更新日:2022/05/12
商品やサービスの存在を世間に広く認知させるためには、広告運用による周知活動が欠かせません。近年ではインターネット広告が盛んになり、広告が果たす役割はますます大きくなっています。
ここでは、そんな広告営業の現状や主な仕事、志望動機でアピールすべきポイントや具体的な例文などをご紹介します。
目次
みなさんが広告と聞いて思い浮かべるのは、テレビやラジオのコマーシャルでしょうか。それとも、雑誌の新聞の広告ページやインターネットの広告でしょうか。
まずは広告業界の現状や主な仕事について解説します。
かつてはテレビやラジオ、新聞、雑誌などのマスメディアへの広告が大半を占めており、広告の出稿はこれらのマスコミ4媒体をメインにおこなうのが当たり前とされていました。しかし、近年のインターネットの急速な普及によってインターネット広告が台頭し、2020年時点でインターネット広告費はテレビメディア広告を追い越しています。
電通が調査した「日本の広告費」によれば、2020年のテレビメディアの広告費は1兆6,559億円ですが、インターネット広告費は2兆2,290億円であり、すでにテレビメディアを大幅に上回っています。マスコミ4媒体を総合しても2兆2,536億円であることから、アナログ媒体に出稿されているすべての広告費をデジタルの広告費が上回る日もそう遠くはないでしょう。
近年ではインターネットのニュースサイトや企業の製品ホームページ、SNS、動画共有サイトなどを通じて情報を得る人々が増加し、広告もテレビメディアのように全体に向けたものではなく、個人の関心に特化したものが配信される時代となっています。
検索エンジンに入力したキーワードに関連した商品が自動的に表示されたり、ECサイトでお気に入りに登録した商品に関連したカテゴリーのおすすめ商品がメールで配信されたりするなど、広告は「全体に向けた広告」から「個へ向けた広告」へと変化してきています。一人ひとりの関心に合わせた広告を配信することで興味を持つ可能性を高め、売上につながりやすくするマーケティングが当たり前になってきているのです。
広告業界の職種は営業職やプランナー、クリエイティブ系などにわかれますが、どの職種であってもクライアントが理想とする商品イメージを広告という目に見える形で表現するのが仕事です。
営業職は主に自社メディアの広告を自社で扱う直販営業と代理店営業に分かれており、自社メディアの場合は自社が所有しているメディアの広告枠に広告を出稿してくれるクライアントを見つけるのが主な仕事になります。Webメディアや雑誌、情報誌など、自社が持つメディアの影響力や魅力を最大限にアピールして広告を出稿するメリットを伝える必要があります。
一方、代理店営業は、自社でメディアを持たずに広告枠を所有する複数の企業と関わりを持ち、広告を出稿して欲しい企業と広告枠を必要としている企業のマッチングをおこなう仕事です。
広告業界の志望動機を作成する際は、次の3つが主なアピールポイントとなります。
広告は最新のトレンドを反映し続けなければならないものであり、業界の動向を把握しておくことは大切です。したがって、流行に敏感な人だと思ってもらうことで印象づけることができます。
商品やサービスを広告という形で表現する仕事であり、その商品やサービスに対して情熱や愛情がなければ魅力を伝えきることはできません。そのため、熱意を持って語れる分野を持っている人はその個性を活かして活躍することができます。特に深い知見を持つ分野があれば、志望動機の中でアピールすることをおすすめします。
志望先が取り扱っている業界に就業経験があると、クライアントの心情や課題がわかる人材として転職に有利に働く可能性があります。十分な企業研究をおこない、志望先の企業と過去の自分の経験に関連があるようなら積極的にアピールしましょう。
広告営業の志望動機を作成する際は次の3つのポイントを意識することが大切です。
なぜ広告業界を志望したのかを洗い出し、業界を目指している理由を明確にしておくことが大切です。業界への思い入れが見えないと、「他の業界でもいいのではないか?」と思われてしまい、熱意が伝わりにくくなる可能性があります。
広告業界を目指す理由が明確になったら、なぜ志望先の企業に入社したいのかを自身の体験と結びつけて具体的に表しましょう。
広告業界への志望理由を理解してもらえたとしても、「他の企業でも十分達成できそうな志望動機だな」と思われてしまうと十分なアピールにはなりません。過去の経験や志望先の企業特有の事業などと関連づけてアピールすることで、「その企業でなければならない理由」が伝わりやすくなります。
現在の業界動向を把握したうえで、将来的に自分がどのような人材になりたいのかを伝えることも大切です。自身の展望を伝えることで、志望先の担当者に「自社に入社すれば長く活躍してもらえそうだ」というイメージを与えることができます。
広告営業の志望動機を作成する際は、経験者と未経験者で書くべき内容が異なります。ここでは具体的な志望動機の例文をご紹介します。
「前職では広告代理店の営業としてさまざまなクライアントの販促活動をサポートしていました。クライアントが抱えるブランドの魅力を伝えて成果につなげる仕事にやりがいを感じていましたが、自社メディアのセールスプロモーションに携わってみたいという希望を持つようになり、最近新たに立ち上げた貴社の〇〇というブランドに興味を持って志望いたしました。
Web広告やSNSを積極的に活用して広告活動を行う貴社の取り組みにはとても共感しています。クライアントの課題に合わせて複数の媒体で販促活動をおこなってきた経験を活かし、貴社に貢献したいと考えています。」
<ポイント>
なぜ転職を決意するに至ったのか、志望先の企業に興味を持つようになったのかを盛り込み、どのような経験を活かして貢献していきたいのかを表しています。
「広告によって商品の価値を伝える仕事に以前から関心があり、今回転職を決意しました。
貴社が発表された〇〇の広告を拝見し、私も貴社の一員となってこのような広告を発信する立場になりたいと感じ、志望しております。
広告営業は未経験ですが、長年接客業を経験してきたため、さまざまなお客様と関係を築くことを得意としており、代理店営業として貴社のお力になれると考えています。」
<ポイント>
志望先の企業が手掛けた広告に興味を持ったからこそ志望した、という点を強調しています。未経験ではあるものの、前職の経験を活かして貢献していきたいとアピールすることで熱意を表現しています。
広告営業の現状や主な仕事、志望動機でアピールすべきポイントや具体的な例文などについてお伝えしてきました。
インターネットの発展に伴い広告の主戦場はWeb上に移り変わりつつあり、個人の趣向に即した広告の配信が重要になってきています。今後はよりインターネット広告の比重が高まり、市場としてもますます拡大することが予想されます。そんな広告業界に向けて志望動機を作成する際は、業界全体の動向をしっかりと把握し、業界への志望理由や応募先の企業を目指す理由を、自身の体験も交えてわかりやすく伝えることを心がけましょう。
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