更新日:2022/08/31
この記事のまとめ
金融営業は、個人や企業に金融商品を提案する仕事です。しかし金融営業への転職を検討しているものの、はたして将来性のある仕事なのか、不安を覚えている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、金融営業の将来性について解説します。合わせて金融営業の魅力や転職を成功させるためのポイントも紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
金融営業は顧客に最適な金融商品を提案する職種で、取引相手によって「個人営業」と「法人営業」に分かれます。企業によって扱う金融商品は異なりますが、個人営業では主に住宅ローンや生命保険といった顧客のライフプランに寄り添う商品を提案します。コミュニケーションを通じて、顧客のニーズを汲み取る意識が欠かせません。
法人営業は主に、融資や株式・債券の引き受けなどの業務を通じて企業の資金調達をサポートします。金融商品の知識に加えて、財務や経理といった会計の知見も求められます。
これから金融営業を目指すうえで、金融業界の将来性について気になっている方も多いのではないでしょうか。金融業界はAIの導入やデジタル化に伴い、大きく変わりつつあります。金融営業への転職を検討するにあたり、金融業界の動向をしっかりと押さえておきましょう。ここでは、金融業界の将来性を解説します。
現在、金融業界ではAIの導入によって大きな変化を遂げようとしています。技術の進展に伴ってAI技術の安価な導入が可能となった結果、それまで人が行っていたさまざまな決済の分類や支払い履歴に基づいた顧客への提案といった業務を機械で代用できるようになったのです。人的資源への依存度が低くなり、結果的に年間コストの大幅な削減につながっている点も、AI導入が進行している理由のひとつです。
Fintechは金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、従来の金融サービスにIT技術を結びつけた動きを意味します。たとえば個人の銀行口座やクレジットカードなどと連携した家計簿アプリや、機械が最適な投資先を示唆してくれるロボアドバイザーなどが代表的なサービスとして挙げられます。
今後は金融機関とIT企業との連携が一層進展し、新たな金融サービスが登場すると予測されています。
グローバル化が進展する現代社会において、海外への進出を検討する企業も少なくありません。その流れの中で、金融業界では海外需要に応えようと考えている企業への情報提供や、海外事業経験のあるアドバイザーの紹介といった活動が進行しつつあります。
金融営業においては、海外企業との連携や現地のニーズ調査といった業務が新たに発生するでしょう。企業のニーズに沿ったサポート戦略を遂行する役目を担います。
デジタル化の流れを受けて大きな変革の時を迎えている金融業界ですが、中には機械に仕事を奪われてしまうのではないかと不安に感じている方もいるのではないでしょうか。ここでは、金融営業として業務を続ける中で、将来的に考えられる3つのリスクについて解説します。
AIの導入でさまざまな業務を機械が代行するようになる結果、職を奪われてしまう可能性は高いといえるでしょう。それまで一般の顧客が営業職からしか得られなかった情報も、機械を通じて簡単に取得できるようになります。
しかし、顧客との信頼関係を構築するコミュニケーション力をはじめ、機械には代替不可能なスキルがあります。リストラのリスクにさらされることのないよう、自身のスキルを常に高めていく意識が重要です。
AIの導入により、それまで人の手で行われていた融資の審査や金融商品の提案などの業務の多くが機械に取って代わられることになるでしょう。
ただし、AIを活用して顧客に付加価値の高い商品を提案できるようになることもまた事実です。そのため金融営業には、AIを通じて入手したさまざまな顧客データをもとに、より最適な金融商品を提案する能力が求められます。また、中には大切な資産の運用をAIにすべて任せるのは不安という方もいるでしょう。AIが提供する情報にどれほどの付加価値を加えられるかが、金融営業の今後の課題といえます。
AIの導入による業務の効率化に伴い、これまで給与にプラスして支給していた手当などを廃止、もしくはカットして人件費を削減する企業も増えつつあります。今後も給与のアップが見込めない場合は、証券会社やネット銀行といった、より条件のよい企業への転職を考える必要があるでしょう。
実際、マイナビエージェントの調査によると証券会社の平均年収は513万円、ネット銀行の平均年収は503万円です。こうした給与水準の高い企業へ転職して、年収アップやキャリアの確保を狙うのも選択肢のひとつです。
金融営業は、顧客に金融商品を提案する仕事です。金融営業への転職を検討するにあたって、どのような点にやりがいを感じられるのかを知りたい方もいるでしょう。そこでここでは、金融営業として働く魅力を2つ紹介します。
金融営業の中でも、個人の顧客を担当する個人営業の場合は顧客のライフプランをサポートできる点に大きな魅力があるといえます。出産や育児、住宅の購入など、さまざまなライフイベントに応じて最適な金融商品を提案し、顧客の生活を支えます。商品を販売したらそこで終わりではなく、まるで家族の一員になったかのように顧客の人生に寄り添える点は、他の仕事にはないやりがいといえるでしょう。
個人営業とは異なり、法人営業は企業の資金調達をサポートして事業を支える仕事です。自身の業務が企業の発展に貢献できていると感じられる点に、大きなやりがいを見いだすことができます。
また、営業活動をとおしてさまざまな企業の経営層との関係を構築できる点も魅力のひとつです。ハイクラスの人々との人脈は営業活動のみならず、今後の人生設計においても大いに役立つでしょう。
金融営業を目指すにあたり、どのようなスキルや資格が必要なのかがよく分からない方も多いでしょう。転職時に資格は必須ではありませんが、取得していれば転職活動を有利に進められます。ここでは、金融営業への転職を成功させるために押さえておきたいポイントについて解説します。
金融営業職で最も重視されるのは、コミュニケーションスキルです。企業によって扱う金融商品は異なりますが、顧客からの信頼を獲得して契約に結びつけるには、相手の話をしっかりと聞くとともに、的を射た答えを返す必要があります。日頃からヒアリングスキルや会話力、提案力といったコミュニケーションスキルの向上に努めましょう。
ファイナンシャル・プランナーや証券外務員といった金融営業の業務で役立つ資格を取得していれば、転職活動時に高く評価されます。また、企業によっては資格手当が支給されるところもあるため、金融営業を目指すと決めている場合は、積極的に資格を取得するとよいでしょう。顧客に金融商品を提案する際にも、資格を有していれば説得力につながります。
効率よく金融営業へ転職したいのであれば、転職エージェントの活用も視野に入れましょう。転職エージェントを利用すると、企業の内情や希望条件に合う求人の探し方といった情報を教えてもらえます。ひとりで選考対策に臨むのが不安な方も安心でしょう。
また、応募書類の添削や面接対策を希望する方にもおすすめです。入念な準備を重ねたうえで転職活動に臨めるため、より成功確率を上げられるでしょう。
現在、金融業界はAIの導入やデジタル化によって大きな変革期を迎えています。業務の多くが機械に代行される中、金融営業にはAIを通じて入手した顧客データをもとに最適な金融商品を提案する能力が求められます。自身の付加価値を高めるためにも、ファイナンシャル・プランナーや証券外務員といった業務に役立つ資格を積極的に取得するとよいでしょう。
マイナビ金融エージェントでは、将来性のある金融企業の求人を豊富に取り扱っております。専属のキャリアアドバイザーがキャリアやスキルに応じた最適な転職先をご紹介するため、転職活動に不安を抱えている方はぜひご相談ください。
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