更新日:2023/09/25
この記事のまとめ
発展の一途をたどるWeb業界では、じつに多くのWebエンジニアが活躍しています。Web業界に魅力を感じていて、未経験からWebエンジニアへ転職したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、未経験者がWebエンジニアに転職する際に覚えておきたい情報を詳しく紹介します。Webエンジニアに必要な知識やスキルを習得してから転職活動に取り組むと、より望むキャリアプランを実現させやすくなるでしょう。
目次
未経験者でも必要なスキルを習得して転職活動に臨めば、Webエンジニアに転職できる可能性があります。IT業界全体が人手不足傾向にあり、Web業界も例外ではないためです。
スキルや経験が重視される傾向があるため経験者のほうが有利ですが、きちんと求人を選べば転職を成功させられるでしょう。転職後も継続的にスキルアップすることで、年収アップやキャリアアップを実現できるのもメリットです。
Webエンジニアの求人には、経験者のみを対象にしたものがあれば未経験者を積極的に採用しているものもあります。求人情報を細かくチェックし、自分でもチャレンジできそうなところに応募しましょう。
WebサイトやWebアプリケーションを開発するプロジェクトにおいて、設計・開発・運用・保守・アップデートを担当するのがWebエンジニアの主な仕事です。多くの業界でWebの活用が進んでいるため、さまざまなプロジェクトで活躍できます。
Webエンジニアの職種は、大きく「フロントエンドエンジニア」と「バックエンドエンジニア」の2つに分けられます。それぞれ担当する分野が大きく異なるため、仕事内容を正しく理解して自分に合ったほうを選びましょう。
動いているシステムのうち、ユーザーが直接見たり操作したりする部分を担当するのがフロントエンドエンジニアです。具体的な担当業務には以下のようなものがあります。
基本的にフロントエンドエンジニアは、Webデザイナーが設計したデザインの実装が仕事であるとイメージしておくとよいでしょう。ただし、プロジェクトによってはデザインの設計から担当することもあるため、一定のデザインスキルを習得しておくことをおすすめします。
Webサイトを動かすシステムには、ユーザーの目に直接触れない部分があります。サーバーやデータベースなどが該当し、この部分の設計・開発を担当するのがバックエンドエンジニアです。バックエンドエンジニアが担当する分野の一例には以下があります。
いずれもユーザーから見えることはありませんが、WebサイトやWebアプリケーションを動かすために欠かせない業務です。
WebエンジニアはITエンジニアのうち、WebサイトやWebアプリケーションの開発がメインの職種です。Web業界で活躍するITエンジニアにはほかにも、システムエンジニア・Webプログラマー・マークアップエンジニアなどがあります。それぞれの主な仕事内容は下記のとおりです。
新たにWebエンジニアを目指す場合、未経験者にもチャンスはあります。ただし向き不向きがあるため、ミスマッチを防ぐためにも自身に向いている仕事かを事前に確認することが大切です。ここでは、Webエンジニアに向いている人の特徴を3つ紹介します。
基本的に、Webエンジニアには高い学歴は求められません。代わりに求められるのは論理的思考力です。
論理的思考力とは、物事の因果関係を整理しながら筋道立てて論理的に考える力を指し、ロジカルシンキングとも呼ばれます。クライアントの要望に応えるには、要望を分析した結果に基づいたシステム構築が必要です。そのためには、順序立てて考えた論理を検証し、必要に応じて修正を繰り返すことが求められます。
Web業界の技術革新は目覚ましく、日々新たな技術が登場したりトレンドが変化したりします。現状に甘んじることなく積極的に新しい手法にチャレンジする精神や、クライアントの要望に合わせる柔軟性が大切です。
全体的に人手不足傾向にあるため、実務経験が豊富でスキルレベルが高いITエンジニアを採用することに加えて、今後活躍見込みのある若手エンジニアを社内で育成したいと考えている企業もあります。このようなポテンシャル採用を実施している企業では、柔軟性を持つ方は重宝されるでしょう。
PDCAサイクルとは、Plan(計画/仮説)・Do(実行)・Check(評価/検証)・Action(行動/改善)の頭文字を取った言葉です。
ビジネスにおいて、目標に向けて行動し前進するための手法として使われているフレームワークを指します。未経験者でもPDCAサイクルを意識すれば、効率的に業務を遂行しつつ品質を高められます。
Webエンジニアは、スキルや経験を積むことで年齢に関係なくキャリアアップできる仕事です。ただし、未経験者がWebエンジニアに転職する場合、年齢を重ねるほど不利になります。ここでは、Webエンジニアの求人に関する一般的な年齢の目安を紹介します。
新卒や20代前半まではWebエンジニア未経験者が多く、採用する企業もその点を理解しています。そのため、学歴や職歴よりも将来性や潜在能力といったポテンシャルを重視して採用する形が一般的です。
25歳前後までは未経験でも採用されているケースが多くあります。20代であれば経験の有無を気にせず、積極的に自分の適性能力をアピールしましょう。
30代の未経験者がWebエンジニアへ転職し、その後活躍しているケースもあります。30代であってもWebエンジニアへの転職を諦める必要はないでしょう。ただし、20代に比べて短期間で戦力になれるかポテンシャルチェックが厳しくなるのが現状です。
30代で転職を目指す場合、事前に十分なITスキルを習得することで採用される可能性が高まります。転職前からプログラミング言語を学び、自身のスキルとしてアピールしましょう。
開発現場で活躍するにはさまざまなスキルが求められるため、未経験者が転職を成功させるには必要なスキルを自分で学習する必要があります。
ここでは、転職前に学んでおきたい4つのスキルを見ていきましょう。具体的にどのようなスキルが求められているのかを正しく理解し、日頃から勉強することをおすすめします。
Webサイト・Webアプリケーションの開発では、さまざまなプログラミング言語を駆使します。フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアでは主流の言語が異なるため、自分が目指す分野に応じて学習することが大切です。分野別によく用いられるプログラミング言語の例を以下にまとめました。
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プロジェクトによっては、上記以外の言語を使用することがあります。トレンドの変化により使用する言語が変化することもあるでしょう。どのような言語がトレンドになっているのか、入社したい企業でよく用いられている言語が何かをリサーチしたうえで学ぶ言語を決めるのがおすすめです。
フロントエンドエンジニアとしてWebサイトやWebアプリケーションの開発に携わる場合、マークアップを担当することもあるでしょう。マークアップとは、マークアップ言語を使用してデザインをユーザーの目に見える形で実装することを指します。
そのため、フロントエンドエンジニアとして活躍するには、マークアップスキルも必要です。頻繁に使用されているマークアップ言語にはHTMLやXHTMLなどがあるため、きちんと学習しておきましょう。
さらに、マークアップ言語とセットでCSSと呼ばれるスタイルシート言語を使用してフロントエンド開発を進めるのが一般的です。CSSも頻繁に用いるため、スキルレベルを高めておく必要があります。
サーバーやネットワーク、データベースなどのインフラを自社で構築せず、クラウドサービスを活用するプロジェクトも存在します。そのため、市場シェアが高いクラウドサービスに関するスキルを習得しておくと、担当できるプロジェクトの幅を広げられるでしょう。
世の中にはさまざまなクラウドサービスがありますが、AWS・Microsoft Azure・Google Cloudがよく用いられています。いずれも膨大な数のサービスを提供しているため、使われる可能性が高いものから優先的に学ぶのがおすすめです。
安定したWebシステムをセキュアな環境で動かすには、ネットワークやセキュリティーに関する知識が求められます。プロジェクトによっては、本分野を担当する職種としてネットワークエンジニア・セキュリティエンジニアを設置することもあります。
しかし、小規模なプロジェクトに参加するときや人手不足でITエンジニアを確保できないときは、ネットワークやセキュリティーをWebエンジニアが担当することもあるでしょう。
担当できる業務の幅を広げるためにも、ネットワークやセキュリティーに関する基礎知識を学ぶことをおすすめします。いずれもシステム開発において重要な知識・スキルです。
Webエンジニアに転職するために必要な資格はありません。ただし、資格があれば自らのスキルを証明できます。未経験で転職したいと考えているのであれば、スキルレベルを証明する材料になるため取っておいて損はないでしょう。ここでは、Webエンジニアを目指す方におすすめの資格やスキルを紹介します。
日本のIT国家戦略において必要な人材を育成するため、用意されている国家資格がいくつかあります。国家資格の一例は、経済産業省所管の「独立行政法人情報処理推進機構(IPA)」が主催している情報処理技能者試験です。
「基本情報技術者試験(FE)」や「応用情報技術者試験(AP)」は、IT業界で活躍するために必要な知識や技能を証明できます。また、より専門性の高い「ネットワークスペシャリスト試験(NW)」や「データベーススペシャリスト試験(DB)」は、ネットワークもしくはデータベースに特化したエンジニアを目指す際に役立つでしょう。
いずれもWebエンジニアとして幅広く活躍するために必要な知識や技能を身につけられる資格です。受験資格はなく誰でも受験可能で、実施時期は資格の種類によって異なります。
IPA主催の国家資格である「ITパスポート」は、IT分野で必要な情報技術に関する基礎的な知識全般を問われる資格です。IT全般に共通する知識が必要で、効率的に業務を進めるうえで役に立つ知識が身につきます。国家資格の中でも難易度はあまり高くないため、未経験者が最初に取得する資格としておすすめです。
参照:ITパスポート試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
「LPIC」は、Linux技術者認定機関(LPI)日本支部が実施するIT資格試験です。「Linux」とはサーバーやデータベースでよく用いられているOSの一種で、大規模な基幹システム開発や運用に強い特徴があります。実際に開発で使用している現場も多く、Webエンジニアにとって役立つ資格といえるでしょう。
難易度によりレベルが3段階に分かれており、受験資格の制限がなく誰でも受験できます。未経験者は初歩レベルLPIC-1から挑戦するとよいでしょう。最低限の操作ができることを証明できます。
参照:Linux Professional Institute
未経験でもWebエンジニアを目指せます。ただしスキルが重視される業界であるため、ITに関する国家資格やスキルを身につけてアピールしたほうが転職で有利になるでしょう。ここでは、スキルを習得する代表的な方法を紹介します。
プログラミングは独学による習得も可能です。仕事で忙しくても、自分のペースでコツコツと学習できます。また、費用が安価で済むこともメリットです。一方、不明な点を解決したりモチベーションを維持したりすることが難しいデメリットがあります。
デメリットが気になる方は、プログラミングスクールに通うことも検討してみましょう。入学金・受講料はかかるものの、効率的に学べます。ほかにも、分かりやすい教材や講師に質問できる環境、同じ目標を持つ仲間がいるといった点はメリットです。
実際に学習した内容をアウトプットすることで、より深い知識やスキルが身につきます。未経験者を対象にした選考では、身につけた技術情報を頻繁にアウトプットしているかどうかをチェックするWeb系開発企業は多いといわれています。
オリジナルまたはクローンを問わず、自分でWebサービスを作るのもひとつの方法です。アウトプットすることにより、プログラミングやWebデザインの仕組み・技術を理解できます。有名な技術ブログサービスを活用してもよいでしょう。
アウトプットの結果はポートフォリオとしてまとめ、選考に臨む際に提示することで自分のスキルレベルを客観的にアピールできます。
転職エージェントに登録すれば、IT業界に精通した専任のキャリアアドバイザーがWebエンジニアへの転職を総合的にサポートしてくれます。
転職活動に役立つポートフォリオを独学で作成するのは簡単ではありません。しかし、キャリアアドバイザーと相談しながら作成することで、スキルを魅力的にアピールできるポートフォリオを作成できるようになります。
転職エージェントから的確なアドバイスを受けつつ選考対策を進めれば、応募先企業にアピールしやすいポートフォリオを含めた書類作成が可能です。書類選考突破後は、面接対策を受けられます。
Web業界が全体的に人手不足に陥っている中、Webエンジニア未経験者にも大きく門戸を開いている企業もあります。未経験からWebエンジニアに転職することは現実的な選択肢のひとつといえるため、必要なスキルを学びつつ、未経験者を積極的に採用している企業への転職を目指しましょう。
スムーズに転職活動を進めるのが難しいと感じている方は、マイナビITエージェントにご相談ください。Webエンジニアの転職事情に詳しいキャリアアドバイザーが、一人ひとりの経験・スキルを考慮して最適な求人を紹介します。
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