更新日:2022/05/27
この記事のまとめ
建設業界から転職を考えるのであれば、肯定的な理由が必要です。勤務時間や給与は転職先によって大きく変わります。転職先に何を求めるのか、優先順位を決めることは転職では欠かせません。
この記事では、建設業界からの転職先としておすすめの業界や職種を紹介します。転職時には情報収集を怠らず、明確な目的を持った活動をしましょう。
目次
転職先の選び方は、以下の4つのパターンのいずれかに当てはまります。転職先と現在の職との違いを慎重に見定めましょう。同業種・同職種であれば、転職後も勝手の分かる仕事に携われます。一方、異業種・異職種は過去の経験を生かしにくいものの、給与や待遇が大きく変わるかもしれません。
建設業界内で同職種に転職する場合、これまで培ったスキルや経験が次の仕事に直結します。はじめからすべて覚える必要がないことは大きなメリットです。
たとえば、ブラック企業に勤めている場合、職場を変えることで問題を解決できることもあるでしょう。また、転職による収入減もある程度抑えられます。実際に大手ゼネコンに転職を希望する方は多く、待遇面の改善を求めていることが分かります。
建設業界の中で異なる職種を選択することも有効な方法です。同業種であれば、業界内の事情や知識を生かせるでしょう。現在の仕事にやりがいを見出せない方や、限界を感じている方におすすめです。
異職種への転職は、キャリアアップややりたい仕事ができるというメリットがあるものの、年収が下がるリスクもあります。いままでの経験が生かしにくいというデメリットも考えなければなりません。
異業種の同職種への転職も選択肢のひとつです。建設業界を離れても、これまでに培った職種に関する経験が役立つ点はメリットといえるでしょう。仕事内容ではなく、建設業界に不満を抱いている方が選ぶ傾向があります。
営業を例に挙げると、販売する製品やサービスは変わっても、コミュニケーション能力や営業のノウハウといった現職の経験を生かせるでしょう。
異業種・異職種への転職は、これまでの仕事とまったく異なる選択肢です。建設業界や携わった職種を離れることから、給与や勤務形態が大きく変化するでしょう。
自身が抱いている悩みが、同業種・同職種への転職では解決しない場合に選ばれる傾向があります。「休みが少ない」「残業代が出ない」といった問題も、異業種・異職種に転職することで解決するかもしれません。
建設業界から転職する際は、気をつけたいポイントがいくつか存在します。特に初めて転職する方は、注意点を事前に知っておくことで、スムーズに転職活動を進められるでしょう。転職活動は時間との戦いでもあり、段取りよく進めることは必要不可欠です。
決断後に素早く行動することは、転職活動において重要です。仕事と転職活動を並行して行うことは、精神的・肉体的な疲労につながります。転職を決断するまでは入念な準備やリサーチをし、決断したらすぐに行動に移しましょう。
また、30代になると、業界によっては転職が難しくなるケースがあります。特に別の業界に転職したいと考えている方は、早めの行動がおすすめです。
転職先を選ぶ際は、スキルアップや待遇改善のような明確な目的が欠かせません。そのためには、給与や人間関係、残業時間といった現在の仕事に対する不満を転職活動前にリストアップすることが大切です。
リストアップしたら、自身が抱えている問題が転職によって解決できるかどうかを判断しましょう。職場を変えれば同業種・同職種でも解決する場合もありますが、建設業界以外への転職が望ましいケースも考えられます。
転職先の業界や企業について正しく知る必要があるため、幅広く情報を収集しましょう。中には、残業時間や休日といった求人情報が正確でないケースもあり、誤った情報はしっかりと見極める必要があります。
たとえば、あまりにも高い給与が提示されている場合、ブラック企業であることも考慮しなければなりません。また、給与の幅が大きいケースでは、最低ラインからスタートすることがほとんどです。
志望動機や面接で聞かれる転職の理由は、肯定的なものであればあるほどよいでしょう。「仕事がきつくて転職したい」「休みがもっと欲しい」といったネガティブな理由では、採用担当者から見て印象のよい志望動機は作成できません。たとえば、キャリアアップを目指した転職であれば、自社に貢献してくれるという積極的なイメージを与えられます。
転職を考える方の中には、いままでの職場に対して否定的な意見を持つ方もいるかもしれません。ただし、前職に対してネガティブな意見を発することは控えましょう。
「文句を言う人」という印象を持たれてしまうと、転職活動は厳しくなってしまいます。特に業界全体に対する批判は、転職先でも好ましく思われません。職場で良好な人間関係を構築することは大切であるため、扱いにくい人だと思われない言動を心掛けましょう。
建設業界以外に転職したい方は、それぞれの業種について人気の理由や建設業界の知識が役立つケースを確認しましょう。そのうえで、どの業界が自分に合っているか、判断することが大切です。ここでは、建設業界からの転職先として人気の業界を6つ紹介します。
不動産業界は、建設業界の知識を有効活用できる業界のひとつです。主に改修工事の施工管理や発注の際に、建設業界で得た知識が役立ちます。建築物の構造や工事に必要な期間といった現場で得られる知識は大切です。建設業界で働いた経験があることで、アドバンテージを得られるでしょう。
また、労働環境の違いも転職先として選ぶ理由のひとつです。不動産業界の方が建設業界よりも環境が整備されていると判断し、転職に踏み切る方もいます。
IT・Web業界への転職も人気です。建設業界とWeb業界は関わりがないように見えるかもしれませんが、最近はWeb広告の需要が高まっており、建設業界の知識を持ったWebデザイナーを募集しているケースがあります。
転職後は、建設業界で培った知識や経験を生かしたホームページの作成といった仕事がメインになるでしょう。
外回りのきつさや休日の少なさ、残業時間の長さといった労働環境に不満を持って、転職を考える方もいます。
休日出勤や長時間残業を避けたい方は、公務員への転職がおすすめです。技術職の中途採用もあり、安定した労働環境を最重要視する方にはぴったりの職場といえるでしょう。「将来的に体力仕事はきつくなりそう」と不安な方にも向いています。
宅配ドライバーも転職先としておすすめの職業です。人間関係に悩んでいる方や建設業界特有の雰囲気を苦手と感じる方にとって、よい転職先といえるでしょう。
宅配中は人間関係のトラブルを気にする必要がなく、黙々と働きたい方にぴったりです。また、宅配ドライバーの人手が足りていないことから、働き手が歓迎される現状であることも大きな理由です。
飲食業界も宅配ドライバーと同じく、建設業界から大きく離れた業界です。大きな違いは屋外で働くことがない点です。屋外での労働にきつさを感じている方は、飲食業界を視野に入れてみましょう。
飲食業界は賄いが出ることも多く、食費を節約できる場合があります。調理師免許のような資格を取得できるうえ、経験があれば年齢を重ねても同じ職場で長く働ける点もメリットです。
製造業は建設業界で技術職に就いていた方に特におすすめの業界です。建設業界と製造業は労働環境に大きな違いが見られます。製造業は屋内での作業がメインであるほか、清潔な環境である点が特徴です。製品によってはクリーンルームで作業する場合もあります。
製造業の中でも、購買管理や施工管理が建設業界からの転職に向いているでしょう。購買管理は発注に応じて商品や数量を確認し発注書を作成する仕事、施工管理は工事の現場監督として総括的に管理する仕事です。工事の安全性や効率に関わる仕事のため、責任感ややりがいもあります。
異職種に転職する場合、建設業界の知識や経験が役立つ職種もあれば、まったくジャンルが異なる職種もあります。転職先を選ぶ際は、転職前に抱いていた問題が新しい労働環境で改善されるかどうか、拘束時間や給与、肉体的なきつさといった面を総合的に考えましょう。ここでは、建設業界からの転職先としておすすめの職種を3つ紹介します。
営業職は、建設業界で養ったコミュニケーション能力を存分に生かせる職種です。人と人との間に立つことが苦ではない方、現場とクライアント間をうまく調整できる方に向いています。
ハウスメーカーや工務店のように、営業職の需要は建設業界に溢れています。営業職にはインセンティブが採用されることもあるため、自分の成果に対する報酬を求める方にはぴったりの職種です。建設業界にありがちな年功序列体質が大きくない点も魅力といえるでしょう。
マーケティングは、いかに効率よく集客するかを考える職種です。動画広告の作成や自社商品のPRが主な仕事で、広報部門とも深いつながりを持っています。どのメディアを使い、どのように宣伝を発信していくか感覚が問われるでしょう。
安定した利益を出すための仕組みを作る必要があるため、経営の知識も養えます。将来的に長く役立つスキルを学べるとともに、不景気にも強い職種です。
電気関係の技術職もおすすめの職種です。同じ建設業界であるため、キャリアを生かせることは他業種に転職したときにはない強みです。また、電気工事士の試験は受験資格がありません。転職のために資格を取得したい方は合格を目指してもよいでしょう。
ただし、同じ建設業界であるため、労働時間の長さや体力的なきつさは大きく変わりません。建設業界の労働環境を問題としないのであれば、安定した収入を得られる転職先です。
建設業界から転職したいと考えている方は、転職の理由を明確にする必要があります。転職の理由や目的に基づいて転職先の業種や職種を決めることで、前職と同じトラブルに悩まされる心配は減るでしょう。
不動産業界の営業職や電気関係の技術職のように、建設業界と密接な関わりを持つ職種に人気が集まっています。ほかにも、宅配ドライバーや製造業といった異業種もおすすめです。
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