履歴書の本人希望欄に書ける要望とNGな内容は?書き方のコツを解説!|求人・転職エージェント

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更新日:2022/03/11

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履歴書の本人希望欄に書ける要望とNGな内容は?書き方のコツを解説!

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この記事のまとめ

  • 履歴書の本人希望記入欄には、希望がなくても「特になし」や空欄はNG。「貴社の規定に従います」と記入する。
  • 希望がある場合でも、端的に分かりやすく書くのが本人希望記入欄の鉄則である。
  • 希望詳細や絶対条件ではない希望については、履歴書ではなく面接時に直接伝えるのが間違いない。

履歴書に設けられている「本人希望欄」は、雇用条件の要望を記載する欄です。ただし、「どのような要望でも書いてよい」というわけではありません。かといって、「特になし」と書くのも不適切だといわれています。

そこで今回は、本人希望欄の書き方を例文とともにまとめました。また、書くこととしてNGとされる内容もご紹介します。本人希望欄を埋められずに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

履歴書の本人希望欄の意味と書き方

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本人希望欄とは、応募先の企業に対して「絶対に譲れない条件」を提示するためのスペースです。転職活動をするにあたって、「この企業への就職を希望しているが、この条件が叶わないのであれば断念せざるをえない」条件について記載するとよいでしょう。

もしも、「本人希望欄にどこまで書いていいのか分からない」という方は、「それが叶わないのであれば転職できない」ほどの絶対条件かどうかを考えてみることが大切です。

本人希望欄に書いておきたい事柄がある場合は、長文ではなく、箇条書きで簡潔に希望を提示します。選考で不利にならないようにと、譲れない事情を細かく説明したくなる方もいるでしょう。

しかし、本人希望欄の書き方で大切なのは「何を望んでいるのか」がすぐに分かることです。あまり長々と説明しては、効率性に欠けると判断されてしまう恐れもあります。

本人希望欄に書ける6つの内容と例文

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履歴書の本人希望欄には、どのようなことを書いてもよいわけではありません。書いても差し支えのない内容は、次の6つです。

1.入社可能時期

在職中に転職活動をしている場合は、退職予定日よりも後にならなければ、次の企業に入社することはできません。そのため、退職予定日を本人希望欄に書いておく必要があります

在職中であることを示したうえで、以下のように記載します。

<記載例>

入社可能日:〇年〇月〇日(現職の引継ぎのため)

または、

引継ぎの都合上、日以降の就業を希望します。

引継ぎの都合以外の、「失業保険をすべてもらってから入社したい」「あと1ヵ月くらいはのんびりしたい」といったような理由で入社希望時期を書くことは避けてください。

2.連絡が取れる時間帯

連絡が取れる時間帯も、在職中の場合の注意点です。

<記載例>

在職中のため、以下の時間は電話に出られません。

連絡不可時間:月~金曜日の918時(1213時を除く)

上記のように、連絡が取れない時間帯を簡潔に伝えます。連絡がつきやすい時間帯がある場合は、併せて書き添えてもいいでしょう。

また、「ハローワークの職業訓練を受けている」「資格取得のための学校に通っている」といった事情がある場合も、電話がとれない時間帯や連絡がつきやすい時間帯を理由とともに書いておきましょう。

3.希望職種

複数の職種で求人がかかっている場合は、自分がどの職種に応募しているのかを、はっきりさせておく必要があります。「なぜその職種を希望するのか」といった理由は必要ありません。下記例文のように簡潔に記載します。

<記載例>

営業職を希望します。

ただし、募集職種が「営業」となっているにもかかわらず、「ルート営業を希望します」「インサイドセールスを希望します」など、自分自身の勝手な希望を書いてはいけません。求人票の募集職種に準ずる形で書くようにしましょう。

4.勤務地

勤務地については、特別な理由がない場合は希望を書くべきではありません。「地元を離れたくないため」というのも避けましょう。

どうしても勤務地が限定される場合の例としては、親の介護や子育てなどが挙げられます。何にせよ事情がある場合には、下記例文のように理由を添えて希望を伝えましょう。

<記載例>

親の介護が必要なため、◯◯支社での勤務を希望します。

説明しづらいときは、「家族の事情で」としてもよいでしょう。ただし、面接で理由を聞かれた場合には、きちんと説明をする必要があります。

5.勤務時間

勤務時間については、企業の規定に従うのが基本です。しかし、家事・育児など譲れない条件がある場合には、理由を添えて希望を記載します。

<記載例>

月曜日、水曜日、金曜日は子どもの迎えがあるため、17時までの勤務を希望します。

6.健康状態

病気や怪我などで通院があり、勤務に制限を受ける場合であれば、履歴書に記載する必要があります。履歴書に健康状態欄が設けられていればそちらに記載しますが、ない場合には本人希望欄に記載するとよいでしょう。

<記載例>

持病により定期健診が必要であるため、半年に一度、半日休暇を希望します。業務に支障はありません。

病名は具体的に記載しなくても構いません。ただし、面接の際に質問される可能性はあるでしょう。

本人希望欄の5つのNG例

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履歴書の本人希望欄に書くときに覚えておきたい、5つのNG例をご紹介します。

1.給与の希望を書く

求人票に「前職の給与を考慮」と書かれていたとしても、本人希望欄に「前職の給与:万円 希望給与:万円」のように書いてはいけません。給与について求職者側からアピールしすぎると、「待遇ばかり重視している」と受け取られてしまいます。

とはいえ、給与額は転職を考えるうえでの重要なポイントのひとつです。転職エージェントに事前に希望を伝え、条件に合う仕事を紹介してもらうことで、希望給与額と実際に提示される給与額に大きな乖離が出るのを防げるでしょう。

2.勤務地や勤務時間の希望に理由がない

理由なく勤務地や勤務時間の希望を提示すると、ただのわがままのように受け取られかねません。明示できる理由がないのであれば、無闇に希望を書くことは避けましょう。

3.「なし」と書いたり空欄にしたりする

本人希望欄に「なし」と書いたり、何も書かなかったりするのはマナー違反です。履歴書では、ビジネスマナーや社会のルールに対応できる人物かどうかもチェックされます。書き漏れがないようにしましょう。

4.自己PRなどをからめて長く書く

職種の希望を書く際、「自己PRやこれまでの経験をからめて説明をしたほうがよいのではないか」と考える方もいるかもしれませんが、これはNGです。

それ以外の内容についても長い文章で説明をするのではなく、箇条書きで、できる限り分かりやすく書くことを意識してください。

5.相手の都合を考えない内容を書く

「在職中で、平日は夜22時まで毎日仕事をしていて電話に出られない」というようなときでも、「連絡可能な時間帯は22時以降です」と書くことは非常識だといえるでしょう。

なぜなら、そのような時間に採用担当者が働く必要が出てくるからです。相手の都合を考慮して希望を述べましょう

本人希望欄を書くときの5つのポイント

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履歴書の本人希望欄を書くときには、次の5つのポイントを意識しておく必要があります。

1.希望がないときは「貴社の規定に従います」と書く

特に希望欄に書くべきことがないときは、「貴社の規定に従います」と書きます。

これは言葉どおり、「給与や勤務地、勤務時間については、企業の定める就業規則や賃金規定などに従って勤務します」という意味です。定型文になっているものであるため、このとおり書いておけば問題ありません。

2.地域を限定したい場合は、できるだけ広い範囲を指定する

企業側としては、制約の多い方よりも、企業の方針に従って勤務できる自由度の高い方を採用したいと考えるのが当然でしょう。

勤務地についても、「東京本社のみ」よりは、「首都圏勤務」というほうが、融通が利くと捉えられます。勤務地の希望を書くときも、可能な限り広い範囲を指定するようにしましょう。

3.期間限定の希望である場合は、それについてもふれる

勤務時間や勤務地の制限が期間限定である場合は、いつまでなのかを書いておきましょう。

◯◯4月からは子どもが小学校に上がるため、残業も可能です」などと書き添えることで、将来的な働き方について採用担当者に伝えられます。

4.希望には理由を添える

履歴書の本人希望欄は、無闇に希望を書く場所ではありません。「本人希望欄に希望を書くときは、理由を添えなければならない」ことを覚えておきましょう。

譲れないことについては、後から伝えるとかえって悪印象になってしまいます。「どうしても」という希望は、きちんと最初から提示しておくことでスムーズに転職活動を進められるでしょう。

5.絶対条件以外については面接で伝える

本人希望欄に記入するのは、絶対条件のみに留めましょう。「可能であれば」といった希望については、面接で直接伝えるのがポイントです。

履歴書であまり多くの要望を並べてしまっては、採用担当者から「融通が利かない」と敬遠されかねません。そうなれば、書類選考の時点で落とされる可能性が高まります。

より詳しい希望条件については、選考がある程度進んだ段階で「話し合い」という形で伝えるのがおすすめです。

自己PRにつながる本人希望欄の書き方

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履歴書の本人希望欄は簡潔に書くことが望ましいため、あまり大っぴらに自己PRすることはできません。しかし、ここでご紹介するちょっとした工夫を取り入れれば、転職意欲の強さを伝えられます。

「本人希望欄に希望条件を記入することで悪く取られてしまうのではないか......」とお悩みの方ほど、ぜひ取り入れてみてください。

肯定形で記入する

本人希望欄に限りませんが、履歴書に記入する内容はポジティブであることが大切です。

そのため、「〇曜日は勤務できません」といった否定形で記入することは避けましょう。「〇曜日〜〇曜日の勤務を希望します」と肯定形で記入するだけでも、転職に対する前向きさが伝わります。添える理由についても同様です。ネガティブにならないよう気をつけましょう。

長く働けることを記入する

社員育成には多くの時間とお金がかかることから、企業は長く働ける人材を求めています。そのため、本人希望欄に「長期勤務を希望します」と記入するのもよいでしょう。早期退職リスクが低いと判断され、評価が高くなる傾向にあります。

特にフルタイムで働けない事情がある場合には、面接を有利に進めるための重要なアピールポイントとなり得るでしょう。

本人希望欄の書き方で迷ったときはキャリアアドバイザーにご相談を!

本人希望欄の書き方を含め、履歴書や職務経歴書の書き方に迷うことは少なくありません。十分に自己PRができているのか、伝わりづらいところはないか......。心配が少しでもあるのなら、ぜひマイナビエージェントまでご相談ください。

マイナビエージェントではお客さまに合った転職先をご提案するだけでなく、履歴書の添削サービスに至るまで、すべて無料でサポートいたします。

マイナビエージェントのキャリアアドバイザーは各業界事情に精通しているのが強みです。採用担当者に刺さる履歴書の書き方アドバイスをぜひご活用ください。

まとめ

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履歴書の本人希望欄は、特に希望がなければ「貴社の規定に従います」と一言記入すれば問題ありません。どうしても譲れない条件がある場合には、簡潔に分かりやすく記入するよう心掛けましょう。

しかし、希望条件が特にない方に比べ、希望条件がある方は選考に不利となる恐れがあります。少しでも選考を有利に進めたいのなら、ぜひマイナビエージェントをご利用ください。

マイナビエージェントでは履歴書の添削サービスをしているほか、応募先企業宛の推薦状を作成いたします。マイナビエージェントのサポートを活用して希望条件による不利を上回り、内定獲得を目指しましょう。

執筆・編集

佐藤 幹宏

株式会社マイナビ所属。転職エージェント歴5年。東海圏の製造業を中心に多くの求職者様・企業様を担当。長期的なキャリア形成・入社後の活躍を念頭に置いた転職支援を心掛けております。

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