インフラエンジニアがAWSを学ぶ3つの理由|勉強方法や資格も紹介|求人・転職エージェント

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更新日:2023/05/09

IT業界

インフラエンジニアがAWSを学ぶ3つの理由|勉強方法や資格も紹介

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この記事のまとめ

  • AWSはAmazonが提供しているクラウドサービスで、サーバーやデータベースをはじめとした多くのサービスを提供している。
  • AWSはシェアが高く幅広い分野で用いられており、優先的に習得したいクラウドサービスといえる。
  • さらなるスキルアップを目指す方は、Microsoft AzureやGoogle Cloudなどの別のクラウドサービスの学習もおすすめ。

インフラエンジニアは、サーバーやネットワークをはじめとしたITインフラの設計・構築・運用・保守に携わる職種です。クラウドの活用が進んでいる中、インフラエンジニアとして活躍し続けるにはAWSについて学んだほうがよいと聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、クラウドサービスの中でAWSを学ぶとよい理由や押さえておきたいプラットフォームを紹介します。AWSの特徴や提供されているサービスについて学べば、目的に応じて最適なプラットフォームを組み合わせて使えるようになるでしょう。

目次

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AWSとは?

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AWS(Amazon Web Services)は、Amazon.com, Inc.が提供しているクラウドサービスの総称です。サーバーやデータベース、ネットワーク、ストレージをはじめとして、システム開発に必要とされるさまざまなサービスを提供しているのが特徴といえるでしょう。以下のように、近年はさまざまなプロジェクトで活用されています。

  • Webサイト開発
  • 各種アプリケーション開発
  • ゲーム開発
  • コンテンツ配信サービス開発
  • 航空宇宙産業

AWSの使い方を学習することで、多種多様なプロジェクトに携われるようになります。

インフラエンジニアがAWSを学ぶとよい3つの理由

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なぜインフラエンジニアにAWSが必要なのか、疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。AWSが重要視される主な理由は、世界中で活用されているクラウドサービスであるためです。ここでは、AWSの重要性についてさらに詳しく解説します。インフラエンジニアとしての市場価値を高めたいと考えている方はチェックしておくとよいでしょう。

1.クラウドの活用が進んでいるため

総務省が公開している「情報通信白書令和4年版」によると、2021年時点でクラウドを活用している企業は70.4%にのぼります。多くの企業にとってクラウドが欠かせないものとなっていることが分かるでしょう。

これまでオンプレミスで運用していたシステムをクラウド化し、コスト削減や業務効率アップに役立てる事例も少なくありません。今後もこの傾向が続くと予想されており、それに伴ってクラウドの重要性はますます高まるでしょう。

2.クラウドの中でAWSのシェアが高いため

Amazonに限らず、MicrosoftやGoogleをはじめとした別の企業もクラウドサービスを提供しています。その中でも、2023年時点においてシェア率の高いサービスがAWSです。

多くのプロジェクトでAWSが活用されている現状を踏まえると、これからクラウドサービスについて学ぶのであれば実務で使用する可能性が高いAWSを優先的に学ぶとよいでしょう。多くの企業で用いられているクラウドに関する知識を深めることで、携われるプロジェクトの幅を広げられます。

3.将来性が高いと考えられるため

AWSは、セキュリティが強固で信頼性が高いと定評があるクラウドサービスです。また、多くのプラットフォームを提供していて活用の幅が広いのも特徴といえるでしょう。大手企業が活用していたり、大規模なプロジェクトで使用されていたりするのも特徴です。AWSに関する高度なスキルを有していれば、転職を含めたキャリアアップに役立つでしょう。

インフラエンジニアが学びたい需要が高いAWSのプラットフォーム

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これからAWSを学ぶ方に向けて、需要が高いプラットフォームの例を紹介します。AWSには多種多様なプラットフォームがあり、効率的に学ぶには使用する確率が高いものから優先的に学習するのがおすすめです。サーバーやネットワーク、アプリケーション開発用プラットフォームなど、有用なサービスの一例を見ていきましょう。

クラウドサーバー: Amazon Elastic Compute Cloud

Amazon Elastic Compute CloudはAWSで利用できるクラウドサーバーで、Webサーバーやアプリケーションサーバーをはじめとしたさまざまなものに活用できます

必要に応じてリソースを増減させたり、負荷をモニタリングして自動的にリソースを調節したりすることも可能です。自社で構築するサーバーと比較して、ハードウェアの調達や構築、保守が不要なのがメリットといえます。

分散型データベース: Amazon Relational Database Service

クラウド上にデータベースを構築したいのであれば、Amazon Relational Database Serviceを利用できます。設計が容易ですぐに利用開始できる点が魅力です。ソフトウェア面のアップデートはAWS側が行う仕組み上、管理負担を軽減できるところも大きなメリットといえるでしょう。

データベースのスペックや容量を柔軟に増減できるのもクラウドならではのメリットで、コストの最適化にも役立ちます。

ハイパフォーマンスなストレージ: Amazon Simple Storage Service

データのバックアップやアプリケーションの動作に必要なデータを保管するときは、Amazon Simple Storage Serviceを活用するのがおすすめです。管理機能が充実していて使いやすく、運用負担の軽減にも役立つでしょう。

「データを保存したい」というニーズに幅広く応えてくれるため、さまざまなシーンで活用を検討することをおすすめします。サーバーやデータベースと同様に、容量の自動調整も可能です。

アプリケーション用のインフラ: AWS Elastic Beanstalk

AWS Elastic Beanstalkは、Webアプリケーション開発に必要なインフラを総合的に提供しているプラットフォームです。開発担当者はコードを記述してアップロードすれば、システム側が必要なストレージ容量やネットワーク帯域を自動的に確保して、アプリケーション利用に必要な環境を整備してくれます。

開発担当者はアプリケーションの開発に集中でき、インフラの設計や構築に必要な作業を減らせるのが大きなメリットです。

コンテンツ配信サービス: Amazon CloudFront

動画やアプリケーションをはじめとして、Web上で何らかのコンテンツを配信する際に活用できるサービスがAmazon CloudFrontです。

世界中に展開されているAWSのネットワークを活用してコンテンツを配信でき、アクセス経路を最適化することで遅延を減らせる点がメリットのひとつといえます。また、必要な通信速度を確保したり、十分なセキュリティ対策を講じたりしやすいのもメリットです。

自社でコンテンツ配信プラットフォームを構築する方法と比べると、コストを削減しつつクオリティを高められます。

ネットワーク負荷分散システム: Elastic Load Balancing

ネットワークの負荷を分散させてアクセス集中やサーバーダウンを防ぐロードバランサーはシステムの安定運用に欠かせません。

AWSではElastic Load Balancingと呼ばれるロードバランサーを提供しており、使用すると負荷を自動でモニタリングして接続経路を適切に振り分けてくれます。手間や多額のコストをかけずにネットワークの最適化を実現できます

負荷に応じて自動でスケーリング: AWS Auto Scaling

AWS Auto Scalingを使用すると、アプリケーションの稼働状況を常時モニタリングして負荷に応じてリソースを調整してくれます。時期によってアクセス数が大きく異なるアプリケーションを動かすときなど、必要なリソースが大きく変動する場合に欠かせません。状況に応じて割り当てるリソース量を調整すれば、コストを最適化できます。

AWSを扱うインフラエンジニアの主な仕事

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インフラエンジニアがAWS関連のスキルを習得すると、携われるプロジェクトの幅が広がります。ここでは、AWSを扱えるようになることで担当できる主な業務内容を見ていきましょう。AWSを利用するプロジェクトを担当できると、キャリアアップにも役立ちます。いずれはクラウドエンジニアを目指すこともできるでしょう。

AWSを利用したシステムの設計

システムやアプリケーションを開発する目的を果たすために、どのようにAWSを活用すればよいかを考えて具体的な設計を決めます。設計段階では、契約するサーバーのリージョンやAZを選び、スペックをはじめとした要件を定めてデータベースやネットワークの設計を行うのが通常です。

ロードバランサーをはじめとした付加的なサービスが必要な場合は、どのようなサービスが必要かを考えて設計に組み込みます。

必要なリソースの取得

AWSをはじめとしたクラウドサービスは、必要に応じて利用するリソースを柔軟に増減できる点が特徴です。設計するシステムの要件がある程度定まったら、必要なデータベース・ストレージの容量やネットワーク帯域などのリソースを見積もりましょう。

時期やタイミングによって必要なリソースが大きく変動する場合は、自動でリソースを増減してくれるサービスも併用します。必要なリソースを見積もって契約し、利用できる状態にするのもAWSを担当するITエンジニアの仕事です。リソースの配分はコストにも大きく影響するため、重要な部分といえます。

システム構築および各種開発

設計が決まって要件定義書が完成し、リソースの調達が完了したら実際の開発業務を進めます。AWSを活用したシステムはハードウェアがクラウド側にある都合上、ハードウェアを調達したり構築したりする必要はありません。

開発段階では、プログラミングをはじめとしたソフトウェア面の整備に携わるのが基本です。Amazon Elastic Compute Cloud(クラウドサーバー)上に必要なOSや各種ソフトウェアをインストールし、システムを構築します。

稼働したシステムの運用・アップデート

システムが完成して実用段階に入ったら、運用・保守・アップデートに携わります。この段階でもハードウェアは監視対象に含まれないため、業務負担はオンプレミス環境より少ないでしょう。監視はオンラインでできるため、インターネット環境があればどこからでも可能です。

リソースの増減が必要なときは、AWSの契約内容を見直して調整します。ソフトウェア面のアップデートやシステムの更新を自社で担当するのは、オンプレミス型のシステムと共通です。

インフラエンジニアがAWSのスキルを学習する方法

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これまでクラウドを活用したことがないインフラエンジニアがAWS関連のスキルを習得するには、継続的な学習が求められます。AWSにはさまざまなプラットフォームがあるため、主流のものを学ぶだけでもある程度の時間がかかるでしょう。

ここでは、AWSを勉強するときにおすすめの方法を2つ紹介します。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分の学習スタイルに合った方法を選びましょう。

書籍や学習サイトで独学する

AWSは有名なクラウドサービスであるため学習者が多く、多くの書籍が出版されています。Web上には学習サイトもあるため、必要に応じて活用するとよいでしょう。

AWS関連のスキルを独学する場合は、書籍や学習サイトを活用するのが一般的です。自分のスキルレベルに応じたものを選び、体系的に学ぶとよいでしょう。独学するとコストをかけずにAWSを学べますが、学習効率が高いとは限らない点がデメリットといえます。

ラーニングプランを活用する

AWSを提供しているAmazonでは、スキルアップに役立つラーニングプランを提供しています。目的に応じたラーニングプランを受講することで、より効率的にスキルアップできるでしょう。具体的なラーニングプランには以下のようなものがあります。

  • AWSソリューションアーキテクトアソシエイト認定パートナーラーニングプラン
  • デベロッパーパートナーラーニングプラン
  • 機械学習エンジニアパートナーラーニングプラン

総合的なスキルを学べるものや特定の職種に特化したものなど、ラーニングプランはさまざまです。自分が目指す分野で必要とされるスキルが何かを考え、受講するプランを選びましょう。

AWS認定資格の取得を目指すのもひとつの方法

学習のモチベーションを高めるには、何らかの目標を掲げるのがおすすめです。学習目標のひとつとして最適なのが、ベンダー資格である「AWS認定」の取得です。資格は分野ごとに細分化されており、以下のようなものがあります。

  • AWS Certified Cloud Practitioner
  • AWS Certified Solutions Architect
  • AWS Certified Developer

自分が目標としている職種に応じた資格の取得を目指すことで、AWSの運用に必要な知識やスキルを体系的に学べます。学習したスキルや知識の断片化も防げるため、効率的に学習できるでしょう。

インフラエンジニアが学ぶとよいAWS以外のクラウドサービス

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世の中にはAWSのほかにもクラウドサービスがあります。よりキャリアの幅を広げたいと考えているのであれば、これから紹介する「Microsoft Azure」と「Google Cloud」も学習するとよいでしょう。ここでは、それぞれがどのようなクラウドサービスなのかを解説します。

Microsoft Azure

Microsoft AzureはAWSに次いでシェアが高いクラウドサービスで、幅広い分野で活用されています。Microsoftが開発しているため、Microsoftのシステムと併せて運用しやすい点がメリットといえるでしょう。

特に金融・航空などの業界に強いクラウドとされていて、これらの業界で活用するシステムを構築するときにはより有用です。Microsoft Azureに関するスキルを習得することで、より多くの業界・プロジェクトに携われるようになるでしょう。

Google Cloud

AWS、Microsoft Azureに次ぐ市場シェアを有しているクラウドサービスがGoogle Cloudです。ビッグデータを取り扱うシステムや機械学習との相性がよいのが特徴で、これらを必要とするシステムに活用されています。

Google Cloudは、AIを活用したプロダクトも豊富です。ビジネスにAIを活用する動きがあり、今後はますますその流れが強まると予想されます。AIとGoogle Cloudをセットで学ぶことで、より企業から求められる有用な人材になれるでしょう。

まとめ

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クラウドサービスを活用したシステムの開発が活発になっており、AWSをはじめとしたクラウド関連のスキルを有する人材の重要性が高まっています。インフラエンジニアとしてスキルアップし、携われるプロジェクトの幅を広げるうえでもAWSについて学ぶのがおすすめです。幅広い分野で使われているクラウドを学ぶことで、自身の市場価値を高められるでしょう。

すでにある程度のスキルを有していて、AWSを活用できる職種への転職を検討している方は、ぜひマイナビITエージェントにご相談ください。IT業界に特化したキャリアアドバイザーが、あなたのスキルや経験を高く評価してくれる転職先探しをサポートいたします。

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