更新日:2023/12/18
この記事のまとめ
理想のキャリアを実現すべく、29歳で未経験職種への転職を検討している方もいるのではないでしょうか。しかし本当に転職を成功させられるのか、不安に感じることも多いでしょう。
そこでこの記事では、未経験職種への転職を目指す29歳の方が押さえておきたい転職成功のポイントや転職で求められるスキルを紹介します。自分が望むキャリアを実現するためにも、29歳を取り巻く転職市場の現状を正しく理解したうえで転職活動に取り組みましょう。
目次
現在の職種に将来性を感じなかったり仕事内容とやりたいことのミスマッチが発生していたりするなどの理由で、未経験職種に転職したいと考えている方もいるでしょう。
基本的に、未経験職種への転職は年齢が上がるほど難しくなります。企業側は即戦力として活躍できる人材を求めているためです。ポテンシャルが重視される20代前半に比べると、一定のスキルが求められる29歳で未経験職種に転職することは難しいといえます。
しかし、転職が不可能なわけではありません。ポイントを押さえながら転職活動を進めると未経験職種でも採用される可能性が高いため、現職に不満を感じている方にとってチャレンジする価値は十分にあるでしょう。
転職市場において、29歳の人材はどのように評価されているのでしょうか。ここでは、基本的な評価ポイントを2つ紹介します。29歳で転職するときは、これまでの経験を通じて培ったスキルとポテンシャルという2つの要素が重視されることを覚えておきましょう。それぞれの要素を詳しく紹介します。
20代前半の転職者に比べて29歳の転職者は社会人経験が長く、その分高度なスキルを有していることが求められます。多くの企業は、29歳の転職者に即戦力としてビジネスの最前線で活躍することを期待しているためです。
企業によっては、求人を出すときにポテンシャル採用であることを掲げることがあります。しかし、そのような場合でも、これまでの経験に応じたテクニカルスキルやビジネススキルを習得していることが前提です。
29歳は若手に分類され、ポテンシャルを考えた選考を受けられるのが魅力です。30歳以降になるとよりスキルレベルが重視され、ポテンシャルはあまり重視されなくなります。
そのため、未経験職種に転職したいのであれば29歳のうちに転職するのがおすすめといえるでしょう。ポテンシャル採用を掲げている企業に応募し、異業種転職に役立つポータブルスキルやコンセプチュアルスキルをアピールできれば採用につながりやすくなります。
これから転職しようと考えている方は、以下で紹介する5つのステップにしたがって転職活動を進めるのがおすすめです。やみくもに転職活動を進めると望む転職を実現できなくなる可能性が高まり、ミスマッチに悩む結果につながりかねないためです。
ここでは、転職活動の具体的な進め方とそれぞれのステップで意識したいことを詳しく紹介します。自分に合った転職先を探し出すためにも、常に意識しておきましょう。
まずは、なぜ転職したいのかをはっきりさせることが大切です。転職理由の例には以下のようなものがあり、一人ひとり異なります。
上記のように、転職によって実現したいことが明確になっている場合は、前向きに転職活動を進めるとよいでしょう。
一方で、「年収が低い」などの理由で未経験職種への転職を目指すのはあまりおすすめできません。現職での経験や実績を活かせない職種の場合、いまよりも年収が下がる恐れがある点に注意が必要です。
転職を決断したら、これまでのスキルや経験を可視化しましょう。スキルや経験は、転職における強力な武器です。まずは以下の要素を書き出し、自分の強みになるものは何かを可視化することをおすすめします。
ひと通り書き出してみると、いままで意識していなかった経験やスキルが効果的なアピール材料になると気づくこともあるでしょう。スキルを書き出すときは、どの程度のレベルに達しているかも可視化することが大切です。
事前準備を通じて可視化した転職目的と経験・スキルをベースにし、転職先に求める条件を明確にしましょう。まずは、自分が求めている条件を以下のように書き出します。
ここで書き出した条件は、転職の軸を構成する要素です。軸が明確になっていないと転職活動中に目的を見失い、失敗につながることがあるため注意しましょう。
ただし、すべての条件を満たす転職先を探すのは現実的でないことがあります。そのため、書き出した条件に優先順位を決めておくのがおすすめです。
転職の軸が定まったら、具体的な業界・職種を選びましょう。これまでのスキルや経験を活かしてキャリアアップしたいと考えており、業界・職種に不満がないのであれば同業種・同職種への転職を検討できます。
業界自体に将来性を感じられず不安に感じているのであれば、異業種への転職を検討することになるでしょう。業界・職種選びの例を挙げると以下のとおりです。
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目指す業界・職種が決まったら、具体的に応募先企業を探していきます。転職エージェントに相談したり求人情報をチェックしたりして、気になった企業をいくつかピックアップしましょう。
転職先候補の企業が決まったら、各企業の公式サイトをチェックして経営方針やビジョン、具体的なビジネススタイルをチェックします。企業研究を深めたうえで転職先を選ぶことで、ミスマッチを防ぎやすくなります。
29歳で転職することにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、29歳で転職する主な3つのメリットを紹介します。下記のメリットが自分にとって魅力的なものだと感じていて、実現したい目的があるのであれば、積極的に転職を検討しましょう。
30代以降の転職とは異なり、29歳での転職ではスキルや実績に加えてポテンシャルも評価してもらえます。そのため、比較的異業種・異職種への転職を実現しやすいといえます。20代前半と比べれば転職難易度は高いものの、遅すぎるわけではありません。
ただし年齢が高くなるほど異業種・異職種への転職は難しくなるため、可能な限り早く行動することが大切です。実現したい目標がある、転職によって環境を変えたいなどの場合は、早めの転職を検討しましょう。
現職で培ってきた経験やスキルを転職先で活かせる点も、29歳で転職するメリットのひとつです。
一般的に、29歳の転職者には一定の社会人経験があります。たとえば22歳で大学を卒業した後に就職したケースでは、約7年の実務を通じて相応の経験を積み、仕事に役立つスキルを身につけていることでしょう。
そのため20代前半~半ばの転職者と比較すると、スキルや経験を武器にできるのが強みといえます。同業種・同職種や異業種・同職種など、これまでの経験を活かせる転職先を選べばより有利な条件で転職できるでしょう。
厚生労働省が発表している「令和4年雇用動向調査結果の概況」によると、20代後半の転職者で年収アップを実現できたと答えている人の割合は45.6%です。半数近くの転職者が年収アップを実現していることを考えると、好条件で転職しやすい状況であるといえるでしょう。
年収アップを主目的とするのであれば、これまでの経験や培ったスキルを活かせる同業種・同職種への転職を目指すのがおすすめです。
29歳での転職にはいくつかのデメリットがあるため、メリットと併せてチェックしておきましょう。20代前半~半ばの転職者と比べて不利になる部分もいくつかある点を押さえておく必要があります。
ここでは、29歳で転職する主なデメリットを3つ紹介します。
29歳の場合、未経験職種への転職は20代前半よりも厳しくなることは覚悟しておく必要があります。20代前半ではスキルや実績よりもポテンシャルが重視されるのに対し、29歳の転職者にはこれまでに培ったスキルや経験を基に即戦力として活躍してほしいと考えている企業が多いためです。
したがって、20代前半~半ばで転職する場合に比べて、選べる求人の選択肢が減ります。27歳くらいまでであれば第二新卒枠も狙えます。しかし29歳になると通常の中途採用枠に応募する必要があり、実績やスキルの高い経験者と競争しなければならないため、より採用を勝ち取るのが難しくなってしまいかねません。
29歳で未経験職種への転職を目指す場合、転職活動が長期化する恐れがある点もデメリットのひとつです。29歳の転職では一定レベルのテクニカルスキルが求められるので、十分なスキルを有していないと採用されにくいといわざるを得ません。
そのため、現職に将来性を感じられないなどの理由で未経験職種に転職したいのであれば、長期的なスケジュールを立てて転職活動を進めることが大切です。また、よりスムーズに転職活動を進めたい場合には、転職のプロである転職エージェントのサポートを受けるのも選択肢のひとつです。
異業種・異職種に転職すると、これまでに築き上げてきたキャリアがいったんリセットされます。そのため、管理職やマネージャー職に就ける年齢が遅くなるなど、長期的なキャリア形成に影響が出るリスクがある点は押さえておく必要があるでしょう。
未経験職種への転職を目指す際には、本当に転職が最善の選択肢なのかをしっかりと考えることが大切です。ケースによっては、現職にとどまって待遇面の改善を目指しながらキャリアを積んでいったほうがよいこともあります。
転職を成功させるために習得しておきたい具体的なスキルについてもチェックしておきましょう。ここでは、29歳で転職を考えている方が意識して習得しておきたい4つのスキルを詳しく紹介します。いずれも転職市場において高く評価されるだけでなく、転職後に即戦力として活躍するうえでも欠かせないスキルです。
企業が転職者に求めているのは、入社後に即戦力として活躍するうえで必要となる十分なテクニカルスキルです。テクニカルスキルとは業務を遂行するために必要とされる専門的なスキルの総称で、自分が担当する業務に応じたものが欠かせません。
一例として、ITエンジニアであればプログラミングスキルや最新技術に関する深い知識が該当します。マーケターであれば、データ分析スキルや効果的な施策を立案するスキルといえるでしょう。
技術職をはじめとした専門性が高い職種への転職を検討している方にとっては、テクニカルスキルが特に重要です。
29歳での転職では、ひとつのチームを任せるのに必要なマネジメントスキルが求められるケースもあります。プロジェクトマネージャーをはじめとして、管理業務を担当する機会が増えてくるためです。
そのため、マネジメントスキルを磨くことを意識しましょう。具体的なスキルの一例には、以下が含まれます。
上記のスキルは、高めたいと思ってすぐに高められるものではありません。業種を問わず必要とされるスキルであるため、転職前からスキルアップを意識するとよいでしょう。
ビジネスにおいては、担当する分野を問わず他者との関わり合いが発生します。そのため、良好な関係を築くうえで必要なヒューマンスキルを培うことが欠かせません。ヒューマンスキルの例には、以下が含まれます。
上記のスキルはポータブルスキルに分類され、どのような業種・職種に転職するうえでも求められます。したがって、異業種・異職種への転職でも武器になるスキルです。
日々の業務において、解決しなければならない課題に直面したり新たなビジネスの創出を求められたりすることがあります。そのようなときには、コンセプチュアルスキルを発揮する必要があるでしょう。
コンセプチュアルスキルは物事の背後に隠された本質を明らかにする複合的なスキルを指すもので、以下のようなものが含まれます。
いずれも重要性が高いものの、スキルアップには長期的な努力が求められます。普段から思考力を訓練するトレーニングに励むとよいでしょう。
転職を成功させるには、必要な経験を積みつつスキルアップするだけでなく、自分に合った企業を選ぶことが欠かせません。そのためには、転職エージェントの力を借りるのもひとつの方法です。
転職エージェントには多くの情報を熟知したキャリアアドバイザーが在籍しており、さまざまな方向から転職を成功させるためのサポートを受けられます。一人ひとり違う転職の軸を考慮し、どのような方向性で転職活動を進めるとよいかといったアドバイスを受けられるでしょう。
転職目的を実現できる企業の紹介や、念入りな選考対策を受けられるのも転職エージェントのメリットです。自分だけで転職活動に取り組むよりもスムーズに進められるようになるため、転職を決断したらすぐに相談することをおすすめします。
29歳での転職は決して遅すぎるわけではないものの、異業種・異職種への転職を目指す場合は若い世代に比べて不利になりがちです。そのため、自分の強みを可能な限り活かすためにも、早いうちから転職エージェントに相談することをおすすめします。
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