更新日:2022/04/08
仕事を選ぶうえで重視するポイントは人ぞれぞれだと思いますが、それらのポイントの中で最もチェックが欠かせないのは「年収」だと思います。日々の生活のために、そしてモチベーションを維持しながら働くためにも、しっかりと確認しておきたいものです。
今回は、CADオペレーターの平均年収や年収アップのためのポイント、コツなどを解説していきます。
目次
マイナビエージェントの調査(2016年平均年収ランキング)によると、CADオペレーターが多く所属する建設業界の平均年収は404万円となっています。ただし、この統計の中には建築士など国家資格保有者の年収も含まれています。CADオペレーターだけの平均年収としてはこの数値を下回ると考えられます。
一方、厚生労働省が実施した「令和2年賃金構造基本統計調査」では、建設業の年収は男性で約345万円、女性が約251万円であると示されています。これらのデータも考慮すると、一般的なCADオペレーターの平均年収は300万円代と見込まれますが、もちろん経験年数やスキルによって年収には幅があります。
CADオペレーターが多く属する建設業界では、年齢が上がるにつれて男女間の年収に差が出てきます。マイナビエージェントの調査では、20代の平均年収は男性が390万円、女性が365万円で、その差は25万円程度です。しかし30代になると、男性が479万円、女性が409万円となり、70万円に差が開いています。
このような年収の差が発生するのは、女性が30代となり、育児に伴う時短勤務者が増加することが影響していると考えられます。
CADオペレーターを含む建設業界では、半数を超える65%の人が一度は転職を経験しているようです。対して、一度も転職経験がない方は2%にとどまっています。
キャリアアップや好待遇の職場を求め多くの方が転職している現状であることが見受けられます。
CADオペレーターで年収をアップするためにはいくつかの手段が考えられます。
ここでは3つの方法を挙げていきます。
最も一般的な年収アップの方法は、昇給や昇格によるものです。
社内で地道に努力を重ね、スキルや経験を積み重ねていくことで評価を得られれば、昇給や昇進による年収アップも不可能ではありません。
現職でCADオペレーターとしての経験を積み、年収の高い他社へ転職するのも一つの手段です。
会社の仕組みにより昇給がむずかしい、地域柄賃金が低いといった場合は、自分の努力だけではどうしようもありません。人事制度がしっかりと整備されている大手企業や都心部の企業への転職を検討したほうが確実に年収アップを狙えるでしょう。
企業によっては基本給のほかに資格手当を用意している場合がありますので、手当に該当する資格を取得することにより年収アップを実現することも可能です。
資格取得は自分の能力を対外的に明確に証明するための手段となるため、年収アップを目指すうえではもちろんのこと、今後のキャリア形成を有利に進めていくためにも効果的な方法となります。
CADオペレーターの仕事というと建築物にかかわる製図というイメージを強くお持ちの方も多いかと思いますが、実はCADが求められる分野は多岐にわたっています。建築に付随して必要となる電気設備の業界や、家電・工業製品などの製造業、家具をデザインするインテリア業界、服をデザインするアパレル業界など、私たちの日常生活に彩りを与えてくれるアイテムの生産においてもCADオペレーターは活躍しています。
業界の垣根を超えて活躍できる場があることが、CADオペレーターのニーズの高さにつながっています。
CADオペレーターとして働くには、あらかじめ最低限のCADソフトのスキルを身につけておく必要があります。CADソフトの扱い方や製図の方法は独学や専門スクールに通うことで学ぶことが可能です。
CADオペレーターとしての評価につながる資格はいくつか存在しますが、まずは「CAD利用技術者試験」の取得がおすすめです。この資格ではCADの基礎から応用までがバランスよく問われるため、実務に活かせる部分がきっと多いでしょう。
CADオペレーターの仕事に必要な資格については、以下により詳細な情報を掲載しています。
CADオペレーターに大切なのは、いかに汎用性の高いスキルや経験を積み重ねるかという点です。
冒頭で触れたように、CADオペレーターを含む建設業に関わるほとんどの人は1回以上の転職を経験しているとされています。就職・転職してすぐ次の転職を考える人はいないかと思いますが、転職状況におけるこうしたデータを考慮すれば、将来的な転職を視野に入れたキャリア設計は検討しておくべきでしょう。
また、CADオペレーターの仕事では各業界に特化したCADソフトを使用します。そのため、潰しが利かない専門性の高い分野よりも、まずは一般住宅や公共施設、機械など、需要が高い分野のCADスキルを幅広く身につけることが重要となります。
ここまで、CADオペレーターの平均年収や年収アップのコツについて解説してきました。
CADオペレーターは実力主義の世界であるため、自分の努力次第でキャリアや年収アップの可能性は広がっています。1年後、3年後にどのようなCADオペレーターに成長していたいのか。その理想像を自らの中に思い描いて経験を重ねていけば、きっと思い描くようなキャリアと年収のアップにつながるはずです。
また、転職をお考えの方は転職エージェントの利用がおすすめです。
マイナビエージェントでは、業界に精通した専任のアドバイザーが手厚くサポートいたします。企業の人事担当者とやり取りする企業担当アドバイザーも在籍しており、求人票では知り得ないリアルな企業情報をお伝えします。
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