更新日:2024/04/26
この記事のまとめ
面接において、趣味に関する質問をされることは少なくありません。しかし中には、「これといって趣味がない」「どう伝えたらよいか分からない」と回答に悩んでしまう方もいるのではないでしょうか。
面接は、人柄や意気込みをアピールする大切な場です。自分の気持ちをしっかりと表現できれば、面接官に好印象を与えられるでしょう。そこで本記事では、面接でアピールしやすい趣味の選び方や、よく使用される趣味と具体的な回答例をご紹介します。
目次
30分ほどの面接では、平均して6~8個程度の質疑応答があります。その中でも趣味に関する事柄は、面接時によく聞かれる質問のひとつです。
しかし、趣味は志望理由や職務経歴などの質問と異なり、一見仕事内容には直結しないように思う方もいます。面接官はなぜそのような質問をするのか、主な4つの理由を見ていきましょう。
面接官が趣味に関する質問をする理由は、求職者の人間性や性格を読み取り、入社後の姿をイメージするためです。過去の経験や志望理由など、仕事に関連する質問に比べて素の状態に近い部分を知れるため、より的確に求職者の人柄について判断できます。
また、話をするときの姿勢も面接時に見られるポイントです。しっかりと考えて回答を用意してきた心構えや、対話によってコミュニケーションを取ろうとする姿も、人間性や積極性などを確認するための評価対象になるでしょう。
社風や社員との適性を見極めるのも、目的のひとつです。面接官は「企業理念や社風と合うか」「社員と人間関係をスムーズに構築できるか」といった部分を想像し、適性があるかどうかをチェックしています。なお、趣味に関する回答内容から判断できることは、以下のようなものです。
自身の持ち味を最大限に伝えるためにも、その趣味を仕事にどう生かせるかといった点をしっかりと説明しましょう。
趣味への打ち込み方について質問する目的は、仕事も趣味と同じように熱意を持って取り組めるかどうかを確認するためです。たとえば、長年同じ趣味を続けている方は、すぐに諦めることなく物事を継続するスキルが身についていることをアピールできます。
また、モチベーションを維持するためには、適度な気分転換やストレス発散も大切です。没頭できる趣味を持っている方は「ストレス耐性が高い」という評価を受けやすく、好印象を与えられるでしょう。
求職者の緊張をほぐすことを目的として、趣味に関する質問をする面接官もいます。緊張のあまり、本来のよさやポテンシャルを出し切れないまま面接が終了してしまうというケースは珍しくありません。
面接官が気軽にコミュニケーションを取りながら質問をしてくれる場合は、あまり身構えずに会話を楽しみましょう。本当の意見や価値観、本来のよさを知ってもらうことで、自分に合った会社に入社できる可能性が高まります。
面接では、自分の魅力を最大限アピールできるような趣味を選ぶことが大切です。しかし中には、趣味が思いつかない方や、関心事が多く選べないといった悩みを抱えている方もいるかもしれません。そのような場合は、以下の方法を実践し、面接に適した趣味を見つけましょう。
いままでの自分の姿を振り返ることで、自分の興味関心や本当に好きなことが見えてきます。趣味がなくても「特にありません」といった回答は避けるのが無難です。面接準備を十分にできない=入社に対する意識が低いと評価される恐れがあります。
面接では、自分の魅力を余すことなく伝えきるのがポイントです。しかし、面接の回答時間は限られています。言葉をうまくまとめられず、言いたいことを伝えきれない場合もあるでしょう。
ここでは、面接でよく使用される趣味とその回答例をご紹介します。ぜひ文章を考える際の参考にしてみてください。
趣味にスポーツをあげるメリットは、忍耐力や集中力、体力面を評価されやすいところです。また、団体競技であれば協調性もアピールできます。
回答例:
「趣味はサッカーです。小学校1年生から高校3年生まで12年間継続してきました。また、高校2年生のときには県大会で準優勝した経験もあります。仲間と本音をぶつけ合い、切磋琢磨しながら共に成長できたことは、私にとって大変貴重な時間となりました。現在では休日や空き時間を利用して、地元サッカークラブの子どもたちにサッカーを教えています。」
映画鑑賞を趣味として回答する際は、映画をとおして学んだことや、価値観が変化した部分について説明するのがポイントです。
回答例:
「映画鑑賞が好きで、特に海外を舞台とする作品を数多く見てきました。映画をとおして他国の街並みを見たり、歴史を感じたりすることで、異文化への理解を深められる点に魅力を感じています。
また、映画をきっかけにイギリスの文化や言語に興味を持ち、大学2年生のときには1年間の留学も経験しました。映画は、私の人生によい影響を与えてくれる、欠かせない存在です。」
趣味を料理と回答する場合は、自立していることをアピールできます。また、栄養学などの知識があれば、健康面や体調管理に対する評価も高くなるでしょう。
回答例:
「私の趣味は料理です。元々食べることが好きで、理想の味を再現したいという思いから料理を始めました。家族に手料理を振る舞うのが私の楽しみとなっており、みんなの笑顔を見るととても幸せな気持ちになります。
また、最近は栄養学にも興味を持ち、独学で学習しているところです。料理をする際は、バランスよく栄養素を取り入れることを心がけています。」
読書について話す際は、これまでに読んだ本の数や読書する頻度を伝えるのがポイントです。具体的な数字を提示することで説得力が増します。また、面接官が実際にその本を読みたいと思えるような伝え方ができると、情報伝達能力や表現力の高さへの評価にもつながるでしょう。
回答例:
「趣味は読書です。5年ほど前に読書の魅力に気づき、毎年100冊以上読んでいます。よく読むジャンルはミステリー小説です。事件の謎が解けた瞬間の達成感や、すっきりとする感覚が好きで、休日は時間を忘れて読書に没頭しています。
また、読書をすることで、言葉の使い方や表現方法を学べる点にも魅力を感じています。」
趣味に旅行をあげるメリットは、積極性やコミュニケーション能力、計画性などをアピールできることです。楽しかった思い出だけでなく、旅行をとおして学んだことや感じたことも伝えましょう。
回答例:
「趣味は海外旅行です。異文化を体験する中で、新しい発見や知識を得られることに面白さを感じています。また、旅先で現地の方と交流するのも、楽しみのひとつです。いまでは、世界のさまざまな国に友達がいます。
私は海外旅行をとおして、自分から積極的にコミュニケーションを取ることの大切さや、英語を使って対話をすることの楽しさを学びました。今後は海外の友人を日本に招き、観光名所や日本文化を紹介できたらと思っています。」
音楽鑑賞を趣味として回答する際は、音楽が好きな理由やどのような音楽を聴くのかなどを細かく解説できると印象に残りやすいでしょう。また、楽器などの特技があればアピールポイントとなります。
回答例:
「私の趣味は音楽鑑賞で、特に好きなジャンルはジャズです。ピアノやトランペット、サックスなど複数の楽器が使用されますが、それぞれのよさを認め合い調和できるところに魅力を感じています。
また、大学では吹奏楽サークルに所属し、ドラムを演奏できるようになりました。サークルで出会った友人とはいまでも一緒に音楽鑑賞をしたり、楽器演奏をしたりして楽しんでいます。」
アウトドアのメリットは、健康的で明るく、はつらつとした印象を与えられることです。ただし内容によっては、「大人数で騒ぎたいだけ」といったイメージを持たれる可能性もあるので、遊びの種類は慎重に選びましょう。
回答例:
「趣味はアウトドアです。特定の遊びをするのではなく、キャンプやスキー、登山など季節に合ったものを選んでいます。アウトドアのよさは、自然の中で思い切り体を動かし、リフレッシュできるところです。また、時間を忘れてのんびりと過ごせるため、日常から解き放たれたような爽快感もあります。
時には、思いもよらないことが起こる日もありますが、そのおかげで何事にも冷静に対処できるようになりました。」
趣味を掃除と回答する場合は、細かいところに目を向けられることや、時間を有効活用するのが得意なことをアピールできます。
回答例:
「私の趣味は掃除です。掃除をすると部屋の中だけでなく自分の心もすっきりとするため、仕事にも前向きに取り組めるようになります。最近は整理整頓にもこだわっており、収納グッズをDIYするのが休日の楽しみです。収納グッズがあることで日常の家事効率がアップし、空き時間が増えたことに喜びを感じています。」
ドライブによって気分転換できることを伝えれば、ストレスを自分で適切に対処できているアピールになります。ただ、速度に関する発言はマイナスイメージを与える可能性もあるため注意しましょう。
回答例:
「趣味は、家族や友だちを誘ってドライブに行くことです。きれいな景色を見ながらたくさん会話をすることで、気分転換できます。また、各地の名産品やご当地グルメを食べるのも楽しみのひとつです。今度の休みは、おいしいスイーツを食べるために、妹と〇〇県までドライブする計画を立てています。」
職種や業界によっては、写真撮影の技術を必要としているケースも少なくありません。カメラの種類や写真撮影に行った場所などを具体的に説明し、知識やスキルをアピールしましょう。
回答例:
「趣味は写真撮影です。特に風景写真を撮ることを得意としており、大学時代には〇〇コンテストで審査員特別賞をいただきました。
最近は、美しい自然を求めて日本各地を回っています。特に好きな場所は、〇〇県の〇〇地方です。この場所は東西に連なる山脈が印象的な街で、季節によって表情や彩りが大きく変化するところに面白さを感じています。次の休日にも足を運び、春の展示会に向けた写真撮影をする予定です。」
面接で趣味に関する話をする際は、できるだけ好印象を与えられるような伝え方を心がけましょう。同じ趣味でも、話し方次第でしっかりと自己アピールできるケースもあれば、魅力が伝わりきらないこともあります。
魅力を最大限伝えるためには、面接時の重要なポイントを事前に確認しておくことが大切です。ここでは、5つのポイントをご紹介します。
面接では、話の結論を先に述べるのがポイントです。結論から話し、後から理由や学んだことを解説していくことで、面接官が話の全体像をイメージしやすくなります。
また、話の内容を簡潔にまとめることも意識しましょう。話が長くなりすぎると、質問の意図から話の論点がずれてしまったり、要点が分かりにくくなったりする可能性があります。
趣味の種類や内容によっては、ネガティブな印象を持たれることがあるため注意が必要です。以下のような趣味は、面接に適さないでしょう。
また、「寝る」「ゲーム」「お酒」なども、場合によってはマイナスイメージを与える恐れがあります。もしこういった趣味を選ぶのであれば、仕事内容や企業理念などの条件を確認しながら、欠点が出ないような伝え方を考えましょう。
面接では、ひとつの事柄に対しいくつか続けて質問がくるケースがほとんどです。話を深堀されることを想定し、本当に興味関心を持っている事柄を選びましょう。
嘘や作り話をした場合、面接中や採用後の何気ない会話の中で嘘がばれる可能性があります。信用を失うリスクを避けるためにも、嘘をつかず正直に話すことが大切です。
仕事内容や社風に合う趣味を選択することで、面接官が求職者の「就職後の姿」をイメージしやすくなります。趣味を選ぶ際や話の内容を考えるときは、求人内容や企業について事前に細かくリサーチしましょう。
「こういった人柄なら、うちの社員にも馴染めそう」「社風に合う性格をしている」などと感じさせることができれば、採用に一歩近づきます。
趣味に関して答える際は、最終的に自己PRにつなげるのが理想的です。ただ好きなことを伝えるだけでなく、「そこから何を学べたか」「仕事にどう生かせるか」までを説明できると、会社における自己の重要性をアピールできます。
そのため、面接で回答する趣味を選ぶ際は、できるだけ長所や特技につなげやすいものを選択しましょう。
面接では、趣味から学んだことや趣味を始めた理由など、趣味に付随する内容の質問をされることもあります。面接当日に冷静に対応できるようにするためには、あらゆる場合を想定し備えておくことが大切です。
マイナビエージェントには、各業界に精通するキャリアアドバイザーによる模擬面接や履歴書添削といったサービスがあります。面接対策にお困りの方や、面接に苦手意識を持っている方は、ぜひマイナビエージェントをご利用ください。
キャリアアドバイザーが豊富な知識と経験を生かし、客観的な知見から適切なアドバイスをするため、自分の魅力や修正が必要な点を再確認できます。自分の強みを最大限アピールできるよう、しっかりと面接対策を施すことで、自信を持って面接に臨めるようになるでしょう。
趣味に関する質問は、面接時によく聞かれる質問のひとつです。面接官に好印象を与えるためには、「自己PRにつなげる」「仕事内容や社風に合った内容にする」といったポイントをおさえて文章を考える必要があります。面接時に自信を持って回答できるよう、面接に向けてしっかりと対策を施しましょう。
転職にあたり面接に不安を感じている方は、ぜひマイナビエージェントをご利用ください。各業界に関する豊富な知識を持つキャリアアドバイザーが、面接対策をはじめとする転職活動を全面的にサポートいたします。
面接
転職の最終面接通過率を上げるポイントとは?よく聞かれる質問と回答例も紹介
面接
【転職】面接の通過率はどのくらい?応募社数の目安や成功のコツも紹介
面接
【例文あり】面接で長所・短所を聞かれたら?答え方のポイントやNG例も紹介