自動車業界に将来性はある?現状と今後の課題、転職需要を分析|求人・転職エージェント

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更新日:2022/07/06

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自動車業界に将来性はある?現状と今後の課題、転職需要を分析

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この記事のまとめ

  • 自動車業界はCASEに合わせた次世代自動車の開発が必要とされる大きな変革期を迎えており、将来性の高い業界である。
  • 自動車業界には、人手不足や海外での販路拡大、環境に配慮した製品の開発といった将来に向けて解決すべき課題がある。
  • 自動車業界への転職を成功させるには、企業のニーズを把握し、筆記試験対策や志望動機を含めた面接対策をすることが大切。

新型コロナウイルス感染症の影響はあらゆる業界に波及し、自動車業界でも生産台数や販売台数の減少、部品の供給が滞るといった問題が発生しました。自動車が好きで自動車業界への転職を考えている方の中には、業界の将来性が不安な方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、自動車業界がどのような業界なのか、現状の課題や将来性について解説します。転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

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自動車業界の将来性

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自動車業界は転職先として人気ですが、経済状況が不安定な日本において将来性が不安な方もいるでしょう。業界の将来を予測するうえで、「新型コロナウイルス感染症」「若者の車離れ」「次世代自動車の参入」といった変化も注視しなければなりません。ここでは、自動車業界の現状を踏まえた将来性について解説します。

コロナ禍による影響で不透明と言える

新型コロナウイルス感染症による影響で、自動車の販売台数や生産台数は減少し、自動車業界は世界的な冷え込みを見せています。また、自動車部品の供給が滞り、「生産計画を減少しなければならない状況」と発表したメーカーもありました。今後の自動車業界の先行きは不透明といえるでしょう。

ただし、2020年の販売台数・生産台数は減少傾向ではあったものの、2021年には回復している動きもあるため、一概に自動車業界の将来は危険であるとはいえません。

自動車生産台数の鈍化が予測されている

政府の施策による電動化シフトの影響で、自動車の生産台数は2030年に向けて鈍化すると予想されています。主な要因は、先進国の少子高齢化や人口減少です。若者の車離れや都市部の公共交通機関の充実といった環境の変化もあり、今後は自動車を大量に生産する時代ではなくなるでしょう。

何も施策を講じずに生産台数が鈍化していけば業績も落ち込みます。現状では「自動車業界は将来性がある」と確信するのは難しい状況といえるでしょう。

自動車業界が抱える現状

これまでも自動車業界はハイブリッドカーや電気自動車といった次世代自動車の開発・実用化に力を注いできましたが、近年は「CASE(ケース)」を方針とした大きな変革期を迎えています。

CASEはメルセデス・ベンツの会長が発表した戦略で、「Connected(コネクテッド)」「Autonomous(自動運転)」「Shared & Services(カーシェアリング)」「Electric(電気自動車)」の頭文字を取った造語です。

各社はCASEを方針に掲げ、環境対策や交通事故防止に優れた最新鋭の次世代自動車の開発を進めています。他企業や異業種から情報を収集してノウハウを培うべく、積極的に人材を採用している発展性の高い業界で、転職においては将来性の高い業界です。

自動車業界が将来に向けて解決すべき課題

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次世代自動車の開発や実用化に向けて解決すべき課題には、「人手不足」「販路拡大」「環境対策」といった問題があります。自動車業界が大きな変革期を迎えている中、このような課題に早急に対応することが必要です。ここでは、自動車業界の今後の課題について解説します。

業界の人手不足

少子高齢化や人口減少の影響もあり、自動車業界は慢性的な人手不足です。ベテランの技術者が定年を迎えても代替となる若い世代の技術者が不足しており、人材を採用しようにも自動車の開発エンジニアは専門的な技術が必要なため、育成に時間を要します。

こうした慢性的な人手不足を解消するには、各社は運営方法や製品戦略の見直しといった何かしらの施策を講じなければなりません。また、今後も人口減少や少子高齢化が進むと予想されるため、次世代を担う技術者の育成が大きな課題です。

新興国での販路拡大

日本では車を所有している方が増えて、国内市場は飽和状態になりつつあるため、次なる市場で販路を拡大しなければなりません。中南米や東南アジアといった新興国は自動車保有率が低いため、市場拡大の余地は大きいといえます。

アジアでは二輪車を利用する方が多いものの、都市部の人口密度が高まったことやカーシェアの動きが浸透していくことで、自動車ニーズはさらに高まるでしょう。今後は自動車保有率の低い国や地域で販路を獲得していくことが、自動車メーカーの課題といえます。

環境問題に配慮した製品の開発

政府が打ち出している「ガソリン車ゼロ」という施策の影響もあり、自動車メーカーはハイブリッド車や電気自動車といった環境に優しい次世代自動車の開発と普及が課題です。とはいえ、いますぐガソリン車の新車販売を停止するような思い切りのある方針転換は難しいでしょう。

ガソリン車を禁止すれば、ガソリンスタンドや資材調達といったガソリン車と関わる人々の離職や失業が増加し、日本経済に大きな悪影響を与えます。環境問題に配慮した自動車の普及には、経済状況も踏まえた対策を講じなければなりません。

AIによる次世代自動車の普及

ハイブリッド車や電気自動車の開発と同時に、各自動車メーカーが力を注いでいるのが、AIによる自動運転技術です。たとえば、高齢者の運転操作ミスが事故につながる問題も、自動運転技術によって交通事故の件数を減らせるでしょう。また、タクシーや長距離トラックのドライバー不足にも対応できるため、自動運転は画期的な技術といえます。

ただし、完全自動運転が実現した際に生じるのが、事故が発生したときの責任問題です。通常、事故を起こしたドライバーの責任ですが、自動運転はレベルに応じてシステム側にも責任が科されるでしょう。自動運転実用化に向けて、法整備も進めなければなりません。

自動車業界ではエンジニア系の将来性が高い?

次世代自動車の開発が進む中、機械系だけでなく、電気やソフトウェアの専門知識を持ったエンジニアの需要が高まっています。ハイブリッド車や電気自動車といった次世代自動車は、ガソリンエンジンではなく燃料電池と大型の車載モーターで走行するため、従来の自動車と比べて多くの電子制御ユニットを持っているためです。

特に、AIによる自動運転には、カメラや赤外線レーダーといったセンシング技術が用いられています。異業種出身でも、自動車業界のエンジニアに転職するチャンスは十分にあります。また、エンジニア以外の企画や営業、生産管理といった仕事も、取り扱う車のモデルが変わるだけで引き続き需要はあると考えてよいでしょう。

自動車業界への転職を成功させるための対策

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新型コロナウイルス感染症や不況の影響による将来性を不安視する声はありますが、自動車業界は応募者数の多い人気業界です。自動車業界が大きな変革期を迎える中、転職を成功させるには業界に適した対策を立てて臨みましょう。ここでは、自動車業界への転職を成功させるためのポイントを紹介します。

業界や企業が求める人材を把握する

自動車業界の中でも、目指している職種や企業の人材ニーズを把握することが大切です。たとえば、メーカー社員は海外の人と関わることもあるため、語学力やコミュニケーションスキルが求められます。

また、研究開発や生産技術、エンジニアのような技術職は、理系関連の専門的な知識が必要です。ほかにもマーケティングや営業企画といったさまざまな職種がありますが、それぞれに求められる人材は異なります。どのような人材が必要とされるか把握することで、転職活動が有利になるでしょう。

筆記試験や面接対策を徹底する

大手企業の場合、応募者数が多く倍率も高いため、SPIやWebテストでふるいにかけられることが考えられます。したがって、筆記試験は問題なく通るように対策することが重要です。また、企業によって試験内容は異なります。どのような問題でも答えられるように知識を深めることを目指しましょう。

面接試験では、結果よりも熱意とプロセスを重視する傾向があるため、成功までの明確なプロセスを説明してアピールするのがポイントです。

面接官が納得のいく志望動機を伝える

自動車業界は志望動機を重視する傾向があります。「なぜその企業を選んだのか」「どのように貢献できるのか」といった企業の魅力や将来の目標・ビジョンはスムーズに答えられるようにしましょう。面接官が納得するような内容を伝えるには、事前に応募する企業の情報収集をして、社風や理念を盛り込むことがポイントです。

また、面接では緊張してうまく話せないときや思わぬ質問をされることもあるでしょう。そのような場面でも対応できるように、志望動機はしっかりと頭に入れておくことが大切です。

まとめ

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自動車業界はCASEによる大きな変革期を迎えており、今後も伸びしろのある業界といえるでしょう。次世代自動車の開発と普及に力を注ぐ中、従来の機械系だけでなく、電気やソフトウェア系のエンジニアといった人材ニーズも高まっています。業界では次世代を担う人材が不足しているため、転職するならチャンスです。

「自動車業界で働きたい」「転職に自信がない」といった方は、ぜひマイナビメーカーエージェントにご相談ください。業界知識の豊富なアドバイザーが転職希望者の経験やスキル、希望に沿った転職をサポートします。

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マイナビエージェント編集部

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