更新日:2023/11/13
この記事のまとめ
ITエンジニアやWebデザイナーなどとしてIT業界で働いている中で、Webディレクターへのキャリアアップを検討している方もいるのではないでしょうか。しかし、Webディレクターの仕事が自分に向いているのかが分からずに不安を感じることもあるでしょう。
そこでこの記事では、Webディレクターに向いている人・向いていない人の特徴を紹介します。Webディレクターが自分に合ったキャリアプランかを判断するためにも、転職を決断する前にひととおり確認しておくとよいでしょう。
目次
Webディレクターが自分に向いているキャリアパスかを知るためにも、仕事内容を正しく理解しましょう。一般的に、WebディレクターはWebサイトやWebアプリケーションに関連する以下の仕事を担当する職種です。
自分が直接制作に携わるというより、企画・設計といった上流工程や制作チームのマネジメントを担当するのがWebディレクターの役割です。プロジェクトを予定どおり進めて完遂するために重要な役割を担います。
ここでは、Webディレクターに向いている人の特徴を6つ紹介します。自分にWebディレクターとしての適性があるのか不安に感じるのであれば、ここで紹介する6つの特徴に自分が該当しているのかを確認しておくとよいでしょう。そして自分にWebディレクターとしての適性があると思えたら、前向きに転職活動を進めることをおすすめします。
段取りよく物事を処理できる人は、Webディレクターの適性があります。Webディレクターは、状況によっては複数の作業を同時にこなさなければなりません。やらなければならないことを多く抱えることもあるでしょう。そのようなときは、予定どおりにプロジェクトを進めるために業務の優先順位を定め、効率的に処理する必要があります。
段取りよくタスクを処理するスキルを培いたいのであれば、普段から「どのようにすれば限られた時間でタスクを処理できるか」を意識しましょう。
Webディレクターとして活躍するには、課題解決力が欠かせません。Webディレクターとして働いていると、制作に伴うさまざまな課題に直面するケースがあります。課題が見つかったときは、背景にどのような原因が潜んでいるのか、解決するのに有効な施策は何かを考えなければなりません。
制作現場では、予期しないトラブルによる遅延や重大な不具合の発生などがしばしば起こります。イレギュラーが発生したときの影響を軽減するためにも、課題の早期解決が重要です。
Web制作においては、技術上の限界が発覚して予定していた機能を実装できなかったり、不具合が発生して代替手段を考える必要が発生したりするケースもあります。そのようなときは、状況を適切に判断して柔軟に対応するスキルが必要です。
一例として、特定の機能を実装できなかったときは代替機能を実装するか諦めるかを判断しなければならないでしょう。Webディレクターを目指しているのであれば、既存の枠組みにとらわれずに思考を広げるラテラルシンキングを養うことをおすすめします。
新たなWebサイトやWebアプリケーションを制作するときには、競合にはないユニークな企画が求められることがあります。各プロジェクトで定められた目標を達成するには、どのようなWebサイト・Webアプリケーションを制作すると効果的かを考えなければなりません。
ほかの制作会社にはない独自性を追求し、それが市場から高い評価を受ければ業績アップにもつながります。普段からさまざまなWebコンテンツに触れつつ、企画・設計のセンスを磨くとよいでしょう。
Webディレクターの仕事では、さまざまな人とコミュニケーションを取る機会が多くあります。企画・設計を担当するときは、クライアントのヒアリングを通じて課題を発見してプロジェクトに落とし込まなければなりません。ITエンジニアやWebデザイナーのディレクションを担当するときは、誤解によるトラブルを防ぐための綿密なコミュニケーションが求められるでしょう。
プロジェクトによっては、関係するほかの部署との折衝が必要になることもあります。どのような業務に携わるとしても、十分なコミュニケーションスキルが欠かせません。
IT業界は進歩が早く、Web業界も例外ではありません。そのため、常に最新技術を制作に取り入れる必要があります。最新のトレンドについていくには、日頃からの学習が欠かせません。
学習が嫌い・苦手と感じるのであれば、Webディレクターとして最前線で活躍し続けることが難しくなる可能性があります。Web業界全体の流れやトレンドに興味を持てるか、学習が好きであるかをよく考えるとよいでしょう。
自分にとってWebディレクターが適職であるかを判断するには、向いていない人の特徴を知っておくことも大切です。ここでは、Webディレクターに向いていない人に共通する5つの特徴を解説します。該当する特徴が複数あるときは、本当にWebディレクターが自分に合ったキャリアパスなのか見直してみましょう。
Webディレクターは制作現場で働く職であるため、制作に欠かせない技術を熟知している必要があります。一方で、技術を極める職ではありません。関係者とのコミュニケーションやプロジェクトマネジメント、ディレクションが主な仕事であるためです。
したがって、開発経験を重ねて技術レベルを高め続けたいと考えている人には向いていないといえます。技術志向の強い方は、WebエンジニアやWebデザイナーとして活躍したほうが充実感を得られるでしょう。
マイペースに仕事を進めたいと思っている人にとっても、Webディレクターは向いていません。Webディレクターは関係各所との交渉やディレクションなどで他者と関わる機会が多いためです。マイペースで仕事を進めるというよりも、目的を果たすために他者を動かす仕事といえるでしょう。
マイペースで働くことを望んでいるのであれば、ITエンジニアやWebデザイナーなど個人で仕事を進められる職を選ぶのがおすすめです。
WebサイトやWebアプリケーションは、制作すること自体が目的ではありません。多くの場合、ビジネス上の課題の解決や新たなビジネスの創出を目的としています。そのため、制作に携わる側もビジネスとしての視点や経営方針、目標に興味・関心を持つ必要があります。
ビジネスにあまり興味を持てないのであれば、Webディレクターとして活躍し続けるのは難しくなるでしょう。制作に注力したいのであれば、ITエンジニア職を目指すのがおすすめです。
他者とのコミュニケーションが苦手な人にとっても、Webディレクターはあまりおすすめできません。ディレクションをはじめとした上流工程を担当するうえで、綿密なコミュニケーションが欠かせないためです。
調整や交渉といったコミュニケーションが苦手な人にとっては、Webディレクターとしての仕事が苦痛と感じることもあるでしょう。Webディレクターを目指したい人は、コミュニケーションが好き・得意であるかをよく考えておくとミスマッチを防げます。
開発現場の最前線で活躍し続けるには、最新技術やトレンドを学ぶために自ら進んで情報を収集し、学習しなければなりません。学習をおろそかにすると、すぐにスキルや知識が陳腐化して活躍し続けるのが難しくなります。そのため、情報収集や学習が苦手な人は適性が低いといえるでしょう。
Web関連に限らずIT業界で活躍したいと考えているのであれば、日頃から学習に取り組めるか、学習や情報収集を苦痛と感じないかをよく考えることをおすすめします。
自分にWebディレクターとしての適性があると感じたのであれば、望むキャリアプランを実現するための行動を起こしましょう。転職を成功に導くために欠かせない準備のひとつが、必要なスキルを習得することです。ここでは、Webディレクターに欠かせないスキルセットを紹介します。
Webディレクターは制作現場の最前線でITエンジニアやWebデザイナーをまとめる立場になるため、制作に関する全般的なスキルをある程度有している必要があります。Web制作に必要なスキルの一例を挙げると、以下のとおりです。
担当する案件によっては、画像編集や動画編集のスキル、UIデザインのスキルも求められます。上記に掲載したものをはじめとして、重要度が高いスキルから順番に習得しましょう。
クライアントのヒアリングやITエンジニア・Webデザイナーのディレクションを担当するときは、高いヒューマンスキルが求められます。ヒューマンスキルは対人関係に欠かせない能力の総称で、以下のスキルが該当します。
他者とのコミュニケーションを円滑にし、クライアントに対して説得力をもって提案するにはヒューマンスキルが欠かせません。普段からスキルアップを意識し、徐々にレベルを高めるとよいでしょう。
集客を目的としてWebサイトを制作する案件に携わるには、マーケティングスキルが欠かせません。Webディレクターに求められるマーケティングスキルには、以下のようなものがあります。
Webサイトを通じて自社のことを広く知ってもらったり、商品をアピールしたりするには、多くの人にアクセスしてもらう必要があります。そのためには、上記のスキルを駆使して「どのようにしたら多くのアクセスを集められるか」を考え、プロジェクトに落とし込む必要があるでしょう。
制作チームを監督するWebディレクターとして活躍するには、十分なマネジメントスキルが欠かせません。マネジメントスキルはビジネスに必要なリソースを総合的に管理するスキルで、以下が含まれます。
いずれのスキルも、努力したからといってすぐに培えるものではありません。転職前から長期的に努力することが大切です。
Webディレクターへの転職を目指すにあたり、将来性が気になる人もいるでしょう。AIをはじめとした技術の進展に伴い、「いずれ仕事がなくなるのではないか」と不安視する声もあります。
しかしIT業界を取り巻く環境を考えると、すぐにWebディレクターの需要が大きく減少する可能性は低いといえるでしょう。クライアントとのヒアリングや臨機応変なディレクションなど、人間でなければできないことが多数あるためです。技術の進歩によってシステムが担当する分野と人間が担当する分野が明確になり、分業が進むと考えられます。
Webディレクターへの転職を成功させるには、ポイントを押さえたうえでの効率的な転職活動が欠かせません。ここでは、Webディレクターへの転職を目指すにあたって押さえておきたいコツを2つ紹介します。日頃からこれらのポイントを意識すると、Webディレクターへの転職を実現しやすくなるでしょう。
Web業界の経験が少ないのであれば、直接Webディレクターを目指すよりもITエンジニアやWebデザイナーを経由したほうがキャリアアップしやすくなります。Webディレクターへの転職では、開発現場で活躍した経験が求められるためです。
IT業界未経験の人やまだ経験の浅い人は、まずWebエンジニアやWebデザイナー、プログラマーなどで開発経験を積むことをおすすめします。そのうえでWebディレクター職へのキャリアアップを目指せば、よりよい条件で採用されやすくなるでしょう。
Web関連の職種を含め、IT業界への転職ではこれまでのスキルや経験・実績が重視される傾向にあります。そのため、転職するときには自分のスキルや実績をまとめたポートフォリオを作成しておくことが大切です。
ポートフォリオは作品集とも呼ばれ、自分が携わった制作物を示しつつ培ったスキルや経験をアピールするためにも用います。実際の制作物を示すことで、応募先企業に自身のスキルレベルを効果的に伝えられるのがメリットです。転職成功率を上げるためにも、作成するポートフォリオの内容にはこだわりましょう。
WebサイトやWebアプリケーションの制作現場において、クライアントとの折衝や制作スタッフのディレクションを担当するのがWebディレクターです。Webディレクターへの転職を成功させるためにも、事前に向いている人の特徴を押さえておくとともに、日頃からスキルレベルの向上に努めましょう。
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