更新日:2022/08/31
この記事のまとめ
金融営業への転職を目指す中で、仕事の厳しさに不安を覚える方もいるのではないでしょうか。一方で、年収の高さや経営者とのつながりを持てる点など、金融営業ならではの魅力もあります。転職後にミスマッチを起こさないためにも、事前に金融営業についての情報を収集し、イメージを把握しておきましょう。
この記事では、金融営業の仕事内容について解説します。金融営業に求められる人物像、転職するポイントについても合わせて解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次
金融営業は、顧客から預かった資金を運用して利益を生み出す仕事です。しかし、顧客が個人か法人かで業務内容は異なります。具体的にどのような仕事内容なのかがよく分からない方も多いのではないでしょうか。そこでまずは、金融営業の仕事内容について解説します。
主に銀行・証券会社・保険会社の営業が個人の顧客を対象に金融商品を提案する仕事です。「リテール営業」とも呼ばれます。
取り扱う金融商品は、企業によって異なります。たとえば銀行であれば住宅ローンや教育ローンなど、証券会社であれば株式や債権など、保険会社であれば生命保険や年金保険などです。顧客のニーズを丁寧にヒアリングして、最適な金融商品を提案します。
法人営業は、法人の顧客に資金調達を提案する仕事です。具体的には、銀行の法人営業の場合は現金の融資などを、証券会社の法人営業の場合は株式や社債の引き受けなどを通じて資金調達のサポートをします。個人営業よりも取引規模が格段に大きくなる点が特徴です。
また、法人営業として活躍するためには金融に関する知識はもちろんのこと、各業界や経済、財務などに関する深い理解が求められます。経営者や役員などハイクラスの顧客を相手にすることから、高いコミュニケーションスキルも不可欠です。
企業の発展や顧客の人生を支える金融営業の仕事には大きなやりがいがありますが、一方で仕事が厳しいといった声が存在するのも事実です。実際に金融営業の仕事にはどのような厳しさがあるのでしょうか。ここでは、金融営業の仕事がきつい理由を3つ解説します。
企業によっては、月ごとのノルマを設定しているところがあります。その場合は日々数字に追われながら業務をこなさなければなりません。ノルマ未達成が続くと上司から詰められることもあり、心身ともに負担を感じやすくなるでしょう。
契約を獲得するためには顧客への訪問や電話での営業を繰り返さなければならず、アポイントメントを取ることに苦痛を感じる方もいます。
金融営業は顧客の大切なお金に密接に関わることから、その分、責任が大きい仕事です。ひとつのミスが大きな問題へと発展しかねないため、常に精神的なプレッシャーを感じながら仕事に取り組んでいる人も少なくありません。業務量も多く、残業や休日出勤を余儀なくされることもあります。プライベートの時間を確保するのが難しい点も、金融営業がきついといわれる理由のひとつです。
金融営業は1件あたりの取引金額が大きく、案件が成約にいたるまでにかなりの時間を要するケースがある点も仕事の厳しさとして挙げられます。ノルマに追われる中で、早く結果を出したいと顧客に無理なアプローチをかけた揚げ句、契約を断られてしまうケースも珍しいことではありません。結果を残すためには、腰を据えて取り組む忍耐力が不可欠です。
金融営業は日々プレッシャーやノルマに追われるハードな仕事ですが、その分、結果を残せば高い報酬を得られる、ハイクラスの経営者とのつながりができるなどのやりがいもあります。ここでは、金融営業の職に就くメリットを3つ紹介します。転職前にどのようなやりがいがあるのかを確認しておくとよいでしょう。
マイナビエージェントの調査によると、金融・コンサルティング・監査法人業界の平均年収は421万円です。中でも証券会社の平均年収は513万円、投資信託企業の平均年収は562万円と高い水準を誇っており、金融営業も高い年収を十分期待できるといえるでしょう。
企業によっては、インセンティブ制度を導入しているところもあります。結果を残した分だけ収入アップが期待できるでしょう。
金融営業の仕事をする中で、企業の経営者や個人の資産家といった富裕層とのつながりを持てる点は大きなメリットです。ハイクラスの顧客と良好な信頼関係を構築できれば、紹介をとおしてほかの富裕層と新たな関係を築けることも少なくありません。富裕層とのつながりは営業成績にも直結しますが、それ以上にさまざまな人と出会うことで得られる知見は大きな財産となるでしょう。
金融営業の仕事を通じて社外で多くの人脈を形成することで、場合によってはヘッドハンティングされるケースもあります。現職よりも待遇のよい転職先に出合えるケースも珍しいことではありません。
ただし現職に満足している場合、無理に転職を急ぐ必要はないでしょう。自身のキャリアプランに応じて、柔軟に対応することをおすすめします。
金融営業の仕事は責任が重く、業務量も多い大変な仕事ですが、やりがいが大きい側面もあります。転職後の後悔を防ぐためにも、どのような人材が業界で求められているのかを事前に把握しておきましょう。ここでは、金融営業に求められるスキルや適性について解説します。
金融営業に求められる主なスキル・能力は以下のとおりです。
中でも、コミュニケーションスキルと数字への強さが重視されます。契約を獲得するためには、顧客との良好な信頼関係を構築するためのコミュニケーション能力が不可欠です。また、収益を確保するためには相場やデータなどの数字と真摯(しんし)に向き合い、分析する必要があります。交渉の席においても、顧客を納得させるために具体的な数字を用いて契約するメリットを伝えなければなりません。
金融商品は扱う金額が大きく、リスクを伴うケースが少なくありません。何らかのトラブルが発生したり、顧客からのクレームが入ったりした際に冷静かつ迅速に対処できる人材は金融営業に適性があるといえるでしょう。
また、継続的な努力ができる方も金融営業に向いています。日々の経済動向や情報取集に余念がない人材であれば、十分な準備をしたうえで商談に臨めます。顧客からも信頼され、大きな成果を残せるようになるでしょう。
金融営業は未経験者にも門戸が開かれていますが、転職を成功させるためには具体的にどのようなポイントを押さえて準備を進めればよいのかが分からない方もいるのではないでしょうか。そこでここでは、金融営業へ転職する際のポイントを3つ紹介します。
金融営業は、未経験からでもチャレンジできます。企業によっては、自社の取引先と同じ業界で実績を積んだ人材に仕事を任せるケースがあるためです。
たとえ金融に関する知識に乏しくても、業界の構造や業務の内容を理解していれば資金を必要とするタイミングが把握しやすく、顧客の立場に合わせた交渉が可能となるでしょう。営業としての経験がなくても、企業によっては積極的に採用しているところもあります。
転職においては、資格よりも熱意や実績が評価される傾向にあります。一方で、職種によっては資格が重視される場合もある点を押さえておきましょう。
たとえば銀行や証券会社などで個人営業を担当する場合は、証券外務員資格(1種・2種)やファイナンシャル・プランニング技能士などの資格が役立ちます。法人営業においても、証券アナリストや証券外務員資格1種の資格を取得していれば、選考の場で高く評価されます。いずれも取得難易度は高いといわざるを得ませんが、金融営業を目指すうえで資格の取得を検討してもよいでしょう。
効率的に転職活動を進めたいのであれば、転職エージェントを活用するのもひとつの方法です。希望する業界や条件、将来のキャリアプランなども踏まえて、最適な求人を紹介してもらえるでしょう。
また、転職エージェントによっては応募書類添削や面接対策など、選考に向けたアドバイスも受けられます。転職のプロの指導を受けつつ、計画的に転職活動を進めたい方におすすめです。
金融営業は、個人の顧客に対して金融商品を、法人に対して資金調達を提案する仕事です。業務量が多く、営業ノルマに追われることからきついと感じる方もいますが、その分、高年収を狙えたり、ハイクラスの富裕層とのつながりを持てたりするメリットがあります。仕事にやりがいを求める方にとってはおすすめの転職先といえるでしょう。
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