更新日:2024/04/17
この記事のまとめ
ハウスメーカーは、家を作り販売する仕事です。マイホーム購入を人生の一つの目標としている方も多く、そこに携わる喜びは大きなものでしょう。
ハウスメーカーには、さまざまな職種があり、それぞれ役割が異なります。この記事では具体的な仕事内容に加え、ハウスメーカーで働くメリットやデメリットもまとめました。
ハウスメーカーで働きたいと考えている方は、ぜひご覧ください。
目次
ハウスメーカーは広域に拠点をおいており、戸建ての住宅設計や施工を行う会社です。各社独自の商品を持っており、共通部材を多く用いることで、短納期・低コストで住宅を供給しています。住居に関してはセミオーダーが中心です。
会社により、住宅販売にとどまらず、点検やリフォームまで対応しているところもあり、家に関することをトータルで相談できます。
ハウスメーカーに似ている仕事はいくつかあります。
住宅を供給しているため、違いがわからない方もいるでしょう。それぞれ強みが異なるため、よく仕事内容を理解していないと入社後のギャップに苦しむかもしれません。
ここでは、それぞれの特徴や強みを紹介します。
ビルダーはハウスメーカーに比べてやや規模が小さく、2〜3の都道府県に特化して住宅を提供する会社を指します。規模としては、年間数百から数千程度の住宅を販売する会社です。ビルダーのほうが地域に密着していると言えるでしょう。
ハウスメーカーより地域が限定されている分、アフターフォローがしやすく小回りがききやすいのがメリットです。
ただし、顧客に提案できる幅には会社差があります。比較的規模が大きいビルダーの場合は独自の商品も多くなり、ハウスメーカー同様に、セミオーダーの住居が中心となることもあります。
ビルダーにより特色が異なってくるので、どこまで提案可能なのか調べておくと良いでしょう。
工務店はビルダーよりさらに規模が小さくなります。工務店は年間の住宅供給が20〜30棟程度で、注文住宅を中心に扱っているところが多く、完全オーダーメイドの家造りに強いのが特色です。
完全オーダーメイドになるため、その分一棟あたりの単価が高くなる傾向があります。また、家造りに特化しているため土地探しや住宅ローンの提案に弱い企業があるのも注意点です。
ディベロッパーも同じく住宅に関する業務を担いますが、街づくりの一環として住居を建てているのが特徴で、エリア開発やタワーマンションの建設といった、コンセプトを持った建設や開発を行うのがディベロッパーの役割です。
ディベロッパーの場合、街全体を対象とした開発のため、ハウスメーカーと比べると規模が大きく、買い主のニーズに合わせた住宅の建設を行っています。
ここでは、ハウスメーカーの仕事を職種別に6つ紹介します。
営業は、住宅展示場に訪れた方や戸建てを建てる検討をしている方に住宅をおすすめする仕事です。住宅の場合、あるものをただ売るのではなく、お客様の要望や予算に合わせた住居を個別に提案していきます。
また、住居の契約を締結したところで終わりではありません。工事が始まった後は進捗のやり取りも行ったり、引き渡し後もアフターケアを担当したりするので、長くお客様とお付き合いしていく仕事です。
設計は、お客様の希望をヒアリングし、理想とする住居を図面に仕上げる仕事です。ハウスメーカーの場合、共通の部材が多く、建物の構造はある程度最初から決まっています。そのため、間取りや配置の調整が業務のメインです。
机に向かって図面を書くだけでなく、予算に合わせた設計をするためにクライアントと話をしたり、出した図面の改善点をヒアリングして調整したりする業務も含まれます。
設計力だけでなく、コミュニケーション能力も求められる職種です。
設計職が作った図面を元に、実際に家をたてる現場の管理を行うのが施工管理です。工事が円滑に進むように工程を管理したり、施工状況の確認を行ったりします。
現場で作業する大工さんへの指示や安全管理を行うリーダーとして活躍できます。工事現場だけでなく、近隣住民への挨拶や外部業者の連携など、工事に関わる幅広い業務に携わる仕事です。
書類や現場の写真を整理するなど、細かな作業も多いです。
住宅の内装を計画・提案するのがインテリアコーディネーターの仕事です。設計と協力しながら、床材や壁材など、空間内部のコーディネートを行います。
より心地よく住める魅力的な住居を作るために、家具やファブリックまで細かく提案していきます。また、内装の発注を行い、現場とクライアントとの調整も担当するのもインテリアコーディネーターの業務です。
積算は、見積書の作成や必要な資材を発注する仕事です。
設計図面を元に必要な部材の数量を把握します。そこから金額を計算し見積書の作成や部材の発注を行います。
正しく資材の必要数を把握し、正確な見積もりを出すには、建築資材の相場や工事の流れを一通り理解していなくてはいけません。住宅の設計から着工までの深い知識が求められる専門性の高い仕事です。
事務はハウスメーカーで働く人達をサポートする仕事です。会社によって業務範囲は異なりますが、大きく営業事務と技術事務に分かれます。
営業事務は住宅展示場の受付や、商談で使うプレゼン資料の作成など、主に営業をサポートするのが仕事です。技術事務は必要書類の作成や整理を担当し、設計や施工管理のフォローを行います。
ハウスメーカーで働く人のやりがいやメリットとして代表的なものを3つ紹介します。
それぞれ具体的に解説していきます。
人生長い間をともにする住居は、クライアントにとって大きな買い物です。お客様の思いの詰まった住居の提供に携われる喜びは大きいものでしょう。
お客様へのヒアリングを重ね、理想の住居を提供できれば、非常に感謝されることもあります。人生の一大イベントに携わり、喜んでもらえることにやりがいを感じる方は多いです。
将来マイホームがほしいと思う方にとって、家に関する知識が増えるメリットは大きいでしょう。多くの住居に携わり、さまざまな家を見ているうちに、自宅をどのような空間にするかというイメージも湧きやすくなります。
ハウスメーカーでは住居を購入する際に社割を用意しているところもあります。マイホームに憧れている人にとっては魅力的でしょう。
ハウスメーカーでは住居に関する幅広い知識が得られます。必要なのは住宅に関する内容の理解だけではありません。予算やライフスタイルに合わせてローンの組み立ても含めた提案をするなど、住居購入に関する知識を広く身につける必要があります。
ハウスメーカーの営業では未経験者も歓迎しているところも多いので、ゼロからさまざまな知識が得られるのはメリットといえるでしょう。
設計職の場合も、内装や設備などの最新情報を常に集めて提案する必要があるため、入社後も勉強は必須です。大手ハウスメーカーの場合は自前の商品を持っていることも多いので、新しい情報を得やすい点も利点となります。
ハウスメーカーで働くデメリットもあらかじめ把握しておきましょう。代表的なリスクや注意点は以下の通りです。
それぞれ詳細を紹介していきます。
人口の減少に伴い、住宅市場は縮小傾向となっています。NRIが発表した調査と予測によれば、2020年度の新規住宅着工戸数は約88万戸でした。しかし、2040年度には46万戸程度となる見込みです。
ここから、業界全体の市場が小さくなると予測され、将来性には不安もあります。
一方で、リフォームの市場は安定して年間6〜7兆円ほどあり、2040年度も横ばいもしくは微増となる予測です。リフォームまで手掛けるハウスメーカーを選ぶと、将来の心配が減るでしょう。
ハウスメーカーは休日出勤や残業が比較的多いと言われています。特に営業職は、多くの人が休みになる土日にモデルルームの見学などの接客をする必要があり、休みは平日になることが多いです。設計職の場合もクライアントへのヒアリングが入るケースがあるので、土日休みにこだわる方には向いていません。
また、施工管理は特に残業が多めと言われています。職種に限らず、忙しい業界であることは理解しておきましょう。
ハウスメーカーの仕事に向いているのは以下の条件に当てはまる人です。
ハウスメーカーでは住宅を探しているクライアントの要望に合わせた提案をする必要があります。多くの方にとって一生に一度の買い物になる住居は、個々人のこだわりが多く出てくるでしょう。その希望を汲み取り、納得のいく提案をしなければいけません。
そのため、営業・設計問わず相手の話を適切にヒアリングできる人は向いているでしょう。
また、営業ならば住宅に絡んだ法律やローンなど幅広い知識をもつ必要があります。設計など住居をたてる業務に携わる場合は、トレンドを常に追い求めなければいけません。好奇心旺盛な人であれば、楽しみながら知識をつけられます。
特に住宅に興味がある人ならば、積極的に業務に取り組めるでしょう。将来自分のマイホームを建てるときの知識も身につくので、戸建てを建てたいと思っている方にはおすすめの仕事です。
ハウスメーカーは全国を対象に戸建ての供給をしていく会社です。住宅に関わる仕事の中でも規模がおおきく、多くの方に住居を提供したい方に向いています。
家に関する知識も増え、お客様の人生における一大イベントに携われる喜びは大きいでしょう。休日出勤や勉強する知識の広さなど、ハウスメーカーならではの大変さもありますが、その分やりがいも感じられるはずです。
住宅に興味があり、相手の話に耳を傾けられる方は、ぜひハウスメーカーへの転職を検討してみても良いでしょう。
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