場合でも宛先の書き方や敬称の使い方に間違いがあると、社会人にふさわしいマナーを備えていないと認識されてしまいます。
まずは、会社宛の封筒を書く際のマナーや注意点について覚えていきましょう。
「御中(おんちゅう)」とは、宛名が会社など、個人でないときに「様(さま)」の代わりに使う敬称のことです。会社宛に書類を送る際や企業の人事部に履歴書を郵送するときなどは、「御中」を付けましょう。
なお、会社内の個人に宛てたものの場合は「株式会社◯◯(社名) ◯◯(個人名)様」というように「御中」ではなく「様」を付けるのが正解です。このとき「御中」と「様」が重複しないように気を付けましょう。
相手への敬意を込めた呼び名である「敬称(けいしょう)」にはいろいろな種類があり、代表的なものに「様」「御中」「殿」「各位」などがあります。
これらの敬称にはそれぞれ使い方にルールが存在し、間違った使い方をしては失礼に当たります。たとえば「殿」は目下の人に向かって使う敬称のため、クライアントや顧客に対しての使用はNGです。
前述したように個人宛であれば「様」、会社宛であれば「御中」を使いましょう。
宛名が英語の場合は日本での封筒の書き方と手順が異なります。
日本語の場合、始めに住所を書いてから名前を書くのが一般的ですが、英語の場合は名前を先に書きます。
名前を書いたら「部屋番号・建物名」「番地・丁・町村」「郡市・都道府県」「郵便番号・国」の順番で項目ごとに改行しながら書きましょう。
また、単に社名が英語表記の場合は英字を一文字ずつ縦書きにして記入してください。
会社宛の封筒を書く際にマナーがあるのと同様、封筒の選び方にもポイントがあります。
ここからは、会社宛にふさわしい封筒の色やサイズについて解説します。
会社宛に郵便物を送るときは、A4サイズ(297×210mm)の書類がそのまま入る角形2号(332×240mm)サイズの封筒を使いましょう。
書類や履歴書などは、なるべく折らずに送った方が受け取る相手によい印象を与えます。
ビジネスシーンや就職活動において、会社宛に送る封筒の色に明確な規定はありません。しかし、茶封筒などはチラシやDMに紛れてしまいやすいため、受け取る人の目に付きやすい白色の封筒を選ぶのが無難です。
また、白色の封筒には清潔感があり、相手によりよい印象を持ってもらえるというメリットもあります。
会社宛に履歴書を送る際、封筒が透けてしまうと個人情報が漏洩する恐れがあります。
また、取引先に送る重要な書類などは中身が透けないように配慮するのがマナーです。
白色の封筒はそのままでは中身が透けやすいため、透けない加工が施された封筒を選びましょう。透けない封筒には封筒自体が二重になっているものや、内側に色紙が付いたもの、地紋が印刷されているものなど、さまざまな種類があります。
ビジネスシーンにおいて、封筒の宛名は縦に書くのがマナーです。文字を真っ直ぐ美しく書くことで、相手に丁寧な印象を与えます。
ここからは、郵便番号と住所の書き方や投函の日付など、封筒に記載する際のルールを細かく見ていきましょう。
封筒にある郵便番号記入枠(四角い枠)に相手の郵便番号を書きます。郵便番号記入枠のない封筒を使うときは、封筒の右上に郵便番号を記入してください。郵便マークや郵便番号記入枠を自分で書く必要はありません。郵便番号だけを封筒にそのまま書きましょう。
住所は封筒の右端に縦書きします。このとき、住所を郵便番号枠の終わりの位置に揃えて書くと見栄えがよくなります。
また、番地は英数字ではなく漢数字で書きましょう。会社が入っているビル名や階数は省略せず、正式な住所を全て記入するようにしてください。
会社には「有限会社」「株式会社」「財団法人」などの種類があり、それぞれ(有)、(株)、(財)と略して使われることもありますが、宛名書きの際には必ず正式名称を書きましょう。
たとえば、有限会社の場合「(有)◯◯(会社名) 御中」ではなく「有限会社◯◯(会社名) 御中」が適切な書き方です。
宛名は封筒の中央に書きます。会社名と同様、相手の名前や部署名などは省略せずに正式名称を書くようにしてください。
会社内の個人宛に封筒を書くときは、封筒の中央線から少し右に会社名を書き、その左側に一文字分下げてから部署名などを記入します。そして封筒の中央線上に相手の名前と敬称を書きましょう。
また、宛名が会社名のみの場合は、封筒の中央線上に会社名を正式名称で書いて最後に「御中」を付ければ大丈夫です。
封筒の表面、左下のところに内容物の記述をしてください。封筒に内容物を記述することで、受け取った相手が封筒の中身をすぐに把握できます。特に重要書類が入っている場合は誤って破棄されることのないよう必ず記述しましょう。
内容物の記述は手書きまたはスタンプで行います。手書きの場合は内容物の下に在中(ざいちゅう)と書いて文字のまわりを線で囲みます。
「履歴書在中」「応募書類在中」など、目立たせたいものは赤字、「請求書在中」「見積書在中」など、お金に関係する書類の場合は青色で書いてください。
自身の氏名・住所・郵便番号は封筒の裏面に記入します。記入する場所は、封筒の中央線から左側にまとめるか、氏名と住所で中央線を挟むようにして書いても構いません。
まず郵便番号を横書きし、その下に自身の氏名と住所を封筒表面の宛名よりも小さめの字で書きます。送り先の住所と同様に、自身の住所もビル名や部屋番号など省略せずに全て書いてください。
自身の氏名の左側に投函する日付を縦書きで記入しましょう。日付は、西暦・和暦のどちらでも構いませんが、郵送する書類の内容と合わせるようにしてください。
封筒の宛名書きを正しく終えたら、今度は大切な書類を送るためのポイントをチェックしておきましょう。
重要書類や履歴書を郵送する際は、書類をクリアファイルに挟んでから封筒に入れるようにしましょう。こうすることで受け取る側が書類を管理しやすくなるほか、雨による水濡れや、書類の折れ曲がりを防ぐことができます。
クリアファイルに履歴書を入れるときは「送付状」「履歴書」「職務経歴書」「その他書類(紹介状など)」の順に入れるとよいでしょう。
応募書類や履歴書の場合、書類は期限内に送るのが鉄則です。その際「必着」と「消印有効」を間違えないようにしてください。
たとえば3月27日必着の場合、3月27日の時点で相手方へ書類が届いている必要があります。一方、3月27日消印有効の場合、3月27日の時点で相手方へ書類が届いていなくても、郵便局での消印が期日以内であれば問題ありません。
とはいえ、早めに書類を送るにこしたことはありません。遅くとも締切日の1週間前には郵送するよう心がけましょう。
会社宛に書類を郵送したら、メールで送付した相手方に連絡をしましょう。送付連絡は必ずではありませんが、事前に報告することで相手に丁寧な印象を与えられます。
また、万が一トラブルが起きて郵便物が届かなかったり、届くまでに時間がかかったりした場合も、先に連絡しておくことで状況を理解してもらいやすくなります。
なお、送付連絡は書類を郵送した当日に送ってください。
宛先や宛名、敬称を間違えて記入してしまったときは、新しい封筒に交換して書き直しましょう。宛名や敬称を間違えることは相手に対して大変失礼なことであり、また宛先を間違えたまま郵送すると書類が返送されてしまう場合もあります。
間違えるのを避けたい方は鉛筆などで下書きしてから清書するようにしましょう。また、修正液などによる修正は失礼に当たるのでやめましょう。
日本のビジネスシーンにおいて、封筒の書き方や書類の郵送方法は送り主の人格を判断するための材料でもあります。ビジネスマナーに不安がある方は、本記事で解説した内容を今一度確認してください。
封筒の書き方やマナーは転職活動においても抑えておかなければならないポイントです。しかし、自分の書いたものが本当に正しいものか不安になることもあるかもしれません。
そのようなときは、数多くの転職サポートの実績を持つマイナビエージェントにご相談ください。
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