更新日:2025/05/22
この記事のまとめ
初めての転職活動では、採用担当者への連絡の仕方や敬称の使い方に悩む方も多いのではないでしょうか。「採用担当者様」と書いて問題ないか、「御中」を使ったほうがよいか、個人名が分かっている場合はどう表記したらよいかといった悩みは尽きません。
実は、これらの使い分けには明確なルールがあります。書類選考や面接の印象に関わる大切なポイントであるため、基本的なマナーを押さえておきましょう。この記事では、転職活動における「採用担当者様」の正しい敬称と書き方について、具体例を交えながら詳しく解説します。
目次
転職活動で避けて通れない採用担当者の宛名表記について、正しい使い方を知りたい方もいるでしょう。個人名が分からない場合はどうすればよいか、「様」と「御中」はどう使い分ければよいかという悩みは誰もが一度は経験するかもしれません。
ここでは、採用担当者への書類送付時の宛名表記について、具体的な使い分けの基準やケース別の正しい書き方を解説します。
個人名が分からない場合、「採用担当者様」または「採用ご担当者様」という宛名で問題ありません。企業に応募書類を送る際、採用担当者の個人名が不明なケースは珍しくありません。このような場合は、「株式会社〇〇 人事部 採用担当者様」のように会社名・部署名とセットで記載するのが一般的です。
より丁寧な印象を与えたいなら「採用ご担当者様」を使用するとよいでしょう。「ご」は「御」と表記しても構いません。なお、担当者の名前を聞いたものの、漢字表記が分からない場合も「採用担当者様」とするのが無難です。誤った漢字で宛名を書くのは失礼なだけでなく、書類が届かないリスクもあります。
「様」と「御中」の使い分けは、宛先が個人か組織かで判断します。個人宛ての場合は「様」を使用し、「株式会社〇〇 田中様」のように記載します。一方、会社や部署などの組織宛てで使用するのは「御中」です。「株式会社〇〇 人事部 御中」と書きます。
「採用担当者」は個人宛てと考えるため、「様」を使います。正しい敬称の使い分けは、第一印象を左右する重要なマナーです。
採用担当者の個人名が判明している場合、「株式会社〇〇 人事部 山田様」のように個人名を記載します。応募要項に記載された名前(姓のみでもフルネームでも)をそのまま使いましょう。部署名は分かるものの、担当者名が不明なときは「人事部 御中」と記載し、特定の個人ではなく部署全体宛てとします。
逆に、部署名が不明でも個人名が分かっているなら「採用担当 山田様」としましょう。こうすれば、社内に同姓の方がいても確実に届きます。採用担当者へのビジネスマナーを守ることで、第一印象から好感度が高まるでしょう。
転職活動では敬称の使い方が第一印象を大きく左右します。「様」と「御中」の使い分けはもちろん、封筒の書き方や役職名への敬称など、細かいマナーを押さえることが重要です。ここでは、履歴書や職務経歴書を送る際によくある敬称の間違いと、採用担当者に好印象を与える正しい使い方のポイントを紹介します。
「様」と「御中」を併用するのは二重敬語となるため、避けたほうがよいでしょう。「株式会社〇〇 人事部御中 山田様」「株式会社〇〇 採用ご担当者様御中」のような記載は明らかなマナー違反です。敬称はどちらか一方のみを使用し、個人名が分かる場合は「個人名+様」、部署や団体宛てなら「部署名+御中」としましょう。
例外的に、役職名は分かるものの個人名が不明で、その役職者が一人しかいない場合は「施設長様」のように「役職名+様」を使うことがあります。適切な敬称の使い分けは、採用担当者への好印象につながる大切なポイントです。
返信用封筒の宛名には「◯◯係」「◯◯行」「◯◯宛」という表記が見られますが、このまま送るのはマナー違反です。「行」や「宛」の部分は二重線で丁寧に消し、その横に「様」「御中」と記載しましょう。
注意したいのは「係」の扱いです。「係」は組織の一部を表すため、消さずに「◯◯係 御中」と書き添えます。たとえば、「株式会社〇〇 採用担当係 行」の場合、「行」だけを二重線で消して「株式会社〇〇 採用担当係 御中」とします。採用担当者に好印象を与えるためにも、封筒のマナーは押さえておきましょう。
役職自体が敬意を表す言葉のため、さらに「様」をつける必要はありません。「人事部長様」ではなく「人事部長」と書くだけで、十分敬意を示せます。ただし、役職と個人名の両方が分かっている場合、「人事部長 田中様」と記載するのが正しい表現です。転職活動では細かな気配りが評価されるため、二重敬語は避け、適切な敬称の使用を心がけましょう。
履歴書や職務経歴書を送付する際は、封筒にも気を配りましょう。ここでは、封筒作成における基本的な情報の記載方法や配置のコツ、最適な封筒サイズの選び方、送付前の最終チェックポイントなど、採用担当者に好印象を与える封筒作成マナーを詳しく解説します。
封筒の表面には、主に3つの情報を記載します。右側に宛先の住所を都道府県から省略せずに記入し、中央に宛名を書きます。会社宛ての場合は「株式会社〇〇 人事部 御中」、担当者個人が特定できるなら「株式会社〇〇 人事部 山田様」と記載しましょう。個人名が不明なときは「採用担当者様」と書いても問題ありません。
左下には赤字で「履歴書在中」または「応募書類在中」と記載し、四角で囲みましょう。裏面の左側には差出人の住所・氏名を記入します。
A4サイズの履歴書を送る場合、封筒は「角形A4号(角A4)」または「角形2号(角2)」が適しています。特に、複数の書類を同封したりクリアファイルに入れたりして送る場合、余裕のある角形2号がおすすめです。
封筒の色は白色を選ぶと書類の重要性が伝わり、採用担当者の目にも留まりやすくなります。白い封筒を選ぶ際は、中身が透けない厚手のものを選びましょう。書類をA3サイズで作成した場合、2つ折りで封入します。なお、応募書類の重さによって切手代は変わるため、不安な場合は郵便局で確認するとよいでしょう。
応募書類を送付する前には、忘れずに最終チェックをしましょう。まず封入の際は、添え状、履歴書、職務経歴書、その他の書類の順に重ねます。汚れや折れを防ぐため、クリアファイルを使用するのがおすすめです。封筒に入れたら、しっかり糊付けして中央に「〆」マークを記入します。
封入したら、応募締め切りが「必着」「消印有効」のいずれか確認し、余裕をもって投函しましょう。特に重要なのは、メール便ではなく郵便で送ることです。履歴書が「信書」に該当するという法律上の理由です。郵便料金が不足しないよう注意し、不安であれば郵便窓口で確認するとよいでしょう。
転職活動で欠かせないのが、採用担当者とのコミュニケーションです。特にメールや電話での連絡は、応募者の印象を大きく左右する重要な機会といえます。ここでは、採用プロセスをスムーズに進めるためのメールの書き方や電話での問い合わせ方法を解説します。
面接日程調整のメールは採用担当者への印象を左右する重要なコミュニケーションです。メールを送る際は、「株式会社〇〇 人事部 採用担当者様」のように正式名称で宛名を記載しましょう。
日程調整では、具体的な日時(曜日も含む)を明確に記載することが大切です。「13時~16時」のような曖昧な表現は避け、「13時から面接開始希望」と明記します。複数の候補日を提示するのであれば、少なくとも3つ程度の候補を挙げるとよいでしょう。調整済みの日程を変更したい場合、まず謝罪し、変更理由を簡潔に伝えて新たな候補日を提示します。
メール送信の際は、在職中であれば会社のメールアドレスは使用せず、件名には要件と自分の名前を入れましょう。署名には名前、メールアドレス、電話番号を記載することも忘れないように注意が必要です。
電話でのコンタクトも、採用担当者の印象を左右する重要な機会です。電話をかける際は静かな場所を選びます。時間帯は11時~12時、14時~18時がおすすめです。電話がつながったら「お忙しいところ恐れ入ります。△△と申します」と名乗り、担当者への取り次ぎをお願いしましょう。
担当者につながったら、再度挨拶をして名前を名乗り、要件を簡潔に伝えます。担当者が不在の場合、戻る時間を確認し、こちらからかけ直すことを伝えましょう。電話を切る際も「お忙しいところありがとうございました」と丁寧な言葉を添えることが大切です。相手の時間を尊重する姿勢が好印象につながります。
履歴書や職務経歴書を送付する際、相手の個人名が不明の場合は「採用担当者様」の使用が適切です。一方、企業宛てなら「御中」を使用します。個人名と企業名を併記するときは、二重敬称を避けることが重要です。
他にも、封筒作成やメール・電話での連絡時に基本的なビジネスマナーを守ることで、第一印象から好感度の高い応募者として評価されるでしょう。
マイナビエージェントの専任のキャリアアドバイザーは、採用担当者に好印象を与える履歴書の書き方や効果的なコミュニケーション方法をアドバイスします。応募書類の作成や面接対策に悩みを抱えている方は、ぜひご相談ください。
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