更新日:2022/05/12
老若男女を問わず、転職市場において高い人気を誇っているのが出版社です。「出版社で働くことが長年の夢だった」という方も少なくないのではないでしょうか。
そうした出版社で最もメジャーな職種としてイメージされるのが編集者ですが、出版社全体の売上を支える重要なポジションとして営業という職種もあります。
ここでは、出版社の営業の詳しい仕事内容や、そこで活躍していくために必要な素養、転職活動をする際にやっておきたいことなど、出版社の営業を目指す人に向けた、役立つ情報をご紹介します。
目次
出版社の営業の仕事を一言で表現するならば、「本の売上を伸ばす」ことといえます。もちろん、編集者が作者や作家と協力し、おもしろい作品を作ることは絶対に必要な要素ですが、いくらおもしろい作品を作ったとしても、それが消費者の手に渡らなければ、評価されることもありません。
作られた作品をいかにして消費者へと届け、その作品の価値を世の中に広めていき、本の売上、ひいては会社全体の売上を向上させていくかが、出版社の営業に与えられた役割です。
本の売上を伸ばすために行う出版社の営業には、大きく分けて「書店営業」と「広告営業」の2つが存在します。それぞれの仕事内容について見ていきましょう。
自社で作った書籍を書店に置いてもらい、その書店の中でもより目につきやすい場所に配置してもらったり、大規模な宣伝をしてもらったりできるように交渉をするのが、書店営業の仕事です。
いくら作品そのものの出来が良くても、そもそも書店に置いてもらえず、たとえ置かれても目につきにくい場所に配置されてしまっては、売上を期待することはできません。
その書籍の魅力や市場の動向などの情報を書店の担当者に伝えつつ、時にはPOPやポスターといった宣伝用アイテムの制作サポートもしていきながら、書店がその本をより売りたいと思える状況を作っていくのが、書店営業の重要な役割といえるでしょう。
雑誌・書籍の中身や裏面に、一見すると本の内容とは関係のないお店や商品の広告を見たことはありませんか?
この部分は、クライアントが広告費を支払って掲載している広告枠となります。広告枠を各企業に宣伝し、掲載企業を探すのが広告営業の仕事です。
雑誌や書籍そのものの売上も大切ですが、広告出稿費も出版社にとっては大きな売上の柱となっており、いかに広告出稿に前向きなクライアントを探せるかが、広告営業の腕の見せ所といえるでしょう。
出版する雑誌や書籍がどういった層にどれだけ売れて、どのような反響が期待できるのか。そういったデータを示していきながら信頼関係を構築し、広告出稿に踏み切ってもらうための一押しをするのが、広告営業の役割なのです。
これは、他の業界にもいえることですが、営業はたくさんの人と接しながら、信頼関係を築いていく必要があるため、コミュニケーション能力は必須といえるでしょう。
単に話上手だからということではなく、相手の課題や自社商品の魅力について、論理的に説明していける能力が必要となります。
一方で、市場の動向や流行り廃りを敏感に察知する、アンテナの感度も必要になってきます。
「なぜこの作品は売れているのか」「どういう仕掛けをすれば売上が伸びるのか」といったことを常に勉強しながら、他の会社や書籍の後追いではなく、世の中に新しい価値を提供するという強い意志を持って仕事に取り組むことが大切です。
面接の際には、自分の魅力はもちろん、入社後の活躍をイメージしてもらえるよう、企業研究にも力を入れて取り組んだほうがいいでしょう。
その出版社の特徴や風土といった要素もしっかりと見つつ、それが同業他社とはどう違うのかも理解していると、採用担当者からの印象も良くなるはずです。
また、その出版社で自分が成し遂げたいと思っていることを明確にしておけば、企業側の採用意欲もより高くなるでしょう。
ここまでご説明してきたとおり、出版社の営業は非常に重要なポジションであり、求められる素養も高くなっています。
だからこそ、自身がやりたいことやできることを明確にしておき、なぜこの会社でなければダメなのかという理由を、しっかり説明できるようにしておきましょう。
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