未経験からシステムエンジニアになるには?必要なスキルや資格を紹介|求人・転職エージェント

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更新日:2023/09/29

IT業界

未経験からシステムエンジニアになるには?必要なスキルや資格を紹介

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この記事のまとめ

  • システムエンジニアはプログラマーなどからキャリアアップするケースが多いが、未経験から転職できる可能性も高い。
  • システムエンジニアへ転職しようと考えているのであれば、プログラミングスキルをはじめとした必要なスキルを習得することがポイント。
  • 未経験からシステムエンジニアへ転職する際は、ポートフォリオの作成に力を入れるなど十分な準備を整えることも大切。

未経験からシステムエンジニア(SE)を目指そうと考えている方もいるのではないでしょうか。しかし、未経験からシステムエンジニアに転職するのは現実的なのか悩んでしまうこともあるでしょう。

そこでこの記事では、未経験者がシステムエンジニアへの転職を実現するために覚えておきたいポイントや事前に習得したいスキル、具体的な学習方法、適性を判断する方法を解説します。ポイントを押さえて転職活動を進めることで、自分が望むキャリアを実現しやすくなるでしょう。

目次

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システムエンジニアの役割・業務内容

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システムエンジニアはプロジェクトの上流工程を担当する職種にあたり、プログラマーをはじめとしたプロジェクトメンバーを取りまとめ、マネジメントする立場です。また、クライアントや顧客との打ち合わせにも参加し、プロジェクト全体を管理し先導する役割を担います。

システムエンジニアの業務内容は、システム開発における要求分析から要件定義・本設計・詳細設計などが基本です。しかし、全体を取り仕切るポジションであることから、プログラマーとともにプログラミングやテストなどの下流工程に加わることもあるでしょう。

どのような業務に携わるかは、企業の方針やプロジェクトによって異なります。また、システムを納品すれば終了というわけではなく、使用方法のレクチャーや保守対応も含まれているため、システムエンジニアの業務に明確な終わりはありません。

未経験でもシステムエンジニアへの転職は可能?

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未経験者は経験者と比較すると不利になるものの、システムエンジニアへの転職は現実的な選択肢です。なぜそのようにいえるのでしょうか。

ここでは、未経験からシステムエンジニアを目指せる主な2つの理由を紹介します。自分にとって魅力的なキャリアと感じるのであれば、積極的に転職を目指しましょう。

ITエンジニア不足により需要が増えている

IT業界は急速に進歩していて、新たな技術が生まれたり活用が進んだりしています。しかし、業界を担うITエンジニアは不足しているのが現状です。IT業界は今後も発展する可能性が高く、ITエンジニアの需要が高い状態は継続すると予想されています。

全体的な人手不足がすぐに解消されるとは考えにくいことも影響して、必要な人員を確保するために未経験者でも積極的に採用している企業があります。未経験者にとって、転職しやすい環境であるといえるでしょう。

長期的に活躍するには高度なスキルが必要

システムエンジニアは進歩し続ける技術に対応する必要があることから、求められているのは高度なエンジニアリングスキルを有する人材です。長期的にシステムエンジニアとして活躍し続けるには、常に勉強して最新の技術を学んでスキルアップすることが求められます。

転職する段階でも一定レベルのスキルが必要とされるため、事前にプログラミングやITに関する十分な知識を学ぶことが大切です。転職を検討している方は、早めに学習をスタートして転職に必要なスキルを習得しましょう。

システムエンジニアを求める企業とは

システムエンジニア(SE)を求めているのは、ITコンサルタントやSIerなどのシステム導入を事業としている企業がメインです。しかし、IT以外をメインとする企業がシステムエンジニアを求めていることもあります。具体的には、製造、流通、金融、医療、広告など、多くの業界で社内SEの求人を出しています。

今後は、さらにシステムエンジニアを求める声は大きくなっていくでしょう。IT業界以外における社内SEの需要も増えているため、未経験者であってもシステムエンジニアに転職しやすい状況といえます。

未経験でシステムエンジニアを目指すときに役立つスキル

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未経験からシステムエンジニアへの転職を成功させるために、持っておくと役に立つ「スキル」があります。ここでは、代表的なスキルをひとつずつ見ていきましょう。

1. プログラミング知識

ITシステムを扱う職種であることを考えると、プログラミング言語に関する知識が必要です。システムエンジニアが用意した仕様書を基にプログラマーがシステムを開発するため、パソコンと向き合ってプログラムを組む仕事はプログラマーが担当します。しかし、システムエンジニアがプログラミングスキルを求められる場面も多いでしょう。

プログラミング言語に詳しければ依頼された仕事の工数を容易にイメージできるため、見積もりの精度が高くなります。開発段階ではソースコードを追えるようになり、ソースコードレビューに深みが増します。

さらに、プログラマーからシステムエンジニアにキャリアアップするのも一般的です。プログラミング知識はほぼ必須だと覚えておきましょう。

「プログラミング知識を身につけたい」といっても、多数のプログラミング言語を一度に覚える必要はありません。実務で使われる言語は限られているため、まずは需要が高いプログラミング言語を優先的に学ぶとよいでしょう。

需要が高いプログラミング言語として代表的なものは「Java」です。ほかにも、スマートフォンアプリ開発に用いられるプログラミング言語である「Objective-C」や「Swift」も需要が高いといえます。

これらのプログラミング言語を扱えるようになれば、システムエンジニアとしての市場価値が高まるでしょう。

併せて、データベース言語のSQLも習得しておくことをおすすめします。ITシステムにおいてデータベースは重要な存在であるためです。

2. コミュニケーション能力・交渉力

直接開発で発揮するスキルではないものの、コミュニケーション能力や交渉力もシステムエンジニアにとって重要です。システムを作り上げるには、クライアントからのヒアリングやプロジェクトメンバーとのコミュニケーションをスムーズかつ正確にする必要があるからです。システムエンジニア未経験の場合は、前職で培ったコミュニケーション能力をアピールできれば採用に際してプラスに働くでしょう。

前職が営業職や接客業、サービス業などコミュニケーションが重視される仕事であれば、積極的にアピールしましょう。

3. マネジメントスキル

ヒアリングや要件定義などの上流工程を担当すると、プロジェクトメンバーをまとめたり進捗状況を管理したりする業務に携わることがあります。そのようなときに大切なスキルがマネジメントスキルです。マネジメントスキルはリソースを適切に管理して目標を達成するスキルの総称で、以下のようなものが含まれます。

  • 課題解決力
  • 意思決定力
  • スケジュール管理スキル

上記のスキルは、高めたいと思ってすぐに高められるものではありません。転職前からスキルアップを意識し、日々の業務に取り組むことが大切です。

4. ロジカルシンキング

ロジカルシンキングは論理的思考力とも呼ばれ、根拠と結果を結びつける要素を整理して筋道立てて考えていく方法です。システムエンジニアとして働いていると、課題を解決するにはどのようにすればよいか、求める結果を得るには何をすればよいかを考えることが多くなります。

日々の業務では、解決しなければならない課題を細かく分析して原因を追究し、具体的な解決策に落とし込むことが必要です。その過程でロジカルシンキングが求められるため、普段からトレーニングするとよいでしょう。

システムエンジニアに必要なスキルを学習する方法

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実務で求められるスキルのうち、プログラミングスキルをはじめとしたエンジニアリングスキルを習得するには意欲的に学習する必要があります。

ここでは、スキルを習得するのに有効な2パターンの勉強法を見ていきましょう。それぞれの勉強法にメリット・デメリットがあるため、自分に合った方法を選ぶことをおすすめします。

オンライン講座を受講する

効率的にエンジニアリングスキルを習得したいのであれば、オンライン講座を活用するのがおすすめです。オンライン講座を受講するとプロの講師から体系的に教えてもらえるため、効率的に学習できます。まずは習得したいプログラミング言語を決め、具体的な講座選びに進みましょう。

ただし、オンライン講座の受講には一定のコストがかかります。講座を選ぶときにはどの程度の受講料がかかるのか確認しておくことも大切です。

書籍や学習サイトで独学する

多くのコストを掛けずに学びたいと考えている方には、独学がおすすめです。習得したいプログラミング言語を決めたら、その言語を扱った書籍や学習サイトを参考にしながら勉強を進めましょう。

言語によっては多種多様な書籍や学習サイトがあるため、自分のスキルレベルに応じたものを活用することが大切です。習得度合いに応じて徐々にレベルを上げていくことで、無理なくスキルアップできます。

システムエンジニアに向いている人に共通する3つの資質とは?

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システムエンジニアはコンピューターが好きな人や集中力が長く続く人に向いているといわれることがあります。しかし、実際にそういえるのか気になるのではないでしょうか。ここでは、システムエンジニアに向いているとされる資質を3つ紹介します。

変化を受け入れられる

IT業界やIT技術は日々進歩しており、次から次へと新しい情報が舞い込んできます。PCやスマートフォンといったハードウェア、さまざまな目的で用いる各種ソフトウェアなどがリリースされて急速に普及する様子を見たことがある方もいるでしょう。

いまはまだ知らなくても、しばらくすると新しい技術が生まれているかもしれません。常に新しい技術をキャッチアップして学び、その変化を受け入れる姿勢がシステムエンジニアには必要です。

好奇心が旺盛である

IT業界に限った話ではありませんが、分からないことに興味を持って解決していく姿勢は重要です。クライアントから何かを質問されたとき、自身が理解していなければ納得してもらえるような回答ができません。都度確認を挟むと、十分な信頼関係を築くことも難しくなります。

また、システムに不具合が発生した場合に原因を究明して修正するのもシステムエンジニアの仕事です。その場で調べながら直すこともあるため、原因を見つけるまで向き合い続けられる好奇心も必要となるでしょう。

物事を理解するのが得意である

システムエンジニアは、クライアントからの要望をヒアリングして設計書を作成し、システムを開発します。設計書やプログラムを作成する際には、既存システムとの連携や扱う言語の特徴などを理解しておく必要があります。そのため、仕組みを理解することが得意な方にも向いている職業といえるでしょう。

未経験でシステムエンジニアに転職しやすい年齢は?

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未経験からシステムエンジニアを目指す方は、25歳くらいまでに転職することをおすすめします。入社後に数ヵ月間の社内研修制度を設けている企業を選べば、未経験の方でも安心できるでしょう。

しかし、20代後半や30代前半でも転職できないわけではありません。ここでは、なぜそのようにいえるのかを理由とともに解説します。

20代なら転職しやすい

IT業界は慢性的な人手不足に陥っているため、システムエンジニアを目指すための門戸は広く開かれています。20代の転職が有利という状況はシステムエンジニアの世界でも同様です。

経験がなくても独学やスクールなどでITに関する知識の基礎を身につけておけば、より有利に転職できるでしょう。また、システムエンジニアは人との関わりが多い仕事のため、コミュニケーション能力や人柄をアピールできると好印象です。

30代でも転職できる

30代でもシステムエンジニアへの転職を諦める必要はありません。なぜなら、企業は高いコミュニケーション能力やマネジメント経験など、20代では補うことが難しい要素を求めて30代の人材を採用するケースがあるためです。

たとえシステムエンジニア未経験者であっても、就職希望先の業種に精通している場合は採用されるケースもあります。業種・職種ともに未経験の人材を採用するよりも、企業側の人材育成にかかる労力が少なく済むためです。

システムエンジニアを目指す方が持っていると差がつく資格

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システムエンジニアになるにあたって、資格が必須とされるわけではありません。しかし資格の中には、システムエンジニアへの転職に有利に働くものもあります。

資格を取るために勉強して得た知識はシステムエンジニアになった後も役立つため、学習目標のひとつとしておすすめです。システムエンジニアに関係する資格は、主に「国家資格」と「ベンダー資格」に分類されます。

国家資格

IT系資格の中で、最も多くのITエンジニアが取得しているといわれるのが独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施し、経済産業省が認定する国家試験の「情報処理技術者試験」です。これは、高度IT人材となるために必要な基本的知識と技能を備え、実践的な能力を持つことを認定する目的で運営されています。

具体的な試験の一例には、ITエンジニアの登竜門といわれる「基本情報技術者試験」と、ITエンジニアとしてさらなるレベルアップを図りたい方のための「応用情報技術者試験」があります。

ベンダー資格

ベンダー資格とは、製品を製造・開発するベンダー企業が独自に認定している資格試験のことです。代表的なベンダー資格を以下でいくつか紹介します。

  • Microsoft「マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)」
  • Oracle「ORACLE MASTER」
  • IBM「DB2グローバルマスター」
  • Cisco「Cisco技術者認定」

資格を取得すると、無資格者より有利に転職できる可能性が高まります。さらに、転職先の企業によっては毎月の給料に上乗せされる「資格手当」制度などを導入していることがあります。上記のことを総合的に考えると、システムエンジニア向けの資格を取得しておいて損はないでしょう。

システムエンジニアとしての上位資格

システムエンジニアの資格には、さらに上位資格がいくつかあります。これらの資格は特定の分野に特化しており、取得するにはより専門的な知識が必要です。上位職種を目指す方が取得するとよい資格の例を紹介します。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する上位資格

試験名 試験内容 対象者 合格率/応募者数
ITストラテジスト試験(ST) 事業企画、業務改革推進、情報化企画、
製品・サービス企画などにおいて、
情報技術を活用した基本戦略の策定・
提案・推進を遂行するための知識や実践能力が問われる
CIOやCTO、
ITコンサルタントを目指す人
15.5%/7,040人
※2023年春期
システムアーキテクト試験(SA) システムアーキテクトの業務と役割を
円滑に遂行するための知識や実践能力が問われる
上級エンジニアを目指す人 15.8%/5,684人
※2023年春期
プロジェクトマネージャ試験(PM) プロジェクトマネージャーの業務と役割を
円滑に遂行するための知識や実践能力が問われる
マネージャーを目指す人 14.1%/1万1,745人
※2022年秋期
ネットワークスペシャリスト試験 目的に適合したネットワークシステムを
構築・維持するための知識や実践能力が問われる
ネットワークエンジニアや
インフラ系エンジニアを目指す人
14.3%/1万5,239人
※2023年春期
データベーススペシャリスト試験 高品質なデータベースを企画、要件定義、開発、運用、
保守するための知識や実践能力が問われる
データベース管理者や
インフラ系エンジニアを目指す人
17.6%/1万2,399人
※2022年秋期
エンベデッドシステムスペシャリスト試験 要求される機能、性能、品質、信頼性、セキュリティーなどを
ハードウェアへの要求とソフトウェアへの要求に適切に分解し、
最適な組み込みシステムとして実現するための知識や実践能力が問われる
組み込みエンジニアを目指す人 19.7%/3,136人
※2022年秋期
ITサービスマネージャ試験 ITサービスマネージャーの業務と役割を
円滑に遂行するための知識や実践能力が問われる
ITサービスマネージャーを目指す人 15.2%/2,886人
※2023年春期
システム監査技術者試験 情報システムや組み込みシステムが適切かつ健全に活用され、
ITガバナンスの向上やコンプライアンスの確保に貢献できるように
改善するための知識や実践能力が問われる
監査人や情報システム責任者などを目指す人 15.9%/2,792人
※2022年秋期

引用:独立行政法人情報処理推進機構

参照:試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

未経験からシステムエンジニアへの転職を成功させるコツ

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未経験者がシステムエンジニアへの転職を成功させるには、念入りな準備が必要です。ここでは、未経験者がシステムエンジニアを目指すときにやっておきたい準備と転職のコツを詳しく紹介します。転職に必要なスキルを習得したら、準備を整えたうえで自分に合った企業を探して応募しましょう。

事前にポートフォリオを作成する

未経験での転職ではアピールできる実務経験や成果物がないため、スキルレベルを客観的に証明するのが難しくなります。そこで役立つのがポートフォリオです。

ポートフォリオは自分が制作した成果物をまとめた資料で、スキルレベルを証明するのに役立ちます。応募先企業の採用担当者に自分をアピールする強力な材料になるため、十分なクオリティーのものを作成することが大切です。

未経験者歓迎の求人を探す

転職先を探すときは、未経験者を対象に広く門戸を開いている企業を探して応募しましょう。未経験者を対象にした求人は比較的多いため、自分が転職で重視することややりたいことを明確にし、望むキャリアを実現できそうな企業へ応募することがポイントです。

選考の第一段階である書類選考を通過するためにも、自己分析や企業研究を徹底したうえで志望動機を作成しましょう。また採用を勝ち取れるよう、よくある質問に対する回答を用意しておく、採用担当者に好印象を与えられる話し方を意識するなど面接対策を万全にしておくことも大切です。

まとめ

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システムエンジニアは需要が高く、人手不足傾向にあることから未経験者でも転職しやすい職種のひとつです。未経験でシステムエンジニアへの転職を目指している方は、必要なスキルを習得したうえで自分が望むキャリアを実現できそうな企業を探すとよいでしょう。

自分ひとりで企業を探して転職するのが難しいと考えているのであれば、ぜひマイナビITエージェントにご相談ください。IT業界に強いキャリアアドバイザーがベストな転職をサポートします。

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