更新日:2024/03/08
この記事のまとめ
企業に履歴書を提出する際、ここ数年では郵送よりもメールで送るケースが増えてきました。メールでやり取りする機会が増えたことで、履歴書データのファイル名や形式、メールの件名や書き方に悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
そんな方に向け、メールで履歴書を提出する場合の正しい送り方や、PDFファイルに変換する方法、パスワード設定、例文などをご紹介します。
目次
応募メールに限らず、ビジネスメールは基本的に「件名」「本文」「署名」の3つで構成されています。どの項目も簡潔で、読みやすい文章で書くことが大切です。
件名は、メールを受信したときに最初に目に入る部分です。採用担当者は、毎日大量のメールを受信しています。件名を見ただけで、誰からのどのような用件のメールかがわかるようにしましょう。
例)
履歴書ご送付の件 山田太郎
〇〇職応募の件 山田太郎
メールの本文は、「宛名」「あいさつ」「用件」「締めのあいさつ」で構成されています。
宛名には、会社名と採用担当者の氏名を書きます。会社名は、正式名称で記載することが大切です。株式会社の場合は「(株)」ではなく「株式会社」と略さずに記載します。また、採用担当者の氏名が分からない場合は「採用ご担当者様」とすれば問題ありません。部署名・役職などがわかる場合は、会社名に続いて略さず記載しましょう。
あいさつでは、「はじめて連絡をする旨」と「自分の氏名」を記載します。「はじめてご連絡させていただきます。◯◯と申します。」など、簡易的なあいさつで構いません。
なお、2回目以降の連絡である場合は、「いつもお世話になっております。〇〇です。」などと書きましょう。
用件を記載する際には、「履歴書をお送りいたします」など、簡潔にわかりやすく書くことがポイントです。また、「これまでの経験を御社で活かしたいと思いました」など、簡単な応募経緯を書き添えてもよいでしょう。
なお、パスワードを設定している場合は、パスワードを設定しており、後から送るメールで知らせる旨も忘れずに記載してください。
締めのあいさつでは、履歴書の確認を依頼する旨と、面接を希望する旨を記載しましょう。
署名は、メールの末尾に記載します。下記のとおり氏名、住所、電話番号、メールアドレスを書きましょう。
例)
山田 太郎(やまだ たろう)
〒123-4567
〇〇県〇〇市〇〇1-2-3-101
TEL 090-123-4567
△△△△@△△△△△.com
続いて、履歴書をメールに添付して送る際のマナーをご紹介します。分かりやすいファイル名のつけ方やパスワードの有無など、基本をまずは押さえていきましょう。
これらの基本、特にファイル名のつけ方がなっていないと、「ビジネスマナーを理解していない人」だと思われかねません。
履歴書のファイル名には「履歴書」という言葉と、自分の「氏名」を含めましょう。さらに、送付日の「日付」も入れておくと、いつのデータか分かりやすくなります。
例)
20230101_履歴書_山田太郎
以下の記事では、履歴書に記載する日付について解説しています。
ビジネスメールでファイルをやりとりする際には、ファイルを開かなくても内容が分かるようにしておく必要があります。これは、履歴書でも同じです。採用担当者から見て分かりやすいファイル名をつけましょう。
企業からパスワード設定の指示があった場合は、履歴書のファイルにパスワードをかけて送りましょう。セキュリティが心配な場合は自主的に設定してもOKです。履歴書のパスワードは、WordやPDFの機能のほか、圧縮ソフトを使って設定可能です。
なお、設定したパスワードは、メールの本文には記載せず、別メールでパスワードを知らせるようにしましょう。
「履歴書をデータで送ってほしい」という指示があった場合は、できる限り素早く対応しましょう。先方を待たせると、自身の印象を悪くしてしまう可能性があります。
メールは基本的に、どのようなタイミングで送信しても構いません。電話と異なり、メールは受け手が好きな時間に確認できるためです。
ただし、企業によっては、メールの送信時間から非常識な人物でないかを確認していることもあります。念のため深夜や早朝などは避け、営業時間内に送信するのが無難でしょう。
また、なるべく早くスムーズに履歴書を確認してもらいたいようであれば、営業開始時間に合わせて送信するのがおすすめです。
続いて、作成した履歴書をPDFファイルに変換する方法およびファイルにパスワードを設定する方法をご紹介します。
Wordなどで作成した書類をメールで送る場合、PDFファイルに変換してから送ることは、ビジネスマナーとして一般的です。応募先企業からファイル形式を特に指定されていない場合には、PDFファイルに変換して送りましょう。
データをPDFに変換することで、採用担当者がレイアウトの崩れなく印刷することができます。WordとExcelをPDFデータに変換する方法を確認していきます。
Wordを使用して履歴書を作成した場合は、保存形式として「PDF」を選択します。これだけでPDFファイルとしての保存が完了です。
すでにWord形式で保存していたデータであっても、新たに作り直す必要はありません。作成済みのファイルを開き、「名前を付けて保存」を選択する際にPDF形式を選ぶことでPDFデータが保存されます。
もし使用ソフトがPDF保存に対応していなければ、PDF変換ソフトを入手し変換作業を行ってください。また、Web上のPDF変換ツールを使う方法もあります。
Excelを使用して履歴書を作成した場合も、Wordと同様、保存形式を「PDF」にすることでPDFデータ保存が可能です。使用ソフトがPDFに対応していなければ、変換ソフトやWeb上の変換ツールを利用してみてください。
次に、履歴書のデータにパスワードを設定する方法を確認していきます。
PDFファイルにパスワードを付けたい場合は、データを保存する際に設定を行います。
まず、「名前を付けて保存」を選び、ファイルの種類は「PDF」を選択します。その後、ポップアップウィンドウの右下にある「ツール」を開き、「全般オプション」を選択してください。パスワードの設定画面が表示されるので希望のパスワードを入力し、「OK」を選択すると、パスワード付きのPDFファイルが完成します。
Windows10を使用している場合は、標準機能だけではZIPファイルにパスワードを設定することができません。ファイルの圧縮や解凍が可能なフリーソフトをダウンロードしてZIPファイルにパスワードをかけましょう。
MacでPDFファイルにパスワードを設定する場合は、Macの「プレビュー」アプリケーションを使用します。また、Macでは標準機能としてZIPファイルにパスワードを設定することが可能です。
履歴書をメールで送る際の例文をご紹介します。
履歴書を送る場合には、自主的に応募するケースと、企業から履歴書を送付するよう指示がある場合とがあります。それぞれのシチュエーションの例文をご紹介します。
なお、職務経歴書も合わせて送付する場合は、そのことも文面に記載するようにしてください。
件名:
履歴書のご送付の件、山田太郎
本文:
株式会社◯◯◯
採用ご担当
◯◯ ◯◯様
突然のメールにて失礼いたします。山田太郎と申します。
初めてメールをさせていただきます。
△△にて御社の求人情報を拝見し、
□□職に応募いたしたく、ご連絡差し上げた次第です。
つきましては、履歴書を添付ファイルにて送付いたします。
ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。
お忙しいところ大変恐縮ですが、
ぜひ面接の機会をいただけましたら幸いです。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
――――――――――――――
山田太郎(やまだ たろう)
〒123-4567
◯◯県◯◯市◯◯1-2-3-101
TEL 090-123-4567
△△△△@△△△△△.com
――――――――――――――
件名:
履歴書のご送付の件、山田太郎
本文:
株式会社◯◯◯
採用ご担当
◯◯ ◯◯様
お世話になっております。
この度、□□職に応募いたしました、山田太郎でございます。
提出のご指示をいただきました履歴書を
添付ファイルにて送付いたします。
ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
なお、添付しました履歴書は、
圧縮した上でパスワードを設定したzipファイルでございます。
後程パスワードをお送りいたしますので、
ご確認いただけましたら幸いです。
お忙しいこととは存じますが、
ぜひ面接の機会をいただけますよう、
何卒、よろしくお願い申し上げます。
――――――――――――――
山田太郎(やまだ たろう)
〒123-4567
◯◯県◯◯市◯◯1-2-3-101
TEL 090-123-4567
△△△△@△△△△△.com
――――――――――――――
件名:
履歴書のご送付の件、山田太郎
本文:
株式会社◯◯◯
採用ご担当
◯◯ ◯◯様
お世話になっております。
先程、履歴書を送付いたしました山田太郎です。
履歴書のzipファイルのパスワードをお知らせいたします。
パスワード:△△△△△△
お手数をおかけいたしますが、
ご確認いただけましたら幸いです。
よろしくお願いいたします。
――――――――――――――
山田太郎(やまだ たろう)
〒123-4567
◯◯県◯◯市◯◯1-2-3-101
TEL 090-123-4567
△△△△@△△△△△.com
――――――――――――――
履歴書をメールで送るための準備がすべて整ったら、最後に以下のチェックリストと注意点を確認しましょう。
送信する前にミスがないかを改めて確認し、うっかりミスで自身の評価を下げないよう心掛けてください。
履歴書を添付したメールを送る際には、最低限以下の項目を確認しましょう。
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また、以下のようなメールになっていないかも確認しましょう。
履歴書は、転職活動で第一関門となる書類です。採用担当者に気持ちよく読んでもらうためにも、段落分けや改行など読みやすい工夫を心がけましょう。
履歴書は企業に提出する正式な書類です。そのため、文字サイズやフォントは統一し、文字の装飾は避けてください。
フォントは「明朝体」が一般的です。強調したい言葉があっても、カラーにしたり太字にしたりすることで軽い印象を与えてしまう可能性があります。主張したい部分については文章で工夫しましょう。
履歴書をパソコンで作成する場合は簡単にコピーができ、他企業に応募した履歴書の内容が残っている恐れがあります。企業が履歴書に記載すべき事項を指定している場合もあるため、募集要項を再度確認してみてください。
以下の記事では、履歴書の正しい書き方について解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
「送履歴書をメールで送る場合にどのような文章を添えたらよいの?」「ビジネスメールのマナーがいまいち分からない......」
以上のように悩んでいるのなら、マイナビエージェントへの相談がおすすめです。マイナビエージェントでは、転職を目指す方の不安を払拭するためのサポートを行っています。履歴書の添削や企業ごとにアピールすべきポイントなど、客観的な視点でアドバイスいたします。また、書類のやり取りはマイナビエージェントが代行するので、効率的に転職活動ができます。
自信を持って転職を進めたいのなら、ぜひマイナビエージェントをご活用ください。
ビジネスメールでのマナーは、社会人として大切なスキルの一つです。送り方に少しでもおかしな点があれば、「ビジネスマナーが正しく身についていない人だ」と判断されてしまう恐れがあります。
履歴書をデータで送る際には、履歴書の作成はもちろん、メールの文面にも配慮しましょう。誤字脱字や添付のミスがないかもしっかりチェックしましょう。
履歴書添付メールは、これから長く勤務することにもなり得る企業との最初の大切なやりとりです。履歴書の内容はもちろんのこと、メール文についても好印象となる内容を一緒に考えましょう。
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