更新日:2024/02/07
この記事のまとめ
ネットワークエンジニアは未経験でも転職でき、実力次第ではフリーランスも目指せる魅力的な職業です。しかし仕事内容が「きつい」と言う声もあることから、転職を悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ネットワークエンジニアの仕事が「きつい」と言われる理由について解説します。ネットワークエンジニアへ転職するメリットも紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ネットワークエンジニアの仕事は、ネットワークの「設計」「構築」「運用」「保守」の大きく4つに分けられます。
クライアントの希望をヒアリングし、セキュリティや予算などを考慮して「どのようなネットワークにするのか」を検討して設計します。ネットワークの構成や使用する機器、スケジュールなども具体的に落とし込んでいきます。
設計書に基づいて、ハードウェアの配置や機器同士の接続など、ネットワークを構築していきます。ネットワークの規模によっては構築に数ヵ月かかるケースもあります。
ネットワークの性能監視や最適化を行い、効率的で安定したネットワーク環境を維持する運用業務を行います。
ネットワークシステムに故障やトラブルが起きた際には、トラブルシューティングや障害対応を行います。
ネットワークエンジニアへの転職を目指すにあたり、「仕事はきつくないか」「長く続けられそうか」と心配な方も多いのではないでしょうか。人によってどのような仕事がきついかは異なりますが、ここでは一般的にネットワークエンジニアが「きつい」と言われる理由を5つ紹介します。
ネットワークエンジニアの運用業務におけるモニタリングやパフォーマンスの監視は、基本的にマニュアルどおり業務を遂行するルーティンワークです。単調な作業が飽きやすい人にとっては、「つまらない」「きつい」と感じる場合もあるでしょう。
特にネットワークエンジニアとしての経験が浅いうちは、運用・保守業務を担当するケースが多い傾向にあります。しかし、経験を積んでいけばネットワークの設計や構築といった、裁量のある仕事も任せられるようになります。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、ネットワークエンジニアの平均年収は534万6,000円です。年収は決して低いわけではありませんが、同業界の他職種と比較するとそれほど高くはありません。
たとえば、同調査によるとシステムエンジニア(基盤システム)の年収は660万4,000円、ソフトウェア開発(パッケージソフト)の年収は550万2,000円です。しかし、ネットワークエンジニアとしてスキルを磨いて市場価値の高い人材になれば、他職種よりも高い年収を得ることも不可能ではありません。
参照:電気通信技術者|職業情報提供サイト(日本版O-NET) job tag|厚生労働省
参照:システムエンジニア(基盤システム)|職業情報提供サイト(日本版O-NET) job tag|厚生労働省
参照:ソフトウェア開発(パッケージソフト)|職業情報提供サイト(日本版O-NET) job tag|厚生労働省
ネットワークエンジニアの運用・保守業務では、トラブルや問題が発生した際に迅速な対応が求められます。ネットワークが正常に機能しない時間が長く続けば、クレームが発生することもあるでしょう。
しかし、複雑なネットワーク環境だと原因の特定が難しいこともあり、うまく問題を解決できなければストレスを感じる場合があります。
企業のネットワークは24時間稼働していることがほとんどです。ネットワークエンジニアはネットワークの異常やトラブルが発生した場合に迅速に対応する必要があり、それに伴って夜間勤務や土日出勤もあるシフト制となっています。
夜勤に対して「生活のリズムが崩れやすい」「疲れやすい」と感じる人もいるでしょう。また土日出勤は家族や友人との予定が合わせにくいこともあり、プライベートを重視したい人にとっては向いていない可能性があります。
IT業界は技術やトレンドの変化が激しく、ネットワーク分野においても新しい通信プロトコルやセキュリティ手法、機器などが登場しています。それらの変化に対応するためには、常に最新の知識を取り入れることが重要です。
特にクラウドサービスの普及によって、ネットワークエンジニアに求められるスキルは変化しつつあります。ネットワークエンジニアの仕事に就けたとしても、日々学び続ける必要があることから「きつい」と感じる人もいます。
ネットワークエンジニアの仕事は決して楽なものではなく、大変なこともあります。しかし、それを上回る魅力があるのも事実です。ネットワークエンジニアへの転職を悩んでいる人は、ここで紹介する7つのメリットを参考にしてみてください。
ネットワークエンジニアは、大規模なシステム開発のプロジェクトに携わることがあります。規模の大きいプロジェクトでは、ほかのエンジニアや他部署のスタッフと連携して仕事を進める形が一般的です。
プロジェクトの規模が大きい分、仕事量も増えて大変ではありますが、チームで仕事をする一体感やシステムが完成したときの達成感も大きくなります。
ネットワークエンジニアは専門的なスキルが要求される職業ですが、人材不足の影響もあり、未経験者を積極的に採用する企業が多くあります。IT業界に興味のある方、手に職をつけたい方にとって、ネットワークエンジニアはIT業界へのキャリアの一歩目としておすすめです。
運用・保守業務を担当するネットワークエンジニアの勤務形態は、2交代か3交代のシフト制がほとんどです。シフト制の場合、定時になったら次のメンバーに業務を引き継ぐため、残業はあまり発生しません。
残業が少ないと体力的な負担が軽減され、十分な休息時間を確保できます。また仕事終わりに家族や友人と遊びに行ったり、好きなアーティストのライブに行ったりなど、プライベートも充実しやすくなります。
運用・保守を担当するネットワークエンジニアはネットワークの監視が主な業務で、トラブルが発生しない限りは穏やかに仕事ができることがほとんどです。マイペースに仕事を進めたい人、ルーティンワークがしたい人にとってネットワークエンジニアはおすすめの職業といえます。
リモートワーク制度を取り入れている会社であれば、在宅勤務が可能です。在宅勤務の場合、オフィスに出社する必要がなくなるため、ゆっくりと支度をしたり、早朝を使って資格取得の勉強をしたりと、有意義に時間を活用できます。
また満員電車に乗る、道路渋滞に巻き込まれるといった通勤時のストレスがなくなる点もメリットです。
ネットワークエンジニアはキャリアパスが豊富にあり、自分の興味や適性に合ったキャリアの方向転換も可能です。ネットワークエンジニアの主なキャリアパスとして、以下の職種が挙げられます。
ネットワークエンジニアとしてのスキルや経験が充実していれば、フリーランスへ転身することも可能です。フリーランスになれば仕事をこなした分だけ報酬を得られます。高単価の案件を狙って仕事をすれば、正社員よりも稼ぐことが可能です。
またフリーランスは働き方の自由度も高いため、自分で休みを設定したり、好きな仕事だけを受注できたりします。
ネットワークエンジニアへの転職は未経験でも可能ですが、より転職を有利に進めるにはITやネットワーク関連のスキルを習得するのがおすすめです。ここでは、ネットワークエンジニアに必要なスキルの習得方法を4つ紹介します。
資格は客観的にスキルを証明できるアピール材料です。未経験者は経験者に比べてアピールできるスキルや実績が乏しいため、資格を取得してアピール材料を作るとよいでしょう。以下は、IT業界未経験者におすすめの資格です。
【基本的なITスキルが身につけられる資格】
以下で紹介する資格は難易度が高く、未経験者が取得するのは困難ですが、ネットワークエンジニアとしてスペシャリストを目指す場合におすすめの資格です。
【ネットワークや情報セキュリティの知識が身につけられる資格】
ネットワークが学べる本や学習サイトは世の中に多くあるため、独学で知識を習得することが可能です。独学の場合、スクールに通うのと比べてお金がかからず、経済的な負担を気にしなくて済みます。
また自分のペースで学習を進められることから、ストレスやプレッシャーもかかりにくいと言えるでしょう。ただし、勉強のモチベーションを維持するのに苦労する場合もあります。
「ひとりで勉強するのが難しい」「モチベーションが上がらない」といった方は、勉強会やイベントに参加するのがおすすめです。IT需要の拡大によって、全国各地でITエンジニアに向けた研修が実施されています。
勉強会やイベントに参加すれば、スキルや経験の豊富な講師から指導を受けられ、体系的にスキルを習得できるでしょう。また勉強会にはITエンジニアとしてスキルを向上させたい人やITエンジニアを目指す人たちが集まるため、勉強のモチベーションを高められます。IT業界の関係者が参加することもあり、人脈を形成できる場合もあります。
ネットワークエンジニアとしてのスキルを効率的に習得したい場合は、スクールに通うのがおすすめです。費用はかかりますが、用意されたカリキュラムに沿って体系的にスキルを習得できます。
また分からない部分はプロの講師に直接質問できるため、挫折しにくい点もメリットです。スクールによっては、ネットワークエンジニアとしての転職先を紹介してくれる場合もあります。
転職は人生における重要な決断であり、悩むことも多くあるでしょう。ネットワークエンジニアに関して、気になる部分や不安がある場合には、きちんと解消してから転職活動に臨むことが大切です。ここでは、ネットワークエンジニアに関するよくある質問を3つ紹介します。
サーバーエンジニアはサーバーの設計・構築・運用に関わる業務を担当します。クライアントの要望をヒアリングしてサーバーを設計し、障害が発生したときには対応するなど、仕事の流れはネットワークエンジニアと大きな違いはありません。
またネットワークエンジニアと同様にインフラストラクチャに関わる技術職であることから、両者をまとめて「インフラエンジニア」と呼ぶこともあります。
報酬の高い外資系企業や大手企業に勤めれば年収1,000万円を狙うのは可能です。またフリーランスに転身した場合も収入の制限がなくなるため、年収1,000万円を目指せるでしょう。ITエンジニアは自分のスキルや経験が給与に反映されやすい職業であり、努力次第で高収入を目指せます。
40代・50代の未経験者でもネットワークエンジニアへの転職は可能です。しかし、転職は年齢が高くなるほど難度も上がるため、スムーズに転職できるとは限らない点に注意しましょう。資格を取得したりスキルを習得したりして、アピール材料を増やしてから転職活動に臨むことをおすすめします。
ネットワークエンジニアの仕事が「きつい」と言われる理由には、単調な作業が多いことや夜勤があること、知識のアップデートが必要なことが挙げられます。しかし、未経験でも転職できて在宅勤務も可能な職業であるため、転職先としておすすめです。
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