SIerからの転職|転職先によって異なるメリット・デメリットを解説|求人・転職エージェント

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更新日:2024/01/29

IT業界

SIerからの転職|転職先によって異なるメリット・デメリットを解説

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この記事のまとめ

  • 転職を成功させるには、待遇や業務内容、職場環境など転職先に求める条件を明確にすることが大切。
  • 転職先によって給与や待遇、プロジェクトの進め方、必要とされるスキルは異なるため、事前に希望する職種の特徴を調べるとともに、自分に合っているかどうかを確認する意識が重要。
  • 自分の求める条件とマッチする転職先を見つけられれば、転職後のミスマッチを防げる。

職場環境を変えたい、キャリアアップしたい、ITエンジニアとしてのスキルを磨きたいなど、SIerからの転職を考える理由は人それぞれです。しかし、SIerから転職できる職種は数多く、どの道に進むべきか迷っている人もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、SIerから大手SIer、中堅SIer、Web系企業、社内SE、ITコンサルタントへ転職する場合のメリットとデメリットに加えて、転職を成功させるひけつを解説します。

目次

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SIerから転職を考える理由とは

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SIerは未経験からでもトライできる就職先です。スキルや経験を積んだ後で、さらなるキャリアアップを目指して転職する人も少なくありません。

一方、SIerでの業務や待遇に不満を抱えて転職する人もいます。システム開発の下流工程ばかりを担当する人であれば、タイトな納期や過重労働、なかなか上がらない給与などを理由に転職を考えることもあるでしょう。客先常駐という働き方が合わない人も少なくありません。

一方、上流工程に携わっているものの、クライアントとの折衝やマネジメント業務に疲れ果ててしまう、プログラミングスキルを磨けないといった理由から転職を考える人もいます。

Slerから転職する際に気をつけたい4つのポイント

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SIerから転職する理由は人によって異なりますが、転職を成功させるにはまずSIerからの転職事情を把握しておく必要があります。ここでは、SIerからの転職で気をつけておきたいポイントを4つ紹介します。「転職前の職場のほうがよかった」と後悔しないよう、事前にポイントを押さえておきましょう。

1.収入が下がる可能性がある

SIerから転職する場合、いまよりも給与が下がってしまうケースもあるため注意が必要です。待遇や労働環境を変えたい、やりがいのある仕事をしたい、スキルを伸ばしたいなど転職理由は人によって異なります。しかし、望みどおりの働き方や業務内容が実現できたとしても、必ずしも収入が上がるわけではありません。

転職先に求めるものは人それぞれですが、希望条件を優先すると給与が下がってしまうケースがあることは覚えておきましょう。

2.必要なスキルが身についているか

SIerから異業種へ転職する場合は、必要とされるスキルやシステムの開発形式が異なることを理解しておかなければなりません。

SIerでは各工程を分担し、前の工程を完全に終えてからでなければ次の工程へ進めないウォーターフォール開発が主流です。計画を柔軟に変えながらプロジェクトを進行するアジャイル開発を行う企業へ転職した結果、そのスピードやスキルレベルについていけないと感じる人もいます。

SIerの業務で培ってきたスキルで満足するのではなく、転職先で必要なスキルや心構えを身につけておく意識が転職を成功させるうえでは欠かせません

3.タイミングも重要

SIerからの転職を成功させるには、年齢も重要です。20代であればポテンシャル転職を狙えますが、30代を超えると即戦力となることが求められる傾向にあります。

大手SIerへの転職を目指すのであれば、25歳くらいまでと考えておきましょう。下流工程から上流工程へとキャリアアップしたいのであれば、30歳くらいまでには転職する決断が必要です。なお、銀行や保険会社などの子会社であるユーザー系SIerは独自色が強いので、在籍するほど転職が難しくなる可能性があります。 

4.Slerのメリットも知っておこう

SIerは時代を変えるさまざまなシステムを作り出してきた業種です。「仕事が厳しい」「給与が安い」などのネガティブな面がピックアップされがちですが、SIerならではのメリットもたくさんあります。SIerのよさをしっかりと認識しておけば、ほかのSIerへ転職するか、異業種へ転職するかを判断しやすくなるでしょう。

SIerで働くメリットのひとつは、幅広い業界のシステムに関わる過程で他業界についての知識を身につけられることです。これが転職に有利に働くことも少なくありません。クライアントとの折衝を通じて、折衝能力や管理能力といったスキルも身につけられるでしょう。SIerで働いていたメリットを転職活動に活かすことが、転職を成功させる鍵となります。

Slerから大手SIerへの転職

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ここでは、現在下流工程に携わるSIerで働いている人が、大手SIerへの転職を目指すケースを取り上げます。大手SIerで働く場合のメリットとデメリットを理解しておけば、大手SIerを転職先の選択肢に含めるかどうかを判断できるようになるでしょう。大手SIerへの転職を成功させるポイントも解説します。

メリット

下請けSIerや孫請けSIerなど、下流工程に携わるSIerから大手SIerへ転職する場合の大きなメリットは、収入アップの可能性が高いことです。

大手SIerでは主に上流工程に携わるため、システム開発のスキルだけでなく、マネジメント力やクライアントへの提案力なども求められます。仕事の難易度が高い分、給与は高く、また経験を積めばキャリアアップも可能です。 

デメリット

クライアントから直接業務を受託する大手SIerでは、要件定義やシステム設計などといった上流工程を担います。そのため、ITスキルを磨く機会は少なくなってしまうでしょう。開発経験を積んで技術力を上げたい人にはあまり向いていないといえます。また、人によってはクライアントとの折衝やプロジェクトのマネジメントがストレスに感じることもあり得ます。

転職を成功させるひけつ

上流工程に携わる大手SIerで即戦力となるためには、上流工程の経験やスキルが重要です。また、プロジェクトマネジメントスキルや関係企業との調整力なども重視されるでしょう。

即戦力となることが期待される30代以上であれば、こういった経験やスキルを磨いておくことが転職を成功させる鍵となります。ポテンシャル採用を狙う20代であれば、ITスキルだけでなく、コミュニケーション能力や論理的思考などをアピールすることも必要です。

Slerから中堅Slerへの転職

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SIerにブラックなイメージを持っている人もいるかもしれませんが、昨今の働き方改革の後押しなどもあり、働きやすい環境を整えた企業も少なくありません。企業の体質をきちんと見極められれば、中堅SIerへの転職も選択肢のひとつとして検討する余地があるでしょう。ここでは、中堅SIerに転職するメリットとデメリット、転職を成功させるひけつを解説します。

メリット

中堅SIerではプロジェクト管理・要件定義・設計・開発といった一連の業務に関われます。開発スキルをトータルで磨けるため、ITエンジニアとしてのスキルアップに適した職場です。中堅SIerで経験を積めば市場価値も上げられるため、キャリアパスとして中堅SIerに転職するメリットは大きいといえるでしょう。 

デメリット

大手SIerから転職する場合は、年収の減少を覚悟しなければなりません。福利厚生や業務環境なども以前の職場より整っていないケースもあるでしょう。また、業務量が大手SIerより増える点もデメリットです。スキルを磨くチャンスと捉えられればメリットとなりますが、人によっては体力的にも精神的にも負担を感じてしまいかねません。

転職を成功させるひけつ

中堅SIerでは、現場で活躍できる人が求められています。上流工程しかできない人では難しいかもしれません。

理想は要件定義、設計、開発、テスト、品質管理、プロジェクトマネジメントと幅広い知識やスキルを持ち、システム開発や運用などをトータルで任せられる人材です。すべてを網羅していなくても、スキルは多いほうが転職時に有利となります。スキルシートなどを作成し、自分のできる業務内容をしっかりとアピールすることが重要です。

SIerからWeb系企業への転職

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SIerからWeb系企業への転職を目指す人もいます。Web系企業では、最新のトレンドやスキルを活用しながら実際にコードを書くといったITエンジニアらしい業務に携われます。ただし業務内容は大きく変わるため、SIerからWeb系企業への転職を目指す際には慎重な判断が必要です。Web系企業に転職する場合のメリット・デメリット、転職を成功させるひけつを確認しておきましょう。

メリット

SIerは業務範囲が限られているため、スキルを磨きたい人には物足りない環境かもしれません。トレンドに敏感なWeb系企業であれば、常に最新技術に触れながらスキルを伸ばしていけるでしょう。ビジネスやマーケティングなど多角的な視点も求められるため、新たな知識やスキルを身につけることも可能です。

デメリット

Web系企業ではユーザーのニーズに合わせて柔軟に計画を変えるアジャイル開発を採用しているところが多く、業務スピードはかなり速くなります。開発手法に戸惑ってしまったり、業務のスピードについていけないと感じたりすることもあるでしょう。

給与面では、SIerよりもやや低い傾向にあります。退職金や賞与、待遇面が充実していないケースもあるため、事前にしっかりと確認しましょう。

転職を成功させるひけつ

Web系企業への転職時には、転職の目的をはっきりとさせ、なぜその企業でなければならないのかをきちんと説明できるようにしておかなければなりません。「Web開発がしたいから」という理由を挙げる人もいますが、SIerでもWeb開発に携われます。採用担当者を納得させられる理由が必要です。

また、Web開発に対応できるスキルがあることも必須条件です。SIerの業務で身につけられない部分は、独学で学ぶ必要があるでしょう。

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SIerから社内SEへの転職

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社内SEとは、自社システムの開発・運用・保守やIT資産の管理などを取り扱うIT専門職です。クライアントからの依頼でシステムを開発するSIerとは業務の幅ややり方が大きく異なります。ここでは、SIerから社内SEへ転職するメリットやデメリット、転職を成功させるひけつについて解説します。

メリット

社内SEは基本的に納期がないため、過重労働になりにくい職種です。ユーザーの顔が見える、継続的に案件に関われるなどやりがいを感じやすい業務でもあります。新規システムを構築したり、既存システムを刷新したりする場合には外部のSIerに委託することもありますが、プロジェクト全体をリードするのは社内SEであるため、SIerで学んだ知識や経験が大いに役に立ちます。

デメリット

社内SEは業務範囲が広い職種です。社内システムの構築や運用・保守のような専門性の高い業務だけでなく、ヘルプデスクやパソコンの設定など雑用のような仕事もあります。業務の中でスキルを磨くチャンスは少なく感じるでしょう。

仕事柄、社内のさまざまな人と良好な関係を築くことや社内調整を行う必要もあります。コミュニケーションが苦手な人には向いていないかもしれません。

転職を成功させるひけつ

社内SEは待遇や給与面などにおいて魅力の大きい職種ではあるものの、求人枠はあまり多くありません。転職難易度も高めです。

また、業務の幅が広く、幅広い知識やスキルが問われます。システム開発のスキルだけでなく、ソフトウェアやハードウェア、セキュリティに関するスキルが求められる場合もあるでしょう。転職を成功させるためには、自分のスキルに合った業務内容であるかを確認することが重要です。

社内SE(社内情報システム)の求人を見る

SIerからITコンサルタントへの転職

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ITコンサルタントとは、クライアント企業の経営課題をIT技術で解決する職種です。企業の膨大なデータを読み解いて問題点を探り出し、解決策を提示します。年収は比較的高めですが、転職難易度も高い職種です。ここからは、SIerからITコンサルタントへ転職する場合のメリット・デメリットと転職を成功させるひけつを紹介します。

メリット

ITコンサルタントも高収入が見込める転職先です。経験を積めば積むほど収入がアップする点は、大きな魅力といえるでしょう。

ITスキルを使ってクライアントの経営課題を解決するという、より上流工程に携われる点もやりがいを感じられる理由のひとつです。クライアントと一緒に問題に取り組み、課題がクリアできたときには大きな達成感を味わえるでしょう。

デメリット

仕事のやりがいを実感しやすく高収入も狙えるITコンサルタントですが、仕事は激務になることもしばしばです。何度もクライアントと打ち合わせをしたり情報収集をしたりすることに加え、的確な提案をするための勉強も欠かせません。

企業の経営に関わる仕事であるため、責任は重大です。失敗するとクライアントの損失になってしまうというプレッシャーもあります。能力やスキルだけでなく、仕事に対する覚悟がないと働き続けるのは困難でしょう。

転職を成功させるひけつ

SIerで上流工程に関わってきたのであれば、その経験をしっかりとアピールすることが重要です。ITコンサルタントの仕事は、クライアントの要望を引き出すだけでなく、クライアント自身も気づかなかったビジネスの問題点を見つけ出して解決策を提案することです。SIerで培ってきた折衝能力は大きなアピール材料になります。また、会計や経営学の知識などを身につけていれば、さらに有利に転職を進められるでしょう。

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SIerからの転職でミスマッチを防ぐには

SIerから転職できたとしても、「想像していた仕事内容ではなかった」「企業の風土に合わなかった」などのミスマッチが起こってしまうと長く働くのは難しいでしょう。ただし再びほかの企業への転職をするとなると時間や労力を無駄にしてしまうため、転職時にはできるだけミスマッチを防ぎたいものです。

ミスマッチを避けるためにまずやっておきたいのは、自分が転職先に求める条件を明確にすることです。そのうえで、自分の希望に合った企業を見つけ出す必要があります。

企業の体質や実際の業務内容、働き方、企業が求める人物像などをしっかりとリサーチすることでミスマッチは防げるでしょう。おすすめはIT業界に強い転職エージェントの活用です。転職エージェントは企業の実情を踏まえたうえで自身の強みを活かせる転職先を紹介してくれます。そのため、ミスマッチが起こりにくいのです。

まとめ

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キャリアアップしたい、職場環境や業務内容に不満がある、スキルアップしたいなど、SIerからの転職を目指す理由は人によってさまざまです。SIerからの転職を成功させるためにも、転職の実情を把握し、自分の求める条件とマッチする転職先を見つけましょう。

SIerからの転職を成功させたいのであれば、マイナビITエージェントをぜひご利用ください。IT業界の転職事情に詳しいキャリアアドバイザーが、あなたにマッチする転職先をご紹介します。SIerで培ったスキルや経験を最大限にアピールできるよう、書類作成のアドバイスや面接対策までサポートいたします。

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