更新日:2023/09/22
この記事のまとめ
Webライターの仕事は、きついといわれることがあります。未経験からチャレンジしてみたものの、「思った以上にきつい」と感じている方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、Webライターがきついといわれる理由やきつさを軽減する具体的な方法を取り上げます。
Webライターのきつさと魅力、どちらが自分にとって大きいかが分かれば、仕事を続けていくべきかどうかが見えてくるでしょう。キャリアチェンジする場合のポイントも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
自分の都合のよい時間に合わせて働けるWebライターは、人気の高い職業のひとつです。しかしいざWebライターとしての活動を開始すると、仕事がきついと感じてしまうことが少なくありません。ここでは、Webライターの仕事がきついといわれる6つの理由を紹介します。これからWebライターを目指している方は、どのような理由できついといわれるのかを事前に押さえておくとよいでしょう。
未経験のWebライターには、実績が何もありません。クラウドソーシングサービスなどを利用して案件を獲得しようにも、実績のあるWebライターとの競争となるため、最初は案件を受注できないケースがほとんどです。
案件を獲得するためには、文字単価の低い仕事から地道にこなして実績を積み上げていく必要があります。しかし、たとえば文字単価が0.1円の案件を引き受けた場合、1万円を稼ぐには10万字も書かなければなりません。執筆にかかる時間の割には収入が上がらず、Webライターがきついと感じることがあります。
執筆に際してのレギュレーション(ルール)が厳しい点も、Webライターの仕事がきつい原因のひとつです。
Webライターとして受注した案件は、クライアントが定めているレギュレーションに添って執筆する必要があります。記事のターゲットや目的、表記ルール、NG表現などレギュレーションの内容はクライアントごとにさまざまです。
ルールを無視して執筆すると自身の評価を落とすだけでなく、案件を失ってしまうことにもなりかねません。クライアントが増えるとそれぞれに異なるレギュレーションに対応する必要があるため、仕事が煩雑になり、混乱してしまうこともあるでしょう。
Webライターの仕事は基本的にひとりで行います。上司や同僚がいない気楽さはありますが、仕事のことで相談できる相手はいません。さみしさや心細さを感じることもあるでしょう。トラブルが発生した場合にも、自分ひとりで対応・対処する必要があります。
ひとりで仕事をすること自体は性に合っていても、人との関わりの少なさに不安を感じてしまう方は少なくありません。引き受ける仕事が増えれば増えるほど、ほかの人と会ったり話したりする機会は減ります。社会から切り離されてしまったような不安を感じるケースもあるようです。
Webライターの仕事はどこでもできますが、仕事場として自宅を選ぶケースも少なくありません。自宅であれば、休憩がてらに家事をしたり、育児や介護と両立したりすることも可能です。その半面、オン・オフの切り替えがしにくい難点もあります。
家事などの仕事は、やろうと思えばいくらでもやることはあります。仕事に取り掛かるのが遅くなった結果、作業が深夜にまでおよんでしまうこともあるでしょう。休憩もいつでも取れますが、気分転換のつもりでゲームや漫画に手を出してしまうとライティングがなかなか進まず、「納期直前は徹夜」ということにもなりかねません。
Webライターになりたての頃は、自分にどのくらいの仕事を引き受けられる能力があるのかが分からない方がほとんどです。少しでも収入を上げるために仕事をすべて受け入れていると、納期までに対応しきれなくなるケースも珍しくありません。
納期を確実に守るには、しっかりとしたスケジュール管理が必須です。スケジュール管理をしていなければ、納期直前に慌てて仕事をせざるを得ない状況に陥ってしまいかねません。徹夜で仕事をするといった無理が続くと、心身ともに疲れ果ててしまうでしょう。
Webライターは、自分の好きなジャンルに関する記事を書けばよいだけではありません。クライアントの求める記事が自分の知らないジャンルであればリサーチして情報を集めなければならず、執筆以外に多くの時間を費やすことになります。
知らないジャンルだけでなく、自分の苦手なジャンルを記事にしなければならないこともあるでしょう。自分で書きたい記事のジャンルを選べない状況に、きつさを感じる方も多くいます。
Webライターの仕事はきついといわれるものの、さまざまな工夫をしてやりがいを見いだしている方も大勢います。ここでは、Webライターの仕事のきつさを打開するための6つの対策を紹介します。いずれもすぐに取り組めるため、ぜひ試してみてください。
「なかなか稼げないきつさ」の打開策としてまず取り組みたいのが、スキルアップです。記事の品質が上がれば、クライアントから依頼される案件数が増えるとともに文字単価もアップします。
記事の品質を上げるひとつの要素が、ライティングスキルです。新聞記事を読んだり、Webライターに関する本で学習したりすることで、ライティングスキルを磨けます。独学が難しいのであれば、Webライティング講座を受講するなどしてプロの力を借りるのも選択肢のひとつです。
クライアントにとって、これまで付き合いのないWebライターにどれほどのライティングスキルがあるかを判断するのは簡単なことではありません。高額案件であれば、一定のスキルを持つWebライターに仕事を任せたいと考えるでしょう。多くの場合、これまでどのような仕事をしてきたかという実績がWebライターのスキルを見極める判断材料として使われます。
未経験から稼げるWebライターを目指すのであれば、クラウドソーシングサービスなどを利用して案件を受注し、アピールできる実績を作るようにしましょう。ブログを開設し、ポートフォリオとして活用するのもひとつの方法です。キーワードに対する検索順位やクリック率が高いと、単価交渉にも使えます。
作業環境を変えることで心身のストレスを減らす取り組みも有効です。パソコン作業による疲れなどがある場合には、パソコンの高さや照明を変えてみたり、負担の少ない椅子や姿勢矯正サポーターを購入したりするのもひとつの方法です。運動不足が気になる方は、散歩の時間を決めて休憩がてら外出するのもよいでしょう。
自宅でのオン・オフの切り替えが難しいのであれば、コワーキングスペースやカフェなどの利用がおすすめです。同じ場所で働く方やカフェの店員との会話を通じて、社会とのつながりを感じることもできるでしょう。
できるだけ効率のよいライティングをし、業務負担を軽減することも重要です。たとえば、集中して早く業務をこなせるよう時間を決めて執筆する、携帯の通知をオフにする、机の近くに飲み物などを準備しておくなど、集中しやすい環境を作ると作業効率も上がります。
25分の集中と5分の休憩を繰り返す「ポモドーロテクニック」もおすすめです。「切りのよいところまでしよう」ではなく「25分でここまでしよう」と細かくタスクを区切ることで、集中力と生産性を高められます。
Webライターの先にあるキャリアパスを見据えると、モチベーションを上げられます。Webライターから目指せる職種には、ディレクターや編集者などがあります。実際、Webライターからディレクターや編集者になった方はWebライターに分かりやすい指示や情報を提示できるため、業務をよりスムーズに進められます。
Webライターとして働く中で知った新たなジャンルの仕事に目を向けることもできるでしょう。Webライティング業務のその先を見据えることで、現在の仕事に対する取り組み方が大きく変わります。
依頼された仕事を何でも引き受けるではなく、自分の能力に見合った量、楽しいと思えるジャンル、ストレスのないクライアントなど、案件を選ぶことで仕事のきつさを大きく軽減できます。もちろん、やってみなければ分からない部分もあります。一度引き受けた仕事は納期までにこなさなければなりませんが、自分の能力ややりにくさなどが分かったら、「次回は断ろう」という判断も必要です。
自分のスキルを見極め、単価交渉なども試してみましょう。
Webライターの仕事にはきつい側面があるのは事実ですが、やりがいや楽しさを見いだせれば長く働き続けられます。ここでは、Webライターの5つのメリットを紹介します。Webライターならではのメリットに魅力を感じるのであれば、仕事のきつさを乗り越えられるでしょう。
Webライターの仕事は、パソコンさえあればどの場所でもできます。「好きな時間に好きな場所で仕事ができる」のが最大の特徴であり、魅力でもあります。通勤ラッシュやビジネスファッションの煩わしさもありません。作業環境を固定する必要がないため、気分に合わせて自宅やカフェ、公園、旅行先とさまざまな場所で仕事ができる点もメリットです。
旅行をしながら行く先々でライティング作業をし、その体験がWebライターとしての実績に付加価値を高める事例も少なくありません。仕事のスケジュールも自分で組めるため、子育てや介護との両立も可能です。
Webライターは基本的にひとりで仕事を行うため、上司や同僚に気を使うなど人間関係によるストレスはほとんどありません。ビジネスマナーとして、クライアントとの意思疎通を迅速に行うことは必須です。しかし、連絡の多くはメールやチャットによるものであるため、コミュニケーションによる煩わしさは軽減されます。人間関係が苦手な方に向いた労働環境といえるでしょう。
Webライターは性別や年齢、学歴不問の職業です。よい記事さえ書ければ評価され、それがさらなる仕事の受注や単価アップにつながります。記名記事としてライターの名前が記載されると、記事を見たクライアントから直接仕事を依頼されることもあります。
目に見える形で評価を実感できるケースもあります。たとえば、自分の執筆した記事が検索ランキングの上位に表示されると、自分のライティングスキルが一定の成果をもたらした証明になります。努力の成果を実感できると、さらなるスキルアップを目指すべくモチベーションも上がるでしょう。
前職での知識を活かして記事を執筆する方もいますが、それまで知らなかったジャンルに挑戦しているWebライターも少なくありません。どちらの場合にもリサーチは欠かせないため、記事を執筆するたびに多くの情報がインプットされます。
得意なジャンルがある方はその知識をさらに深められ、より専門的な記事を執筆できるようになります。新たなジャンルの記事執筆に挑戦すれば、知見を深めたり実生活に活かせたりするようにもなるでしょう。
Webライターは論理的思考力とライティングスキルが求められる職業です。しっかりとリサーチしたうえで本質を理解し、読者に伝わる方法で執筆しなければなりません。主観的な見方ではなく、論理的・客観的であることにより記事の説得力は増します。
Webライターとして培った論理的思考力と表現力は、どのような仕事をする場合にも役立つ貴重な財産です。転職する場合にも、大きなアピールポイントになるでしょう。
あらゆる対策を講じても「Webライターがきつい」「続けていけそうにない」と感じるのであれば、転職を検討してはいかがでしょうか。Webライターとして培ったスキルや経験は、キャリアチェンジの際の大きな武器となります。ここでは、Webライターがキャリアチェンジを図る際に押さえておきたいポイントを紹介します。
Webライターは学歴や資格を必要としない仕事です。すぐに始められるため「誰でもできる」と考えがちですが、実際には向き不向きがあります。「文章を書くのがそもそも苦手」「スケジュール管理ができない」「人と関わりたい」という方は、Webライターに向いていない可能性があります。
Webライターという職業そのものが自分に合っていないケースでは、どのような対策を講じても仕事のきつさは解消できないでしょう。「自分はWebライターに向いていない」と分かった場合には、無理して続けるのではなく、別の職種に目を向ける意識が大切です。
Webライターの転職におすすめなのは、Web業界です。Webライターとしての活動を通じて培ってきたリサーチ力や情報収集能力、文章力、表現力などは、WebディレクターやWebマーケターなどの職種に活かせるでしょう。
自分が目指したい職種が決まったら、転職活動と並行してその職種に必要なスキルや資格を取得することをおすすめします。どのようなスキルや資格を取得すれば高く評価されるのかをリサーチし、積極的に学習に励みましょう。
自分の経験や強みがどのような業界のどの職種に活かせるのかが分からずに悩んでいる方は、転職エージェントへの相談をおすすめします。
転職エージェントといえば求人を紹介してくれるところというイメージを抱いている方もいるかもしれませんが、じつは相談のみの利用も可能です。転職市場に精通したキャリアアドバイザーからのアドバイスを受けることで、自身の強みを活かせる転職先を見つけられるようになるでしょう。Webライターから新たな職種へチャレンジする場合には転職に必要なスキルや知識を教えてくれるため、効率的に転職活動を進められます。
Webライターは未経験からでも挑戦できる職種ですが、「なかなか稼げない」「スケジュール管理が難しい」などの理由から仕事がきついといわれることは少なくありません。しかしスキルアップに励んで単価アップを狙う、アピールできる実績を増やして案件の受注を増やすなどの対策を講じれば、仕事にやりがいを見いだせるようになるでしょう。
さまざまな対策を講じてもWebライターを続けるのが難しいと感じている方は、キャリアチェンジを視野に入れることをおすすめします。
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