更新日:2022/08/09
この記事のまとめ
WebディレクターはWeb制作における専門的な知識が求められます。そのため、経験者でないと転職は難しいのではないかと思う方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、Webディレクターは未経験でも転職できるのかについて解説します。求められるスキルや転職成功のポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
Webディレクターを目指すにあたり、「未経験でもなれるのか」「具体的にどのような仕事をするのか」などについて気になる方も多いのではないでしょうか。転職前に、Webディレクターについて詳しく知っておきましょう。ここでは、Webディレクターの仕事内容や未経験者がWebディレクターになる方法について解説します。
Webディレクターは、Web制作の現場においてプロジェクトの進行管理をする職種です。クライアントの要望のヒアリングや企画の立案、予算管理、スケジュールの進行管理など業務内容は多岐にわたります。
Web制作において、WebライターやWebデザイナー、Webエンジニアといった制作スタッフをまとめあげるのもWebディレクターの役割です。公開後のWebサイト運営を担う場合は、アクセス解析や更新作業も業務に含まれます。
Webディレクターは未経験可の求人もあるので、未経験者でも転職可能です。しかし、WebディレクターにはWeb制作全般の知識やディレクション能力が求められます。趣味や副業でブログやサイトを運営していればWebに関する知識をアピールできますが、業界未経験かつWebに関しての知識が乏しい場合は転職するのは困難でしょう。
未経験者でもWebディレクターを目指せますが、WebデザイナーやWebエンジニアといったWeb系職種からキャリアアップするのが一般的です。またWebエンジニアやWebデザイナーは実務レベルのスキルを習得できるスクールが多いため、きちんと知識を身につけてから転職すれば確実性は高いといえます。
ほかにもアシスタントとしての経験を積んでからWebディレクターを目指すのもひとつの方法です。未経験者であれば、Web関連の資格を取得して客観的に知識をアピールするのもよいでしょう。
WebディレクターにはWeb制作の指揮・監督をする役割があり、求められるスキルは多岐にわたります。自分には何が足りないか、何を身につけたらよいかを把握し、転職活動に活かしましょう。ここでは、Webディレクターに求められるスキルを3つ紹介します。
WebディレクターはWeb制作において、システムエンジニアやWebデザイナー、Webライターといったさまざまな人と連携して仕事を進めます。納期に向けて円滑に仕事を進めるためには、そういったスタッフと連携できるコミュニケーションスキルが大切です。またクライアントの要望をヒアリングしたり、関係各所と調整したりと、チーム外の人とも関わる機会が多くあります。
WebディレクターはWeb制作の進行管理を担当する、いわば「監督」のような立ち位置です。どの業務を誰に任せるのか、スケジュールどおりに進めるにはどのように管理する必要があるのかなど、ディレクションスキルが求められます。Webディレクターとして適材適所に人員を配置し、要領よく仕事を管理することが大切です。
Webサイトはただ作ればよいわけではなく、クライアントのニーズに応えつつ、成果が出せるものを制作しなくてはいけません。そのためにはWeb制作の知識はもちろんのこと、マーケティングの知識・スキルも求められます。Webの世界は流行の変化も激しいため、どのようなデザインやコーディングがトレンドなのか、また制作するサイトの競合についても詳しく分析することが大切です。
「自分にはWebディレクターが向いているのか」と気になる方も多いのではないでしょうか。経験したことのない仕事は誰しも不安になるものです。転職前にどのような人が向いているのかを知っておくとよいでしょう。ここでは、Webディレクターに向いている人・向いていない人の特徴を紹介します。
以下の4つの特徴を持った方はWebディレクターに向いているといえます。
情報収集が得意
マルチタスクをこなせる
予想外の事態が起きても冷静に対処できる
Webディレクターは制作スタッフを指揮・監督する立場にあるため、責任感の強さは重要です。予想外の事態が起きても、柔軟に対応する必要もあります。また関係各所との連絡や品質チェック、スケジュール管理など、マルチタスクで仕事を進めなくてはいけません。マーケティングに関しては、情報収集力も求められます。
一方、以下の3つの特徴に当てはまる方はWebディレクターには向いていないでしょう。
人とのコミュニケーションが苦手
消極的
コツコツと仕事をしたい
Webディレクターはクライアントの要望をヒアリングしたり、制作スタッフと密に連絡を取ったりなど、さまざまな人とコミュニケーションを取る機会が多い仕事です。コミュニケーションを取るのが苦手な人、消極的な人は苦労するでしょう。また業務内容は多岐にわたり、マルチタスクで進めることがほとんどです。複数の仕事を同時にこなすのが苦手な方には向いていないといえます。
Webディレクターへ転職するためには、Web制作に関する知識や経験をアピールする必要があります。経験者であれば、前職で得た知識や経験をアピール可能です。しかし未経験者の場合はアピールできる材料に欠けてしまうため、資格を取得してWeb制作に関する知識を客観的に証明しましょう。ここでは、Webディレクターの転職で活かせる資格を3つ紹介します。
Webリテラシー試験は「社団法人全日本能率連盟登録資格Web検定(ウェブケン)」が主催している試験です。試験名はWebリテラシー試験ですが、資格名は「Webアソシエイト」と呼ばれます。資格取得に向けて勉強すれば、Web制作に関わるデザイナーやディレクター、プロデューサーが知っておくべき知識(Webリテラシー)を身につけることが可能です。試験はリモート式で実施され、誰でも受けられます。
参照:Webリテラシー|Webリテラシー試験(資格名:Webアソシエイト)の概要|Web検定(ウェブケン)
Webディレクション試験も「社団法人全日本能率連盟登録資格Web検定(ウェブケン)」が主催している試験で、資格名は「Webディレクター」です。試験で出題されるのは、Web制作の工程管理・プロジェクト企画・サイト全体の情報構造設計・集客施策立案などです。資格取得に向けて勉強することで、ディレクション業務に役立つ知識を体系的に学べます。
参照:Webディレクション|Webディレクション試験(資格名:Webディレクター)の概要|Web検定(ウェブケン)
Webアナリスト検定は「一般社団法人日本Web協会[JWA]」が主催している検定試験です。サイト運営も担うWebディレクターの場合は、アクセス解析やユーザー分析によりWebサイトの問題点を解決することが求められます。
資格を取得すれば、Googleアナリティクスを中心としたデータ分析に関する知識を体系的に身につけられ、サイト運営に役立つスキルを習得していることをアピールできます。試験は5時間の講座を受講後に実施されます。誰でも受験できるので、ぜひ取得を目指してみてください。
参照:Webアナリスト検定|一般社団法人日本Web協会[JWA]
Webディレクターへの転職後はどのようなキャリアパスがあるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。Webディレクターへ転職して終わりではなく、その後のキャリアも見据えたうえで転職活動を進めることが大切です。ここでは、Webディレクターのキャリアパスを4つ紹介します。
Webディレクターの勤め先には主に「制作会社」「事業会社」の2つがあり、それぞれ特徴が異なります。そのため、制作会社のWebディレクターとして勤務していれば事業会社へ転職、または事業会社から制作会社へ転職するのもひとつのキャリアパスです。
制作会社は、業界・業種を問わず幅広くWebサイトの制作に携われます。一方の事業会社は、自社サイトの制作や運営がメインです。幅広くWeb制作の経験を積みたい方は制作会社、ひとつの事業やサービスを追求したい方は事業会社へ転職するとよいでしょう。
WebデザイナーやWebエンジニアといったWeb関連の専門職へ転職するキャリアパスもあります。制作管理の立場から離れることで年収が下がる可能性はありますが、専門的な知識を学びたい方にはおすすめです。知識を深めることで、再度Webディレクターの仕事に就いた際に、より専門的な指示が可能となるでしょう。
Webディレクターとして知識・経験を積んだら、Webプロデューサーへキャリアアップするのもよいでしょう。一般的にはWebディレクターの上位職にあたり、より責任感が求められるポジションです。企業によって異なりますが、Webプロデューサーは事業計画や予算策定など経営に近い仕事をこなします。
制作会社や事業会社に勤めず、フリーランスになったり起業したりするキャリアパスもあります。企業に属さないことで、これまでよりも自由度の高い仕事ができる点は大きなメリットです。自ら仕事を獲得していかなければいけないプレッシャーはありますが、給料の上限がない分、働き方によっては大幅な年収アップも期待できるでしょう。
気になる企業があっても、何も対策をせずに応募して採用されることは少ないでしょう。Webディレクターは未経験の求人もありますが、即戦力となる経験者と比べて不利であるため、無策で挑むのは避けるべきです。ここでは、転職成功のポイントを3つ紹介します。
自分がこれまでのキャリアで何を学んできたか、どのような経験がWebディレクターとして活かせるのかを整理することが大切です。Web業界未経験の場合であっても、前職が営業職であればコミュニケーションスキルが活かせるでしょう。このように自分のキャリアを見つめ直し、関連性のあるスキルをピックアップしてみてください。
志望動機の作成および入社後のミスマッチを防ぐためにも、企業研究を徹底しましょう。魅力的な志望動機を作成するには、数ある企業から「なぜ志望先企業を選んだのか」という点を盛り込むことが大切です。
しかし、求人情報に記載されている情報や待遇面のみにしか触れていなければ「自社に興味があるのだろうか」と熱意を疑われ、評価がマイナスになってしまいかねません。企業の社風や事業内容、取り扱っているサービスなどをきちんと調べ、採用担当者にアピールできる志望動機を作成しましょう。
転職において、一般的には書類審査がとおれば面接へと進みます。転職活動に慣れていない人にとっては、面接は非常にプレッシャーを感じるものです。何も対策せずに臨めば、うまく受け答えができず「言いたいことが伝えられなかった」と後悔してしまうでしょう。
そのため、面接に備えてどのような質問をされるのかを予想し、きちんと答えられるよう何度も練習しておくことが大切です。また面接の最後には「逆質問」をされる場合があります。逆質問は面接官から「何か質問はありますか」と聞かれることです。必ずしも採用の決め手となるわけではありませんが、「企業に興味がある」「やる気がある」ことをアピールできる質問をすれば、プラスの評価につながる可能性もあります。
未経験でもWebディレクターへの転職は可能ですが、Web制作やマーケティングの知識・スキルが求められるため容易ではありません。資格を取得したり、企業研究を徹底したりして、十分な対策してから転職活動に臨むとよいでしょう。
Webディレクターへの転職を考えている方は、マイナビITエージェントへぜひご相談ください。応募者のスキルやキャリアに応じた求人の紹介をはじめ、応募書類の添削や面接日程の調整など、転職活動をサポートいたします。
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