システムエンジニアがプロジェクトマネージャーに転職するには?|求人・転職エージェント

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更新日:2024/01/18

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システムエンジニアがプロジェクトマネージャーに転職するには?

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プロジェクトマネージャーという職種は、会社によって役割や裁量が大きく異なるものの、一般的にはシステムエンジニアよりも上級職とされています。
経験豊富なシステムエンジニアが転職する際、キャリアアップのひとつの選択肢としてプロジェクトマネージャーになるという道もあるでしょう。
ここでは、システムエンジニアからプロジェクトマネージャーに転職するためには、どのようなキャリアやスキルが必要で、それを身に付けるためにはどうすればいいのかをご紹介します。

目次

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プロジェクトマネージャーとはどのような仕事か?

ここでは、システムエンジニアとプロジェクトマネージャーの違いを通して、プロジェクトマネージャーの仕事を紹介します。
システムエンジニアがプロジェクトにおける「システム開発業務の責任者」であるのに対し、プロジェクトマネージャーは「ビジネスとしてのプロジェクトの最終責任者」ということになります。
システムエンジニアは担当したシステムを「期日内に仕様どおりに完成させる」ところまでの責任を持ちますが、プロジェクトマネージャーは「その開発によって利益を上げる」ところまで責任を持たなくてはなりません。
以上のように、システムエンジニアとプロジェクトマネージャーの最大の違いは「管理職であるかないか」という点にあります。
もちろん、システムエンジニアも、プログラマーやスタッフなどを束ねスケジュールを管理していく立場ではありますが、現場で自分が開発を主導していく関係上、やはり管理職というより専門職というべきでしょう。

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「自分で作る喜び」か「組織を動かすおもしろさ」か

「管理職」となれば、自分でやったほうが早いものをあえて部下に任せる歯がゆさは感じるかもしれません。また、直接自分で何かを作り上げるということがなくなりますから、システムが完成したときの達成感などのやりがいは、システムエンジニアをやっていたころよりも薄れるかもしれません。
こうした理由から、あえてプロジェクトマネージャーの道を選ばず現場でシステムエンジニアのスペシャリストとしてキャリアを伸ばしていく道を選ぶ人もいます。
しかしその一方、プロジェクトマネージャーという仕事には、「現場にいては味わえない別のやりがい」があります。それは「組織を動かす」というおもしろさです。

システムエンジニアにはできない「組織を動かす仕事」とは

必要な人(人事)とお金(予算)を動かす権限を与えられ、チームを編成して目標を達成するための計画を立てるのは、プロジェクトマネージャーに与えられた特権です。
もちろん、チームが自分の思ったとおりに動かない場合もあるわけですが、そうした際に必要な指示を出したり、計画を修正したりといった判断は、プロジェクトマネージャーにかかっています。
システムエンジニアの立場とはまた違う視点を持ち、チームを動かすための大きな権限・裁量を与えられる。これがプロジェクトマネージャーという仕事の魅力です。

サッカーでいうなら、プロジェクトマネージャーは監督、システムエンジニアはキャプテン

サッカーに例えるなら、プロジェクトマネージャーは監督に該当するでしょう。試合中にはフィールド内に立ち入ることはできず、ベンチで試合の状況を全体的に把握しながら戦略・戦術を修正し、指示を出します。
一方、試合中に各選手に指示を伝えるのはキャプテンの仕事です。これがシステムエンジニアの立場に最も近いかもしれません。直接指示を伝えるのはキャプテンですが、それはあくまでも監督の指示を理解した上でのこと。監督の指示をチームとして実行するために各選手に具体的に伝えるだけで、みずから戦略や戦術を決定することはできません。

プロジェクトマネージャーに求められるマネジメントスキルを身に付けるには?

前述した「組織を動かす」という仕事。これがいわゆるマネジメントスキルと呼ばれるものですが、実際にどのようなものなのか、以下にまとめました。

逆算による指示

プロジェクトマネージャーの仕事は、組織を動かして目標を達成することですから、目標達成から逆算して適切な指示を出す必要があります。
また、やってほしいことをそのまま指示として出すのではなく、「このメンバーはどんな指示を出したら自分の期待どおりに動いてくれるか?」を逆算して指示を出すというスキルも重要です。

リスクヘッジ

ひとつのプロジェクトを完遂するまでに、スケジュールのどこかで遅れや停滞が生じることは珍しくありません。そういう場合に、遅れが出る原因を究明し、必要な手当てを行うことで問題を解決するのがマネージャーとしての仕事です。
リアルタイムでプロジェクトが管理できていれば、遅れが生じる予兆を察知し、あらかじめ必要な対策をとることができるはずです。
また、突然想定外のトラブルが発生したとしても、納期・人員・予算に若干の余裕を持たせておいたり、いざというときにはリソースを再配分できるチーム編成にしておいたりといったリスクヘッジ策を準備しておくことで、被害は最小限度にとどめることができます。

全体ビジョンを示す

プロジェクトを推進する上での全体的なビジョンを指し示すことも、プロジェクトマネージャーに必要な仕事です。
チームメンバー全員がこの全体ビジョンを共有することで、個々のメンバーは「自分は何のためにこの作業をやっているのか。この作業は全体のどこに役立つのか」を理解し、責任感と高いモチベーションを持って業務に取り組むことができます。
これもコミュニケーションスキルの一種ではありますが、一対一のコミュニケーションではなく、このような一対多のコミュニケーションスキルがプロジェクトマネージャーには欠かせません。

プロジェクトマネージャーのスキルは現在の仕事でも学べる

ここまで、プロジェクトマネージャーとしてのマネジメントスキルについてご紹介してきましたが、マネジメントスキルは、資格を取得するように机上で学べるようなものではありません。システムエンジニア時代に、日々の業務の中で「逆算による指示」「リスクヘッジ」「ビジョンを示す」といった意識を持ち、プロジェクトマネージャーや部下を観察しながら自分の仕事のやり方を見直していくといった習慣で身に付いていきます。
その意識は、仕事をする人が成長していく上で大切なことかもしれません。この先のキャリアがどんなものでも、そういった意識で臨むことで、とても有益になると思われます。

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執筆・編集

大原 直人

前職は大手メーカー系SIerにて要件定義から実装・導入まで幅広く担当し、現在は関西圏のIT領域責任者を担当しております。エンジニアとしての現場知識を活かし、コンサルタント・SI・WEB系・社内SEなど、ご希望に対する適切な提案を強みとしております。

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