転職の面接において、身だしなみは非常に重要な要素です。身だしなみには服装・髪形・メイクに加え、髪色も含まれます。就職活動では黒髪がベストといわれますが、転職活動でも黒髪にしたほうがよいのでしょうか。  

この記事では、転職の面接にふさわしい髪色を紹介します。転職活動と就職活動では異なる部分があり、企業によっても最適な髪色は差があります。転職面接に臨む前に、希望する業界にマッチしたヘアスタイルを把握しましょう。

転職の面接で好印象を与える髪色とは

転職の面接では、新卒時と同じく清潔感のある髪形や髪色が好まれます。しかし、清潔感という言葉だけでは具体的な色味や明るさが分かりません。「これくらいなら大丈夫だろう」と自己判断せずに、一般的に好まれる髪色を把握しましょう。ここでは、転職活動で好まれる髪色と注意が必要な髪色を紹介します。

面接に向いているのは黒髪や黒に近い茶色

転職の面接で好まれるのは、清潔感のある黒髪や黒に近い茶色の髪色です。黒やダークブラウンの髪は真面目で誠実な印象を与えるため、企業から好感を持たれやすい傾向があります。

明るい髪色は黒髪より華やかさはあるものの、派手な印象を与えます。すでに社会人経験があるという点からも、マナーがなっていないと判断されるでしょう。面接では清潔感と自然な雰囲気を大切にし、地毛に近いトーンの髪色を選ぶのがおすすめです。

明るさは「8トーン以下」が目安

トーンは髪の明るさを表す単位で、1〜20の数値で表されます。日本人の地毛は通常4トーンから6トーン程度、一般的に明るい髪といわれるのは10トーン以上です。

就職活動では地毛に近い4トーンから6トーンが好まれますが、転職活動では地毛と明るい髪の中間に当たる8トーン以下であれば問題ありません。8トーンは光に当たったときに茶色を感じられる程度の明るさです。9トーンを超えると室内灯でも明るいと感じるため、就職活動ほど黒さを求められない転職活動でもおすすめできません。

濃過ぎる黒は不自然になる可能性があるため注意が必要

黒髪は企業からの印象がよいものの、4トーン以下の真っ黒はかえって不自然になるため注意が必要です。一般的な日本人の地毛は4トーンから6トーンで、地毛よりも黒くなると「いかにも染めました」という印象を与えてしまいます。

印象のよしあしは髪色だけで決まるわけではありません。印象をよくしようと真っ黒にするのではなく、自然で清潔な髪色を意識しましょう。

男性と女性では髪色が与える印象が違う

男性・女性共に「落ち着きのある自然な髪色」が好まれるものの、採用担当者に与える印象には若干の違いがあります。女性の場合、黒髪は真面目な印象を与える一方、新卒感が強くなるため、同じ黒でも明るめの黒や暗めの茶色がおすすめです。

男性の場合、新卒と同じく黒髪が好まれます。すべての企業が当てはまるわけではありませんが、採用担当者の中には男性が髪を染めることによい印象を持たない方もいます。男女共に、明る過ぎず暗過ぎない落ち着きのある自然な髪色を心がけましょう。

転職の面接で好まれる髪色は企業や業界によって変わる

転職の面接で好ましい髪色は、業界や企業によって大きく異なります。保守的な業界では黒髪が好まれる一方、アパレル業界やIT業界では明るめの髪色も受け入れられる傾向があります。

また、企業によっては髪色に明確な規定を設けているケースもあるため注意が必要です。ここでは、業界ごとに好まれる髪色の傾向と企業独自の規定について解説します。

黒髪が好まれる業界

金融・医療・官公庁のような保守的な業界では、転職面接で黒髪を好む傾向があります。これらの業界は清潔感や真面目さ、誠実さを重視する傾向が強いためです。

黒髪は仕事に対して真剣に取り組む姿勢や安定感のあるイメージを与えるのに適しています。明るい髪色は軽薄な印象を与えかねず、協調性に欠けると捉えられる可能性も否定できません。転職面接では業界の特性を理解し、好まれる髪色を意識することが大切です。

明るい髪色でも受け入れてもらいやすい業界

アパレル業界やIT業界、デザイン・クリエイティブ業界では、明るめの髪色を受け入れる傾向があります。これらの業界は個性やセンスを重視し、華やかさを求めることが多く、明るい髪色にあまりマイナスイメージを持っていません。

とはいえ、節度を守ることも大切です。金や原色などの派手な髪色は避け、ブラウンやアッシュ系の落ち着いたカラーにとどめましょう。ファッション性の高い業界でも、社会人としての適度な清潔感は必要不可欠です。

企業によっては髪色に規定がある

企業によっては、企業規則として髪色に明確な規定を設けている場合があります。黒髪や暗めの茶色といった色の基準に加え、トーン数を指定しているケースもあります。

規定外の髪色で面接に臨むと、就業規則を確認していないというネガティブな印象を与えかねません。企業サイトの採用情報や応募要項を確認したり、転職エージェントに話を聞いたりして、事前にしっかりと情報収集しましょう。

転職の面接は髪色だけでなく「清潔さ」も大事

転職の面接では髪色だけでなく、当日のヘアセットにも気を配る必要があります。男性・女性共に、大切なのは清潔感です。面接日当日に慌てることがないように、 どのようなヘアスタイルが清潔感を与えるか把握しておきましょう。ここでは、女性と男性に分けて面接にふさわしいヘアセットを紹介します。

【ロング〜ミディアム】女性におすすめの清潔感のあるヘアセット

ロングヘアの方や鎖骨に届く長さがあるミディアムヘアの方は、後ろ髪をひとつに束ねて結びましょう。結ぶ高さはロングヘアの方であれば耳と口の延長上、ミディアムヘアの方であれば耳の下辺りがベストです。

ロングヘア・ミディアムヘアのどちらも、後れ毛を出さないように注意しましょう。後れ毛が出る場合、耳にかけるか、ピンで留めるのがおすすめです。ミディアムヘアの方は、ハーフアップでも構いません。前髪は、眉毛が見える長さに切るか、横に流して顔回りをすっきりさせましょう。

【ボブ〜ショート】女性におすすめの清潔感のあるヘアセット

ボブやショートヘアは特別なセットをする必要はありませんが、お辞儀をして頭を上げたときに髪が顔にかからないようにすることが大切です。

ボフヘアの方は、サイドの髪を耳にかけましょう。お辞儀をしたときに邪魔にならないだけでなく、顔回りもすっきりします。ショートヘアの方も、耳に髪をかけると活発な印象を与えられます。前髪は、ロングヘアやボブヘアと同じく眉毛を見せることを意識しましょう。

男性におすすめの清潔感のあるヘアセット

男性の面接におすすめのヘアセットは、清潔感あふれるショートヘアやベリーショートです。サイドと襟足は短く、前髪は目にかからない程度の長さに整え、全体的にすっきりとまとめましょう。前髪を切りたくない方は、ワックスなどで上に上げるのもおすすめです。

男性のヘアスタイルでおすすめできないのは、坊主やスキンヘッド、長髪です。営業職のように人と接する職種では、これらのヘアスタイルは好まれない傾向があります。企業によって許される場合もありますが、特別な事情がない限りは避けましょう。

髪そのものの見た目にも配慮しよう

根元だけが伸びた「プリンヘア」や髪のパサつきは、清潔感に欠けると捉えられてしまいます。採用担当者に不快なイメージを与えると、せっかくの髪色も台無しになるため、髪全体のケアもしっかりと行いましょう。

プリンヘアは髪全体や根元を染め直すことで整えられます。髪のパサつきには、トリートメントやヘアオイルが効果的です。カラーリング後は特に傷みやすくなるため、念入りにケアしましょう。

また、整髪剤を使わないナチュラルなヘアスタイルは、大人らしさを消してしまいます。整髪剤を適切に使い、きっちりとしたヘアスタイルに整えましょう。

転職の面接に向けて髪色を変える際の注意点

髪色が明るい方は、ただ落ち着いた色に染めればよいわけではありません。面接日にちょうどよい髪色で臨むには、染めるタイミングも重要です。ここでは、面接に向けて髪を染めるときの注意点や生まれつき髪色が明るい方の対処法を紹介します。

髪を染めるベストなタイミングは数日前〜1週間前

髪を染めるベストなタイミングは、面接の数日前から1週間前です。市販のヘアカラー材を使って自分で染めることもできますが、思いどおりの色にならなかったり、色むらができたりすることがあります。

すでにカラーリングしている状態からのカラーリングは色の選択も重要になるため、できるだけ美容院で染めるとよいでしょう。美容室によっては当日の予約が難しいこともあります。面接日に合わせて早めに予約すると安心です。

地毛が茶色い場合は無理に染めなくてもよい

日本人の一般的な髪色は4トーンから6トーンですが、地毛がそれよりも明るい方もいます。生まれつき地毛が明るい場合、無理に染める必要はありません。明るい髪色の方が4トーン以下の色に染めるのと同じように、髪色を暗くすることで不自然になることもあります。

生まれつき髪色が明るい方は、履歴書にその旨を記載しておきましょう。ファッションで染めているわけではないことが分かれば、採用担当者に誤解を与えずに済みます。また、自分自身も自信を持って面接に臨めるでしょう。

黒染めスプレーは極力使わない

ヘアカラー剤で染めると、しばらくその髪色で過ごすことになるため、黒染めスプレーを使おうと考える方もいるかもしれません。黒染めスプレーはシャンプーで洗い流せるメリットがあるものの、人工的な黒さになるデメリットもあります。

また、汗をかいたり雨にぬれたりするとインクが落ちてしまうため、顔やスーツを汚す恐れがあります。自然な姿と清潔感を保つためにも、黒染めスプレーではなく、ヘアカラー剤で染めるようにしましょう。

転職面接における髪色などの不安は転職エージェントに相談しよう

転職エージェントは、求職者と求人企業の間に立ち、転職活動を支援するサービスです。希望に合った求人を紹介するほか、履歴書の添削や面接対策もサポートします。髪色を含む面接対策に不安がある方は、転職エージェントのサービスを活用しましょう。ここでは、転職エージェントの主な特徴を紹介します。

面接対策のサポートを受けられる

転職エージェントでは、転職活動における面接対策のサポートを受けられます。質問の受け答えやアピールの仕方に加え、髪色を含む身だしなみのマナーやポイントをアドバイスしてもらいましょう。

経験豊富なキャリアアドバイザーが企業ごとの面接のポイントや注意点も教えてくれるため、万全の状態で本番に臨めます。面接後の振り返りではよかった点や改善点を具体的に指摘し、次の面接に向けて課題を明確にしてくれるでしょう。

リアルな企業情報を得られる

転職エージェントは、求人情報だけでは分からない企業の社内事情も詳しく把握しています。たとえば、社内の雰囲気や社員同士のコミュニケーション、上司と部下の関係性、平均的な残業時間や有給取得率などです。

企業のよい面だけでなく、課題となる部分も情報提供してくれるため、入社後のギャップを防げます。転職を成功させるには、自分に合った企業を見極めることが大切です。転職エージェントから得られるリアルな情報を活用し、転職活動をスムーズに進めましょう。

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転職活動において、面接は内定を勝ち取るための大きな関門です。髪色をはじめとした身だしなみや採用担当者の印象に残る受け答えなど、面接にはさまざまな対策が必要となります。

マイナビエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが内定獲得までをしっかりとサポートします。一人ひとりの経験やスキル、希望に合わせて最適な求人を紹介するだけでなく、応募書類の書き方や面接対策もするため、お気軽にご相談ください。

まとめ

転職面接では、8トーン以下の黒髪や暗めの茶色の髪色が好印象を与えます。業界や職種によって好まれる髪色は異なるものの、明る過ぎる派手な色は採用担当者によい印象を与えません。  面接当日は、自然で落ち着いた髪色と、整髪料を適度に使った清潔感のあるヘアスタイルで臨みましょう。

身だしなみをはじめとした面接対策に不安がある方は、幅広いサポートで内定獲得を支援するマイナビエージェントをぜひご利用ください。