更新日:2024/02/09
日本を代表する産業の一つである製造業。経験者から未経験者まで幅広く人材が求められており、その仕事内容に興味をお持ちの方も多いかもしれません。
今回は、製造業の志望動機作成にあたっての事前準備や知っておきたい書き方のポイント、職種別の例文などを解説していきます。
確実に採用を手にするためにも、志望動機の正しい書き方を理解し、第一関門となる書類選考の通過を目指しましょう。
目次
いざ志望動機を書こうと思っても、事前に準備をしておかなければ相手に伝わる内容には仕上がりません。
製造業の志望動機を書く際には、あらかじめ以下の準備をおこないましょう。
何はともあれ、製造業の業務内容を理解しなければ志望動機は作成できません。製造業界のリサーチを綿密におこないましょう。
製造業は私たちの生活を豊かにするあらゆる物を生み出す仕事です。商品企画や設計、製造、営業などさまざまな役割を担う人たちが集結し、製品を世に送り出しています。志望動機の作成にあたっては、はじめにこの仕組みを理解することから始めましょう。
なお、製造業の詳しい仕事内容や特色に関しては以下の記事を参考にしてください。
製造業の全体像が把握できたら、次は各職種を分析していきましょう。それぞれが担う役割を深く知れば、求められている人物像が見えてくるはずです。
それが把握できたら、人物像と自分自身が合致しておりアピールできると感じる部分、反対にまだ知識や経験が不足していてこれから補う必要がある部分などに関して自己分析を進めます。
業界についての基礎知識が身についたら、志望企業の分析を徹底的におこないます。
志望企業が最も大切にするビジョンは何か、どのような実績を積み上げてきたのか、何を成し遂げようとしていているのかなど、志望企業が歩んでいる道のりをきちんと理解することが必要です。
準備を整えたら、実際に製造業の志望動機を書いてみましょう。その際には、いかにして自らの熱意を人事担当者へ伝えられるかが重要です。
以下のポイントを押さえ、端的で伝わりやすい志望動機を作成しましょう。
世の中に数えきれないほどの仕事がある中でなぜ製造業を選ぶのか、志望理由を明記しましょう。
ほかの業種でも使いまわせるような汎用性の高いものではなく、製造業だからこそ言える内容を意識しましょう。
製造業を営む企業は全国に数えきれないほどあります。その中で、ほかの企業ではなくなぜその企業を選ぶのかを明確に伝えましょう。
志望企業の理念やビジョンを理解し、既存社員が熱意を持ち努力を重ねて形にしてきた実績を理解しようとする姿勢を持つことが大切です。志望企業が自身にとって唯一無二の存在である理由を書けるようにしましょう。
製造業界には多種多様な職種が存在します。なぜその職種に興味を持ちその道のプロを目指したいのか、あなたの熱意を志望動機に込めましょう。
人事担当者は選考の際、「この人物が自社にどのような貢献をしてくれるか」を見定めようとします。職種に対する熱意を伝えられれば、人事担当者はあなたの入社後の姿をよりイメージしやすくなり、選考を有利に進められる可能性が高まります。
志望動機を書く際には、注意すべき点や採用担当者に悪い印象を与えてしまうNG例などのポイントをしっかり把握しておきましょう。
志望企業に入社し、どのような努力をして、何を成し遂げたいのか。その具体性がなくビジョンが不透明な志望動機では、選考を突破することはむずかしいと思われてしまう可能性があります。
企業側は、業界や職種に対する熱意を持ち、自社の戦力として貢献してくれる人材を採用したいと考えるものです。そのため、具体性がない志望動機では「この人を採用してもうちの会社にはメリットがないのでは」というイメージを与えてしまうので注意が必要です。
「貴社の「〇〇」という企業理念に大変共感し、この度志望いたしました。いまのところ目標は特にありませんが、仕事をしていく中で何かしら見つけられたらと思っています。やる気は誰よりもあるので、貴社の戦力となることを約束します。」
「採用となった暁にはこうしてほしい」という個人的な要望や、労働環境、給与、福利厚生関連に対する主張を志望動機に盛り込むのは避けましょう。
条件面を目当てとする応募だと誤解を与える可能性があります。その思いは素直な気持ちとして持っておいて問題ありませんが、志望動機の場面ではあくまでも製造業や相手企業への前向きな思いをアピールすべきです。
「貴社は自宅から通勤しやすく、休日もしっかりと取得できると感じたため志望いたしました。前職での経験やスキルを生かし、精一杯努力して参ります。ただしプライベートな時間は大切にしたいので、残業対応は遠慮させていただきたくお願いいたします。」
ここからは、製造業の志望動機の書き方のサンプルを職種別に紹介していきます。
あなたの思いをこめたオリジナルの志望動機を作成するための参考にしてください。
「私の実家には貴社の製品が数多くあり、私は貴社の製品とともに子供時代を過ごしてきました。そのため、自分自身も貴社の一員として人々の生活に寄り添える製品を世の中に送り出したいと思い、志望いたしました。
多くの貴社製品を使用してきた中でも、特に〇〇は私たち家族の日常生活に欠かせないものでした。私も〇〇のような製品を生み出すべく、目標を高く持ち日々の業務と向き合っていきたいと思っています。」
「洋服が好きで、大学では繊維の研究に取り組んでいました。大学で学んだ知識を活かしたく化学関連の企業への転職を希望していたところ、次々と斬新なチャレンジに挑まれている貴社の存在を知り、この度志望いたしました。
時代やライフスタイルの移り変わりによって消費者ニーズにも変化が見られる中、より多くの方々の日常にフィットできる製品を生み出していきたいと思っています。」
「業界でトップシェアを誇る貴社で設計のスペシャリストになりたいと思い、志望いたしました。
私は昔から、暮らしを便利で豊かにしてくれる生活家電の設計に携わりたいと考えており、前職では家電メーカーで営業職として働きながらCADや設計のスキルを学び、資格を取得済みです。しかし、前職ではなかなか部署異動が実現せず、自分の内に秘めた思いに蓋をする日々が続きました。今与えられた役割を全うしようと日々業務に励んでおりましたが、先日貴社が発表された〇〇の商品が世間でブームを起こしているのを目の当たりにし、自分も多くの人を驚かせ喜ばせられる商品を作りたいという思いが沸々と湧いてきました。
社員一人ひとりの個性を大切にする貴社の社風が良い商品を生み出せる秘訣なのではと感じ、自分もその一員となりたいと思っております。課題から逃げずに真摯に向き合い、設計のスペシャリストとなれるよう精進して参ります。」
「この先ますますニーズが高まるであろう産業用ロボット分野にチャレンジしたく、貴社を志望いたしました。
子供の頃から物作りが好きで、社会人になってからも一貫して製造技術に携わっており、現職ではAV機器メーカーでオーディオ関係を担当しています。AV機器は人々の生活に彩りを添える素晴らしいものであり、やりがいを感じながら仕事に取り組んでおりましたが、次第に人々の困りごとを解決できるような仕事がしたいと感じるようになりました。
産業用ロボットは、労働人口が減少している現代の日本においてさまざまなシーンで求められていくはずです。今後は貴社の一員としてプロフェッショナルを目指し、産業用ロボット事業の発展に貢献できる人材となれるよう努力を重ねたいと考えています。」
「大好きな化粧品ブランドである貴社の製造に携わりたいと強く思い、志望いたしました。
私は化粧品が好きで、中学生の頃からさまざまなメーカーのメイク用品を集めたり、メイク法を勉強したりしてきました。その中で貴社ブランド〇〇のファンとなり、大人になったら自分も〇〇の化粧品を作りたいと目標を持つようになりました。その実現のため、大学では化学を専攻し、化粧品製造に役立つ資格もいくつか取得しております。
ぜひ貴社の戦力となり、私と同じように〇〇を愛するお客様に向けて、これからも安心安全な製品をお届けしていきたいと思っています。」
「医療機器メーカーのパイオニアである貴社の一員としてより多くの方々の健康を支えていきたいと思い、貴社を志望いたしました。
医療の仕事に興味を抱いたきっかけは、家族が難病を患い、患者さまの家族という立場を経験したことです。その中で人の思いや歩んできた人生を大切にする貴社の経営理念に共感し、自分も貴社の一員となって多くの患者さまのお役に立ちたいと感じるようになりました。
現職は建築業界ですが、昨年度は営業成績全国ナンバー1を獲得しています。業界は異なりますが、いままで培った営業スキルを生かし、貴社の即戦力として貢献する所存です。」
志望動機は、あなたの熱意や個性をアピールできる絶好の機会でもあります。自らが入社することで志望企業にどのようなメリットを与えられるのか。その点を的確に伝えられる志望動機作りを心がけましょう。
「転職活動がうまく進められるか不安」「製造業ははじめての業界だから自信がない」という場合は、転職活動のプロフェッショナルである転職エージェントの活用をおすすめします。各業界に精通したプロのキャリアアドバイザーが、志望動機を含めた応募書類の添削はもちろん、最適な求人情報の提供や面接のシミュレーションなど、求職者一人ひとりの転職活動を一貫してサポートしてくれます。
最短距離で転職活動を進めたい、絶対に製造業の仕事に就きたいという方は、転職エージェントの利用をぜひ検討してみましょう。
メーカー
機械設計の転職先とは?転職で失敗するパターンと成功の5つのポイント
メーカー
機械設計の年収水準は?年収アップに必要なスキルや転職のコツも
メーカー
【例文つき】機械系エンジニア(機械設計)の志望動機の書き方やポイントを紹介