更新日:2024/02/29
この記事のまとめ
履歴書やエントリーシートなど、応募書類には志望動機を書く欄が存在します。志望動機は自分自身をアピールするものですが、状況によっては書くことがないと感じがちです。
読者の中にも、志望動機に書くことがないと感じていて、何を書こうか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、志望動機が書けない理由と対処法、効果的な書き方を紹介します。
志望動機を書くときのコツを学ぶことで、自分を効果的にアピールできる文章を組み立てやすくなるでしょう。
目次
応募書類を作成する段階になって、志望動機がないと感じる原因はさまざまです。主な理由には、以下のようなものがあります。
志望動機がないと感じたら、なぜそのように感じるのかを考えるとよいでしょう。自分がどの状態に該当するかによって、適切な対処法は異なります。理由を考察することで、どのような対策が有効か見えてくるでしょう。
なぜ志望動機がないと感じるのかを考察したら、原因に応じて適切に対処しましょう。ここでは、応募書類に書けるような志望動機がないときの対処法を3つ紹介します。多くの場合において、3つの対処法を順番に試すことで応募書類に書ける志望動機を考えられるでしょう。
応募先企業のことを詳しく理解していないと、志望動機が思い浮かばなかったり的外れなことを書いてしまったりします。そのため、まずは時間をかけて企業分析をしましょう。企業分析では、応募先企業のビジネスモデルや経営方針、将来のビジョンをチェックします。
応募先企業について知れば、自分が共感できる部分や貢献したいと思える部分が出てくるでしょう。企業分析で得た情報を整理し、志望動機に盛り込めそうなポイントがないかを考えるのがおすすめです。
効果的な志望動機を書くには、自己分析が欠かせません。自分がこれまでに学んだことや習得したスキル、経験などを詳しく分析しましょう。自己分析すると、自分がやりたいことや貢献したいこと、応募先企業で活躍できそうなことが見つかります。
自己分析の際は前職の経験だけではなく、これまでのキャリアを網羅的に振り返るとよいでしょう。自分のスキルレベルがどの程度なのか、いままでの実績にはどのようなものがあるかなどを考え、アピール材料がないかを探すことが大切です。職務経歴書をすでに作成しているのであれば、記載した内容を見返すとよいでしょう。
企業分析と自己分析を行い、アピール材料を発見したら、自分と企業を結びつけるポイントを探しましょう。一例として、プログラミングスキルやマネジメントスキルなど、企業側が求めているスキルを有していればそれを軸にできます。
自分が思い描いているキャリアパスと応募先企業の仕事内容が合致しているときは、そのことを含めるとよいでしょう。自分と企業を詳しく分析することで、双方を結びつけるポイントが浮かびます。
志望動機を書くときには、応募先企業の情報をそろえる以外にも必要な段階がいくつか存在します。ここからは、効果的な志望動機を書くために押さえておきたいプロセスを見ていきましょう。はじめての転職などでどのように志望動機を書けばよいかわからず悩んでいる方は、参考にしてみてはいかがでしょうか。
企業分析で得た情報や自己分析で発見した強みは、すべてそのまま志望動機に盛り込めばよいというわけではありません。何をアピールすると効果的なのかを考え、情報を取捨選択しましょう。企業分析や自己分析に取り組む段階で、必要になりそうな情報を書き出しておくとスムーズです。
ここで志望動機に盛り込むと決めたポイントは、実際に文章を作成するときの軸になります。軸が明確になっていないと説得力がある文章を書けなくなるため、十分に注意しましょう。
1on1ミーティングの資料など、前職の人事評価に関する資料を入手できるのであれば、併せて振り返りましょう。評価内容を参考にすれば、アピールできるポイントが増えることがあります。
人事評価の結果は、自分では気づかなかった強みに注目させてくれる可能性があるものです。隠れた長所や自分が見えないところで生み出した成果に気付かされることもあるでしょう。
自分のことをより多面的に見るためにも、評価を参考にすることは大切です。評価結果を分析してアピールできそうなポイントを発見したら、併せて書き出しておくことをおすすめします。
アピール材料を書き出したら、実際に志望動機を書くときに盛り込むものを取捨選択しましょう。応募先企業がどのような人材を求めているのかを考え、何をアピールするかを選びます。
経験や実績は何でも記せばよいというものではなく、選考担当者が魅力的な人材だと感じるようにアピールすることが大切です。志望動機は簡潔に書くのが基本なため、盛り込む材料やエピソードが多くなりすぎないようにしましょう。
志望動機に盛り込む内容が決まったら、ひとつの文章にまとめます。いくつもアピールしようとすると文章が長くなりがちです。長すぎる文章は相手が読みにくいと感じるため、避けたほうがよいでしょう。
特に指定がなければ、エントリーシートや履歴書に記載する志望動機は300字程度が目安です。300字程度にまとめるには、可能な限り簡潔に記さなければなりません。「短い文章でいかに自分のことを効果的にアピールするか」を意識しましょう。
説得力がある志望動機を書くために押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。志望動機を書くときや書き上がって見直すときは、これらのポイントを満たしているかをチェックすることをおすすめします。
志望動機は具体的に記すことが大切です。企業は志望動機を通じて、「なぜ自社の求人に応募してきたのか」を知りたいと思っています。
したがって、「前職の経験を通じて習得したJavaプログラミングのスキルを活かして、業界シェア1位を目指すという目標を達成するのに貢献したい」のように具体的に記すとよいでしょう。
志望動機でスキルや経験をアピールするときは、前職のエピソードを簡潔かつ具体的に盛り込むとよいでしょう。「マーケティング業務を効率化するためにMAの開発に取り組み、その結果業務の80%を自動化することに成功した」などと記載すれば、どのような経験・スキルを有するかを明確に示せます。
エピソードを盛り込むときは、そのエピソードがなぜ応募先企業を志望することにつながったのかにも言及すると効果的です。
職種を選んだ理由のみ盛り込んで、応募先企業を選んだ理由を忘れることがないよう注意しましょう。応募先企業のビジョンや特徴に言及したうえで志望動機を記載できれば、より効果的です。
「貴社が販売しているパッケージソフトウェアに対する市場からの評価が高いことを知り、自分がこれまでに培ったC++の技術を活用してさらなるシェア向上に貢献したい」など、企業と自分を結びつけるポイントに言及しましょう。
入社したらどのように貢献したいのかを示す将来のビジョンを盛り込むことも効果的です。「無形商材の営業経験を活かして貴社のソフトウェアの海外販売に携わり、注力している東南アジア市場での販路拡大に貢献したい」などと記載すると、選考担当者もイメージしやすいでしょう。自分のビジョンが応募先企業にとっても最適であることを示せれば、より説得力が高まります。
志望動機は全体を通じてポジティブな内容に仕上げましょう。前職の問題点や職種特有のデメリットなど、マイナスポイントに言及するのは避けます。これまでにどのようなスキルを習得したのか、それをどのように活用できるのか、入社後にどう貢献したいのか、といったポジティブな内容を盛り込むことが大切です。積極性を示すことにもつながるでしょう。
志望動機の書き方や書くときのコツを押さえても、具体的にどのように記述すればよいのかイメージしにくいと感じている方もいるのではないでしょうか。ここからは、そのような方に向けて志望動機の例文を紹介します。
自分の経験や応募先企業に応じて例文をアレンジし、自分を魅力的にアピールするオリジナルの志望動機を作成しましょう。
【例文】
前職のSIer企業では、JavaやPython、Cなどの言語を用いて業務系ソフトウェアの開発をメインに携わってきました。プログラマーとして2年間、プロジェクトリーダーとして3年間働く中でAIを使用したシステムに携わる機会が増え、AIの将来性に魅力を感じるようになりました。
貴社では「AIでビジネスを変革する」をテーマに掲げてビジネスを展開しており、Pythonプログラマーを募集しているとお伺いしています。そのような環境で自分の経験やスキルを発揮し、AIシステムの開発に携わりたいと思い志望いたしました。入社後は、AIシステム開発に携わりつついずれは上流工程を担当するエンジニアとしてキャリアアップしたいと考えています。
上記の例文では、自分のキャリアやスキルの詳細、企業を選んだ理由などを簡潔に言及しています。選考担当者側は、スキルレベルがどの程度か、自社のニーズとマッチしているかを判断しやすいでしょう。簡潔かつ明確で伝わりやすい志望動機です。
【例文】
前職では、通販サイトを運営する企業において事務に携わっており、売上管理から受発注、経理までさまざまな仕事を行っていました。その中でもやりがいを感じたのは、インポート商品を取り扱う際に携わる貿易事務の仕事です。
そこから貿易事務を志すようになり、貴社の求人を拝見して応募いたしました。貴社は商社として世界中から魅力的な製品を輸入・販売しており、市場からも高く評価されています。入社後はこれまでの経験を活かして戦力として貢献したいと考えております。
将来的には、貴社が目標としている南アジアの現地法人設立に携わり、リーダーとしてさらに活躍の幅を広げることを目指しています。そのために語学力の強化にも継続的に取り組んでいます。
上記は、商社を目指すようになった理由やこれまでの経験、入社後のビジョンを簡潔にまとめた例文です。自分のスキルをどのように活かせるのか、どのようなキャリアパスを考えているのかが明確でイメージしやすいでしょう。スムーズに読める文章量にまとまっています。
【例文】
前職では、法人向け保険の営業としてそれぞれの企業のニーズにマッチした保険商品の提案に携わってきました。相手のニーズを掴むことに注力した結果、売上を前年比+50%に拡大することに成功しました。
しかし、営業先の担当者と会話すると、業務を効率化して新しいビジネスにつなげるのに役立つシステムを求める声が多いことを実感します。そこでIT営業への転職を目指すようになり、貴社の求人を拝見して応募いたしました。
ITシステムという異なる分野ですが、これまでに培った無形商材営業ならではのノウハウを活かして営業活動に打ち込み、売上拡大に貢献したいと考えています。将来的には海外営業にも携わり、貴社が掲げる「グローバルシェア向上」という目的の達成に貢献したいと考えています。
「法人向け保険」と「ITシステム」の共通点である無形商材というポイントに注目し、自分のスキルや経験をどのように活かせるかに注目したのが上記の例文です。営業経験を活かして貢献したいという願いだけではなく、前職の成果についてもアピールできているため効果的といえるでしょう。
将来のビジョンや入社後に携わりたい分野についても言及しており、どのような志を持って応募しているのか選考担当者側がつかみやすいといえます。
転職活動を進めていくうえで、実績が乏しい、経歴が浅いなどの理由で志望動機がないと感じることがあります。志望動機は応募先企業に対して自分を効果的にアピールするものであるため、応募書類の作成において力を入れたい分野です。
志望動機が書けないと感じたときは、自分について振り返りながら情報を整理してみましょう。自分の経験やスキル、応募先企業のビジョンを総合的に考慮すれば、より魅力的な志望動機が作成できます。
もし、志望動機の作成がうまくできずに悩んでいるのであれば、転職の専門家に相談するのもおすすめです。マイナビエージェントでは経験豊富なキャリアアドバイザーがベストな転職を実現するようにサポートしています。応募書類の添削から模擬面接の実施なども行っていますので、ぜひ一度ご相談ください。
職務経歴書
職務経歴書|事業内容の書き方と業種別の例文を紹介!5つのチェックポイント
職務経歴書
【職務経歴書の書き方|契約社員の経歴あり】差がつくポイントをチェック!
職務経歴書
【例文あり】アルバイトのみの職務経歴書はどう書く?3つのポイント