広告の企画立案から企業への提案、契約の受注、スケジュール管理まで幅広い業務に携わる広告営業はアカウントエグゼクティブとも呼ばれています。そんな広告営業への転職を検討する際に気になるのは、やはり年収ではないでしょうか。

そこでこの記事では、転職時に気になる広告営業の年収や魅力を紹介します。合わせて広告営業の仕事内容や転職を成功させるコツについても解説しているため、年収アップを目指して広告営業への転職を検討している方はぜひ参考にしてください。

広告営業の平均年収

広告営業は広告代理店に在籍し、広告を出稿したい企業を探して契約を獲得する職種です。広告の企画や提案、予算・スケジュール管理なども広告営業の大切な仕事です。広告を出稿したい企業を総合的にサポートする職種といえるでしょう。

マイナビエージェントの調査によると、広告営業の平均年収は350万円～700万円です。この水準は広告業界で活躍するほかの職種と比較すると高い傾向にあります。

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広告業界で活躍する職種の平均年収

広告業界では営業以外にも、広告のプランニングや制作などのために以下のような職種の人々が活躍しています。

• 広告デザイナー

• 広告ディレクター

• グラフィックデザイナー

• 広報コンサルタント

ここでは、上記の4職種について、基本的な仕事内容や年収水準を解説します。なお、紹介する年収水準は厚生労働省が発表している「令和3年賃金構造基本統計調査」に基づいています。

広告デザイナー

広告デザイナーとは、Webやテレビ、新聞、雑誌など出稿する媒体に合わせて広告をデザインする職種です。広告を出稿したい企業の目的をヒアリングし、その目的を実現できるような広告物を制作することを主な仕事としています。

広告デザイナーの平均年収は478.6万円で、広告業界で活躍する職種の中では低めです。年収を上げるためには、スキルアップを図って広告ディレクターへとキャリアアップする方法があります。

広告ディレクター

広告ディレクターとは、広告物の制作チームを監督して制作物に対して責任を負う職種です。制作チームの編成やスケジュールの管理をはじめ、広告物の完成にいたるまでのすべての行程に携わります。制作チームを機能させるために欠かせない職といえるでしょう。

広告ディレクターの平均年収は584.4万円で、ほかの職種と比較しても年収水準が高いのが特徴です。広告デザイナーやプランナーからキャリアアップするケースが多いため、広告業界に就職したあとに広告ディレクターへのキャリアアップを目指すとよいでしょう。

グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーとは、広告物のビジュアルデザインに携わる職種です。広告物にはWeb広告、雑誌などの印刷物、テレビをはじめとした映像コンテンツなど多様なものが含まれます。出稿企業の目的を達成するために、出稿する媒体に応じて適切なデザインを行うのが主な仕事です。

グラフィックデザイナーの平均年収は478.6万円であり、広告デザイナーと同程度です。将来的な年収アップを目指すのであれば、広告ディレクターへのキャリアアップを検討するとよいでしょう。

広報コンサルタント

広報コンサルタントは、広告代理店などに所属してコンサルティング業務に携わる職種です。広告を出稿したい企業が抱えている悩みや課題を解決し、広告の目的を達成するために必要なコンサルティングを行います。

広報コンサルタントの平均年収は584.4万円と、広告制作の上流工程に携わる広告ディレクターと同程度です。広告業界の中でも高い年収水準にあるため、年収アップを目指して広告デザイナーやプランナーなどからキャリアアップを目指すのもよいでしょう。

広告営業の年収水準は高いって本当？

「広告営業の年収は高い」と聞いたことがある方もいるでしょう。企業によって年収は異なりますが、マイナビエージェントの調査によると、20代～30代の広告営業の平均年収は350万円～700万円ほどです。社内で順調にキャリアアップを果たせば、30代で約700万円の年収を得ることも可能でしょう。

営業職全体の平均年収が412万円であることと比較すると、広告営業の年収水準は高いといえます。

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広告営業が活躍する主な企業

広告営業は「広告代理店」で活躍する職種です。しかし、一口に広告代理店といっても、その種類は以下の3つに分類されます。

• 総合広告代理店
• 専門広告代理店

• ハウスエージェンシー

同じ広告代理店であっても、どの業務形態の企業に属するかによって携わる仕事内容が異なる点に注意が必要です。ここでは、広告営業が活躍する主な企業の特徴について紹介します。自身が思い描いているキャリアパスを実現するためにも、転職先は慎重に選びましょう。

総合広告代理店

総合広告代理店とは、多種多様なメディア広告を取り扱っている企業です。Web広告や新聞広告、雑誌広告、テレビCMなどへの出稿にひととおり対応しています。広告を出稿したい企業は、総合広告代理店に依頼することで、ターゲットにマッチしたメディアに広告を出稿できます。

総合広告代理店で働くと、クライアントの希望にマッチしたメディアへの出稿をサポートしたり、複数のメディアにまたがった広告出稿に携わったりするケースがあるでしょう。さまざまな種類の広告に総合的に携わりたい方におすすめです。

専門広告代理店

専門広告代理店とは、Webや新聞など特定のメディアにおける自社保有の広告枠を販売する企業です。ひとつの媒体に特化している点に特徴があり、総合広告代理店とは異なり複数のメディアにまたがった広告出稿を取り扱うことはありません。

「Web広告に特化してスキルを磨きたい」など、自分が目指している分野が定まっている場合は専門広告代理店を選ぶとよいでしょう。

ハウスエージェンシー

ハウスエージェンシーは、特定の会社の広告をメインで出稿するタイプの広告代理店です。大手企業の広告部門を分社化して設立するケースが多く、そのような企業は母体企業の広告を取り扱います。

総合広告代理店と同じようにさまざまなメディアに広告を出稿しますが、広告主の企業が限られている点がハウスエージェンシーの特徴です。ただし、ひとつの企業の広告をメインで取り扱いつつ、ほかの企業の広告を出稿するケースもあります。

広告営業として働く魅力とデメリット

広告営業への転職を考えているのであれば、広告営業という職種の魅力を正しく把握することが大切です。業種・職種について正しく理解していないと、転職後のミスマッチにつながりかねません。

そこで、ここからは広告営業として働く魅力とデメリットを詳しく解説します。別業種からの転職を検討している場合は、ぜひ参考にしてください。

広告営業として働く魅力

広告営業はさまざまな業種の企業と関わり合う職種であり、以下のような魅力・やりがいがあります。

• さまざまな業界に関わる仕事を経験できる
• 大規模なプロジェクトに携われる可能性がある
• 多くの業界の最新トレンドに触れられる

特に大手の総合広告代理店で働いていると、多くのユーザーが目にする大規模な広告プロジェクトに携われる可能性が高まります。社会に与える影響の大きさを実感できる点も、大きなやりがいにつながるでしょう。

広告営業で働くデメリット

広告営業は社会への影響力が大きい仕事ですが、一方で仕事の厳しさも存在します。広告営業として働いていて、特に厳しいと感じる点は以下のとおりです。

• 高い広告成果を求められる
• 関係各所との調整が難しい
• 納期に追われて激務になりやすい
• タスク管理スキルが求められる

広告主は料金を支払って依頼しているため、コストに見合った成果を要求されます。常に高い成果を上げ続けなければならず、難しいと感じることもあるでしょう。

ひとつの広告に多くの企業が携わる仕組み上、関係各所との細かい調整も欠かせません。業務量が多く、常に納期に追われてしまう点もデメリットです。企業によっては厳しいノルマを課せられるところもあります。

広告営業に向いている人の特徴

広告営業の仕事内容ややりがい、デメリットについて理解できたとしても、そもそも自分に適しているのかが分からない方もいるのではないでしょうか。広告営業に向いている人は、以下のとおりです。

• ヒューマンスキルが高い人

• 行動力がある人

• プランニングスキルが高い人

ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。これらの条件にマッチしているのであれば、広告営業への転職を検討してはいかがでしょうか。

ヒューマンスキルが高い人

広告営業は、広告を出稿したい企業をサポートするのが主な業務です。クライアントのニーズを満たせるような企画を提案し、制作に関する調整に携わるケースもあります。

このような業務には、クライアントの担当者から要望をヒアリングして制作側に伝え、適切に進捗状況を管理することが大切です。要望を的確に把握するとともに誤りがないように伝達し、必要な調整や交渉をするには高いヒューマンスキルが欠かせません。具体的には、以下のようなスキルが求められます。

• コミュニケーションスキル
• プレゼンテーションスキル
• 交渉力
• ヒアリング力

これらのスキルはどのような業種でも必要とされるため、転職前から継続的にスキルアップに励むことをおすすめします。

行動力がある人

広告営業は、新規取引先の契約や継続契約を獲得するために積極的に営業する必要があります。営業先のスケジュールに合わせて訪問したり、飛び込み営業やテレアポを実施したりすることもあるでしょう。

広告営業にはさまざまな営業スタイルに柔軟に対応し、取引先の要望に応える行動力が求められます。成果を出すためにはどのようなことでも行うという態度で仕事に臨める方は、広告営業に向いているといえるでしょう。

プランニングスキルが高い人

クライアントがどのような目的で広告を出稿するのか、ターゲットに効果的にアプローチするにはどのように広告を展開すればよいのかなどを考えるのも広告営業の仕事です。

出稿目的に応じた広告プランを提案するには、クライアントのマーケティング戦略を理解して適切にプランニングするスキルが欠かせません。プランニングスキルには論理的思考力や分析力、仮説構築力が含まれます。

プランナーとして働いた経験がある方など、一定レベル以上のプランニングスキルを有するのであれば、転職を有利に進められるでしょう。

広告営業に転職するためのコツ

広告営業への転職を成功させるためには、転職を有利に進めるためのコツを押さえることが大切です。自分が思い描いているキャリアパスを実現するためにも、経験やスキルにマッチした転職先を選びましょう。ここでは、営業職未経験者・経験者別に転職のコツを紹介します。

営業職未経験者はWeb広告を扱う企業を狙う

営業職未経験から広告業界を目指す方は、インターネット広告やWebメディアを取り扱う企業を選ぶのがおすすめです。インターネット広告・Web広告を取り扱う企業は、ほかの広告代理店と比べて未経験者を積極的に採用する傾向にあります。

未経験者歓迎の求人を発見したら、積極的に応募するとよいでしょう。いずれは別分野の広告に挑戦したいと考えているのであれば、Web広告業界で経験を積み重ねてからキャリアアップする道をおすすめします。

無形商材の営業経験をアピールする

営業職の経験がある場合は、無形商材の営業経験をアピールするとよいでしょう。無形商材は具体的な形がないサービスを指しており、広告もここに含まれます。無形商材の営業はクライアントとの信頼関係が有形商材よりも重要です。契約を獲得するには、扱っている商材を魅力的にアピールして顧客にメリットをイメージさせるスキルも欠かせません。

無形商材の営業に携わることで培ったスキルは、広告営業でも活用できます。ICTシステムやコンサルティング、ソフトウエア、金融サービスの営業経験がある場合は、転職時に積極的にアピールしましょう。

まとめ

広告営業は広告代理店とクライアントをつなぐ重要な職種です。広告営業の年収水準は高い傾向にあり、年収アップを求める方の転職先に向いています。ただし、社会への影響力が大きくやりがいがある反面、激務になりやすい点がデメリットです。自分が転職に何を求めるのかをはっきりさせたうえで、広告営業に転職するかどうかを判断しましょう。

広告営業への転職を決断したら、自分のキャリアやスキルを高く評価してくれる企業を探すことが大切です。マイナビ営業エージェントでは多種多様な営業職の求人を掲載しています。経験者向けから未経験者向けまでさまざまな情報を取り扱っているため、企業選びでお悩みの方はぜひご利用ください。

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