更新日:2022/03/23
この記事のまとめ
証券会社は男性の職場というイメージが強く、女性でも働けるのか気になる方もいるのではないでしょうか。証券会社は男女関係なく採用しており、総合職で働く女性も増えています。また、福利厚生が充実していることから、子育てしながら働く方も少なくありません。
この記事では、女性が証券会社で働くメリットについて解説します。証券会社で働く女性の年収や向いている人物像も紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
女性でも証券会社で活躍できます。最近では一般職だけでなく、総合職の営業として働く女性も増えました。「証券マン」という言葉があるように、証券会社の営業職は男性のイメージが強いかもしれませんが、男女で仕事が差別されることはなく性別を問わず採用されています。
ただし、営業職は体力的・精神的にハードであるため、働き続けるにはある程度タフさが必要です。実際に体育会系の方が多く働いています。
証券会社には営業職や事務職、金融商品開発と幅広い職種があります。職種ごとに求められるスキルが異なり、向き不向きもあるため、それぞれの特徴をきちんと把握することが大切です。ここでは、証券会社の職種と仕事内容を紹介します。
営業職は、既存顧客に金融商品を提案したり新規顧客を開拓したりします。顧客のニーズをくみ取り、最適な商品を提案するには金融に関する専門知識が必要です。また、商品を分かりやすく説明する能力や忍耐力も求められます。ノルマや目標が定められていることが多いものの、成果を出せばその分給与に反映される点が大きな魅力といえるでしょう。
事務職は、営業やトレーダー、ディーラー、証券アナリストのアシスタントをするのが主な仕事です。書類作成や電話対応といった一般的な事務作業に加え、顧客情報の管理やオペレーションを担当します。
基本的なパソコンスキルのほか、正確に業務をこなす能力も必要です。残業が少ないため、プライベートの時間を確保しやすいというメリットがあります。
人事は、採用活動や人材育成、労務が主な仕事です。具体的には、経営計画に基づいた採用計画の立案や採用方針の策定、従業員のスキル向上のための教育研修、社会保険の手続きや労働環境の管理を担当します。
また、人事制度や人事評価制度を立案して実施するのも人事の業務です。人と接する機会が多いため、円滑にコミュニケーションを取れる方が向いています。
オンライントレードの株価の照会や受発注、取引操作に関する問い合わせに対応するのがオペレーターの仕事です。口座開設の手続きや取扱商品の説明をすることもあります。取扱商品について顧客に説明するには、金融に関する専門知識だけでなく、商品の内容を分かりやすく説明する能力も必要です。
市場動向や企業の財務状況を分析し、新商品を開発するのが金融商品開発の仕事です。顧客のさまざまなニーズに応えられる商品を設計し、将来の株価変動やリスクを想定したシミュレーションを繰り返して商品開発をします。金融の知識に加え、統計学やデータサイエンスの知識が求められるため、理系出身者が多い傾向があります。
金融規制の情報収集や市場調査、分析をし、事業戦略の企画立案や案件の進捗管理をするのが経営企画の主な仕事です。経営コンサルティングや戦略コンサルティングの能力が求められます。また、企業の方向性を決め、事業を動かす重要なポジションであるため、責任感や論理的思考力も必要です。
企業のお金に関わる部分を担うのが経理財務の仕事です。必要資金の調達やお金の流れの管理、財務局への報告を担当します。請求書の作成や支払業務、予算管理と業務内容は幅広く、担当が分かれていることがほとんどです。数字に強い人や簿記の資格を持っている人は転職で有利でしょう。
同性の顧客をつかみやすいのは女性特有のメリットといえます。また、証券会社は男女ともに給与の高い業種です。成果も給与に反映されるため、能力次第では大きく稼げるでしょう。ここでは、証券会社で働くメリットを3つ紹介します。
マイナビエージェントの調査によると、証券会社で働く女性の平均年収は20代が406万円、30代が513万円です。20代から30代にかけて107万円増えているため、給与アップも期待できます。また、業種別平均年収ランキングでは証券会社は3位で、他業種と比べて年収の高い業種といえるでしょう。
営業職として働く場合、同性の顧客をつかみやすいというメリットがあります。訪問先が主婦や高齢の女性の場合、男性の営業に抵抗感を覚えることも少なくありません。一方、営業担当者が女性であれば、警戒せずに話を聞いてもらえる機会が増えます。
営業では顧客から信頼を得ることが大切です。安心して話を聞いてもらい、信頼されれば成約につながる可能性が高まるでしょう。
証券会社の平均年収が高い理由のひとつが、評価が給与に反映されることです。営業職はノルマや目標を設けていることが多く、その分成果を出せば評価してもらえます。ノルマを達成しなくてはならないプレッシャーもありますが、成果を適切に評価されることで、モチベーションにつながるというメリットもあります。
女性が証券会社で働くメリットは多い一方で、人によっては体力的・精神的負担があるといった点がデメリットです。特に女性の場合、体力面に不安を感じる方もいるでしょう。ここでは、証券会社で働くデメリットを3つ紹介します。
多くの場合、営業職はノルマや目標が定められており、達成しなければならないプレッシャーやストレスを感じる場合があります。特にリテール営業は自らの足で担当する地域を回るため、体力的な負担がかかるのもデメリットです。
営業職は外回り以外にも、書類の整理や報告、翌日の準備といった業務があり、残業時間が増えることも珍しくありません。しかし、働き方改革の推進によって、残業時間の削減に力を入れている企業も多くあります。
金融業界で働くうえで大切なのは、金融に関する知識だけでなく、日々最新の情報をアップデートすることです。株式をはじめとした金融商品の値動きは、経済の動向に大きな影響を受けます。そのため、国内外のニュースやトレンド、企業の情報収集は必須です。
ニュースや新聞をチェックしたり株価の動向をチェックしたりと、日々情報に追われるのが苦手な人はつらいと感じるでしょう。
営業職には、営業ノルマや目標があります。毎月定められた目標を達成するには、既存顧客との関係維持や新規顧客の開拓が必要です。相場が悪い場合も、目標としている成果を目指さなくてはなりません。そういったプレッシャーや業務の煩雑さをデメリットと感じる人もいます。
女性が転職先に求める条件のひとつに、働きやすさがあるでしょう。証券会社の仕事はハードできついといったイメージを持つ方もいるかもしれませんが、福利厚生が充実しており、結婚後も子育てしながら働ける環境です。ここでは、女性にとって証券会社は働きやすいのか、詳しく解説します。
営業職の場合、残業や接待、部の飲み会によって帰宅時間が遅くなる場合があります。休日でも金融知識や資格試験の勉強に追われることも少なくありません。そのため、プライベートと仕事の両立が難しい面もあります。
事務職やオペレーターは定時で上がれることも多いため、ワークライフバランスを整えたい方におすすめです。
大手企業を中心に、福利厚生が充実している証券会社は多いため、小さな子どもがいる方でも安心して働けるでしょう。出産休暇や育児休暇を取得し、保育所を利用すれば職場復帰も可能です。また、福利厚生が充実している会社は家庭の事情への理解度も高い場合が多く、柔軟に休みが取りやすいというメリットもあります。
証券会社の営業職は成果が求められるため、プレッシャーを感じたりストレスを感じたりする場合もありますが、その分成果を出せたときのやりがいが大きい仕事です。また、仕事が忙しく充実しているため、飽きずに長く働き続けられます。能力次第で昇給・昇進も見込めるため、キャリアアップできるのも魅力です。
証券会社で働く以上、金融経済に関心がなければ働き続けるのは難しいでしょう。また、人と接する機会の多い業種であるため、コミュニケーション能力が求められます。ここでは、証券会社への転職に向いている人について詳しく解説します。
人と接する機会が多い業種であるため、人と関わるのが好きでコミュニケーション能力が高い方に向いています。特に、営業職は顧客の話を聞いてニーズに合った商品を提案し、信頼関係を築かなくてはなりません。
また、事務職の場合、顧客からの問い合わせに対して丁寧で分かりやすく説明することが大切です。商品開発や人事も他部署と連携を取ることが多いため、円滑にコミュニケーションが取れるとよいでしょう。
金融業界で働く場合、金融経済に関心がなくてはモチベーションを保って働き続けるのは難しいでしょう。営業職は顧客が求める情報を提供するため、常に最新情報に対してアンテナを張らなくてはなりません。金融の世界は変化が激しく、知識や情報を日々アップデートする必要があります。関心がないと、勉強や情報収集が苦痛を感じるでしょう。
顧客に商品を買ってもらうには、信頼を得ることが大切です。金融商品は購入しても損をするリスクがあるため、成約につなげる難易度は高いといえます。自社の売り上げやノルマのために無理な営業をすれば、顧客から信頼してもらえず、購入にはつながりません。
顧客の利益を優先した営業活動をすれば、その思いが伝わり、信頼を得て成約につながる場合があります。
証券会社が未経験の方は、金融に関する資格を取得するとよいでしょう。証券会社への転職が有利になる主な資格は「証券外務員」「証券アナリスト」「ファイナンシャル・プランナー(FP)」の3つです。ここでは、各資格の情報や取得するメリットを紹介します。
株式や債券といった金融商品の提案・販売に必要な資格が「外務員資格」です。転職時に必須の資格ではありませんが、営業職に就く場合は必要になるため、入社前に取得しておくと採用で有利に働く場合があります。
主催は日本証券業協会です。一種外務員資格と二種外務員資格があり、一種は有価証券を扱えますが、二種は信用取引やデリバティブ取引といったリスクの高い商品は扱えません。そのため、一種の取得をおすすめしますが、二種でも十分やる気はアピールできるでしょう。
証券アナリストは、金融の知識や投資価値の分析・評価の技能が身についていることを証明できる資格です。企業の財務分析やポートフォリオの作成ができるようになるため、証券会社の業務に生かせます。
主催は公益社団法人日本証券アナリスト協会です。取得するには、第1次レベル講座・第2次レベル講座を受講・受験し、合格しなくてはなりません。また、実務経験も3年以上必要です。
ファイナンシャル・プランナーの資格を取得することで、お金に関する幅広い知識を身につけられるため、金融業界では定番の資格です。「ファイナンシャル・プランニング技能士(FP技能士)」「AFP」「CFP」と3つの資格があります。
ファイナンシャル・プランニング技能士は、日本FP協会と一般社団法人金融財政事情研究会が主催する国家資格で、AFPとCFPは日本FP協会が主催する民間資格です。ファイナンシャル・プランニング技能士には1〜3級まであり、等級が高いほど大きなアピール材料になります。
証券会社は男性が働くイメージが強く、「女性でも転職できるのか」「働き続けられるのか」と心配になる方もいるでしょう。実際には福利厚生が充実している会社も多く、小さな子どもがいる女性でも安心して働けます。証券会社は給与も高く、やりがいもあるため、ぜひ転職を目指してみてください。
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