IT技術者とは情報技術の分野で活躍するエンジニアのことです。IT業界における業務経験がなく、IT技術者とはどのような職種なのか、どのようなスキルが必要なのかが分からない方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、IT技術者について詳しく解説します。未経験からIT技術者へ転職するためのポイントも紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

IT技術者とはIT業界のエンジニアのこと

ITは「Information Technology」の頭文字から取った言葉で、情報技術を意味します。情報技術とは、コンピューターやネットワークを用いた情報の作成・入手・伝達・保存技術のことです。IT技術者とは情報技術の分野で活躍するエンジニアを指しますが、法律で明確に定義が定められているわけではありません。

一口にIT技術者といっても、プログラマー・システムエンジニア・テストエンジニアなど、さまざまな職種が存在します。

IT技術者が不足している理由とは？

インターネットやSNSなどの発展に伴い、ますます便利な世の中となりました。それはIT業界が発展しているおかげでもありますが、その一方でIT技術者は年々不足しているといわれています。ここでは、IT技術者が不足している理由について詳しく解説します。

IT業界の成長と技術革新に追いついていない

IT業界は年々成長し、次々に新たな技術やサービスが生まれています。近年話題になっているAIやIoT、ビッグデータなどもそのひとつです。ITを導入する企業も増えてきており、IT需要は拡大の一途をたどっています。しかし、IT業界の成長と需要の拡大にIT技術者の供給が追いついていないのが現状です。

IT技術者は専門性の高い職種であり、現場で活躍できる人材に育つまでにはある程度の時間を要します。また求められるIT人材も変化しつつあり、これからはAIやIoTといった先端技術を扱える人材需要が高まるでしょう。

IT技術者へのマイナスなイメージ

IT技術者に対して「残業が多い」「締め切りに追われる」などのマイナスなイメージを持っている人は多く、就職先や転職先として不人気になっているのも人手不足の原因として挙げられます。

しかし、実際の労働環境は職場によって異なり、働きやすい環境を整えている会社は多く存在します。近年は働き方改革の推進で長時間労働の改善に取り組んでいる会社も増えています。多くのIT企業ではリモートワークやフレックスタイム制を取り入れているため、働きやすい職場が多いといえるでしょう。

IT技術者への転職をおすすめする4つの理由

IT技術者は不足していて一定の需要があるため、未経験者であっても転職先としておすすめです。スキルを身につけるのは多少時間がかかりますが、社内研修を用意している会社も多いため、働きながらスキルを習得することも可能です。ここでは、IT技術者への転職がおすすめである4つの理由を紹介します。

1.柔軟な働き方ができる

IT技術者の仕事はPCを使って自分のペースで仕事を進められることが多いため、リモートワークやフレックスタイム制を取り入れている企業が多い傾向にあります。会社に勤めながらも自由な働き方をしたい人にはおすすめの職業です。

2.手に職をつけられる

IT技術者は専門性が高く、誰でも簡単になれる職業ではありません。そのため、知識と技術を学んでIT技術者になれれば手に職をつけられます。またIT技術は奥深く、資格を取得したり実績を積んだりすれば希少価値の高い人材になれる点も魅力です。経験を積めばフリーランスとして活躍することも可能です。

3.将来性が高い

IT業界は年々成長しており将来性の高い業界です。IT技術者の需要も高まっているため、将来的に仕事がなくなる心配はないでしょう。仮に勤めている会社に問題が起きても、仕事を通じて身につけたスキルがあれば転職活動を有利に進められます。

4.高年収を目指せる

マイナビエージェントの「職種別平均年収ランキング【2020年版】」によると、IT業界全体の平均年収は427万円です。その中でもシステムエンジニアやサーバーエンジニアといったIT技術者は平均年収450万円を超えており、比較的高い年収水準にあるといえるでしょう。

特に「プロジェクトマネージャー」というプロジェクトを統括する職種はIT業界の中で最も平均年収が高く、670万円です。スキルを磨いて上級職に就けば高年収を目指せます。

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IT技術者に必要なスキル

IT技術者として活躍するにはITの知識とプログラミングスキルが必要です。しかし、これらのスキルがない未経験者であっても、応募できる求人はあります。また独学やスクールでもスキルを習得できるため、勉強してから転職活動を始めるのもおすすめです。ここでは、IT技術者に必要なスキルについて詳しく解説します。

ITの知識

IT技術者としてIT関連の知識は必須です。以下のような知識を身につけておくとよいでしょう。

• ソフトウェア（OS、ミドルウェア、開発ツールなど）
• ハードウェア（メモリ、プロセッサ、入出力デバイスなど）
• データベース（データ操作、設計手法など）
• ネットワーク（データ通信と制御、ネットワーク管理など）
• セキュリティ（情報セキュリティの種類、管理方法など）

プログラミングスキル

プログラミングとはコンピューターに指示を出す作業のことです。その際に用いるプログラミング言語には多くの種類があります。案件や分野によってどの言語を使用するのかは異なりますが、IT技術者として基礎的なプログラミング言語の知識は必須です。未経験者の場合は習得しやすいHTMLやJavaScriptから学ぶとよいでしょう。

未経験者の転職におすすめ！IT技術者の職種5選

一口に「IT技術者」といっても、その職種はさまざまです。それぞれ扱う分野や仕事内容が異なるため、自分に合った職種を選びましょう。ここでは、未経験でも転職が可能なIT技術者の職種を5つピックアップして紹介します。

1.プログラマー

プログラマーはプログラミングを専門的に行うエンジニアです。システムエンジニアが設計した仕様書に基づいてプログラミングを行います。IT業界で技術者を目指す際に最初にとおるべき職種といっても過言ではありません。

使用する言語はJava・JavaScript・PHPなどがあります。未経験者がプログラミング言語をいくつも覚えるのは大変なため、ひとつずつ確実に言語を習得していくとよいでしょう。複数の言語を扱えるようになれば、仕事の領域を広げられます。

2.システムエンジニア

システムエンジニアはシステムやソフトウェアの設計を行うエンジニアです。クライアントの要望をヒアリングし、課題を解決するための設計を行います。開発では上流工程を担当する職種で、クライアントと接する機会もあるためコミュニケーションスキルが必要です。

システムエンジニアはプログラマーの上位職にあたります。未経験者はまずプログラマーを目指すのがおすすめですが、未経験者を募集しているシステムエンジニアの求人もあるため、初めからシステムエンジニアへの転職を目指してもよいでしょう。

3.フロントエンドエンジニア

フロントエンドとは、文字の入力やボタンのクリックといったユーザーが直接触れる部分を指します。Webサイトやアプリケーションのフロントエンド側の設計・構築を行うエンジニアがフロントエンドエンジニアです。

フロントエンドエンジニアはWebデザイナーが作ったデザインを基に、HTMLやJavaScriptなどを用いてサイトを設計していく仕事です。プログラミング言語の知識が必要であるほか、Webデザイナーとのコミュニケーションを図るためにWebデザインに関する知識も求められます。

4.サーバーサイドエンジニア

サーバーサイドエンジニアはサーバー側で動作するプログラムの設計や管理、処理を担当するエンジニアです。具体的にはWebページの制作やアプリケーションなどのシステム設計、プログラムに必要なデータの管理を行います。

サーバーサイドエンジニアはサーバーサイド言語（コンパイラ型言語・インタプリタ型言語）に加え、データベースやフレームワークの知識・スキルが必要です。スキルは独学でも習得できるため、まずは言語の知識から学んでいくとよいでしょう。

5.テストエンジニア

テストエンジニアは製品が定められた品質を保っているかをテストするエンジニアです。テストの計画から実施、改善提案といった工程を担当します。以前はプログラマーや経験の浅いエンジニアがテストを行うのが主流でした。しかし近年は品質やセキュリティ面で高いレベルが求められるようになり、専任のテストエンジニアを設ける企業が増えています。

未経験からIT技術者へ転職するには

未経験でもIT技術者へ転職できますが、無計画で求人に応募しても失敗してしまう恐れがあります。転職の成功確率を上げたい人は、知識やスキルをある程度身につけてから転職活動を始めるのがおすすめです。ここでは、未経験からIT技術者へ転職するための方法を紹介します。

未経験可の求人に応募する

IT業界は人手不足なため、未経験でも積極的に採用する企業が多く存在します。そのため「未経験可」の求人を探し、応募するのがおすすめです。未経験者を採用する企業の多くは入社後に社内研修を実施しているため、働きながら実践的なスキルを習得できます。ただし、「未経験可」と求人に記載されていても最低限のITリテラシーが求められる場合もあるため、注意が必要です。

資格を取得して知識をアピールする

IT技術者になるために必須となる資格はありませんが、資格を取得することで専門性や仕事に対する意欲をアピールできます。以下はIT業界において定番の資格で、ITに関する基礎知識が身につけられるためおすすめです。

• ITパスポート試験
• 基本情報技術者試験・応用情報技術者試験

言語に関する資格もあるため、自分が携わる分野に応じて資格を選び、取得を目指すとよいでしょう。

スクールに通う

IT技術者に必要なプログラミングスキルを身につけたい人は、スクールに通うのもおすすめです。スクールではカリキュラムに沿ってプロの講師から丁寧な指導を受けられます。分からない部分があっても質問できるため、挫折しにくいのがメリットです。しかし、スクールに通うにはそれなりの費用がかかってしまう点がデメリットといえます。

なるべく費用を抑えて自分のペースでスキルを習得したい人は独学するとよいでしょう。プログラミングに関する書籍は多くあり、インターネット上には学習サイトも存在します。まずは独学してみて、挫折しそうであればスクールに通ってはいかがでしょうか。

まとめ

IT技術者とは情報技術の分野で活躍するエンジニアのことです。IT技術者になると柔軟な働き方ができるほか、将来性も高く高年収も狙えます。未経験者でも転職可能であるため、興味のある人は目指してみるとよいでしょう。

「IT技術者へ転職したい」「未経験でも応募できる求人を紹介してほしい」人は、ぜひマイナビITエージェントにご相談ください。経験やスキル、希望条件に合った求人をご紹介します。

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