セキュリティエンジニアで年収1,000万円?平均年収と年収アップのコツも解説|求人・転職エージェント

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更新日:2024/10/30

IT業界

セキュリティエンジニアで年収1,000万円?平均年収と年収アップのコツも解説

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この記事のまとめ

  • セキュリティエンジニアの平均年収は551万4,000円以上で、全産業平均年収より高いものの、地域や企業によって差が大きい
  • 年収1,000万円以上のセキュリティエンジニアの共通点は、高い技術力と豊富な実務経験はもちろん、高度なセキュリティーが求められる勤務先であることが多い
  • セキュリティエンジニアとして高年収を目指すには、必要な知識や資格、高待遇の企業を見極めることが大切。また、転職エージェントを活用するのもひとつの方法

セキュリティエンジニアは、高度なITスキルと情報セキュリティーの知識を武器に、企業や組織の大切な情報資産を守るスペシャリストです。サイバー攻撃の脅威が増大する中、セキュリティエンジニアの需要は高まっていますが、経験や能力次第では年収1,000万円以上も夢ではありません。

本記事では、セキュリティエンジニアの平均年収や高年収を実現するためのコツを詳しく紹介します。

目次

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セキュリティエンジニアの年収が高い理由

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ITが日常生活に深く浸透する中で、セキュリティー面において重要な役割を担うのがセキュリティエンジニアです。年収はどのくらいか、将来性はあるのか、気になる方もいるでしょう。そこでまずは、セキュリティエンジニアの概要や平均年収、将来性について解説します。

セキュリティエンジニアとは

セキュリティエンジニアは、ITシステムやITネットワークを外部の攻撃から守る技術者です。主に4つの職種に分類され、職種の垣根を超えて業務を担当することもあります。

職種 業務内容
セキュリティエキスパート
(情報セキュリティー監査)
コンピューターやネットワークにセキュリティー上の問題がないか、経済産業省や総務省が定めた基準に沿って監査する
セキュリティエキスパート
(オペレーション)
セキュリティー対策を施したITシステムや防衛システムの企画・設計・実装・監視と問題が起きた場合の対応などにあたる
セキュリティエキスパート
(ぜい弱性診断)
専門ツールを使って情報システムのぜい弱性を診断したり、特定の攻撃が成功するかどうかをテストしたりして、外部からの攻撃に対する弱点や問題点を探す
セキュリティエキスパート
(デジタルフォレンジック)
実際に情報漏えいや改ざん、運用妨害などが起こった場合にデータを分析し、問題の原因や過程、影響範囲、対応方法などを見つけ出す

セキュリティエンジニアの平均年収

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、2023年における全産業平均年収は506万9,400円です。それに対して、セキュリティエンジニアの年収は以下の表のとおりで、全産業平均よりも高い様子がうかがえます

職種 平均年収
セキュリティエキスパート
(情報セキュリティー監査)
551万4,000円
セキュリティエキスパート
(オペレーション)
558万3,000円
セキュリティエキスパート
(ぜい弱性診断)
558万3,000円
セキュリティエキスパート
(デジタルフォレンジック)
558万3,000円


ただし、地域差によって違いも見られます。たとえばセキュリティエキスパート(オペレーション)を例に取ると、最も平均年収が高い山梨県は897万2,000円、最も低い沖縄県は315万円と、その差は582万2,000円にもおよびます。

参照:賃金構造基本統計調査|厚生労働省

セキュリティエンジニアの将来性

現在ITシステムは、製造、販売、物流、インフラ、公的機関、金融、医療、農林水産業といったあらゆる業界で活用されており、ビジネスやサービスの拡大に欠かせません。そのため、セキュリティー対策の重要性も増しています。サイバー攻撃や情報流出は、ITシステムを導入するすべての企業の脅威であるためです。

今後ますますITシステムの導入は進むと考えられており、セキュリティエンジニアの需要も高まることが予測されます。セキュリティエンジニアは将来性の高い職種といえるでしょう。

年収1,000万円以上のセキュリティエンジニアの特徴

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年収1,000万円以上のセキュリティエンジニアを目指すには、何が必要でしょうか。ここでは、高年収のセキュリティエンジニアに共通する3つの特徴を詳しく紹介します。これらの特徴を参考に、セキュリティエンジニアとして働きながら高年収を実現しましょう。

高年収セキュリティエンジニアに共通するスキルと経験

年収1,000万円以上のセキュリティエンジニアに共通するのは、高度な技術力と豊富な実務経験です。ネットワークセキュリティ、アプリケーションセキュリティ、クラウドセキュリティなど、幅広い分野に精通しています。

また、セキュリティインシデントへの対応経験やセキュリティー対策の企画・立案から実装までを一貫して担当した経験を持つ方が多いのも特徴です。グローバルな視点でセキュリティー動向を捉えて、最新の脅威に対応できる柔軟性と学習意欲も重要なスキルといえるでしょう。これらのスキルと経験を積み重ねることが、高年収を実現する鍵です。

高年収セキュリティエンジニアの勤務先企業の特徴

年収1,000万円以上のセキュリティエンジニアが勤務する企業として、大手のコンサルティング会社やセキュリティベンダー、メーカー、SIer、金融機関が挙げられます。これらの企業では機密情報の保護や製品・サービスの安全性確保が重要な課題で、高度なセキュリティー対策が求められるため、優秀なセキュリティエンジニアに高い報酬を提示しています。

また、社会インフラを支える電力・ガス会社やITインフラ企業もセキュリティエンジニアの需要が高いため、高年収を実現しやすい環境です。セキュリティエンジニアとして高年収を目指すなら、これらの業界や企業を中心に転職先を探すことが有効な戦略といえるでしょう。

セキュリティエンジニアで年収1,000万円を目指せる?

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全産業平均より年収が高いセキュリティエンジニアですが、インターネット上では「年収1,000万円を目指せる」というワードが多く見受けられます。セキュリティエンジニアが年収1,000万円を手にすることは可能でしょうか。ここでは、セキュリティエンジニアが年収1,000万円を実現するための3つの道筋を解説します。

キャリアアップで1,000万円を目指す

セキュリティエンジニアとして1,000万円以上を稼ぎ出している方の多くは、管理職に就いています。管理職になるには、セキュリティー分野の知識や技術だけでなく、コミュニケーション能力やマネジメント能力、決断力、リーダーシップなど幅広いスキルが必要です。管理職を目指すことで、年収1,000万円に近づけるでしょう。

難易度の高い資格を取得し、自分の市場価値を上げる方法もあります。CISMや情報処理安全確保支援士といった取得難易度の高いセキュリティー関連の資格を取得すると扱える業務の幅が広がるため、年収アップにつながりやすいといわれています。

転職で1,000万円を目指す

セキュリティエンジニアの年収は地域や企業によって大きく異なります。しかし、平均年収の高い企業に転職できれば、年収1,000万円も夢ではないでしょう。 

より高い年収を求めて転職するのであれば、スキルアップや資格の取得など自分の市場価値を上げる努力が必要です。

キャリアチェンジで1,000万円を目指す

セキュリティエンジニアとして働く中で培った知識やスキルを活かして、セキュリティコンサルタントへキャリアチェンジすると、年収1,000万円を目指せます。セキュリティコンサルタントは、クライアント企業に対し、実現可能なITセキュリティー対策の提案・実行支援を行う職種です。セキュリティー関連の知識やスキルだけでなく、法律やビジネス、経営など幅広い知見が求められる専門職といえるでしょう。

セキュリティエンジニアとしての実務経験を積むことは、セキュリティコンサルタントを目指すポピュラーなキャリアパスといわれています。

セキュリティエンジニアで年収アップを目指す4つのコツ

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セキュリティエンジニアとしての転職を実現するだけでなく、さらなる年収アップをかなえたいと考えている方もいるでしょう。ここでは、年収アップを実現するために押さえておきたい4つのポイントを解説します。転職は年収アップにつながる有効な手段のひとつですが、やり方を間違えると年収が下がってしまいかねない点に注意が必要です。

関連する資格を取得する

セキュリティエンジニアの業務において必須の資格はありません。ただし、セキュリティー関連の資格を取得すれば、年収アップにつながりやすくなります。セキュリティー業務では幅広い知識やスキルが求められるものの、スキルを客観的に証明するのは簡単ではありません。資格を取得することで、技能が一定水準に達していることを証明できます。

専門性の高い資格ほど、特定領域における市場価値のアピール材料になるでしょう。

高待遇の企業を見極める

セキュリティエンジニアの年収水準は高めですが、具体的な年収は企業によって異なります。より待遇のよい企業へ転職することで年収アップが期待できるでしょう。セキュリティーを事業とするセキュリティベンダー系の企業や外資系企業はセキュリティエンジニアを厚遇する傾向があります。年収アップが目的であれば、有力な転職先候補といえるでしょう。

副業やフリーランスを目指す

セキュリティエンジニアとして年収アップを目指すなら、副業やフリーランスも有力な選択肢です。フリーランスとして独立し、高単価案件を獲得することで、年収1,000万円以上を目指せます。

フリーランスで高収入を得るには、スキルや経験を魅力的にアピールして、高単価案件を多く獲得することが重要です。会社員は副業として案件を獲得することで収入アップを目指せますが、セキュリティエンジニアの副業案件は数が少ないため、慎重に選ぶ必要があるでしょう。

フリーランスとして成功するには、自身の強みを活かせる分野で専門性を深め、ネットワークを広げることが大切です。正社員とは異なるリスクもありますが、自由度の高い働き方で高い年収を目指せるのが魅力です。

転職エージェントを活用する

希望条件に沿った求人の紹介や企業への年収交渉をしてくれる転職エージェントを活用することで、年収アップできる可能性があります。一般には開示されていない非公開求人を紹介してくれるケースもあり、自分ひとりでは見つけられない求人情報が手に入るのもメリットです。

ただし、転職エージェントにはそれぞれ得意分野があります。セキュリティエンジニアを希望する場合には、IT分野に強い転職エージェントを利用しましょう。

セキュリティエンジニアの年収アップに役立つ知識やスキル

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年収アップを目指すのであれば、知識や技能を身につけてスキルアップすることも必要です。転職先で役立つ知識やスキルがあれば、応募の際にアピールできるでしょう。ここでは、セキュリティエンジニアの年収アップにつながる知識やスキルを5つ解説します。

セキュリティー関連

最も重要なのは、セキュリティー関連のスキルです。セキュリティーを扱うには、セキュリティマネジメントやセキュリティソフト、ファイアウォールに関する幅広い知識が求められます。IT分野は技術トレンドの移り変わりが激しいため、第一線で活躍し続けるには常に新たな情報を取り入れてスキルを高めることが大事です。マネジメントの知識もあれば、クライアントに提案するときの説得力も増すでしょう。

サーバー関連

セキュリティーを必要とする高度にIT化された環境では、目的に合わせて複数のサーバーを併用することも珍しくありません。Webサーバーやファイルサーバー、データベースサーバーといった各種サーバーOSの扱い方を身につければ、担当領域の拡大に役立つでしょう。

サーバーを動かすのに必要なサーバーOSにはいくつか種類があり、用途によって使用するOSは異なります。業務用サーバーでよく用いられるLinux系OSやWebサーバーでよく見られるApache、NGINXの知識があると活躍の場が広がるでしょう。

ネットワーク関連

情報セキュリティーとネットワークは切っても切れない関係です。プロバイダー、ルーター、TCP/IPの知識があればスキルアップに役立ちます。システム開発を担当する場合、ネットワークのスキルが特に必要となるため、優先的に知識を習得するとよいでしょう。スイッチングハブやLAN、WANについても学ぶことをおすすめします。

クラウド関連

近年は多くのシステムをクラウドが代替し、さまざまなサービスが展開されるようになりました。クラウドサービスが一般的になったことで、ネットワークを介してストレージやサーバーにアクセスする機会が増え、情報セキュリティーの重要性も増しています。

IaaS、PaaS、SaaSといったクラウドサービスは今後さらなる発展が見込まれるため、年収アップを目指すのであれば押さえておきたい分野です。

コンサルティング関連

キャリアアップしてセキュリティコンサルタントを目指すのであれば、コンサルティング関連のスキルも磨く必要があります。セキュリティコンサルタントは企業のセキュリティー戦略や法令対応に関わるため、法律や規格の知識、プレゼンテーションスキルなどが必要です。コンサルティング関連の知識は、プロジェクトマネージャーのようなマネジメント職にキャリアアップする際にも役立つでしょう。

セキュリティエンジニアの年収アップに役立つ資格6選

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セキュリティエンジニアの業務ではさまざまな知識が必要です。関連資格を取得すれば、自身のスキルを客観的に証明する材料になり、年収アップを目指すときにも活かせるでしょう。ここでは、セキュリティエンジニアの年収アップに役立つおすすめの資格を6つ紹介します。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は情報処理推進機構主催の国家試験で、情報セキュリティマネジメントの計画や運用に必要なスキルを認定するものです。サイバー攻撃の手段や認証システムといった情報セキュリティー全般の知識、情報漏えいやマルウェアを防ぐためのセキュリティー対策に関する知識などが問われます。

試験内容にはマネジメントやネットワークといった関連知識も含まれるため、試験対策をすることで幅広いスキルを磨けます。

情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験は、セキュリティー対策や情報セキュリティマネジメント領域のITエンジニアに向けた試験で、情報処理推進機構が主催しています。試験に合格すれば、的確なセキュリティーシステムの企画・要件定義・開発・運用・保守を任せられる人材であることを示す「情報処理安全確保支援士」という国家資格を取得できます。合格に求められる技術レベルは高く、2024年春期の合格率は20%程度でした。

シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、ネットワーク機器分野で最大級のシェアを持つシスコシステムズが主催するベンダー資格で、シスコシステムズ製品の取り扱いに関するスキルを証明できます。取得の過程でネットワークやシスコシステムズ製品への理解が深まり、セキュリティー対策の具体的な手法が習得可能です。難易度は4段階設定されているため、自分の実力に合った試験を受けましょう。

CCIE

シスコ技術者認定の中でも、最も高度な「エキスパートレベル」として国際的に認められている資格がCCIEです。クオリファイ試験とラボ試験の2つのテストに合格する必要があり、ネットワーク分野で最も厳しい資格といわれています。

また、2年ごとに更新が必要で、更新の際は再認定試験に合格しなければなりません。このような厳しい更新要件があるため、CCIE資格があれば、平均年収が大幅にアップするとされています。中には、資格手当を支給する企業もあるため、高年収を狙う方は積極的に取得を目指すとよいでしょう。

公認情報セキュリティマネージャー(CISM)

公認情報セキュリティマネージャー(CISM)は情報セキュリティーに関する知識やスキルを認定する資格で、主催は情報システム・セキュリティーの国際的な団体であるISACA(情報システムコントロール協会)です。情報セキュリティマネージャー向けに特化したもので、情報セキュリティーの経験が5年、そのうち3年以上のセキュリティマネジメント経験がなければ受験資格を得られません。

未経験者や経験年数が少ない方は受験できないため、マネジメント職へのキャリアアップを目指す際にチャレンジを検討するとよいでしょう。

CompTIA Security+

CompTIA Security+はベンダーニュートラルの国際的なセキュリティー資格のひとつで、主催はIT業界団体CompTIAです。ネットワークやアプリケーションの知識、セキュリティー技術、法規制の対処法の業務に欠かせないスキルが習得できます。CompTIAはアメリカ発祥の団体ですが、試験は日本語にも対応しているため、英語が分からなくても受験可能です。

まとめ

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セキュリティエンジニアの平均年収は全産業平均年収より高い傾向があります。需要の高まりから将来性も期待できる職種ですが、経験年数やスキル、勤務先によって年収は大きく異なります。年収アップを目指すには、スキルアップや資格取得、高待遇企業への転職が有効です。

年収アップのために転職を検討中の方は、マイナビITエージェントにご相談ください。IT業界に精通したキャリアアドバイザーが豊富な求人の中から最適な企業を紹介し、転職を後押しします。

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